Thu 160707 パーフェクトは実現するのか/バブで初心にかえる/第9講も第10講も満点 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 160707 パーフェクトは実現するのか/バブで初心にかえる/第9講も第10講も満点

かえ こうして諸君、合宿第2期の4日目が終わろうとしている(スミマセン、昨日の続きです)。今井君のお仕事も、残すは第10講と第11講の90分×2コマのみ。「今年の合宿も終わるな」「意外に早かったな」「やれやれ♡」など、お馴染みのツブヤキが漏れる頃である。

 午前11時で第9講が終わり、今井クラスの80名は休む間もなく個別学習に集中、昼食をはさんで13時には確認テストを受ける。「確認テスト」というと何だか気楽なテストのように聞こえるが、その難易度はマコトに高い。その概要は、昨日の記事の2枚目の写真を参照のこと。

 昨日まで50問×8回=400問の試験を受け、合計400点満点中パーフェクトの400点を続行中のI君は、次第に高まる緊張感の中、第9講でもまた50点満点。顔つきがますますシャープになって、担当講師であるワタクシから見ても、素晴らしくカッコいい。

 クラスのみんなの注目も彼の得点に集まる。彼が満点を取り続けていることへの称賛は、やがて「負けるもんか」「負けていられない」と、総合得点では彼に勝てる見込みのないことを承知の上で、80人全員に燃えるような向上心が芽生え、その芽は夏のイネ科の雑草よろしく、切れ味鋭い成長を続ける。

 若いスタッフの諸君は、早くも泣きそうである。80人がこんなにギュッと結束することは珍しいのだ。競い合うライバル同士の固い結束などというものは、幕末の志士たちだって、そうカンタンには経験しなかったんじゃあるまいか。
赤トロ
(マドリードで買った緑のTOROと兄弟分、いよいよバルセロナで購入の真っ赤な「BAD TORO」の登場である)

 今井からの指示で、個別学習の時間帯にはクラス全員で起立しての音読を行う。20分に1回、起立して音読5分。何しろ疲労が蓄積している状況だ。リズミカルに全身を刺激する音読がなければ、肉体は覚醒していても精神は弛緩する。

 ワタクシは弛緩した精神を嫌悪する。弛緩はダラしない午睡に直結する。自分自身は弛緩や午睡をナニモノにも増して嗜好するけれども、若い生徒諸君がダラしなく弛緩し、鼻チョーチンを膨張させたり破裂させたり、マンガ的な夢の世界を浮遊するのを目撃したくないのである。

 4日目13時半、第10講を開始。この段階でワタクシは以下のような檄を飛ばした。
「確認テスト9回終了時点で、50点×9回=450満点の生徒がキミたちの中に存在する」
「すでに12年 ☞ 24回の合宿を経験しているが、こんなことは初めてである」
「全員で応援すべきであり、また必ず彼に強烈なライバル心を居抱くべきである」

 そうなのだ。3年前、「8回目まで満点」「あと3回でパーフェクト」というところまできた女子がいた。確か「石川さん」という名前だった。しかし緊張のせいか9回目から調子をくずし、終わってみたら総合得点で別の男子生徒に抜かれてしまっていた。マコトに残念なことをした。

 しかし2016年第2期のI君は、9回目まで満点を続けてきて、いまだ動揺する気配がない。周囲の生徒諸君のほうが、むしろ強い緊張を感じている様子である。
立って音読
(クラス全員、起立して音読。3日目の夜から、こうして一気にクライマックスへ向けて盛り上がる)

 うーん、むしろ今井君自身がハラハラ&ドキドキであって、
「もっともっといい授業をしなきゃ」
「1歩でも2歩でも前進しなきゃ」
「延長なんかしないで、個別学習の時間をなるべくタップリとってあげなきゃ」
と、久しぶりに目を白黒させるほど、緊張の中で授業を続けたのである。

 しかも諸君、今年のこの「H1クラス」では、「テキストだけやっていればいい」というスタンスをとっていない。テキストの解説が終わって時間が余れば、遠慮なしにどんどん長文読解の補充問題を扱う。

 用意した長文読解問題は、2016年に出題されたばかりのホッカホカ。3日目までにすでに早稲田文学部1問と、名古屋大の2問、早稲田政経学部の1問、計4問を解説済み。4日目は早稲田政経をもう2問、ギュギュッと詰め込んで演習 ☞ 解説の予定だ。

 ホントなら、手加減してあげたくなるところである。準備した補充問題なんか全部引っ込めて、11回連続満点、パーフェクトの合計550点を実現させるために、あの手この手、微に入り細を穿って、テキストの200%カンペキ理解につなげたくなる場面だ。

 しかし諸君、ホンモノのベテランここは心をオニにする。何だか最近心をオニにする場面が多い気がするが、徹底的にオニになって、オニどころかウニみたいに黒々と鋭いトゲトゲを突き出し、生徒諸君のアタマに強烈な刺激を与えることに専念する。
湯
(我々の教室は、男子大浴場のお隣だ)

 2012年9月、今井君はギリシャのミコノス島で楽しく遊泳中、大っきなウニを素手でつかんで、右の中指をトゲでシタタカ負傷した。あれはウニどんの怒りの一撃。「アンタ、何をそんなに怠けてんだ!?」という問いかけだったと信じる。

 あの時ワタクシは痛みに反応してギュッと覚醒。現在のシャープな今井になれた。ならば諸君、この合宿の最終盤、ワタクシもあの真っ黒いウニみたいになって、80名の生徒諸君の頭脳を思うぞんぶん刺激し続けようじゃないか。

 普通なら解説にまるまる90分かかるテキストを45分で終了、残る45分を実際の入試長文問題に割いて、トゲトゲ&トゲトゲ、とんがった集中力と激烈な闘争心の重要性をひたすら解き続けた。

 これでももちろん、今井の授業独特の大爆笑も絶えないのである。長文を解説しながらも、1行に1回は「ありゃりゃ?」と絶叫するほどの下らんギャグが入り、そのあまりの下らなさに、思わず爆笑が巻き起こる。

 10行に1度は、生徒がヒクヒク痙攣するほどの大爆笑になだれこむ。こういうのも全て計算済み、キチンとタイムテーブルが存在している。もちろんアドリブで偶然の爆笑になることもあるが、緻密な授業構成のモトでなければ、これだけヒクヒクさせながら教材を100%こなすことは不可能である。
バブ
(お部屋の小さな浴槽で初心にかえる。お風呂のお湯が緑茶色なのは、メディケイテッド・バブを投入したせいである)

 第10講を終了、15時。ここで今井君はゆっくり部屋のお風呂に入る。常識的には「お風呂は夜」であるらしいが、夜にお風呂に入ってそのままオフトンに入り、フーガフガ&ガーオガオ、激しくイビキなんかかいて爆睡すれば、何と言っても寝グセが心配だ。

 もちろん諸君、今井君のこの髪型だ。寝グセなんかつけたくてもつけようがないぐらいであるが、たとえ寝グセ問題がなくても、ワタクシはお昼の風呂が大好き。オウチで過ごすときは11時がお風呂タイム。合宿中は11時か15時がお風呂タイムなのである。

 生徒諸君の入浴は、19時から21時。温泉大浴場に嵐のような大群で押し寄せ、1グループ15分程度でカラスの行水、マコトにザバザバ激しい入浴で済ませる。今は入浴より音読が大事。寸暇を惜しんで音読に励まなきゃいけない。

 しかもワタクシは「入浴中も音読」と指導を徹底させている。ここまで来たら、テキストを開かなくても音読できるはずだ。アタマの中に英文がインプットされ、深く&フカーく刻み込まれ、入浴中もアタマに刻み込まれた英文を黙々と音読できるはずじゃないか。
アメニティ
(バブの左が、ボストンのホテルのシャワージェル、右はサンフランシスコのホテルのシャンプー。グローバルな入浴を心がける)

 一方の今井君は、お部屋の浴槽にチンマリ収まって、大学生の頃の初心にかえる。マコトに小さな浴槽であるが、普通のバブの10倍の炭酸ガスを含んだメディケーテッド♡バブを入れてお湯につかれば、諸君、まさにこの世の天国だ。贅沢なんか言う必要はない。最高の天国がバブ1個で手に入る。

 午後9時、最後の第11講が始まる。授業開始前、スタッフが耳打ちしてくれた。
「I君は、第10講も、50点満点でした」
「いよいよですね」
「クラス全員、彼のパーフェクトを全身全霊で祈っています」
「でも、みんな負けていませんよ。みんなI君をライバルと思って、最後の1回だけでも、絶対に負けるもんかと考えています」

 こうして諸君、80人の激烈な闘志とともに、2016年の夏期合宿を〆くくる第11講が始まった。もちろんテキストに加えて、約100行の長文読解が補充として付け加えられている。

1E(Cd) Wand & Berliner:BRUCKNER/SYMPHONY No.8 2/2
2E(Cd) Wand & Berliner:BRUCKNER/SYMPHONY No.9
3E(Cd) Ricci:TCHAIKOVSKY/VIONLIN CONCERTO・PAGANINI/CAPRICES
4E(Cd) Maazel & Wiener:TCHAIKOVSKY/SUITE No.3  R.STRAUSS/TOD UND VERKLÄRUNG
5E(Cd) Dorati & Washington D.C.:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.4
total m30 y1120 d18825