Tue 160802 祝&祝、夏の仕事は滞りなく終了/昔の友人と祝杯/新宿ヒルトンが心配だ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 160802 祝&祝、夏の仕事は滞りなく終了/昔の友人と祝杯/新宿ヒルトンが心配だ

 祝&祝♡ あまりにも祝♡。5月の終わりから始まった夏の激務が、とうとう8月25日で全て完了したのである。その完了ぶりも、さすが今井君。全てがカンペキだ。

 まず公開授業。40回近い授業と講演であったが、1つ残らずホンマにカンペキや。「失敗したな」はおろか、「あんまりうまくいかなかったな」の不快感が残るものも一切ナシ、今井の通過した後には、「どうしても東進で受験勉強をやりたい」という継続性が強烈な渦を巻いたはずだ。

 続いて、授業収録。2016年の名古屋大学、熊本大学、明治大学文学部、早稲田大学の政経・法・国際教養・文学部。「おやおや、たった1ヶ月のうちにこんなにたくさん収録したのか」と、自らビックリするほどの集中ぶりである。

 8月25日、収録の〆くくりとなる早稲田大国際教養は、まさに今井君の真骨頂。ほとんどネイティブなみの帰国子女、純ジャパニーズだけれども「英語は任せとけ」、そういう強烈なツワモノぞろいの学部であるが、そうであればあるほど今井君の独壇場になる。

 第1問と第2問は、お馴染み超難問の長文読解。1番が100行、2番が150行。それぞれ設問が約25問ずつくっついて、受験生には1問につき約30分しか与えられない。これじゃ予備校独特のトリビア授業なんか、出る幕は薄皮1枚もないのである。
電子機器
(余りの分量に、英作文の授業では思わず電子機器に依存する)

 英文の分量については諸君、昨日の5枚目の写真を参照。一目見て「うげ」「うぎゃ」「うぎゃぎゃ」と絶叫するに違いない。あれに「設問25問」という世界は、まあほとんどクレイジー。出題者の教授に「アナタ自身は出来るんですか?」とインタビューしたいぐらいである。

 150行+設問25というクレイジーな世界で、解説する今井君に与えられた時間は60分。トリビアなんかダラダラ披露している時間は1秒もないのである。しかも諸君、悠然と解説を始めたワタクシは、「10分余りました」という余裕の笑顔で解説を100%終了したのである。

 冒頭に5分も雑談を入れる悠然とした仕上がりは、スミマセンがやっぱりさすが大ベテランであって、「これじゃなかなか若手のセンセに張り込む余地はありませんな」という世界。ましてや昔ながらのトリビア先生じゃ、今井の牙城を崩すことなんか夢のまた夢、100年経ってもムリだと信じる。
台風東進
(確かにこの10年、我々は大型台風みたいに東進してきた)

「英語リスニング」でも、今井の牙城はやっぱり強固である。リスニングは合計2問。1番は小説文が8分、2番はインタビューが7分、遠慮も会釈もヒトカケラもないナチュラルスピードで、しかも音声はたった1回しか聞かせてもらえない。

 内容もなかなか込み入っている。「こんな複雑な中身をたった1回で、マトモに聞き取れる受験生なんかいるんですか?」であるが、諸君、何しろ21世紀も中盤に入ろうとしている。受験生は余裕の笑顔で「カンタン&カンタン」と全問正解を目指すのである。

 だって文部科学省の学習指導要領では、この世代から「高校英語の授業は原則として英語で行う」という原則になっている。例え絵に描いたモチであれ、文法の説明から内容に関するディスカッションに至るまで、高校のセンセは授業に日本語を一切持ち込んではならないはずである。

 チャイムが鳴って起立&礼、終わりのチャイムが鳴って起立&礼。その50分間、あくまで「原則として」ではあるが、指導要領では「日本語を使ってはならない」。そんなスンバラシー授業を3年も受けてきたなら、まさか7分や8分のナチュラルスピードでたじろぐはずはない。

 ここでも今井君の解説はマコトに滑らかであって、「おお、こんなに滑らかじゃ、ホントにあと100年は独壇場じゃのう♡」と思わず自らホクソ笑む。

 何なんだ、「ホクソ笑む」の「ホクソ」って? 「目クソ鼻クソ」の類い? 英語ならchuckle to oneselfであるが、正しくは「北叟」のこと。 北叟は古く中国北方の砦に住んでいた老人で、喜ぶ時にも悲しむ時も彼がホノカに微笑んだという故事から、「ほくそう笑む」☞ 転じて「ほくそ笑む」となった。
板書
(板書も相変わらずスバラシー)

 ま、そうやって「4技能」を鍛えてきた諸君だ。「150語程度の自由英作文を書きなさい」と言われても自由自在、こんなのが書けなかったら、国際教養学部に入学しても、後がたいへんなだけだろう。

 出題は、「中等教育は3年&3年に分断されるのがいいでしょうか、それとも6年中高一貫がいいでしょうか。具体的な理由を2つ示しながら英語で書きなさい」。うーん、まさに良問である。

 普段の今井君はあくまで板書派であって、電子機器を授業に取り入れることには慎重な立場を崩さないが、さすがに150語もの英作文を板書するのはツラい。本日の写真1枚目に示したような機器を用いて、模範解答にピンクの文字でいろいろ書き込んでオシマイにする。

 さて、こうして祝&祝、夏のお仕事は公開授業35本+河口湖合宿10日+収録4時間×8本、その全てが滞りなく完了した。そりゃめでたい、こりゃめでたい、余りにめでたい。まさか祝杯をあげずには帰れない。

 さっそくワタクシは、吉祥寺から新宿西口のヒルトンホテルにタクシーを飛ばした。乗り込んだ個人タクシーの運転手さんは、青森県木造町出身のヒト。学部4年の晩春に早世した友人・菊池君と同郷のカタであって、新宿までの30分、津軽のあれこれに熱く話が盛り上がった。
赤鯥
(ヒルトンの和食屋さんで「赤むつ」をいただく。おいしゅーございました)

 新宿ヒルトンで待ち合わせた人物も、マコトに古い友人である。予約していたのは、お寿司のカウンター。夏の〆くくりの祝杯をあげるのには、まさにベストの雰囲気が整った。

 しかし諸君、新宿ヒルトンは「こりゃもうダメだ」な感じ。今井君もずいぶん意見したのであるが、もし諸君がヒルトンを利用することがあったら、諸君からもぜひ厳しく意見を言ってくれたまえ。

 かつては和食&中華の名店が並んでいた静かな2階の飲食街は、いまや大音量の音楽が支配する安っぽいフードコート。昨年からそのための改修工事が進んでいたが、地域の地名「角筈」から「TSUNOHAZU」と名づけられたフードコートは、お互いの会話さえ聞き取れないアリサマである。

 お寿司屋も鉄板焼き屋も、天ぷら屋さんも懐石料理屋さんも、一切の壁を取り払って、どこがどこやら区別がつかない。ドア1つ、障子1枚もない。お寿司屋さんのカウンターに座っても、大音量のハードロックが鳴り響く。寿司職人との会話さえ、ちっとも成り立たない。

 ホテル全体の方針らしいから、お店の人にはどうしようもないんだろうけれども、とにかくみんな不機嫌&不満そう。どんなに旨い寿司を握っても、どんなに高級な天ぷらを上げても、こんな大騒音の中じゃ、ちっとも旨くならないし、高級感も生まれない。
大トロ
(ヒルトンのお寿司屋さんで「大トロ」をいただく。おいしゅーございました)

 何しろヒルトンだ。欧米人向けに「気楽に和食をエンジョイしてね♡」というコンセプトに違いない。しかし諸君、見ている限り、一番つまらなそうにしているのは、まさにその欧米人たちである。

 せっかく日本で寿司屋に座ったのに、憧れのトーキョーで天ぷら屋さんに来たのに、大音量のハードロックが轟くフードコートで和食をいただくハメになったんだから、彼ら&彼女らの不満げな表情は「ムベなるかな」である。

 可及的スミヤカにコンセプトを再考し、可及的スミヤカにマトモな和食屋に戻すべし。これじゃ、お客は超高速で離れていく。実際、60人近く入れるお寿司屋に、我々以外1組もお客はいなくなっていた。

 その責任を、いったい誰が取るんだい? 大音量の音楽は、ロビーにもフロントにも響きわたり、「これはクラブですか?」「昭和のディスコですか?」な感じ。そのルーズさがバーにも蔓延して、タバコ吸い放題、バーテンダーの態度も無礼。うーん、今井君は当分ヒルトンには行かないと思う。

 本来の今井君なら、直ちにフロントなりコンシェルジュなりにチョー厳しく状況を説明し、音楽の音量を下げてもらい、禁煙喫煙の区別を明確にしていただき、バーテンダーの態度を改めさせるところである。

 しかし諸君、この夜のワタクシは、大昔の友人と祝杯をあげている真っ最中。「雰囲気を悪くしちゃいかん」という配慮から、ひたすら耐えに耐えた。うーん、しかしボクチンは、ホントにヒルトンが心配だ。どうしちゃったの?

1E(Cd) Gergiev & Kirov:TCHAIKOVSKY/Symphony No.6
2E(Cd) Akiko Suwanai(v) Fischer & Budapest:SARASATE/ZIGEUNERWEIZEN
3E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
4E(Cd) Gergiev & Kirov:TCHAIKOVSKY/Symphony No.6
5E(Cd) Akiko Suwanai(v) Fischer & Budapest:SARASATE/ZIGEUNERWEIZEN
total m10 y1255 d18960