Mon 161024 生牡蠣を翌日に延期する/高砂○のお好み焼き/広島・350名の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 161024 生牡蠣を翌日に延期する/高砂○のお好み焼き/広島・350名の大盛況

 広島での大盛況は11月12日だから、もうあれから5日も経過したことになる。東奔西走&南船北馬の毎日を続けているうちにどんどん季節が進んで、京都の紅葉が今やクライマックスを迎えていることは、すでに昨日書いた。今朝は大阪にいる。これから東京に帰って、夜は荻窪で公開授業がある。

 ワタクシは広島が大好きである。何と言ってもお好み焼きがあり、牡蠣の皆さんが待っている。牡蠣の皆さんは、「生のまま食べてください」「焼いてくれてもいいですよ」と、火あぶりの刑も厭わないケナゲな覚悟で、ワタクシの前に身を投げ出してくれるのである。

 もちろん酒呑童子の弟子・今井童子のほうも、「生きたまま食べてくんろ」「わたしらはあくまでフレッシュでござんす」と顔を赤らめる生牡蠣の皆さんが大好きだ。早速お馴染みの宮島のお店に予約を入れることにした。
広島1
(広島の大盛況 1)

 店の名は「焼牡蠣はやし」。厳島神社から続く土産物屋街の真ん中に、いつでも長い行列が出来ている。暢気に予約しないで訪ねると、お店に入るのに1時間も待たされる。

 こんなに忙しい東奔西走の真っただ中、牡蠣の皆さんを味わうだけのために1時間も行列に並ぶ余裕はない。予約は必須だ。Mac君と相談して、「牡蠣 はやし」を検索。とりあえず電話番号を調べることにした。

 しかし諸君、「牡蠣 はやし」を「牡蠣 h…」まで入力したところで、グーグルどんは驚くべき検索候補を提示するのである。目の前に現れた検索候補は「牡蠣 吐き気」「牡蠣 腹痛」。おお、「公開授業前に生牡蠣を食べるのはやめときなさい」という天のお告げではないだろうか。

 そこで諸君、今井童子は天のお告げを素直に受け入れて、生牡蠣を延期。公開授業後の日曜日、ランチに高級牡蠣舟「かなわ」を訪れる方向に転換した。

「牡蠣 腹痛」だなんて、おお、コワい。授業中にポンポンがギュルし始めて、小腸や大腸の暗闇に詰め込まれた牡蠣の皆さんが「出口はどこだ」「オレたちをこの暗闇から出せ」「出してくれ」「出せぇ」「出せぇ」「出せぇ」とシュプレヒコールでも始めたら、どうするんだ。
冬の蝶
(広島はポカポカ暖かかった。ANAクラウンプラザホテル前で、冬の蝶もまだまだ元気そうだった)

 広島での公開授業は、19時半開始、21時終了の予定。「広島ガーデンパレス」というホテルの大ホールを借り切って、出席予定は350名。超満員の予定である。超満員の直前に生牡蠣で腸を満員にしちゃうような愚挙は、まさに世紀の暴挙と言っていい。

「ならば生牡蠣は延期、今日はお好み焼きにしとこう」という方針転換は、安全運転タイプの人生にはベストの選択だ。ランナー1塁なら意地でもバント。ペナルティーをもらったら意地でもPG狙いで3点(スミマセン、ラグビーです)取りにいく。今井童子は広島駅「高砂○」に直行した。

 この店の選択について、せせら笑う広島人は多い。「もっと旨い店、ナンボでもありますよ」とおっしゃるのである。しかし「ナンボでもある」という発言には、何の裏付けもないことが多い。

 民主党時代の小沢一郎氏が、その「ナンボでもある」の代表格。「…を削減すれば、財源なんかナンボでもある」と発言して、あの政権交代の立役者になった。ところが諸君、国民としてマコトに苦々しいことに「ナンボでもある」はずが、実際にはナンボのこともなかったのである。

 同じことは広島のお好み焼きについても言えるので、「もっと旨い店はナンボでもありますよ」とニヤニヤする人に、「では2〜3軒紹介してください」とお願いした瞬間、彼または彼女は困惑して口をつぐむ。「好みは人によりますから…」。いやはや、それなら今井君の好みも笑わないでいただきたい。
高砂
(広島駅「高砂○」で、最もデラックスな「高砂」を注文する)

「高砂○」の隣りには、行列のできる店「みっちゃん」がある。「みっちゃん」は今日もまた超満員であって、長蛇の列は角を2回も曲がり、嬉しそうに順番を待つヒトビトを数えてみるに、20人は下らない。

 一方の我が「高砂○」は、「まあ満員」「なかなか繁盛してますな」という程度。時計は14時30分、ランチの時間帯を過ぎてこの満員ぶりなら、超人気店「みっちゃん」の隣りで、まさに大健闘していると言っていい。

 その「高砂○」の真向かいに、新規オープンしたお好み焼き屋がある。おお、こりゃ激戦地化の様相だ。新規オープン店は「広島風お好み焼き 徳兵衛」の電飾看板を掲げて意気軒昂である。

 ただし諸君、「徳兵衛」には見たところお客の影も形もない。何がいけないんだ? ワタクシの意見としては、「広島風」の「風」の文字がいけないんじゃないかと考えるのである。

 広島の人が広島のお好み焼きを作るとき、「広島風」とは言わないだろう。「広島こそ本場じゃけん」「広島が一番じゃけん」なのであって、「大阪がホンモノ、広島は派生」とでも考えていないかぎり、「広島風」という言い方はしないはずだ。「風」の一文字が、お客を遠ざけているのである。
広島2
(広島の大盛況 2)

 いやはや、なかなか難しい激戦地である。しかしとにかく「高砂○」は徹底して広島なのであって、キャベツの量も中華そばの量も、ハンパな感じは一切ナシである。

 海老にイカ、タコに牡蠣、お腹の中が海鮮くさくなるほどタップリの魚介類に、タマゴと豚肉が割って入って、そのウルトラ♡デラックスぶりは、スーパーやハイパーやデラックスが大好きなワタクシとしては、これ以上の広島は考えられない。

 こういうふうで、広島ガーデンパレスの控え室に入った今井君のポンポンは、結局のところ満員&満杯の状態。その中身が大量の生牡蠣なのか、咀嚼され唾液と胃液にまみれた無惨なお好み焼きの残骸なのか、違いはその程度のことである。

 だから授業スタート時、若干の不安はある。生牡蠣に負けず劣らず、暗闇に詰め込まれたお好み焼き軍団にだって「出口はどこだ」「出口を目指せ」「長い洞窟を出て、思い切り外の空気を吸いたい」という欲望や欲求はあるはずだ。

 それでも、驚くほど大きく熱い拍手に迎えられて話し始めると、肉体の奥深くにトグロを巻いていた不安は、一瞬で雲散霧消する。出口を目指す食品のシュプレヒコールなんか、もはや全く聞こえない。
広島3
(広島の大盛況 3)

 使用したテキストはCタイプ。決して爆笑爆笑&大爆笑の連続するようなバージョンではないが、広島に集結してくれた350名は、90分ほぼ絶えることなく大爆笑を繰り返してくれた。

「初めて来てみました」という完全な外部生も70名。こうなると、今井君の脳と心の白熱度はとどまるところを知らない。熱い営業マンと化して、意地でも彼ら彼女らを我々の仲間にしようと、弁舌マコトに爽やか、この弁舌に耐えてソッポを向き続けられる人は皆無である。

 自分自身の満足感としても、これほどパンパンに100%大満足な公開授業は久しぶりである。不満0%なんてのは、さすがに1年に数回あるかないかぐらいのものなのだ。懸命な努力を展開してくれた広島のスタッフ諸君に感謝する。

 終了後、懇親会を2時間ほどで切り上げて、ホテルに戻った。「なぜ切り上げたのか」については、とりあえず「明日の生牡蠣に備えるため」と言っておくしかない。

翌日の予定は、
① お昼に生牡蠣30個ぐらいを平らげる
② 午後から大阪に移動して、人形浄瑠璃を5時間
③ 夜は大阪・玉造の馴染みの店で、大むかしの友人とクマ鍋を貪る
これほどギュッと予定がつまっていれば、懇親会を2時間で我慢したのも十分に理解してもらえるだろう。

1E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.5
2E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.6
3E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.7
4E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.8
5E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.9
total m120 y1835 d19540