Tue 161101 カメラがウソをつく/空も海も青すぎる/天ぷらを満喫/河内松原の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 161101 カメラがウソをつく/空も海も青すぎる/天ぷらを満喫/河内松原の大盛況

 「最近、カメラがウソをつく」。カメラに詳しい人にそう教えられて、カメラどころか機械全般について超オンチな今井君も、思い当たるフシがナンボでもあるのである。

 まず、空が青すぎる。イタリアの空、ギリシャの空、ポルトガルの空。「あれれ、そんなに真っ青じゃありませんでしたぜ」と唸りたくなるほど、大西洋の空も地中海の空も、メッタヤタラに鮮やかに青いのである。

 青を通り越して群青、群青どころか深海のような藍色、「こんな空、現実にあるはずがない」というほど、余りに深く青々と写る。「誰かが何かやってるな」と、シロートでもピンと来るぐらいに青い。青すぎる。

 海もまた、過度に青い。グリーンが混じった不思議なターコイズに感激し、この不思議な色を忘れたくないと思ってシャッターを切っても、カメラにに残った海の色は、ほとんど抽象画のような一面のブルー。「ありゃま、こりゃマティス以上ですな」という強烈なブルーである。

 エーゲ海もティレニア海も、イオニア海もアドリア海も、容赦のない豪壮&豪快なブルーであって、こんな一辺倒のブルーばっかりじゃ、せっかくの地中海の7つの海も、全く区別がつかない。

 マルセイユの西地中海も、サントリーニの東地中海も、写真で復習するとただひたすら青いばかり。昔々の文学作品によれば、東地中海は「葡萄酒色」、西地中海はブルーブラックのインクの色、一応そんなふうに描写されているけれども、カメラに残った色はひたすらブルーであり、ブルー以外の何ものでもない。
仁和寺1
(2016年11月、京都の思ひ出 仁和寺 1)

 京都で当たり年の紅葉を満喫していても、事情はほとんど同じである。カメラがあんまりウソをつくので、嵐山の借景も東山の借景も、どれもこれもマコトにウソくさい。どんなに頑張って写真に収めても、借景は全て「額縁」のヒトコトで片付けられてしまいそうだ。

 例えば諸君、昨日の記事の1枚目、天龍寺庭園の借景は紅葉の嵐山だ。せっかく午前9時の天龍寺に駆けつけて、京都通の人々と一緒にカメラに収めたというのに、この額縁、異様なほど力強く押し出してきて、肝腎の天龍寺もタジタジというアリサマにしてしまう。

 昨日掲載した写真のうち、「カメラのウソつき感」が最も如実に出ているのは、4枚目「化野、鮎の名店・平野屋」である。ありゃりゃ、これは「アートモード」か何かですか?

「平野屋」の看板の文字も、苔むした屋根も、その向こうの紅葉も、何となく不自然。年老いて人生を諦めた油絵画家が、地元の観光パンフレットのために半日で仕上げた絵みたいな、あくどいワザとらしさに満ちている。
仁和寺2
(2016年11月、京都の思ひ出 仁和寺 2)

 ま、致し方ない。だから今井君としては、昼近くなって訪れた泉涌寺で「写真はご遠慮願います」という掲示を見た時に、むしろホッとする思いなのである。

 カメラがウソをつきまくって、どこもみんな背景から変に浮き上がって写っちゃうんじゃ、思ひ出も記憶も何となく汚される。もともと今井君はカメラはあんまり好きじゃないのだ。カメラより自らの記憶を信じていて、このブログを始める前には写真なんかちっとも撮らなかった。

 だから洛西の仁和寺から一気に京都を横切って、洛南・泉涌寺にたどり着いた後は、ここに掲載するべき写真はあまりたくさんは存在しないのである。泉涌寺、うつくしゅーございました。来年の秋に京都を訪ねる計画でいらっしゃるなら、ぜひとも泉涌寺、ルートの中に入れてくんなまし。

 こうして11月16日、紅葉真っ盛りの京都探訪は、ほぼ終わりを告げたのである。観光客のいないところ&いないところ、豊かな冬の太陽のあたる順番に西から東に駆け抜けて、最高の数時間を過ごした。時計はすでに13時、そろそろ大阪に移動しなければならない。

 しかし諸君、どんなに京都の紅葉が美しくても、「昼メシ」というものを忘れてはならない。腹が減ってはイクサが出来ないのは、真田丸でも今井君でも同じことであって、今井君はイクサは大キライだが、「昼メシに天ぷら」という贅沢は最高の大好物である。
化野念仏寺
(2016年11月、京都の思ひ出 化野念仏寺)

 闖入を試みたのは、ホテルグランヴィア内の天ぷら「京林泉」。だいたい1年に1度、ちょうどこの季節に訪れる店である。お店の人も、「ああ、また来はったで♡」と、しっかり記憶に留めてくれている。

 関西の人がみんな「コース」好みで、天ぷらでも何でも店の人にお任せのコースにしてしまう中、今井君だけはボクチンが勝手に注文する「お好み」が好き。ディナーでもランチでも、どうしても「お好み」がいいのである。

 だって諸君、コースの天ぷらは、マコトに味気ない。どういうものか、海老ラッシュなのである。一般的なコースだと「海老が3本、野菜が5品」。ちょっと贅沢をしても「海老2本、魚介1品、野菜7品」。一番高いコースでも「海老3本、魚介3品、野菜5品」。うーん、何でそんなに海老&野菜だらけなんだ?

「名店」という前提で昨年の秋に訪れた「八坂圓堂」でも、事情は全く同じだった。海老だらけ、野菜だらけで、今井君の大好きな「めごち」「きす」「かき」「はぜ」は、「ありまへん」のヒトコトで一蹴されてしまった。

 メゴチもハゼも牡蠣もナシ、あるのはひたすら野菜と海老、「コースなんやから、食べてもらわな困ります」と、自慢げに差し出されるのが「パンの天ぷら」。小さく千切ったパンに、天ぷらのアブラがギュッと染み込んで、いやはやヤタラにお腹に重い。そんなのは、ボクチン大キライでござります。
泉涌寺
(2016年11月、京都の思ひ出 泉涌寺)

 その点、グランヴィア「京林泉」は、「お好みでもOK」と言ってくれる。「ランチでお好み」だなんて、贅沢な要求であること分かっているが、これも何度も通ったからこその特権。「メゴチはありまへん」「ハゼもありまへん」は同じだったが、それでも大好きなキスを思う存分カリカリやったのである。

 ただしそのキスも、合計5匹を平らげたところで、「もうキスはなくなってしまいました」と宣言された。京都でも大阪でも、キスにメゴチにハゼに牡蠣、邪道なのかも知れないが、どうかもっともっと、たくさん仕入れてくれまへんか?

 もちろんその辺は消費者側の努力も大切であって、関西のお客さんがもっと魚介の天ぷらを好きになってくれへんと、お店だってバンバン仕入れるわけにはいかないだろうが、「さあいよいよ」と張り切った瞬間に「もうありまへん」と断られると、繊細な今井君のショックは計り知れないのである。

 大阪には新幹線で移動。宿泊は珍しく「ウェスティン」である。平日なのに、いつものインターコンチは満室。大阪駅から遠く離れた不便なウェスティンで、ようやく空き部屋が1室見つかった。
河内松原
(大阪、河内松原の大盛況)

 この日のお仕事は、大阪の南「河内松原」である。「いてまえ打線」で人気を博した近鉄バファローズ。ドカベン香川のグリーンのユニフォームが躍動した南海ホークス。そういう昭和なプロ野球の記憶が染みついたあたりである。

 阿倍野橋から近鉄の準急電車に乗れば、河内松原、藤井寺、富田林。おお、地名からも昭和のカホリがプンプン漂ってくる。沿線の夕闇から懐かしいプロ野球のラジオ中継が聞こえてきそうな、そんな町並みが続く。

 河内松原の公開授業は、19時半開始、21時終了。出席者約110名。普段なら周辺校舎にも呼びかけて「合同開催」とするところであるが、この日は思い切って「河内松原・単独開催」を試みた。1校舎単独、しかも高1高2に限定して、それでも110名。大健闘を讃えずにはいられない。

 この校舎もそうだし、近隣の「近鉄八尾駅前校」も「JR八尾駅前」も、日々着実な粘り強い運営をしていることで有名な校舎である。我々独特の用語で「向上得点」というランキングがあるのだが、日々のマジメな努力の着実さを示すそのランキングで、トップクラスの校舎がこの地域にズラリと並んでいる。

 公開授業後の懇親会も、その話で盛り上がった。だからこそ、整序英作文の授業が主体のテキスト「Dタイプ」を使用しても、ちっとも臆することなく100分間、最初から最後まで集中した大爆笑が継続した。こういう校舎こそ、必ず近い将来大きな飛躍を遂げるのである。

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 2/6
2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 3/6
3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES4/6
4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 5/6
5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 6/6
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