Wed 160921 沖縄浦添の大盛況/ヒコーキは遅れ、道路は大渋滞/東京でも沖縄料理屋 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 160921 沖縄浦添の大盛況/ヒコーキは遅れ、道路は大渋滞/東京でも沖縄料理屋

 10月13日、雨の東京から沖縄に向かった。今年はホントに雨にたたられる1年であって、出張のたびに羽田空港に緊迫が走っている。「使用する飛行機が遅れて到着した影響により、出発が遅れる見込みでございます」。そういうアナウンスを聞く頻度が余りにも高い。

 こう頻繁に同じアナウンスを聞くと、「機材の運用に、もう少し余裕をもったらどうなの?」とか「少し無理しすぎじゃないの?」という疑問が沸いて来る。

 連日こんなに切羽詰まっていたら、現場の緊張は目いっぱい高まっているんじゃないか。そんなに緊張が連続したら、いつかギリギリの限界点を超えちゃうんじゃないか。シロートはそんなことまで心配になるのである。

 羽田発10時半。那覇に到着、13時半。いろいろあって出発が10分遅れ、那覇でも激しい風雨のせいでヒコーキの着陸はさらに遅れた。ということは、那覇から引き返す羽田便はもっと遅れて、そういう遅れがどんどん積み重なっていく。

 こんな天気では観光にも出られないから、13日の今井君は仕事の時間までずっとホテルにこもっていた。宿泊はハイアットリージェンシー。新しいピカピカなホテルで居心地はいいけれども、せっかく沖縄まで来てホテルに缶詰じゃ、気分が萎えること甚だしい。
沖縄1
(沖縄県浦添、250名の大盛況 1)

 ホントなら、牧志の公設市場に出かけて昼メシを貪るところである。余りにも古くなった公設市場は、間もなく建て替えが始まる。建て替えということは、戦後の沖縄を延々と支えてきた市場を取り壊すということであって、諸君、取り壊しの前に是非もう一度この市場を満喫しておきたい。

 ハイアットリージェンシーは、公設市場の真裏であって、昼メシを貪りに行くとすれば絶好の立地である。しかし午後7時から公開授業なのに、まさか午後2時にオリオンビールをグビグビやることはできない。

 ラフテーを貪るにも、沖縄の豊かな海の幸をワシワシやるにも、やっぱりオリオンビールは必須アイテムである。これほど年を経た中年男が、まさか烏龍茶やサンピン茶で刺身をムシャムシャというわけにもいかないのである。

 そこで諸君、今井君はエラいじゃないか。結局お仕事の時間まで4時間、ホテルの一室でずっと原稿のお仕事をこなし続けたのである。「講座案内」「東進タイムズの原稿チェック」。地道な原稿の仕事が、日々怠けていればナンボでも蓄積してくるのだ。

 10月13日の公開授業は、沖縄県浦添市。浦添の誇る「てだこホール」を満員にして、午後7時スタート、8時半終了。「てだこ」とは「太陽の子」という意味であって、確かに太陽の子であることを実感させる沖縄の生徒諸君が250名も集まってくれた。
沖縄2
(沖縄県浦添、250名の大盛況 2)

 250名の中には、浦添から遠く離れた東風平の校舎からバスをチャーターしてやってきた100名も含まれている。「東風平」と書いて「こちんだ」と読む。

 1945年、ひめゆり部隊と運命をともにした先生方の中に「東風平先生」という方がいらっしゃった。こちんだ先生、ひめゆり部隊が戦場に動員される前夜の昭和20年3月22日、音楽室のピアノでベートーヴェンの「月光」を演奏した音楽の先生である。

 沖縄での公開授業では、ステージに上がる前に必ず十数分の時間をとって精神を集中する。もちろん日本全国どこの公開授業でも同じことであるが、土地に刻み込まれた歴史をよく思い出しつつ、一言一言をよく吟味しながら授業を進めなければならない。

 250名の大半を占めるのが、高校受験を控えた中3生である。その保護者の皆さんも、約50名。ワタクシはあくまで大学受験の講師であるが、この時期はいわゆる「中3生持ち上げ」の公開授業が続く。要するに、来春高1生になる諸君が対象なのである。

 本人も保護者も、目先の高校受験ばかりに夢中になり、ともすれば高校合格をゴールと定めてしまいがち。それじゃ駄目なのだ、その先がまだまだナンボでも続いているのだ、せめて大学入試ぐらいチャンと視野に入れていなきゃいかん。そういうことを熱く説くのである。
ゴーヤ
(浦添の沖縄料理店で。本場のゴーヤチャンプルー、おいしゅーございました)

 大爆笑が90分継続した後は、浦添の沖縄料理店で懇親会。次から次へと新鮮な魚介類が運ばれてくる中、ワタクシが夢中になったのは、ゴーヤチャンプルーである。おお、苦味がマコトに上手に抑制されていて、いくらでも食べられる。とうとう3人前、今井1名で平らげてしまった。

 アルコール50度近い泡盛の古酒を、2時間でグラス6杯ほど痛飲。冷たいオリオンビールも、チェイサー代わりにグイグイ痛飲したから、日付がかわる頃にはマコトに気持ちよく酔っぱらった。諸君、やっぱり沖縄の夜はサイコーに楽しいでござるよ。

 ただし、翌日の帰京にはたいへんな苦労が伴った。朝起きると、那覇の街は台風でもやってきたかというレベルの激しい風雨。さすがに10月中旬だから、たたきつける雨は沖縄とは思えない冷たい雨であった。

 この雨のせいで、那覇を発着するヒコーキに軒並み大幅な遅れが出る。今日もまた「使用する機材の到着が遅れたため、出発が大幅に遅れる見込みでございます」というアナウンスで、空港は緊迫感に満たされた。遅れはどんどん増幅して、午後の便はみんな30分以上の遅れが出ている。

 ワタクシの搭乗する便は、14時半出発の予定。直前まで遅れのアナウンスがなくて、思わず「ラッキー♡」とコブシを突き上げる気分だったが、ラウンジを出た瞬間に「15分出発が遅れます」ときた。ヒコーキはたくさんの修学旅行生の諸君と一緒。うぉ、お互いたいへんであるね。
ソーミン
(新宿まで戻ってきて、何故かまた沖縄料理屋に入った。「琉球酒場」のソーミンチャンプルー、おいしゅーございました)

 当初「15分」と言っていた遅れは、やがて20分 ☞ 25分と雪だるま式に増大。「那覇空港上空の混雑のため」「滑走路混雑のため」「管制からの指示のため」、雪だるまはどんどん大きくなって、離陸は結局30分の遅れになった。

 こうなると諸君、羽田の側でもいろいろ雪だるまが大きくなって、ヒコーキは房総半島を通り過ぎ、眼下に館山や安房勝浦の街を見下ろしながら、どんどん東に進んでいく。「ありゃりゃ、このままハワイまで行っちゃうの?」という勢いである。

 美しい夕焼けの富士を眺め、「工場萌え♡」な夕暮れの東京湾を見下ろしながら、ようやく羽田空港のスポットに到着したのは、予定より45分遅れの17時40分。いやはや、この段階ですでに疲労困憊の態であった。

 ところが諸君、難行苦行はまだまだ続く。羽田から新宿まで、質実剛健な今井君はタクシーなどという軟弱なものは使用しないのだ。2016年元旦、「脱タクシー」「卒タクシー」を宣言したのは、諸君の記憶にも新しいはずだ。シチリアでも東京でも、チャンとバスを利用する。

 そのバスが、金曜夜の大渋滞に遭遇。いつもなら新宿まで30分しかかからないが、夕暮れの中央環状線に大渋滞が発生、何と新宿まで80分を要した。新宿到着、19時過ぎ。うぉ、疲れ果てた。疲労困憊、しょんぼりであり、超しょんぼりであって、もう何だか泣き出しそうである。
にゃご
(オウチで眠そうに待ち受けていたニャゴロワどん)

 あんまりしょんぼりしたものだから、今井君は寂しく晩飯を貪って行くことにした。店は馴染みの「琉球酒場」。本場・沖縄の帰りであるが、さらにここで沖縄料理をワシワシやって帰ろうというのである。不思議な趣味だが、他に思いつかなかったのだから仕方がないじゃないか。

 カウンターに座って、アグー豚ソーセージ・ソーミンチャンプルー・ミミガーの塩あえを注文し、泡盛をロックでグイグイやってみると、何だか東京に帰ってきたような実感がない。不思議な夜である。

 奥のほうからバイト男子が出てきて、何だかモジモジしていると思ったら、案の定「先生ですか?」と言い出した。「沖縄・胡屋校で授業を受けてました」「いま明治大学に通っています」「ありがとうございました」とおっしゃるのである。

 それはよかった。こんなところで遭遇するのもたいへんな偶然である。しかも諸君、ワタクシはまさにその「沖縄・胡屋校」で、来週10月20日に公開授業を実施するのである。 

 重く堆積した疲労も、こういう出会いがあれば簡単に吹き飛んでしまう。諸君、街でしょんぼりしているワタクシを見かけたら、是非とも積極的に声をかけてくれたまえ。

1E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS⑦
2E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS⑧
3E(Cd) Barenboim, Zukerman & Du Pré:BEETHOVEN/PIANO TRIOS, VIOLIN AND CELLO SONATAS⑨
4E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS①
5E(Cd) Barenboim:BEETHOVEN/PIANO SONATAS②
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