Thu 160728 オリンピックロスに備えよ／文整序問題の解き方／アタマをモミモミせよ
さあ諸君、オリンピックが終幕に近づいた。治安＆治安とあんなに心配したけれども、プールがバスクリン色に染まった以外、残念な事件は起こらずに済んだ。よかった＆よかった。日本選手の大活躍に、熱い涙＆濃厚濃密な涙の続く夏だった。ホントに素晴らしかった。
だから諸君、いつも今井君が言ってる通り、あんまり「治安＆治安」って、そればかり心配しなさんな。海外に出かけるのにいちいち治安ばっかり検索してビクビクするようじゃ、なかなかグローバルなヒトにはなれませんぞ。
むしろ心配なのは、明後日から日本人全体が落ち込むであろう「オリンピック・ロス」でござるね。明後日からはもう、いくらチャンネルを回してもオリンピックはやってませんぞ。
テレビに映るのは、ドラマの再放送、クイズとバラエティとタレントの内輪話ばかり。あとはせいぜい20年前の映画ぐらい。日曜日の夕暮れは、コオロギの声を聞きながら、サザエさんにちびまる子ちゃん、笑点に真田丸にダーウィンが来た。いやはや退屈な日々が始まりますぞ。
（おお、美ネコでござるね）
だって諸君、高校野球もオリンピックと同時に終わっちゃう。ワタクシなんかは、「オリンピックの年の甲子園は、８月20日開幕でどうだろう？」と思うのだ。９月５日ごろに決勝戦がズレ込んだって、それはそれでかまわないじゃないか。
「選手たちの受験勉強が心配」。そんな声もあるかもしれない。でもそんなこと言ったら、サッカー部やラグビー部はどうすんだ？ 彼らの全国大会は１月であって、センター試験の直前だ。
埼玉・浦和高校のラグビー部が花園に進出したのはついこの間のことだ。福岡の小倉・東筑・修猷館も強豪だ。７人制ラグビーで活躍した福岡君の出身校・福岡高校も強い。１月にまだラグビーをやっている諸君もいるんだから、甲子園が９月５日ぐらいまで延びたって、別にかまわないじゃないか。
もしそうなったら、そのまま我々の感動＆感激は大相撲９月場所までつながっていく。もちろんパラリンピックもある。クイズとバラエティとタレント裏話より、少なくとも今井君はずっと熱い日々を過ごせそうだ。
（ニャゴ印フトン綿 １）
しかし現状は、まあ諦めるしかない。テレビなんか消しちゃって、ひたすら大学入試問題の研究に励むことにする。だってまだまだ吉祥寺のスタジオで収録が続くのだ。
控えているのは「早稲田大学・国際教養学部」という大物。レスリングなら、決勝戦でカザフスタンかアゼルバイジャンの世界王者に対戦するような感じ。高校野球なら、やっぱり決勝で大阪桐蔭か東海大相模が控えている感覚。いやー、難敵でござるよ。
それに比較して、同じ早稲田でも政経学部はいいですな。こんなに良問ぞろいなのは、出題している先生方も教授会全体も、学生の学力をマコトによく把握＆熟知している証拠であると言っていい。
今井君は、どうしてもヒトビトの大学入試批判に納得がいかないのである。こんなに良問を揃えたのに、その問題をしっかり研究もせず、ちょっと難しい問題が含まれるだけで「重箱のスミ」「難問奇問」「枝葉末節」と陰口をたたく。それって、単なる怠慢じゃないか。
早稲田政経の読解問題には、以下のような文章整序問題が出る。この20年、必ずと言っていいぐらい出題される早稲田政経の定番である。４つのセンテンスを並べ替えて１つのパラグラフを作る問題。10パラグラフで構成される文章の、１パラグラフを再構成せよというわけだ。
（ニャゴ印フトン綿 ２）
2016年、コンピュータによるヒコーキ自動操縦を扱った第２問には、以下の４センテンスを整序せよという出題があった。
（a）And the computer has long been able to pick up a runway radio signal and land the aircraft automatically.
（b）Autoflight computers can take over when the plane is just 30 meters off the ground.
（c）They then maintain whatever speed, heading, and height the crew program into the flight-management system.
（d）This revolution arises out of a simple fact : computers now do so much on planes that airline pilots rarely have cause to take the controls during any of the three major stages of the flight.
うひゃ、難しそうだ。というか、今日は今井君としては珍しく、まるで英語講師のブログみたいじゃないか。しかし諸君、これを難問奇問と呼ぶのは、こりゃオツムが硬直している証拠。「和訳ばかりが正統派」とガンコに信じ込んだそのオツムを、やわらかーく揉みほぐす必要がありますぞ。
まあ諸君、長い長い１つ１つの選択肢から、以下の部分だけ残してみたまえ。
（a）… land …（着陸）
（b）…off the ground（離陸）
（c）maintain … speed, heading, and height（飛行中）
（d）three major stages of the flight（フライト３大ステージ）
これなら諸君、正解が「d b c a」であることは明らかじゃあーりませんか。「フライトの３大ステージ、具体的には ☞ ①離陸 ☞ ②飛行中 ☞ ③着陸」と並べればいいんだから、そんなの誰だってできますぜ。
（ニャゴは睡魔のトリコである １）
第３問、キング牧師が人種差別主義者に送ったお手紙からの出題にも、同じような文章整序がある。「次の４センテンスを適切に並べ替えよ」。諸君もチャレンジしてみたまえ。
（a）As the weeks and months went by, we realized that we were victims of a broken promise.
（b）In the course of the negotiations, certain promises were made by the merchants … for example, to remove the store’s humiliating racial signs.
（c）On the basis of these promises, the Reverend Fred Shuttlesworth and the leaders of Alabama Christian Movement for Human Rights agreed to a moratorium on all demonstrations.
（d）Then, last September, came the opportunity to talk with leaders of Birmingham’s economic community.
「うげげ、こりゃ難しい。歯が立たん。難問奇問だ。枝葉末節の重箱のスミだ。だから日本の英語入試はダメなんだ」。ヒトビトはそう絶叫するのである。自分が勝てないと相手を「卑怯だ」と罵る。相手を罵るのが難しければ、審判を「エコヒイキ」と罵る。マコトにありがちな態度である。
（ニャゴは睡魔のトリコである ２）
しかし諸君、この選択肢から以下の部分だけ残してみたまえ。
（a）broken promise（破られた約束）
（b）In the course of the negotiations, certain promises（交渉の途中で、ある約束が）
（c）On the basis of these promises（これらの約束に基づいて）
（d）came the opportunity to talk（交渉のチャンスがやってきた）
うお、こりゃカンタンだ。（d）交渉のチャンス☞（b）交渉の途中で、ある約束が☞（c）これらの約束に基づいて☞（a）約束は破られた。これのどこが難しいの？
要するに諸君、古色蒼然とした和訳至上主義、「次の英文を解釈せよ」という明治時代から綿々と続く英文解釈問題をいまだに「正統派」と称し、「知の頂点」とおだてあげ、「ボクだけが知っている」「ボクが一番」と大見得を切ってトリビアの披露に励むタイプの教育が、まさに諸悪の根源なのである。
諸君、その硬直したアタマを柔らかくモミモミして、柔軟に思考したまえ。もしトリビアをお望みなら、まず大学に合格して、暗い図書館の片隅でホンモノのトリビアに酔うほうがいい。大学入試レベルのトリビアより、図書館の片隅のホンモノのトリビアのほうが、酔い心地は遥かに爽快なはずである。
1E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia：SIBERIUS／SYMPHONIES 2/4
2E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia：SIBERIUS／SYMPHONIES 3/4
3E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia：SIBERIUS／SYMPHONIES 4/4
4E(Cd) Böhm & Berlin：MOZART 46 SYMPHONIEN⑤
5E(Cd) Böhm & Berlin：MOZART 46 SYMPHONIEN⑥
total m140 y1230 d18935
だから諸君、いつも今井君が言ってる通り、あんまり「治安＆治安」って、そればかり心配しなさんな。海外に出かけるのにいちいち治安ばっかり検索してビクビクするようじゃ、なかなかグローバルなヒトにはなれませんぞ。
むしろ心配なのは、明後日から日本人全体が落ち込むであろう「オリンピック・ロス」でござるね。明後日からはもう、いくらチャンネルを回してもオリンピックはやってませんぞ。
テレビに映るのは、ドラマの再放送、クイズとバラエティとタレントの内輪話ばかり。あとはせいぜい20年前の映画ぐらい。日曜日の夕暮れは、コオロギの声を聞きながら、サザエさんにちびまる子ちゃん、笑点に真田丸にダーウィンが来た。いやはや退屈な日々が始まりますぞ。
（おお、美ネコでござるね）
だって諸君、高校野球もオリンピックと同時に終わっちゃう。ワタクシなんかは、「オリンピックの年の甲子園は、８月20日開幕でどうだろう？」と思うのだ。９月５日ごろに決勝戦がズレ込んだって、それはそれでかまわないじゃないか。
「選手たちの受験勉強が心配」。そんな声もあるかもしれない。でもそんなこと言ったら、サッカー部やラグビー部はどうすんだ？ 彼らの全国大会は１月であって、センター試験の直前だ。
埼玉・浦和高校のラグビー部が花園に進出したのはついこの間のことだ。福岡の小倉・東筑・修猷館も強豪だ。７人制ラグビーで活躍した福岡君の出身校・福岡高校も強い。１月にまだラグビーをやっている諸君もいるんだから、甲子園が９月５日ぐらいまで延びたって、別にかまわないじゃないか。
もしそうなったら、そのまま我々の感動＆感激は大相撲９月場所までつながっていく。もちろんパラリンピックもある。クイズとバラエティとタレント裏話より、少なくとも今井君はずっと熱い日々を過ごせそうだ。
（ニャゴ印フトン綿 １）
しかし現状は、まあ諦めるしかない。テレビなんか消しちゃって、ひたすら大学入試問題の研究に励むことにする。だってまだまだ吉祥寺のスタジオで収録が続くのだ。
控えているのは「早稲田大学・国際教養学部」という大物。レスリングなら、決勝戦でカザフスタンかアゼルバイジャンの世界王者に対戦するような感じ。高校野球なら、やっぱり決勝で大阪桐蔭か東海大相模が控えている感覚。いやー、難敵でござるよ。
それに比較して、同じ早稲田でも政経学部はいいですな。こんなに良問ぞろいなのは、出題している先生方も教授会全体も、学生の学力をマコトによく把握＆熟知している証拠であると言っていい。
今井君は、どうしてもヒトビトの大学入試批判に納得がいかないのである。こんなに良問を揃えたのに、その問題をしっかり研究もせず、ちょっと難しい問題が含まれるだけで「重箱のスミ」「難問奇問」「枝葉末節」と陰口をたたく。それって、単なる怠慢じゃないか。
早稲田政経の読解問題には、以下のような文章整序問題が出る。この20年、必ずと言っていいぐらい出題される早稲田政経の定番である。４つのセンテンスを並べ替えて１つのパラグラフを作る問題。10パラグラフで構成される文章の、１パラグラフを再構成せよというわけだ。
（ニャゴ印フトン綿 ２）
2016年、コンピュータによるヒコーキ自動操縦を扱った第２問には、以下の４センテンスを整序せよという出題があった。
（a）And the computer has long been able to pick up a runway radio signal and land the aircraft automatically.
（b）Autoflight computers can take over when the plane is just 30 meters off the ground.
（c）They then maintain whatever speed, heading, and height the crew program into the flight-management system.
（d）This revolution arises out of a simple fact : computers now do so much on planes that airline pilots rarely have cause to take the controls during any of the three major stages of the flight.
うひゃ、難しそうだ。というか、今日は今井君としては珍しく、まるで英語講師のブログみたいじゃないか。しかし諸君、これを難問奇問と呼ぶのは、こりゃオツムが硬直している証拠。「和訳ばかりが正統派」とガンコに信じ込んだそのオツムを、やわらかーく揉みほぐす必要がありますぞ。
まあ諸君、長い長い１つ１つの選択肢から、以下の部分だけ残してみたまえ。
（a）… land …（着陸）
（b）…off the ground（離陸）
（c）maintain … speed, heading, and height（飛行中）
（d）three major stages of the flight（フライト３大ステージ）
これなら諸君、正解が「d b c a」であることは明らかじゃあーりませんか。「フライトの３大ステージ、具体的には ☞ ①離陸 ☞ ②飛行中 ☞ ③着陸」と並べればいいんだから、そんなの誰だってできますぜ。
（ニャゴは睡魔のトリコである １）
第３問、キング牧師が人種差別主義者に送ったお手紙からの出題にも、同じような文章整序がある。「次の４センテンスを適切に並べ替えよ」。諸君もチャレンジしてみたまえ。
（a）As the weeks and months went by, we realized that we were victims of a broken promise.
（b）In the course of the negotiations, certain promises were made by the merchants … for example, to remove the store’s humiliating racial signs.
（c）On the basis of these promises, the Reverend Fred Shuttlesworth and the leaders of Alabama Christian Movement for Human Rights agreed to a moratorium on all demonstrations.
（d）Then, last September, came the opportunity to talk with leaders of Birmingham’s economic community.
「うげげ、こりゃ難しい。歯が立たん。難問奇問だ。枝葉末節の重箱のスミだ。だから日本の英語入試はダメなんだ」。ヒトビトはそう絶叫するのである。自分が勝てないと相手を「卑怯だ」と罵る。相手を罵るのが難しければ、審判を「エコヒイキ」と罵る。マコトにありがちな態度である。
（ニャゴは睡魔のトリコである ２）
しかし諸君、この選択肢から以下の部分だけ残してみたまえ。
（a）broken promise（破られた約束）
（b）In the course of the negotiations, certain promises（交渉の途中で、ある約束が）
（c）On the basis of these promises（これらの約束に基づいて）
（d）came the opportunity to talk（交渉のチャンスがやってきた）
うお、こりゃカンタンだ。（d）交渉のチャンス☞（b）交渉の途中で、ある約束が☞（c）これらの約束に基づいて☞（a）約束は破られた。これのどこが難しいの？
要するに諸君、古色蒼然とした和訳至上主義、「次の英文を解釈せよ」という明治時代から綿々と続く英文解釈問題をいまだに「正統派」と称し、「知の頂点」とおだてあげ、「ボクだけが知っている」「ボクが一番」と大見得を切ってトリビアの披露に励むタイプの教育が、まさに諸悪の根源なのである。
諸君、その硬直したアタマを柔らかくモミモミして、柔軟に思考したまえ。もしトリビアをお望みなら、まず大学に合格して、暗い図書館の片隅でホンモノのトリビアに酔うほうがいい。大学入試レベルのトリビアより、図書館の片隅のホンモノのトリビアのほうが、酔い心地は遥かに爽快なはずである。
1E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia：SIBERIUS／SYMPHONIES 2/4
2E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia：SIBERIUS／SYMPHONIES 3/4
3E(Cd) Ashkenazy & Philharmonia：SIBERIUS／SYMPHONIES 4/4
4E(Cd) Böhm & Berlin：MOZART 46 SYMPHONIEN⑤
5E(Cd) Böhm & Berlin：MOZART 46 SYMPHONIEN⑥
total m140 y1230 d18935