Sun 161016 チバリーヒルズ/千葉県土気の大盛況/舞浜の人々/いよいよ正念場 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 161016 チバリーヒルズ/千葉県土気の大盛況/舞浜の人々/いよいよ正念場

 11月8日は、何と夜8時から千葉県の「土気」という街で公開授業。9時半終了。部活動が盛んな地域であって、スタンダードに7時開始なんてことにすれば、ほとんどの生徒が遅刻する。7時半まで開始を伸ばしても、半数近くが遅刻する。ならば講師のほうで譲歩して、8時までジックリ待ってあげたほうがいい。

 もちろんこちらとしても助かるので、オウチを5時に出れば十分に間に合うのはありがたい。山手線をぐるぐる回って品川へ。5時半の品川はもうすっかり暗くなっているが、ここからまるまる1時間半かけて、東京湾を時計回りにグルリと回るのである。

 山手線もグルグル、東京湾もグルグル、こんなにグルグルやっていると目が回るから、グリーン車に乗ってノンビリ読書しながら土気を目指す。「土気って、どこ?」であるが、千葉から「内房線」だったか「外房線」だったか、とにかく房総半島に深く南下していったその先である。

 あんまり遠いから、グリーン車内の雰囲気もそれなりに殺気立っている。そりゃそうだ。普通列車のグリーン車は座席指定がないから、グリーン料金980円を支払っても、房総半島の奥までずっと立ったままということだってありうるのだ。980円の元を取るためにも、このぐらい殺気立つのは当然だ。
ブランニュー
(元チバリーヒルズ、土気駅前から出る「千葉中央バス」。「ブランニューモール行き」。なかなかスゴい所に行くのである)

 というか、「土気」と書いてどう読むのか、そのへんから説明しておかなければならない。「つちけ」?「どき」?「つちき」?「どけ」? 順列&組み合わせはナンボでもあって、これで「とけ」が正解とは、なかなかの難問と言っていい。

 土気の街は、今はちょっと元気を失くしているみたいだけれども、バブル期にはまさに日の出の勢い。「首都圏でも屈指の高級住宅街」の一員として、土気は押しも押されもしない存在だった。

 諸君、「チバリーヒルズ」を知っているかね。アメリカ西海岸のウルトラ高級住宅地「ビバリーヒルズ」の「ビバ」を「千葉」に置き換え、土気付近をバブル期には「千葉リーヒルズ」と名づけた。ま、そういう歴史がある。

 オフザケでも何でもない。ホントにホントに心の底のそのまた底から、日本海溝やマリアナ海溝の一番深い地点よりもっと深い心の底から、「千葉リーヒルズ」を羨ましいとみんなが本気で考えた。

 今でこそ「恵比寿がいい」「白金がいい」「自由が丘に住んでみたい」とか、関西なら「芦屋やなきゃあかん」「岡本やで」「夙川もええなぁ」「京都三条がええで」と、みんな平気で超高級な世界を夢見るけれども、1990年代の半ばまで、日本の人々の憧れにチバリーヒルズが含まれていた。
土気
(千葉県土気での大盛況)

 我々の土気校が開校したのは、2006年だったか2007年だったか、バブルの残照がまだ西のお空を赤く染めていた時代。日本経済が停滞しているのは何かの間違いで、何かのハズミでいつかまた、「バブルよもう一度♡」の夢が蘇ると、多くの人が信じていた時代である。

 チバリーヒルズの記憶も、まだあのころは鮮明だった。土気校もバブル的に絶好調。5月とか6月とか、高3生も参加できる季節の公開授業はギューギューのパンパン。60名も入れば満員の教室に、120名以上の生徒が押し寄せた。

「今は昔」の感が強いが、通路も完全に満杯。とうとう教壇の上にまで椅子を並べて対応した。大袈裟でも何でもなく、空気は湯気で白く濁り、熱い吐息と人いきれのせいでホワイトボードには水滴がつき、やがてその水滴がタラタラ床に向かって流れ落ちた。

 ドアを開けても、人いきれは収まらない。開けたドアから、教室に入りきれなかった生徒たちが黒山の人だかりになって、羨ましそうに教室を覗き込む。やがて教室の内と外の区別さえつかなくなり、教室内での大爆笑より、ホンの0.1秒か0.01秒か、教室の外の大爆笑が先んじたりした。
天ぷら蕎麦
(翌11月9日、今井君は羽田空港から正念場の西日本シリーズに旅立った。とりあえず、天ぷら蕎麦で景気をつける)

 やがては我々も「教室での開催はとても無理」と判断。確かに諸君、通路が埋め尽くされるところまではまだOKとしても、「教壇の上にまで生徒がはみだす」という状況では、文句を言う人もそれなりに出てくるだろう。

 そこで会場を道の向かいの貸しビルに移動。2016年現在、そのビルには「TOYOPET」が入居。TOYOTAのクルマがズラリと並んで、「かつてここで予備校の公開授業が実施されたんだ」という記憶が残っているのは、今井君のアタマの中ぐらいのものである。

 今回は、あくまで高1生と高2生に限定しての実施。そりゃそうだ、高3生は「センター試験まで、あと60日」という切羽詰まった日々であって、1分1秒を争ってでも得点向上に努めたいところ。今井の90分より、単語を20語でも30語でも増やした方がいい。

 ホントのことを言えば、切羽詰まった状況だからこそ、今井君の公開授業で90分の大爆笑に参加し、腹の底から思い切りガハガハ笑った方がいいのだ。ヒタイに深いシワを寄せてビッチビチに緊張しているより、その緊張を今井の爆笑で解放した方が、学力は圧倒的につきやすくなるのは間違いない。
TIME
(大阪梅田、インターコンチネンタルホテルにて。「終わりが近い」って、何の終わりが近いんだ?)

 2016年秋、土地バブルはすっかり影を潜め、木枯らしとともに初冬の冷たい雨が降り出した駅前はマコトに寂しいが、教室には高1&高2限定で約75名が集まってくれた。

 このところ少人数の公開授業が続いて、読者の諸君にも何となく申し訳ないが、75名、高3がいなくても「定員+α+β」なのであって、教室の「パンパンパン」な感覚は昔と変わらない。教壇の上まで人が溢れるみたいな状況がないぶん、たいへん落ち着いて授業を進められる。

 21時半終了。いやはや、チバリーヒルズで9時半に終了ということになると、「東京に帰れるか帰れないか」、それなりに焦りが高まるところである。冷たい雨の中、内房線・土気の駅まで傘もささずに突っ走った。

 土気から北上して「蘇我」という駅まで20分ほど。蘇我から電車は京葉線に入り、東京湾沿いに西に向かって驀進する。東京駅に到着するのは23時に近い。

 京葉線は途中「海浜幕張」「舞浜」の駅にも停車する。ガラガラだった電車にドッと人々が乗り込んでくるのは、この2つの駅である。海浜幕張では、「いかにもIT系」なオニーサマ&オジサマ。舞浜ではもちろん「たった今までディズニーにいました」という諸君である。
マウスウォッシュ
(言い続けてみた甲斐があって、ホテルの部屋にマウスウォッシュが備え付けられるようになった)

 中でも舞浜からのディズニー組は、車内での行動もマコトにワイルドである。オミヤゲのデカい袋が他の乗客にぶつかっても、謝罪なんか思いもよらない。ギュッと空席に割り込み、あたりかまわぬ大声で語り合い&フザケあって、言わば「傍若無人」の見本みたいな我がもの顔である。

 ディズニーは、夢の国。夢の国で丸1日、短い人でも4〜5時間、あんなに楽しく過ごしたはずなのに、電車の中での傍若無人は、いったいどうしたわけなのだろう。ディズニーの出口あたりで「電車の中ではお静かに」のアナウンスでも流したらいいんじゃあるまいか。

 ま、そんな帰り道、日比谷からタクシーで帰ったのであるが、冷たい雨とともに急激に気温が下がってきた。いよいよ東京も冬になるらしい。

 ワタクシは翌日から西日本シリーズ。和歌山・岸和田・広島・池袋・京都・大阪。途中に「池袋」がなければずっと大阪に連泊するところであるが、もちろん池袋でも目いっぱい頑張りたい。冬型の気圧配置の中、西へ東へ奔走を続けることになる。

 東奔西走&南船北馬、ここからの10日間が2016年秋冬シリーズの正念場である。それでもワタクシは、勤勉な観光も欠かさない。ぜひ読者諸君にも、北風の中で今井君がどんな大健闘を見せるか、ブログで見守っていていただきたいのである。

1E(Cd) Preston:BACH/ORGELWERKE 6/6
2E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)1/2
3E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)2/2
4E(Cd) Münchinger & Stuttgart Chamber:BACH/MUSICAL OFFERING
5E(Cd) Jochum & Concertgebouw:BACH/JOHANNES-PASSION 1/2
total m80 y1795 d19500