Mon 170313 4月4日、まだ3分咲き/新人社員の悲しみ/春日部カレー/サトーココノカドー
4月3日、夕暮れの東京はいきなりの雷雨。オウチのある渋谷区では、「あれれ、何だか暗くなるのが早いね」とニャゴに話しかけた瞬間、いきなりドカーンと激しい雷鳴が響きわたった。
稲妻と雷鳴の間にちっとも時間差がなかったところをみると、あの落雷は直下型ならぬ直上型。春のカミナリさまはきっと桜色のパンツをはいて、こっそり東京上空に忍び込んでいたのだ。マコトにイタズラなカミナリさまでござるよ。
ネコの尻尾というものは、ネコ本体がビックリするといきなりギュッと太くなる。ニャゴみたいに白くて長い尻尾が太くなると、世界で一番大っきな試験管でもゴシゴシ洗えそうなほどの太さになるが、ニャゴ自身は自分の尻尾を見てまんざらでもない様子。「ほら見てみなさい」と自慢げに駆け寄ってきた。
「キミはカミナリさまコワくないの?」であるが、コワいと言うよりむしろ深々と好奇心をそそられた様子。たたきつけるように降り出した夕立だか雹だか霰だか、とにかく春の桜が心配になるぐらいの天変地異を、ネコなりに目いっぱい楽しんでいるのであった。
(4月4日、浅草駅から「特急きぬ」で埼玉県春日部を目指した)
それにしても東京の「サクラ満開宣言」、いくら何でもフライイング過ぎなかっただろうか。テレビのお天気レポートでも、メッタヤタラに言い訳ばかり繰り返していた。
「標準木が8割ほど開いたので、満開」とおっしゃるけれども、そもそも何で8割で満開宣言なんだ? 来年からは是非もっと実態にあった満開宣言にしてほしい。今井君の大切なお花見スケジュールが狂っちゃうじゃないか。
何しろ、4月はキューバへの旅を控えている。東京の花見はキチンとスーパー定番の千鳥ヶ淵へ。4月8日に大阪で文楽を楽しんだ後は、ちょうど満開になる予定の京都に立ち寄って、醍醐寺の桜に酔っぱらってくるのもいい。
キューバから帰国の後は、大好きな東北の桜に回る可能性もある。弘前城を満喫したのは一昨年。角館の桧木内川堤を何度も往復したあと、武家屋敷の濃厚&濃密な枝垂桜をライトアップで楽しんだのは昨年の春。うーん、桜スケジュールはあくまで慎重に発表していただきたいのである。
それにしても、4月というのはマコトに鬱陶しい月である。「新スタート」とか言えば何となくフレッシュな気持ちにならなくもないが、4月4日 ☞ 5日 ☞ 6日と朝から満員電車に揉まれれば、新入社員の中には早くも「こんなの、もうヤメちゃいたい」という人が続出するだろう。
しかも昭和の昔から、新人社員の最初のお仕事と言えば「お花見の場所取り」と相場は決まっている。桜の下にブルーのシートを何枚も敷き、缶ビールを段ボールのケースで買って、風で飛びそうになるシートをビールの箱で押さえながら、愚痴の一つも言いたくなるのは当たり前だ。
そんな時、道ゆく心ない人が「Youは何しにその会社へ?」などと微笑しながら呟やけば、ふと転職だって考える。入社2日目の危機。特に学部生時代、塾講師のバイトなんかで花やかな人気講師の座を占めていた諸君にとって、その危機は小さくないのである。
要するにワタクシ自身のことであるが、無責任な講師として好き放題を言いまくって超人気講師を続けてきた実績なんかあってみたまえ。午後2時から花見の場所取り、5時半になってソロゾロやってきた先輩社員たちの罵声、そんなのはやっぱり「耐えられません」の対象になりやすい。
「何だ、オマエつかえねえな」
「こんな端っこかよ」
「サクラ、全然見えません」
「ビール、ぬるくね? これって常温なんじゃん?」
「どうしてチャンと冷えたの買ってこなかったの?」
「サイテーの後輩じゃん」
「新人って、もっと努力するもんじゃん?」
「先輩として、オレたちは悲しいよ」
そんな罵声に、3月まで超人気講師だった自分が耐えられるわけないじゃないか。満開のはずのサクラがちっとも咲いていないこと、せいぜいで3分咲き程度であること、天気予報であんなに暖かいと言っていたのに夜の風が冷たいこと、そんなんまでこっちのせいにされちゃたまらない。
4月3日の都心部のように、ちょうどそこへ春雷が轟き渡り、突然の稲妻とともに豪雨が襲ってきてみたまえ。生酔いの先輩たちは、無礼きわまる罵声の数々で新人社員を罵倒する。「なんでこんな雷雨の夜に、新人のご機嫌とりの花見なんかしなきゃなんねえの?」。いやはや、世の中はまだ昭和のままなのだ。
8時過ぎてニコニコ姿を現す部長ないし部長代理ないし部長補佐がどっちの味方になるかで、新人の運命は決まる。SNSの世の中ともなれば、その会社がやがてブラックと呼ばれるか否かも、部長ないし部長代理のその瞬間の態度で決まる。やっぱりここでも、とかくこの世は生きにくい。
だから気象庁やマスメディアの皆さんには、「標準木が8分咲きだから満開」みたいな、木で鼻をくくったような情報は流さないでほしい。
そんな昭和なお役所みたいな態度のせいで、みんなの幸せが台無しにされてしまいかねないのだ。職員みんなで公園を歩いて、キチンと目視で確認しキチンと討論してから、「3分咲き」「5分咲き」でもいいし「満開」でもいい、とにかく多くの人が納得できる情報を発信してほしいのだ。
4月4日、「東京は4月3日で満開になりました」の情報は半信半疑ながら、ワタクシは東京のお花見に出かけることにした。まず10時半、開店すぐの床屋さんに闖入。2月23日以来50日間生やし放題だったボーボー坊主頭を、しっかり「頭6mm & ヒゲ4mm」のスタンダードに整えた。
京王線幡ケ谷の駅から都営地下鉄新宿線に乗って、目指したのは浅草。欧米からの観光客でいっぱいの浅草からなら、選択肢の糸は四方八方にべろべろナンボでも伸びていたのである。
浅草それ自体が、花見の名所である。「春のうららの隅田川」「櫂のシズクも花と散る」「眺めを何にたとうべき?」であって、「げに一刻も千金」であるところの、隅田川の桜の春を満喫するのもいい。
上野公園まで足を伸ばせば、日本一の酔っぱらい天国を目撃することも可能である。これが例えばメキシコやブラジルやハンガリーの酔っぱらい天国なら1も2もなく遠慮するが、日本の酔っぱらい天国なら、サトイモ法師の得意とするところ。たちまちそのテッペンに君臨することもできる。
しかし諸君、4月4日の東京は、どんなに「標準木が8分咲き」と偉い人々が言い張っても、よくて3分咲き、正直に申し上げれば2分咲きがいいところ。前日までの寒さにムカついたサクラくんたちは、ギュッと身を縮めて「咲いてなんかやるもんか」とムクれつづけていた。
(春日部、東武野田線ホームにて。帰りは大宮経由にした)
そこで一計を案じたサトイモ入道は、「春日部でカレー!!」の結論に至った。大好物、春日部「ラホール」の極辛インドカレー・ジャンボハンバーグ定食を胃袋に詰め込んだのは、2月15日が最後。あれからもう1ヶ月半の歳月が過ぎた。
浅草から「スペーシア きぬ」という古色蒼然とした日光行き特急電車に乗り込めば、春日部までは30分強の道のり。極辛カレーはズンズン♡ズンズン遠慮なく近づいてくる。2分咲きの桜なんかより、ずっと確実にワタクシの心を満足させてくれるのである。
「ラホール」は、イトーヨーカドー春日部店の真下である。コウモリのマークの「サトーココノカドー」に衣替えの真っ最中であったらしいが、カレーに夢中のサトイモ法師は、そんなことに関心をもっている心の余裕がなかった。
サトーココノカドーへの衣替えは、8日だか9日だかの完成予定とのこと。その後は約1週間、サトーココノカドーとして営業、「みさえフェア」などというイベントも企画中らしい。
ならば諸君、今井君は再び春日部に出現するかもしれない。2日後、いや3日後? 再び極辛カレーに酔いしれ、歴史に名を留めるサトーココノカドーの写真もブログに掲載して、カリブ海だのキューバだのに旅立つのは、その後でも十分じゃないか。
1E(Cd) Anita Baker:RHYTHM OF LOVE
2E(Cd) THE BEST OF ERIC CLAPTON
3E(Cd) Michael McDonald:SWEET FREEDOM
6D(DMv) DOMESTIC DISTURBANCE
total m78 y449 d20407
稲妻と雷鳴の間にちっとも時間差がなかったところをみると、あの落雷は直下型ならぬ直上型。春のカミナリさまはきっと桜色のパンツをはいて、こっそり東京上空に忍び込んでいたのだ。マコトにイタズラなカミナリさまでござるよ。
ネコの尻尾というものは、ネコ本体がビックリするといきなりギュッと太くなる。ニャゴみたいに白くて長い尻尾が太くなると、世界で一番大っきな試験管でもゴシゴシ洗えそうなほどの太さになるが、ニャゴ自身は自分の尻尾を見てまんざらでもない様子。「ほら見てみなさい」と自慢げに駆け寄ってきた。
「キミはカミナリさまコワくないの?」であるが、コワいと言うよりむしろ深々と好奇心をそそられた様子。たたきつけるように降り出した夕立だか雹だか霰だか、とにかく春の桜が心配になるぐらいの天変地異を、ネコなりに目いっぱい楽しんでいるのであった。
(4月4日、浅草駅から「特急きぬ」で埼玉県春日部を目指した)
それにしても東京の「サクラ満開宣言」、いくら何でもフライイング過ぎなかっただろうか。テレビのお天気レポートでも、メッタヤタラに言い訳ばかり繰り返していた。
「標準木が8割ほど開いたので、満開」とおっしゃるけれども、そもそも何で8割で満開宣言なんだ? 来年からは是非もっと実態にあった満開宣言にしてほしい。今井君の大切なお花見スケジュールが狂っちゃうじゃないか。
何しろ、4月はキューバへの旅を控えている。東京の花見はキチンとスーパー定番の千鳥ヶ淵へ。4月8日に大阪で文楽を楽しんだ後は、ちょうど満開になる予定の京都に立ち寄って、醍醐寺の桜に酔っぱらってくるのもいい。
キューバから帰国の後は、大好きな東北の桜に回る可能性もある。弘前城を満喫したのは一昨年。角館の桧木内川堤を何度も往復したあと、武家屋敷の濃厚&濃密な枝垂桜をライトアップで楽しんだのは昨年の春。うーん、桜スケジュールはあくまで慎重に発表していただきたいのである。
(浅草を発車した東武線は、すぐに隅田川の鉄橋をわたる。「春のうららの隅田川」に、鉄のきしる音が響きわたる)
それにしても、4月というのはマコトに鬱陶しい月である。「新スタート」とか言えば何となくフレッシュな気持ちにならなくもないが、4月4日 ☞ 5日 ☞ 6日と朝から満員電車に揉まれれば、新入社員の中には早くも「こんなの、もうヤメちゃいたい」という人が続出するだろう。
しかも昭和の昔から、新人社員の最初のお仕事と言えば「お花見の場所取り」と相場は決まっている。桜の下にブルーのシートを何枚も敷き、缶ビールを段ボールのケースで買って、風で飛びそうになるシートをビールの箱で押さえながら、愚痴の一つも言いたくなるのは当たり前だ。
そんな時、道ゆく心ない人が「Youは何しにその会社へ?」などと微笑しながら呟やけば、ふと転職だって考える。入社2日目の危機。特に学部生時代、塾講師のバイトなんかで花やかな人気講師の座を占めていた諸君にとって、その危機は小さくないのである。
要するにワタクシ自身のことであるが、無責任な講師として好き放題を言いまくって超人気講師を続けてきた実績なんかあってみたまえ。午後2時から花見の場所取り、5時半になってソロゾロやってきた先輩社員たちの罵声、そんなのはやっぱり「耐えられません」の対象になりやすい。
「何だ、オマエつかえねえな」
「こんな端っこかよ」
「サクラ、全然見えません」
「ビール、ぬるくね? これって常温なんじゃん?」
「どうしてチャンと冷えたの買ってこなかったの?」
「サイテーの後輩じゃん」
「新人って、もっと努力するもんじゃん?」
「先輩として、オレたちは悲しいよ」
そんな罵声に、3月まで超人気講師だった自分が耐えられるわけないじゃないか。満開のはずのサクラがちっとも咲いていないこと、せいぜいで3分咲き程度であること、天気予報であんなに暖かいと言っていたのに夜の風が冷たいこと、そんなんまでこっちのせいにされちゃたまらない。
(巨大なハンバーグに極辛カレーをかける。人生の幸福とは、こんな瞬間なんじゃないか)
4月3日の都心部のように、ちょうどそこへ春雷が轟き渡り、突然の稲妻とともに豪雨が襲ってきてみたまえ。生酔いの先輩たちは、無礼きわまる罵声の数々で新人社員を罵倒する。「なんでこんな雷雨の夜に、新人のご機嫌とりの花見なんかしなきゃなんねえの?」。いやはや、世の中はまだ昭和のままなのだ。
8時過ぎてニコニコ姿を現す部長ないし部長代理ないし部長補佐がどっちの味方になるかで、新人の運命は決まる。SNSの世の中ともなれば、その会社がやがてブラックと呼ばれるか否かも、部長ないし部長代理のその瞬間の態度で決まる。やっぱりここでも、とかくこの世は生きにくい。
だから気象庁やマスメディアの皆さんには、「標準木が8分咲きだから満開」みたいな、木で鼻をくくったような情報は流さないでほしい。
そんな昭和なお役所みたいな態度のせいで、みんなの幸せが台無しにされてしまいかねないのだ。職員みんなで公園を歩いて、キチンと目視で確認しキチンと討論してから、「3分咲き」「5分咲き」でもいいし「満開」でもいい、とにかく多くの人が納得できる情報を発信してほしいのだ。
(ジャンボハンバーグ定食、インドカレー極辛。これに味噌汁とコーヒーがつく。仕事はお休みだから、ビールも1本追加する)
4月4日、「東京は4月3日で満開になりました」の情報は半信半疑ながら、ワタクシは東京のお花見に出かけることにした。まず10時半、開店すぐの床屋さんに闖入。2月23日以来50日間生やし放題だったボーボー坊主頭を、しっかり「頭6mm & ヒゲ4mm」のスタンダードに整えた。
京王線幡ケ谷の駅から都営地下鉄新宿線に乗って、目指したのは浅草。欧米からの観光客でいっぱいの浅草からなら、選択肢の糸は四方八方にべろべろナンボでも伸びていたのである。
浅草それ自体が、花見の名所である。「春のうららの隅田川」「櫂のシズクも花と散る」「眺めを何にたとうべき?」であって、「げに一刻も千金」であるところの、隅田川の桜の春を満喫するのもいい。
上野公園まで足を伸ばせば、日本一の酔っぱらい天国を目撃することも可能である。これが例えばメキシコやブラジルやハンガリーの酔っぱらい天国なら1も2もなく遠慮するが、日本の酔っぱらい天国なら、サトイモ法師の得意とするところ。たちまちそのテッペンに君臨することもできる。
しかし諸君、4月4日の東京は、どんなに「標準木が8分咲き」と偉い人々が言い張っても、よくて3分咲き、正直に申し上げれば2分咲きがいいところ。前日までの寒さにムカついたサクラくんたちは、ギュッと身を縮めて「咲いてなんかやるもんか」とムクれつづけていた。
(春日部、東武野田線ホームにて。帰りは大宮経由にした)
そこで一計を案じたサトイモ入道は、「春日部でカレー!!」の結論に至った。大好物、春日部「ラホール」の極辛インドカレー・ジャンボハンバーグ定食を胃袋に詰め込んだのは、2月15日が最後。あれからもう1ヶ月半の歳月が過ぎた。
浅草から「スペーシア きぬ」という古色蒼然とした日光行き特急電車に乗り込めば、春日部までは30分強の道のり。極辛カレーはズンズン♡ズンズン遠慮なく近づいてくる。2分咲きの桜なんかより、ずっと確実にワタクシの心を満足させてくれるのである。
「ラホール」は、イトーヨーカドー春日部店の真下である。コウモリのマークの「サトーココノカドー」に衣替えの真っ最中であったらしいが、カレーに夢中のサトイモ法師は、そんなことに関心をもっている心の余裕がなかった。
サトーココノカドーへの衣替えは、8日だか9日だかの完成予定とのこと。その後は約1週間、サトーココノカドーとして営業、「みさえフェア」などというイベントも企画中らしい。
ならば諸君、今井君は再び春日部に出現するかもしれない。2日後、いや3日後? 再び極辛カレーに酔いしれ、歴史に名を留めるサトーココノカドーの写真もブログに掲載して、カリブ海だのキューバだのに旅立つのは、その後でも十分じゃないか。
1E(Cd) Anita Baker:RHYTHM OF LOVE
2E(Cd) THE BEST OF ERIC CLAPTON
3E(Cd) Michael McDonald:SWEET FREEDOM
6D(DMv) DOMESTIC DISTURBANCE
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