Sun 161120 中華定番4種/あえてチャンポンを回避/今日も紹興酒/坂の街を守ろう
こういうふうで、今回の長崎出張もまた大成功(スミマセン、昨日の続きです)。2016年、記憶をたどればホントにたくさんの出張を繰り返し、メッタヤタラに出張を楽しんで、北海道から沖縄まで、日本中のスタッフに目いっぱいお世話になった。長崎は、その締めくくりである。
出張先では出来るだけ大人しく振る舞い、余計な観光なんかしないで「忙しい&忙しい」を強調し、ブログにも自らの忙しさを前面に出して、「忙しいからサッサと帰った」「忙しくてトンボ返りするしかなかった」、そういう品行方正な姿を強調する方がカッコいいに違いない。
しかしワタクシの思いとしては、せっかく出張したんだから、名所を巡り、名物を喰らい、名物と名産で腹一杯になって帰って、「いやはや、名物おいしゅーございました」と書きまくるほうが、迎えてくれた人たちも嬉しいだろうと確信するのである。
世界を旅する場合もそうで、「忙しかったのでサッサと帰りました」などと言われたら、訪問を受けた側の立場として、さぞかし寂しく、さぞかし悲しいだろうと思うのである。
![定番4種](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/68/02/j/o0400030013821804765.jpg?caw=800)
21世紀の世界市民なら、とにかく旅先では目いっぱい楽しむべきである。地元の人に甘えて&甘えて&甘えまくって、
「あれも食べさせてください」
「これも飲ませてください」
「いろんな経験もさせてください」
遠慮なくそう要求すべきだと信じる。
そもそも日本の人は遠慮しすぎるのである。親のしつけが厳しくて
「あれもいけません」
「これもいけません」
「外出先では大人しくしなさい」
「めっ」「めっ」「めっ」
幼い頃そういうふうに厳格に育てられるのはいいけれども、それでギュギュッと萎縮してしまっては、かえって「そっけない人物」と誤解されかねない。
今井君が思うに、もっともっと甘え上手になるべきなのである。遠慮しすぎて、
「あれも欲しくありません」
「これも飲みたくありません」
「それもやってみたくありません」
そうやって何でもかんでも丁重にお断りするぶん、相手が気を悪くしてどんどん遠ざかってしまう。
![会楽園](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/1d/8e/j/o0400030013821804766.jpg?caw=800)
(老舗「會楽園」。定番が旨かった)
そこへいくと今井君は、何でも食べ、何でも飲み、何にも遠慮しないのである。ススメられるままに貪り、ススメられるままにクイクイ飲み込む。旅先では、幼い弟のつもりになればいい。弟になりきって、オネーサマがむいてくれるリンゴやナシを、サクサク旨そうに貪り食えばいい。
ただし、サジ加減は難しい。遠慮を一切ナシにすれば、どんなに優しい姉貴だって終いにはカンカンに怒りだす。名物にケチをつけちゃイカン。出されたものをケナしてはイカン。地元の人が自慢にしているものを、万が一にも疑っちゃいいイカン。弟の立場を満喫するには、姉貴に対する敬意を忘れてはならない。
というわけで、ワタクシは2016年ラストの出張を、12月12日も満喫したのである。長崎に14時までいられるとしたら、諸君、長崎中華街に3日連続の訪問を敢行、定番中華のランチを腹一杯に詰め込んでから東京に帰りたい。
ホテルからタクシーに乗り込んで、中華街到着11時。開店直後の名店に闖入して、今日は日本人の中華定番4種を、思う存分ワシワシやって行くことにした。
選んだのは、老舗「會楽園」。さすがに3日連続の「江山楼」では気が引けるじゃないか。他に老舗として「京華園」や「王鶴」もあったが、「京華園」は月曜定休。「王鶴」のほうは、HPで見たカマボコの色が、食紅そのままのド派手なピンクやグリーンだったので、さすがに遠慮が先に立った。
![紹興酒](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/0f/17/j/o0300040013821804768.jpg?caw=800)
(老舗「會楽園」でも、もちろん紹興酒4合瓶をカラッポにする)
開店直後だから、さすがの老舗「會楽園」もガラガラだ。中国人家族6人が、2歳か3歳の女の子をあやしながら、静かに静かにみんなでチャンポンをすすっているだけである。
というか、入店してくる誰も彼もが、みんなチャンポンなのである。当然のようにチャンポン、迷うことなくチャンポン、意地でもチャンポンであって、チャンポン以外を注文するのは変人か変態であるかのごとく、メニューを一瞥することもなく「チャンポン」「チャンポン」であって、「皿うどん」なヒトビトさえ、準異端者の趣きがある。
すると諸君、今井君の肉体の奥深くに泡立ち流れている異端者の血がうずくじゃないか。異端者で、何が悪い? 何でもかんでも圧倒的多数者の濁流に従えばいいのか? 20世紀の地球に溢れた数えきれない悲劇は、多数者が構成する圧倒的な泥流を、無批判に受け入れた結果ではなかったのか?
ならば今井君の義務は、膨大な多数者の流れに意地でも棹さして、
「ボクチンはチャンポンではありません」
「ワタクシはチャンポン&皿うどん以外のものを志向します」
と、恐れることなく異端者の叫びを轟かせることなのではないか。
![皿うどん](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/09/5f/j/o0400030013821804770.jpg?caw=800)
そこで諸君、今井君はあえて ① 海老チリ ② 青椒肉絲 ③ 炒飯 ④ 麻婆豆腐と、中華の定番4種に付け加え、「紹興酒4合瓶」と、恐れることなく叫んでみたのである。
おお、何という定番4種。これにスブタでも加われば、あんまり定番すぎて日本中がひっくり返りそうであるが、その遥かに前段階で「あれれ、チャンポンでなくていいんですか?」と、従業員のオネーサマは、「チャンポン以外」という事実だけで、すでに半分ひっくり返っていらっしゃるのであった。
そんなこと言ったって、実は昨夜の懇親会&忘年会で、今回の長崎2度目の皿うどんを1人占めしてきたばかりなのである。例の江山楼の老女将が、「そんなに皿うどんがお好きなら♡」と、今井君だけ特別に皿うどん1人前を提供してくださった。
「ならば」と張り切った昨夜のワタクシは、すでに満腹だったにも関わらず、大盛りの皿うどん(細麺)を、わずか5分で完食してみせたのだった。2日連続の皿うどんを、まさかここで「3日連続」に記録更新してみせる必要もないだろう。
そういうふうで、さすがの中華定番4種も、今井クマ蔵の旺盛な食欲の前にはヒトタマリもないのである。絶品の海老チリが真っ先になくなり、青椒肉絲もあっという間にカラッポ。熱い麻婆に喉の奥をヤケドしたけれども、そのヤケドを紹興酒で消毒しつつ、炒飯も胃袋に消え去った。海老チリなんか、「もう1皿」ということになった。
![坂のまち](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/9e/b8/j/o0400030013821804772.jpg?caw=800)
諸君、2016年秋冬シリーズを通じ、ワタクシはホントーに幸せだった。広島の生牡蠣、沖縄のステーキ、大阪の熊鍋、札幌のジンギスカン、京都と長崎の定番中華、どれもこれもみんな絶品でござった。来年もまた楽しい出張が続くことを、心から祈る今井クマ蔵なのである。
ただ、「長崎の坂の街が衰退の危機にある」というNHK報道が心配である。オランダ坂のあたり、ザボンのお店がある南山手、その周辺の街が高齢化で寂れつつあるんだそうだ。空き地と荒れ地が増え、稲佐山から長崎の夜景を眺めても、何となく明かりがマバラになった感がある。
そのぶん増加したのが、高層や準高層マンション群。穏やかな曲線の続く夜景に、マンションの90°垂直にカクカクした明かりが増えて、長崎のなだらかな風情がギスギスしはじめたような気がする。諸君、今こそ長崎の坂の街を守るべく、もっともっと長崎を訪ねようじゃないか。
1E(Cd) Maggini String Quartet:ELGAR/STRING QUARTET in E MINOR & PIANO QUINTET in A MINOR
2E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 1/2
3E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 2/2
4E(Cd) Elgar & London:ELGAR/SYMPHONY No.2
5E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE DREAM OF GERONTIUS 1/2
total m100 y1970 d19675
出張先では出来るだけ大人しく振る舞い、余計な観光なんかしないで「忙しい&忙しい」を強調し、ブログにも自らの忙しさを前面に出して、「忙しいからサッサと帰った」「忙しくてトンボ返りするしかなかった」、そういう品行方正な姿を強調する方がカッコいいに違いない。
しかしワタクシの思いとしては、せっかく出張したんだから、名所を巡り、名物を喰らい、名物と名産で腹一杯になって帰って、「いやはや、名物おいしゅーございました」と書きまくるほうが、迎えてくれた人たちも嬉しいだろうと確信するのである。
世界を旅する場合もそうで、「忙しかったのでサッサと帰りました」などと言われたら、訪問を受けた側の立場として、さぞかし寂しく、さぞかし悲しいだろうと思うのである。
![定番4種](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/68/02/j/o0400030013821804765.jpg?caw=800)
(12月12日、長崎中華街の老舗「會華園」で定番4種を満喫する。海老チリ・青椒肉絲・麻婆豆腐・炒飯。これにまさる幸福があるだろうか)
21世紀の世界市民なら、とにかく旅先では目いっぱい楽しむべきである。地元の人に甘えて&甘えて&甘えまくって、
「あれも食べさせてください」
「これも飲ませてください」
「いろんな経験もさせてください」
遠慮なくそう要求すべきだと信じる。
そもそも日本の人は遠慮しすぎるのである。親のしつけが厳しくて
「あれもいけません」
「これもいけません」
「外出先では大人しくしなさい」
「めっ」「めっ」「めっ」
幼い頃そういうふうに厳格に育てられるのはいいけれども、それでギュギュッと萎縮してしまっては、かえって「そっけない人物」と誤解されかねない。
今井君が思うに、もっともっと甘え上手になるべきなのである。遠慮しすぎて、
「あれも欲しくありません」
「これも飲みたくありません」
「それもやってみたくありません」
そうやって何でもかんでも丁重にお断りするぶん、相手が気を悪くしてどんどん遠ざかってしまう。
![会楽園](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/1d/8e/j/o0400030013821804766.jpg?caw=800)
(老舗「會楽園」。定番が旨かった)
そこへいくと今井君は、何でも食べ、何でも飲み、何にも遠慮しないのである。ススメられるままに貪り、ススメられるままにクイクイ飲み込む。旅先では、幼い弟のつもりになればいい。弟になりきって、オネーサマがむいてくれるリンゴやナシを、サクサク旨そうに貪り食えばいい。
ただし、サジ加減は難しい。遠慮を一切ナシにすれば、どんなに優しい姉貴だって終いにはカンカンに怒りだす。名物にケチをつけちゃイカン。出されたものをケナしてはイカン。地元の人が自慢にしているものを、万が一にも疑っちゃいいイカン。弟の立場を満喫するには、姉貴に対する敬意を忘れてはならない。
というわけで、ワタクシは2016年ラストの出張を、12月12日も満喫したのである。長崎に14時までいられるとしたら、諸君、長崎中華街に3日連続の訪問を敢行、定番中華のランチを腹一杯に詰め込んでから東京に帰りたい。
ホテルからタクシーに乗り込んで、中華街到着11時。開店直後の名店に闖入して、今日は日本人の中華定番4種を、思う存分ワシワシやって行くことにした。
選んだのは、老舗「會楽園」。さすがに3日連続の「江山楼」では気が引けるじゃないか。他に老舗として「京華園」や「王鶴」もあったが、「京華園」は月曜定休。「王鶴」のほうは、HPで見たカマボコの色が、食紅そのままのド派手なピンクやグリーンだったので、さすがに遠慮が先に立った。
![紹興酒](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/0f/17/j/o0300040013821804768.jpg?caw=800)
(老舗「會楽園」でも、もちろん紹興酒4合瓶をカラッポにする)
開店直後だから、さすがの老舗「會楽園」もガラガラだ。中国人家族6人が、2歳か3歳の女の子をあやしながら、静かに静かにみんなでチャンポンをすすっているだけである。
というか、入店してくる誰も彼もが、みんなチャンポンなのである。当然のようにチャンポン、迷うことなくチャンポン、意地でもチャンポンであって、チャンポン以外を注文するのは変人か変態であるかのごとく、メニューを一瞥することもなく「チャンポン」「チャンポン」であって、「皿うどん」なヒトビトさえ、準異端者の趣きがある。
すると諸君、今井君の肉体の奥深くに泡立ち流れている異端者の血がうずくじゃないか。異端者で、何が悪い? 何でもかんでも圧倒的多数者の濁流に従えばいいのか? 20世紀の地球に溢れた数えきれない悲劇は、多数者が構成する圧倒的な泥流を、無批判に受け入れた結果ではなかったのか?
ならば今井君の義務は、膨大な多数者の流れに意地でも棹さして、
「ボクチンはチャンポンではありません」
「ワタクシはチャンポン&皿うどん以外のものを志向します」
と、恐れることなく異端者の叫びを轟かせることなのではないか。
![皿うどん](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/09/5f/j/o0400030013821804770.jpg?caw=800)
(昨夜の江山楼懇親会の終盤、老女将がワタクシに皿うどん1人前を提供してくださった)
そこで諸君、今井君はあえて ① 海老チリ ② 青椒肉絲 ③ 炒飯 ④ 麻婆豆腐と、中華の定番4種に付け加え、「紹興酒4合瓶」と、恐れることなく叫んでみたのである。
おお、何という定番4種。これにスブタでも加われば、あんまり定番すぎて日本中がひっくり返りそうであるが、その遥かに前段階で「あれれ、チャンポンでなくていいんですか?」と、従業員のオネーサマは、「チャンポン以外」という事実だけで、すでに半分ひっくり返っていらっしゃるのであった。
そんなこと言ったって、実は昨夜の懇親会&忘年会で、今回の長崎2度目の皿うどんを1人占めしてきたばかりなのである。例の江山楼の老女将が、「そんなに皿うどんがお好きなら♡」と、今井君だけ特別に皿うどん1人前を提供してくださった。
「ならば」と張り切った昨夜のワタクシは、すでに満腹だったにも関わらず、大盛りの皿うどん(細麺)を、わずか5分で完食してみせたのだった。2日連続の皿うどんを、まさかここで「3日連続」に記録更新してみせる必要もないだろう。
そういうふうで、さすがの中華定番4種も、今井クマ蔵の旺盛な食欲の前にはヒトタマリもないのである。絶品の海老チリが真っ先になくなり、青椒肉絲もあっという間にカラッポ。熱い麻婆に喉の奥をヤケドしたけれども、そのヤケドを紹興酒で消毒しつつ、炒飯も胃袋に消え去った。海老チリなんか、「もう1皿」ということになった。
![坂のまち](https://stat.ameba.jp/user_images/20161215/13/imai-hiroshi/9e/b8/j/o0400030013821804772.jpg?caw=800)
(長崎は坂の街。ところが「利便性の悪さ」から、今や坂の街は寂れつつあるんだそうな)
諸君、2016年秋冬シリーズを通じ、ワタクシはホントーに幸せだった。広島の生牡蠣、沖縄のステーキ、大阪の熊鍋、札幌のジンギスカン、京都と長崎の定番中華、どれもこれもみんな絶品でござった。来年もまた楽しい出張が続くことを、心から祈る今井クマ蔵なのである。
ただ、「長崎の坂の街が衰退の危機にある」というNHK報道が心配である。オランダ坂のあたり、ザボンのお店がある南山手、その周辺の街が高齢化で寂れつつあるんだそうだ。空き地と荒れ地が増え、稲佐山から長崎の夜景を眺めても、何となく明かりがマバラになった感がある。
そのぶん増加したのが、高層や準高層マンション群。穏やかな曲線の続く夜景に、マンションの90°垂直にカクカクした明かりが増えて、長崎のなだらかな風情がギスギスしはじめたような気がする。諸君、今こそ長崎の坂の街を守るべく、もっともっと長崎を訪ねようじゃないか。
1E(Cd) Maggini String Quartet:ELGAR/STRING QUARTET in E MINOR & PIANO QUINTET in A MINOR
2E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 1/2
3E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE BARBIROLLI ELGAR ALBUM 2/2
4E(Cd) Elgar & London:ELGAR/SYMPHONY No.2
5E(Cd) Barbirolli & Hallé:THE DREAM OF GERONTIUS 1/2
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