Tue 160719 渡嘉敷島をあきらめる/急遽、ナカグスクを訪ねる/公設市場の沖縄料理 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 160719 渡嘉敷島をあきらめる/急遽、ナカグスクを訪ねる/公設市場の沖縄料理

 8月11日、ラグビー・フランス戦の大逆転勝利に(おそらく)日本中が沸いていた頃、ワタクシは沖縄県那覇のホテルで外出の準備に忙しかった。せっかくの沖縄出張だ。仕事は午後7時半からなんだから、どこか離島へ日帰り旅でもして来たいじゃないか。

 3年前には久高島を自転車で一周してきた。昨年はヒコーキに乗って石垣島へ、そこからさらにお船に乗って西表島へ。水牛「梅吉」の引くクルマで浅瀬を横断、由布島まで旅をした。今井君の沖縄出張には、本人もビックリのそういう冒険が必ず絡んでくるのである。

「公私混同だ」とか、難しいことを言わないでくれたまえ。今井君は「郷土愛」の信奉者。沖縄のヒトビトを前に話をするときは、沖縄のメシを満喫し、少しでも沖縄の観光地を回り、その感動やら感激やらを集まった諸君に話すことにしている。必ず熱い拍手が返ってくるのである。

 北海道の時だってそうだ。釧路で公開授業なら、何とか時間を探して釧路湿原を旅する。雪原を走るシカの勇姿について、感動を語りたいのである。旭川なら旭川ラーメンについての感激を語り、留萌本線の列車で留萌から増毛へ、荒れ果てた冬の日本海の風景を眺めて、その話を織り込みたいじゃないか。
中城城跡1
(8月11日、真夏の沖縄・ナカグスクを訪ねた 1)

 今回の今井君が考えていたのは、数ある離島のどの島でもいい、船で島にわたり、ホンの2時間の滞在の後はまた船で那覇に帰ってきて、その往復の話を公開授業に盛り込むことである。

 前日のうちに決めておいたのは、那覇の泊港から高速艇で30分、那覇から一番近い「渡嘉敷島」である。シュノーケリングとかダイビングとかで最近人気急上昇とのこと。もちろん公開授業前にダイビングなんかするわけにはいかないが、鄙びた島の鄙びた食堂でイラブー汁をすすってきたい。

 ホテル発8時15分。内村航平・個人総合金メダルのニュース速報が入った直後であったが、今井君はタクシーに飛び乗って泊港・通称「とまりん」に向かった。

 ところが諸君、今井君の見通しは甘かったようである。渡嘉敷島へのチケット売り場にはすでに長蛇の列。中国からのヒトビト、台湾からのヒトビト、欧米からのヒトビト、それにちょっぴり日本人観光客も混じって、チケットなんかカンタンに買えそうもない。

 高速船の出航は、9時ちょうど。ワタクシが列に並んだのは8時25分。「うーん、こりゃキツいかな?」と焦り始めた頃、係員が回ってきて「渡嘉敷ゆきは満員です」と告げられた。
中城城跡2
(8月11日、真夏の沖縄・ナカグスクを訪ねた 2)

 もちろん、それで諦めるワタクシではない。渡嘉敷島がダメでも、粟国島とか久米島とか座間味島とか、他に候補はナンボでも存在する。しかし諸君、次から次へと窓口で尋ねてみても、どこもみんな「満員です」「満員です」というお答えなのであった。

 こりゃ致し方ない。ここはあくまで潔く「離島への旅は明日にすっぺ」である。今井君の優秀な♡頭脳を高速回転させて、島々の中から「久米島」を選択。20年来の付き合いである泡盛「久米仙」は正式名称「久米島の久米仙」であって、久米仙どんの故郷に一度ぐらい挨拶しておいたほうがよさそうだ。

 チケットもゲット。明日朝8時半のお船に乗れば、久米島に到着12時。久米島発14時のお船で帰ってくれば、那覇には17時着の予定。羽田へのヒコーキは20時40分発だから、余裕で久米島お往復は実現しそうだ。

 チケット売り場のオネーサンが心配そうに「1時間半ぐらいしか久米島にいられませんよ」「それでも大丈夫なんですか?」と尋ねてくれたが、「いいんです&いいんです、久米仙どんに挨拶するだけのことですから」と、ニタニタ笑ってゴマかしておいた。
公設市場
(那覇公設市場にて。「ツバメ」「きらく」など名店が並ぶ)

 さて、「それでは今日はどうすっぺ?」である。那覇の隣町・浦添での公開授業は夜7時半から。それなのにまだ朝9時前であって、このままホテルに戻ってもいいが、うひゃ、10時間近くもホテルで何をして時間をつぶすんだ?

 そこで諸君、賢い♡今井君は「世界遺産♡中城」への小旅行を思いつく。那覇からタクシーで30分強、往復1万円のタクシー代は高いけれども、世界遺産ナカグスクの話題を公開授業に織り込めるなら、それはそれでいいじゃないか。

 泊港「とまりん」から乗り込んだタクシーの運転手さんは、マコトに優しいカタであった。後部座席にもテレビが埋め込まれ、繰り返し繰り返し映し出される日本ラグビーの7人のサムライたちや、内村航平選手の勇姿に見とれているうちに、あっという間にナカグスクに到着した。

 しかも諸君、世界遺産であるにも関わらず、この日のナカグスクは完全にワタクシの貸し切り。夏の太陽に照らされた広大な城跡に、他に人間の影はない。城壁に陣取ったハトぐらいの大きさの鳥が盛んに鳴き声をあげて、この奇妙な真夏の闖入者を威嚇しようと試みるばかりなのであった。
グルクン
(市場にて。グルクンの唐揚げ、おいしゅーございました)

 しかしいやはや、夏の沖縄の太陽は、北国のクマ助に耐えられるような熱さではない。城跡の麓で購入した「さんぴん茶」もあっという間にカラッポになった。

「ハブに注意」の看板に怯え、ブンブン飛び回るハチどんたちの勢いに圧倒され、せっかくのナカグスクも滞在時間はたった45分。スゴスゴ那覇に帰ることにした。

 タクシーの運転手さんが「1時間ぐらいなら、待っててあげますよ」と言ってくれていたので、ホントにホントに助かった。閑散とした真夏の世界遺産で、タクシーがそんなにカンタンにつかまるわけもない。真夏の沖縄の城跡で、危うく日干しになっちゃうところだった。

 那覇に戻った段階で、時計は午前11時。おお、まさに昼めしにピッタリポンの時間じゃないか。降りたのは「むつみ通り」の入口。今井君は言わずと知れた「公設市場」に向かったのである。

 この時「今日もジャッキーにすっかな」と思ったことも告白しておかなきゃいけない。ジャッキーでは、昨日250グラムのステーキと250グラムのハンバーグを貪ったばかり。店のヒトに「また来たの?」と驚かれかねないが、この時のワタクシは「スキヤキ」というメニューに心を引かれていたのだ。
牛海老
(市場にて。「牛海老の塩焼き」、おいしゅーございました)

 ステーキ屋のスキヤキ。「いいじゃん&いいじゃん」であって、いかにもアメリカ風なスキヤキの上に、まあるい目玉焼きが乗っている。真夏ではあるが、アメリカ風スキヤキってのも悪くない。

 しかし、やっぱりそこは諸君、オトナの常識を優先した。地元のヒトビトにビックリされるような行動を連日連夜続けるのは、やっぱりよしたほうがいい。ここは市場の2階の食堂で、定番の沖縄料理といこう。

「ツバメ」「きらく」など名店がズラリと並ぶ中、何故かワタクシが選んだのは「道頓堀」。沖縄で道頓堀というのもマコトに奇妙な屋号であるが、この屋号で30年も40年もずっと営業してきたと言うんだから、ならば試してみるしかない。

 注文したのは、「ラフテー」「牛海老の塩焼き」「グルクンの唐揚げ」「豆腐餻」「じーまみーどうふ」など。マコトに定番っぽい定番料理であったが、諸君、「すべておいしゅーございました」であって、渡嘉敷島には行けなかったけれども、満足&満足&大満足、サイコーの沖縄を満喫できたのであった。

1E(Cd) Maria Del Mar Bonet:CAVALL DE FOC
2E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
3E(Cd) Gergiev & Kirov:TCHAIKOVSKY/Symphony No.6
4E(Cd) Akiko Suwanai(v) Fischer & Budapest:SARASATE/ZIGEUNERWEIZEN
5E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
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