Tue 170314 罪つくりな急行電車/皇居から千鳥ヶ淵/桜3分咲き/蕎麦屋で一杯 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 170314 罪つくりな急行電車/皇居から千鳥ヶ淵/桜3分咲き/蕎麦屋で一杯

 こういうふうで4月4日のワタクシは(スミマセン、昨日の続きです)、花見酒の代わりにカレーに酔いしれ、上野や谷中や千鳥ヶ淵の代わりに春日部の町で歓声をあげるという、マコトにダラしない1日を過ごすことになった。

 しかも諸君、翌日になって気づいたのだが、まさにあの日あの時、ワタクシの目の前にはクレヨンしんちゃんも夢に見ただろう「サトーココノカドー」の看板が上がりつつあったのだ。

 おお、残念じゃないか。せっかくのサトーココノカドーも、ハトの代わりのコウモリのマークも、どちらもホントに目の前にあったのだ。ホンの40°か50°視線を上げさえすれば、それを間近に目撃できたのだ。

「みさえフェア」には興味なしだが、是非ともサトーココノカドーは写真に収めたかった。これはもう致し方ない。明後日でも明明後日でも、スキをついてまたしても春日部カレーを貪り、「ついで」と称してサトーココノカドー参りをしてくるしかない。

 そこで諸君、今井君は「4月9日がいいんではあーりませんか?」と気づくのだ。8日が大阪で文楽、9日には「京都の醍醐寺へ?」と考えていたが、それを春日部に急遽変更。カレーとサトーココノカドーを満喫する。そういうスケジュールでどうだろう。

「だってアンタ、キューバ訪問のご予定じゃあーりませんか?」とおっしゃるオカタ。おお、ツマランことをおっしゃるねえ。キューバは逃げないが、サトーココノカドーは逃げていく。ホンの1週間か10日のイベントだ。あたしゃそっちも大切にしたいのだ。
千鳥ヶ淵1
(4月4日、千鳥ヶ淵は3分咲きだった 1)

 というわけで4月4日、何にも知らない今井君はサッサと春日部を後にした。来た時とは違うルート、「アーバンパークライン」というおかしなシロモノで、埼玉県の誇るサイタマな都「大宮」言ふところまで行ってみた。

 要するに東武野田線であるが、いかにもサイタマっぽく「アーバンパークライン」というネーミングにしたついでに、野田線沿線住民が長らく待望した「急行電車」も登場したのである。春日部を出ると、終点・大宮まで途中は岩槻駅にしか停車しない。

 急行電車と言ふものは、マコトに冷酷&残酷なものであって、沿線住民は「期成同盟」みたいな組織まで作って懸命に誘致するのだが、いざ完成してみると、誘致に最も熱心だった地元の駅には停車してくれないのである。

 地図を眺めてつらつら考えてみるに、おそらく急行電車の企画に最も熱心だったのは、春日部から西に2つ目の「豊春」「東岩槻」あたりと、「七里」「大宮公園」ではなかったか。ところがいざ走り出してみると、「あんれえ、おらが町には止まらねえの?」ということになる。
千鳥ヶ淵2
(4月4日、千鳥ヶ淵は3分咲きだった 2)

 同様の悲喜劇は、昭和の日本のいたる所で繰り返されたのである。日本中の皆が急行停車駅や特急停車駅に憧れ、旗やノボリをそこいら中にヒラヒラさせながら、「おらが村に急行を」「おらが町に特急を」「うんにゃ、新幹線駅を」と、誘致合戦を繰り広げた。

 で、実際にそれが出来てみると、「おらが町は、素通りけ?」と唖然とすることになる。素通りどころか、おらが町の駅を通過する時に、電車はかえってスピードをあげたりする。

 その屈辱感はマコトに大きく、「何で隣町には止まるのに、おらんとこは素通りなんだべ?」と、隣り合った町どうしの反感や反目にまで発展してしまったりする。

 今のところ、東武野田線の急行が走っているのは春日部と大宮の間だけであるが、今後「春日部 ⇔ 柏」「柏 ⇔ 船橋」などという急行が計画されれば、同じような悲喜劇がいろいろ繰り返されるだろう。

「急行が止まるか止まんねえか」は、町の不動産価格にも如実に反映されるわけだから、そこはいろんなセンセー達の出番である。

 急行が止まればセンセーの株も上がり、万が一「止まんねえ」なんてことになれば、次の選挙でセンセーの得票はググッと下降線をたどる。いやはや、急行とは、罪作りな存在である。

 以上、新急行が春日部から大宮に到着し、大宮で上野&東京ラインという名の要するに高崎線を待ちながら、今井君の脳裏に押し寄せていた感慨である。そんなことばかり考えていたせいで、乗る電車を間違えた。
皇居
(江戸キャッスルのピンクの桜がキレイだった)

 ホントは大宮から「湘南&新宿ライン」で、一気に渋谷まで行っちゃうつもりだったのだ。ところが、乗り込んだのは上野&東京ライン。同じデザインで同じ南方向に同じ目的地行きの電車が走っているから、間違えちゃうのも不思議ではない。

 しかしせっかく間違っちゃったんだから、渋谷や新宿はヤメにして、東京駅で下車することにした。4月4日の本来の予定は、千鳥ヶ淵のお花見だった。おお、間違えて上野&東京ラインに乗り込んたおかげで、モトモトの予定がいきなり復活することになった。

 東京駅丸の内南口から千鳥ヶ淵へは、外国からの観光客が狂喜乱舞するようなルートをたどる。西日を正面から浴びながら二重橋へ。二重橋前で右折して、しばらく江戸キャッスルのお堀を左に見ながらお散歩。白鳥さんがスヤスヤ眠っているあたりから皇居東御苑に入る。

 東御苑に入ったのはすでに午後4時。桜と紅葉の季節には異様なほどごった返す東御苑も、午後4時なら大丈夫だ。欧米からの皆様と感激しながら坂道を上がれば、白い桜がちょうど満開を迎えている。江戸キャッスルの天守台まで上がって、後は日本武道館から千鳥ヶ淵を目指すだけである。
日本武道館
(春の武道館は、やっぱり花やかだ)

 武道館では、某大学グループの入学式が行われている。今井君が武道館の入学式に参加したのは、① 駿台予備校(生徒として) ② 某塾チェーン(アルバイト的な職員として) ③ 東京大学(学生としてではなく)の3回であるが、いやはや、①とか②とか、昔の塾&予備校業界は、マコトに景気が良かったのである。

 武道館の先は、もちろん天下の名勝・千鳥ヶ淵。皇居のお堀に豊かな枝を差し出した無数の桜が、雲か霞のように白く花やかに咲き乱れる光景が広がっている。

 ただし、昨日の記事からずっと文句をタラタラ言いつづけて来た通り、4月4日は「満開宣言の翌々日」だったにも関わらず、どう見てもせいぜいで3分咲き。今井君の目視によれば2分咲きに過ぎない。

「ピンクの雲か霞のように」という形容はいくら何でも無理。訪れたオジサマもオバサマも、みんな同じような文句や不平不満を口にしている。その不平不満が、みんなヒトヒネリした気の利いた不平であるあたり、「さすが東京」「さすが千代田区」であって、都とはホントに気の利いた場所なのである。
煮物
(ホテルニューオータニのアーケード街、「にいづ」で花見酒。うなぎの箸置きがキュートだった)

 今年のお花見はやっぱり今日ではなくて、別の機会にタップリ楽しむことにしたい。ついては「今日は桜より、お酒にしよう」と心が決まった。チャンとお酒を飲んでおかないと、「桜よりカレー」「桜より春日部」という、何だか困った1日の記憶が定着してしまう。

 そこで選んだのは、ホテルニューオータニのアーケード。タクシーで10分ほどの距離であるが、オシャレでリーズナブルな焼き鳥屋・鰻屋・ステーキ屋が並び、しかもギューギューのギュー詰めにならずに済む都心の穴場である。

 残念ながら、目当てにしていた焼き鳥屋「伊勢廣」は予約で満員。お隣のお蕎麦&鰻「にいづ」に入った。おお、伊勢廣が満員で結果としてかえってよかった。

 余裕タップリの店内で、天ぷら盛り合わせ、この数日どうしても味わいたかった「煮込み」、熱い日本酒を5合。マコトにゆったりと賞味させていただいた。どれもみんなおいしゅーございました。というか、この店をサトイモ入道の四谷界隈の定番にしたいぐらいである。

1E(Cd) THE BEST OF JAMES INGRAM
2E(Cd) Peabo Bryson:UNCONDITIONAL LOVE
3E(Cd) Four Play:FOUR PLAY
6D(DMv) SALT
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