Mon 160801 今日も浪人生クラスの授業/長蛇の列に対応する/ニャゴのブラッシング | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 160801 今日も浪人生クラスの授業/長蛇の列に対応する/ニャゴのブラッシング

 夏の公開授業は8月21日の熊谷でしっかり「〆」にしたけれども、たいへん勤勉な♡働き者のオジサマ ☞ Mr. Imaiのことだ、実際にはまだまだマジメにお仕事を続けていて、8月23日が新宿、24日も新宿、25日は吉祥寺スタジオで収録。いやはや、その勤勉と誠実には我ながら恐れ入る。

 24日も新宿西口の校舎に160名の浪人生が集結した。昨日から写真でご覧の通り、天井の高い大教室にたくさんの受験生がギュッと集結したアリサマは、ひと昔前の予備校バブルを思い出させるなかなかの壮観である。

 ホンの20年前まで、日本中のありとあらゆる予備校で、ほぼ全ての教室がこんな感じだったのだ。「3月中旬で全教室〆切」とか、いま思えば夢のような事態も珍しくなかった。

 だから3月下旬ともなれば、もう浪人生を受け入れてくれる予備校なんかほとんどない。4月初旬までウダウダしていれば、「浪人したんだけど、どこの予備校もみんないっぱいで、宅浪するしかなくなりました」という結果になった。
ロールケーキ
(今日もまた新宿でケーキをいただく。さすがにミルフィーユが連続することはない)

 それが今や、浪人生クラスはどこもガーラガラ。教室の規模も小さくなって、300人も500人も収容する大講堂みたいな教室を見かけることはマレ。元の大教室をパーテーションで4つ5つに小さく区切り、40人とか50人とか、要するにたいへん常識的な少人数授業をせざるを得なくなった。

「生徒がヒトケタ」というのも珍しくないらしい。長い歴史のある有名な予備校でも、郊外の校舎の高1クラスとか高2クラスになると、「3人」「2人」「1人」、そういう秒読みみたいな状況の連続。何に向かっての秒読みなのかは、推して知るべしである。

 だから、こんな豪華な大教室で、ギュッと集まった熱意溢れる浪人生諸君を相手に授業を展開できるなんて、今井君の幸せははかりしれない。2日にわたり、やりがいのある長文読解問題を2題ずつテストゼミ形式で扱い、熱い夏を締めくくったわけである。

 授業終了後の講師室も、熱く燃え上がった。集結した生徒たちのほぼ全員が長い長い列を作り、「質問です」「サインください」「いっしょに写真お願いします」「人生相談、いいですか?」など、予備校バブル期の様相を呈したのである。
大教室1
(豪華大教室。この天井の高さ、今や予備校では滅多に経験できない)

 授業終了が17時、全ての生徒への対応が終わったのが19時半。2時間半にわたって質問やサインや人生相談に応じたわけだから、さすがのMr. Imaiもヘトヘトだ。

 実際には、2時間目の中盤あたりからグロッキー気味だったのだが、何しろ授業が大好きなワタクシだ。グロッキーだろうと何だろうと、授業さえしていればちっとも疲れは感じない。

 むしろ、余り体調の芳しくない時、「授業さえさせてくれれば絶好調に戻るのに」と思うことがある。クスリより授業、医者より授業、休息より授業。バファリンで頭痛を癒し、正露丸でポンポンの不機嫌を抑えようと思うのと同じように、今井君はどんな不調も授業で治しちゃうのである。

 それに比べて、「個別対応」のほうはあんまり得意とは言えない。何しろワタクシは内気な人間だ。日本で一番内気な5%に入れる自信がある。5%どころか、2%、1%、そういう内気集団の中心を占めるかもしれない。

 ま、諸君は信じてくれないかもしれないが、ここまで内気な人間になると、「相手が100人以上でないとムリ」「生徒が3人とか5人とか、そんな世界は絶対ムリ」がホントのところなのである。相手が多ければ多いほど幸せ。それがホンモノの内気なのだ。

 だから、「2時間半にわたって1人1人の質問や人生相談に対応」ということになると、今井君は10分で100グラムずつ体重が減少する。おかげさまで♡8月24日は「個別対応でダイエット」。マコトに経済的な夏の夕暮れを過ごした。
東の窓
(新宿西口駅前の風景を望む。おお、贅沢な立地である)

「いっしょに写真」については、フシギな流行があるらしい。「2人並んで自分撮り」。しかも2人の自分撮りのシャッターを、この今井君が押さなきゃなんないらしい。いかにも仲良しな感じを演出するのであるが、それには今井が2人で自分撮りしている様子がベストだと言うのである。

 現役高校生対象の公開授業では、ワタクシはこういう個別対応にお付き合いしないことにしている。19時半開始 ☞ 200名近く集まった授業で「サイン会」を催せば、終了時刻は23時を遥かに過ぎる。そういう時刻まで高校生がサインの列に並んでいれば、パパやママがものすごく心配するじゃないか。

「安否を問う電話」などというものもかかってくる。「予備校に勉強しに出かけたと思ったら、実は深夜まで講師のサイン会に並んでいた」となれば、激烈に怒りだしちゃうパパやママもいらっしゃる。そりゃむしろ当たり前であって、「講師がスター気取り」なんてのは、ヒト昔前に終わった話なのだ。
国際教養
(3時間で、こんなに解説した)

 しかし、浪人生の授業の時はさすがに話が違う。彼ら&彼女らの置かれた状況の厳しさは、昨日も書いた通り。「もっともっと自分を追い込まなきゃ」と考え、春の挫折以来すでに半年も自分を追い込み続け、追い込んでいるつもりが、むしろ正確には窮地に追い込まれて、ニッチもサッチも行かなくなっている。

 それなら1年に一度だけ、ちょっとした息抜きだって必要だ。動物園のクマみたいな今井講師を目の前に、質問やサインや人生相談ぐらい、いいじゃないか。2人並んで仲良く自分撮りぐらい、応じてあげていいじゃないか。

 午後7時半、さすがに疲労の極に達した今井君は、今夜もやっぱり祝杯を上げに新宿の街に出た。しかしまさか「2日連続カレー」というわけには行かないし、あんなに辛いカレーを2日も続けたら、きっと肉体から黄色い汗が滲みだす。

 カレーくさい体臭をモワモワ放ちながら、夏の夕暮れの新宿を闊歩するのも考えものだ。そう思って悩んでいたら、ある若い数学の先生が鉄板焼きの店を紹介してくれた。

「おお、鉄板焼きか、そりゃいいね」であって、直ちに今井君の心は決まった。牛フィレステーキ、300グラム。それと、ナンボでも赤ワイン。途中に白ワインを挟みながら、どんだけ赤ワインを飲み干したか、自分でも記憶がないほどである。
こんなにやった
(翌25日は、こんなのを解説しなきゃいけない。早稲田大・国際教養学部2016年の第2問。生徒に与えられる時間は、設問を含めて約30分である。)

 オウチにたどり着いたのは、深夜である。純白のニャゴロワどんが、雪崩または白いスライムみたいに階段を走り降りて、疲れた泥酔のワタクシを出迎えてくれた。激しくニャゴ&ニャゴ大騒ぎするのは、背中が痒いからであるらしい。

 そのネコ語を翻訳すれば、「背中、ブラッシングしなさいよ」「背中、掻きなさいよ」であって、8月はネコの毛がワンサと抜ける時期。毛が生え変わる時には、きっと天地がひっくり返るほど背中が痒いのである。

 ネコなんだから、背中ぐらい自分でナンボでも引っ掻けそうなものであるが、諸君、ニャゴは若干カラダが固い。余りにカラダが固いので、背中を自由自在に掻くことはできない。金属のクシを使ってバリバリ背中を掻いてあげるのは、このワタクシの役目なのである。

 5分のブラッシングで、クシに絡まったニャゴの白い毛のカタマリは、ちょうどテニスボールの大きさ。スッキリ純白の度が高まったニャゴどんは、いくぶんコジンマリした感じ。大満足のていで、ゆったりとネグラに戻っていくのであった。

1E(Cd) Peabo Bryson:UNCONDITIONAL LOVE
2E(Cd) James Ingram:ALWAYS YOU
3E(Cd) Art Blakey:NIGHT IN TUNISIA
4E(Cd) Akiko Suwanai(v) Fischer & Budapest:SARASATE/ZIGEUNERWEIZEN
5E(Cd) Art Blakey:NIGHT IN TUNISIA
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