Fri 160826 金沢の大雨/ランブイエ/NC9とお天気お姉さん(ボルドー春紀行41) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 160826 金沢の大雨/ランブイエ/NC9とお天気お姉さん(ボルドー春紀行41)

 9月19日、いま金沢のホテルでこれを書いている。このあと午後3時から、金沢駅前で700人規模の大きな公開授業があって、半年も前からこの日を楽しみにしていたのだが、台風に秋雨前線の影響もあって、午前10時の段階で金沢は「大雨警報」が発令中。予断を許さない。

「予断を許さない」と入力して「余談を許さない」とは、さすがMac君、雑談大好きな今井君をよーくご存知の上で、がっちりクギを刺してきたようである。しかし心配ご無用、ワタクシの公開授業は「雑談」と思わせておいて突然ギュッと急所を突く。外部生の継続率抜群、今井の公開授業をご賞味あれ。

 ただし、東シナ海から台風16号が急速に東進中。「945hPa」などという強力なシロモノが直撃してくるとは、さすが9月である。むかしは「二百十日」「二百二十日」と言って、ジーサマもバーサマも9月中旬の台風被害を恐れたものであった。

 台風接近中で、しかも大雨警報発令中。これではいくら金沢に滞在中でも、観光に出かける気分にはなれない。ホントは久しぶりに兼六園を訪ね、金沢で一番有名な天ぷら屋「天かね」でランチと考えていたのだが、こうしてしょんぼりホテルにこもり、今日の分のブログを書いている。
バラ窓1
(シャルトル大聖堂、薔薇窓)

「700人規模」という華々しい世界は、さすがの今井君でも一年に2回か3回あるかないかである。出来れば秋晴れの日がよかった。一昨年は爽やかな秋晴れの日曜日、「金沢歌劇座」に1100人も集まった。しかしこんな強烈な風雨の一日じゃ、ズル休みの人が出ても致し方ない。

 ついでに「明日の帰京は大丈夫か」、その点も心配。昨日は羽田から小松空港経由で金沢入りしたが、ワタクシの豊富なヒコーキ体験の中でも前代未聞に強く揺れた。まだ羽田のスポットにいるうちに御弁当が配られたんだから、上空がどんな荒天だったか分かるだろう。

 明日の予定のヒコーキは16時半発。ちょうど台風が西日本を直撃するかもしれない時間帯なので、ためらわずヒコーキを午前10時の便に切り替えた。ついでに、ヒコーキ欠航の場合に備え、新幹線のキップも手配。準備は万端だが、うーん、ホントにイヤな台風でござるね。

 ただしブログでは、残り3回に迫った「ボルドー春紀行」を書ききってしまおうと思う。「あと3回」の超終盤になって中断し、多忙な秋冬スケジュールの中で2ヶ月も3ヶ月も間が開いたんじゃ、炭酸の抜けたヌルいコーラみたいなアリサマになっちゃうじゃないか。
バラ窓2
(シャルトル大聖堂、薔薇窓の拡大図)

 4月14日午後のワタクシは、モンパルナスから各駅停車でシャルトルに向かっていた。久しぶりに大聖堂のステンドグラスを見に行こうと思ったのである。列車は途中「ランブイエ」という小さな駅に止まる。古いお城のある街で、1975年に最初のサミットが開催されたことで一躍有名になった。

「ランブイエ」と入力して、我が友Mac君がどう反応するか、何しろ長い付きあいだからほとんど予測はついていたが、案の定「乱舞家」。オウチ自体が乱舞するのか、中の住人が乱舞するのか、どちらにしてもなかなかたいへんなオウチである。

 ワタクシとしては、オウチに乱舞されたら困るというか、むしろ途方に暮れるばかりだろうから、出来ればドッカと落ち着き払ったオウチの中で、狂喜乱舞の日々を続ける立場を選びたい。ヒトもネコもイヌも金魚も、みんながみんな乱舞して過ごせるオウチなら、そりゃ素晴らしいじゃないか。

 ま、そんなことをいろいろ妄想しているから「余談を許さない」ということにもなるんだろうけれども、ランブイエの城は1375年に建てられ、現在もフランス大統領の別邸として現役で活躍している。

 2016年5月の伊勢志摩サミットが42回目。東京でも3回開催されているが、その最初の最初、40年も前の第1回の舞台がこのお城だったのだ。
ランブイエ
(ランブイエ駅)

 当時のNHKは、前年に始まったばかりのニュースショー「ニュースセンター9時」でこの模様を詳細に報道。モト外信部長のキャスター磯村尚徳どんが、お得意のフランス語を生かして現地から中継した。

 季節は、晩秋。1975年11月15日のランブイエは、イチョウの葉が美しく黄色に染まり、キャメルのコートの磯村キャスターが、お城に向かってゆっくりと歩きながら、初の主要国首脳会議について解説する。なかなか印象的なシーンだった。

 あのニュースセンター9時(略称:NC9)こそが、21世紀型のニュースショーの始まりだったのだ。1980年代には、木村太郎・宮崎緑のコンビ。まあ諸君、30年前の木村太郎どんを目撃するためだけにでも、後で動画をググってみたまえ。
ステンドグラス1
(シャルトル大聖堂、マリアさま)

「お天気お姉さん」と言ふものの隆盛も、あのニュースショーがきっかけだったように思う。初代が「森田由紀子」というオカタ。他にワタクシの記憶に残っているのが、「若月純子」「友杉祐子」というお名前である。

 あのころ「お天気お姉さん」はまだ珍しかった。むかしむかし、理系女子は少なかったし、あくまで固定観念として「理系の女子は可愛げがない」という時代。お天気お姉さんは「理系なのに可愛い」☞ 希少価値のある存在として古い観念を打ち破り、颯爽とテレビの世界に登場した。

 憧れは、今や死語となった「スチュワーデス」から女子アナへ、やがて女子アナがタレント化しすぎて、ちょっと知的なお天気お姉さんへ。その一番根っこの所に、NC9の森田由紀子サンたちがいらっしゃったのである。

 NC9は、スポーツ担当のキャスターにもベストメンバーを揃えていた。初代から順番に、福島幸雄 ☞ 羽佐間正雄 ☞ 草野仁というのだから、まさに20世紀NHKのエースを揃えたという感じ。この番組への熱の入れ方が分かる。
ステンドグラス2
(シャルトル大聖堂にて。色彩が余りに鮮やかで、どの写真を掲載するかなかなか決められない)

 ま、フランス旅行中に「ランブイエ」の駅に数分停車しただけで、こんなにいろいろ記憶がブクブク湧き上がってくるんだから、今井君の頭脳はマコトに忙しい。そのランブイエから15分、各駅停車は無事に雨模様のシャルトルに到着した。

 シャルトルは、10年ぶりである。前回は石畳の照り返しがまぶしくてマトモに目を開けていられないほどの快晴だったが、本日は重たい曇天からパラパラ雨が落ちてくるあいにくの天気。さっそく大聖堂に飛び込んで、美しいステンドグラスを心ゆくまで堪能することにした。

 だってシャルトルの町には、他に見るべきものはないのである。「ピカシェットの家」があるにはあるが、まあ諸君、そんなに何度も見にいかなきゃいけないほどのものでもない。

 ピカシェットの家を探して田舎町を果てしなくさまようより、徹底的にステンドグラスに集中。今日掲載した以外にも、もっともっとたくさんの掲載候補があったのである。

 ホントなら、写真を10枚も20枚もズラズラ並べ、それだけで済ましてもいいぐらいだが、金沢の大雨のこと、ランブイエや乱舞家のこと、「余談を許さない」のこと、NC9やお天気お姉さんのこと、頭の中は書きたいことでいっぱいで、ついつい今日も長くなった。すんまへん。ホントにすんまへんな。

1E(Cd) Luther Vandross:YOUR SECRET LOVE
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