Mon 170227 風邪の功徳もあるもんだ/スルリとキレッキレ/山口、270名の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 170227 風邪の功徳もあるもんだ/スルリとキレッキレ/山口、270名の大盛況

 3月19日日曜日、午前11時半のヒコーキで羽田から福岡に向かった。先週はずっと羽田にサウジアラビアの大っきなヒコーキが2機、威風堂々と国王のお帰りを待っていたけれども、19日は空港の同じ位置に、日の丸をつけた政府専用機を発見した。時はどんどん動いている。

 1月21日にモロッコから帰国して以来、今井君も2ヶ月にわたって息つぐヒマもないヒコーキ&ヒコーキの毎日。「羽田に住んでるんですか?」と言われるほど、羽田空港に連日姿を現しつづけたが、2017年春の長距離出張は今日が締めくくりになる。

 せっかくの締めくくりなのに、やっぱり風邪が治らない。最初に症状に気づいたのが3月14日だから、まもなく1週間になる。「お医者に行ってみようかな」と思って見る間さえもなく、来る日も来る日も仕事に夢中、そういうことを続けているうちに今日になっちゃった。

 今回の出張から帰れば、残るのは首都圏での夕方からの仕事ばかりである。残るは、立川・取手・町田・池袋・渋谷の5件。おお、そのぐらいの楽な移動なら、風邪を退治する余裕はナンボでもあるはずだ。とりあえず、今日の山口をビシッとカンペキに成功させたい。
山口1
(山口、270名の大盛況 1)

 公開授業は山口だが、搭乗するヒコーキは福岡行きである。山口県には「山口宇部空港」という空港が存在するけれども、交通の便が余りよろしくない。山口市までのバス便も不便だし、鉄道にしても、2両か3両編成の各駅停車で長時間揺られていかなければならない。

 その点、福岡便なら、まず何と言ってもヒコーキがいくらでも飛んでいる。「ホントにこんなにたくさん飛ばす必要があるの?」というぐらいビュンビュン飛んでいて、しかもほぼ全便が満席である。いやはや、全くおめでたい。

 ヒコーキなんかがおめでたい必要は皆無であるが、しかしやっぱりおめでたくないよりは、おめでたいほうがはるかにおめでたい。おめでたい今井君は何でもおめでたいほうが好きだから、めでたく晴れた3月の日曜日、おめでたい満席の福岡便にスルリと乗り込んだ。

「スルリと」という副詞に注目してくれたまえ。今井君は、2週間前と比較して何と5kgも痩せたのである。見事である。しつこい風邪を引いたら、それを利用してダイエットする。83kgもあって、何だかちょっとブヨブヨ&ブワブワしてきていたのを、ギュッと&スルリと引き締めた。

 それも、別に「無理なダイエットをやらかした」とか「炭水化物を抜きました」というのではない。ブログにも、続けざまにずいぶんラーメンやらウニ丼やら、ダイエット中の人には申し訳ないような写真を掲載しつづけた。風邪を利用してうまーく体重を落としたのである。

 転んでも、ただでは起きない。谷底に落ちても、タップリのキノコを採って這い上がる。マイナスには、マイナスを掛け算して意地でもプラスにしてくれる。まあその辺はオトナの意地、オジサンの意地、サトイモのネバリであって、若者諸君にもぜひこのネーバネバを学んでほしいのである。
山口2
(山口、270名の大盛況 2)

 福岡、13時30分着。さすがに風邪の真っ最中だから、今日もタクシー利用を自らにOKして、中洲のグランドハイアットホテルへ。チェックイン、14時。おお、何もかもがスムーズだ。5kgも減量に成功すれば、全てがスルリ&スルリと好調に運ぶものである。

 ついでに言っておくと、風邪を引いて以来「お酒が全然旨くない」という今井史上マコトに稀有な現象が起きていて、従ってお酒の量もグググッと減っている。というか、結果的にはほぼ断酒ないし禁酒を継続している状況だ。

 だからますます肉体のキレがよく、もともとシャープな♡頭のキレは、もう恐ろしいほどにキレッキレ。何でもスパスパよく切れるので、マコトに心地よい。一般に「毒をもって毒を制す」であるが、ワタクシの場合「風邪をもってお酒を制す」ということになるのかもしれない。

 さらについでの蛇足であるが、風邪で胃腸の調子も思わしくないから、当然のように「バカ食い」も停止している。昨年の秋からだって、生牡蠣40個だの、熟成牛肉200グラム×3だの、活イカ600グラムだの、「君はアホかね?」「君はバケツかね?」みたいな食生活を繰り返したが、少なくともこの1週間は自制が続いた。

 ほーれ、悪いことに見えても、実はプラス面も少なくない。真っ黒に汚れたテープを剥がしてみたら、中身は真っ白だったみたいな、楽しいポジティブな風邪っぴきなのである。

 ただし諸君、キレッキレでスパスパよく切れる状況が一方にあり、他方には激烈な不機嫌が存在する。酒も食べ物も旨くないとなると、上機嫌でいられる方がおかしいじゃないか。キレッキレと不機嫌の併存。これはなかなか自らを制御しにくい危険な平衡状態である。

 こりゃ、気をつけなきゃならんて。サトイモ入道も、まだまだ未熟者じゃ。良—く切れる鋭利な頭と、ギュッと身を縮めていつでも飛びかからんばかりの不機嫌。こんな危険なアリサマで、福岡や山口をノシ歩くのである。自制、ひたすら自制。何が起こっても、決して腹なんか立ててはならんのだ。
山口3
(山口・湯田温泉「ホテルニュータナカ」の豪華控え室)

 17時すぎの新幹線で、博多から新山口へ。夕暮れの関門トンネルをくぐって、たった40分しかかからない。新山口、17時45分。スタッフと待ち合わせて、タクシーで今日の会場に向かった。

 会場は、「ホテルニュータナカ」。諸君、「何だそりゃ?」などと爆笑するなかれ。確かに名称は古くさいが、山口県の誇る名湯・湯田温泉の老舗ホテルである。

 非火山性のアルカリ泉で、PHは9を超えている。非火山性だから、例の強烈な硫黄臭が気にならない。硫黄臭がギュッと服にしみこんじゃうと、完全に抜けるまで2ヶ月もかかるものだが、ここならそれも気にしなくて済む。

 14世紀から16世紀にかけて、ここで大内氏が繁栄。秋吉台・秋芳洞も間近、中原中也が生まれたのもここである。アルカリ泉バンザイ。脱硫黄臭バンザイ。ボクチンは湯田温泉大好きでござるよ。

 ただし別にワタクシは、温泉につかりに来たのではない。もちろんじっくり温泉に入って風邪を一発で治していきたいけれども、その前に、まずお仕事を片付けねばなるめえ。
催し
(さすが名門「ホテルニュータナカ」、いろいろな催しが目白押しだ)

 山口でのお仕事は、19時30分開始。出席者270名。さすが名門「ホテルニュータナカ」であって、300名近いヒトビトを全て収容する大広間が存在するのである。うち、完全外部生だけでも70名以上が含まれていた。

 春の遠距離出張の締めくくりであるから、今井君としてもいっそう力が入る。力がこもりすぎて、冒頭の2〜3分は珍しく若干スベッた感じ。9回裏、絶対の守護神ピッチャーが出てきて、1球2球とボールがスッポ抜けるのと同じ感覚だ。

 しかしそこから先はさすが。2球だけすっぽ抜けても、残りのタマはマコトに豪快に低めにズバズバ決まりつづけて、90分ほぼカンペキな内容。延長もほとんどゼロ。300名の熱く濃密な大拍手を受けながら、2017年春の第1次締めくくりとした。
入道
(新山口駅前「入道」のフグ刺し。見事でござったよ)

 懇親会は、新山口駅前の「入道」で。3月20日は、昨年も確かこの同じ店でフグ鍋をつついた。さすが山口、フグは絶品だ。特に諸君、ついさっきのあんなカンペキな公開授業の後なら、フグでなくとも旨くて&旨くて思わず絶叫したくなるに決まっている。

 ただし、やっぱり今井君はまだ風邪気味。いちばん美味しく、いちばん栄養になりそうなものだけどんどん口に入れて、後は迷惑のかからないように、サッサと福岡に引き上げることにした。

「入道」の宴会メンバーはオジサマ4人だけだったが、懇親会に来られなかった若いスタッフ諸君とも、近いうちにどうしても一度お酒を酌み交わしたいと思うのである。次回は是非、みんなみんな来てくんろ。

1E(Cd) Lee Ritenour:WES BOUND
2E(Cd) Marc Antoine:MADRID
3E(Cd) Michael Davis:MIDNIGHT CROSSING
6D(DMv) COLOMBIANA
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