Sat 160625 ヴュルツブルグの惨劇/爆笑で幸福、幸福から成功/カレーの老舗「ボンベイ」 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 160625 ヴュルツブルグの惨劇/爆笑で幸福、幸福から成功/カレーの老舗「ボンベイ」

 ドイツ南部・ヴュルツブルグの近くで、少年が電車の中で斧を振り回し、5人の乗客に重軽傷を負わせる事件が発生。アフガニスタン生まれ、ドイツにやってきた難民なのだという。

 車内で斧を振り回すという行動の荒々しさもヒドいが、「逃げようとしたところを警官が射殺した」というあたり、難民を受け入れた側の反応も過激になっていないか。事情はよく分からないが、「逃げようとした」なら「追跡」「威嚇」「拘束」が常道。いきなり射殺とは、平和な日本ではとても考えられない。

 ヴュルツブルグは、思い出深い町である。2005年2月、ヨーロッパ40日の旅の前半に、ミュンヘンから電車に乗って日帰り旅行を試みた。名所旧跡を回った後、小高い丘の上の中世の城を散策。帰りに「カム・スシバー」で、ドイツの「Sushi」をつまんだ。巻物だけのSushiは、ちっとも旨くなかった。

 そのヴュルツブルグで、何故か「BODY SHOP」に立ち寄った。石鹸や入浴剤が欲しかったからだが、確か数個のバスビーズを購入し、ホクホクしながら帰りの電車に乗った。ミュンヘンに帰り着いた時は、冬の太陽はとっくに沈んでいた。

 翌日からミュンヘンは大雪。遠出は不可能になったので、路面電車で大雪のニンフェンベルグ城を見に行った。思い出せば思い出すほど、懐かしい記憶である。「車内で斧を振り回した」というのも、おそらくあの時と同じ路線の、同じタイプの車両だろう。
スーツケース
(河口湖合宿10日間用のスーツケースが出来上がった。ヴュルツブルグの時は、まだコイツじゃなかった)

 暗然とした思いにならざるを得ないが、とにかく諸君、いくら暗然としていても問題が解決することはない。パリ、イスタンブール、バングラデシュ、ニース、トルコ、ヴュルツブルグ。次から次へと悼ましい事件ばかり続くけれども、我々としては日々自分の地道な努力を続けるしかない。

 とりあえず6月と7月の公開授業ラッシュは終わった。8月にもう4回残っているが、とにかく一段落はついた。グロッキー気味だったワタクシとしてはまずは「ヒト安心」であって、18日19日20日は吉祥寺で授業収録、休む暇なく21日から10日間は河口湖で合宿である。

 合宿についての記事を、この8年、毎年マコトに詳細に書き続けてきた。この時期になると、何年も前に書いた記事へのアクセスが急増する。今年は今のところ2012年のものが人気だが、2008年とか、最近のもので2013年・2014年・2015年もチョー面白いと信じる。ぜひ読んでみてくれたまえ。
白波
(鹿児島からのお中元、焼酎の中でも一番好きな「さつま白波」。変にオシャレな焼酎より、結局こういう古色蒼然としたヤツがいいのである)

 昨夜は、吉祥寺からヘトヘトに疲れて帰ってきた。何しろ授業収録は約1年ぶりだ。カメラの前で何となく緊張し、その緊張のせいで疲労感が倍増したんだろうと思う。

 昨日収録したのは、過去問演習講座「2016年 熊本大学」。むしろ熊本まで出かけて生授業を繰り広げた方が手っ取り早い気もするが、2005年以来、熊本大学はずっとワタクシの担当だ。この10年、ずいぶん問題が様変わりしたのを感じる。

 2016年、いわゆる「新傾向」の問題をどんどん出題している。従来の「和文英訳」とは全く趣きの違う、「英語で考えさせ ☞ 英語で書かせる」問題が目立つ。率先して入試問題の改革に取り組もうとしているようである。

「最後の段落の内容を、英語で要約しなさい」
「筆者の言う…とはどのようなことですか。英語で説明しなさい」
「この物語の中で、主人公の少年はボールを取り返すためにどんな戦略を用いていますか? 戦略を60語程度の英語で説明しなさい」

 こういう問題に対処するには、従来型の和文英訳テキストでは無理なのである。和文英訳なら「ゆっくり通訳」で済むが、新傾向ではスピーチ能力が必要。通訳ならスマホのアプリでも出来るが、新傾向問題は人間でなければ出来ない。目指すのは「より人間的な語学能力」ということである。
ボンベイ1
(新宿西口、カレーの老舗「ボンベイ」にて。辛さイチバンのカレーを2種類選択した)

 他の大学なら難易度のグッと下がる「会話文読解」系の問題も、2016年の熊本大はなかなか骨のある出題を試みた。ハーバード大学教授♡Shawn Achor氏を招き、教授自身の大ベストセラーである「The happiness Advantage」についてインタビューするという想定。もちろん実在の人物である。

 彼の主張は、「成功するから幸せになる」のではない。実際はあべこべ(the other way around)であって、「幸せだから成功する」ということである。

 今井君には、別に目新しい議論とも思えない。日本の諺に「笑う門には福来たる」とも言う。しかし諸君、ハーバードの教授が言えば、今井君なんかの発言とは比較にならない権威が、目の前にモクモク怪しいムラサキの雲のように生まれてくるから不思議である。

 その例証として教授が持ち出すのは、「オプティミスティックなセールスパーソンは、ペシミスティックな人よりも、56%も売り上げが多かった」というハナシ。数学のテスト前に楽観的になった学生は、悲観的な学生よりずっと得点が高かったんだそうな。

 ボクチンなんかは「楽観的な人」「悲観的な人」という二分法に、「おやおや、ずいぶんザックリ分けちゃいましたね♡」と嘆息を禁じ得ないが、Mac君も同調して「短足を禁じ得ない」と、今井君の痛い所をついてきた。
ボンベイ2
(老舗「ボンベイ」のメニュー)

 ま、この際だ、嘆息も短足も脇に置いて、とにかく明るく笑おうじゃないか。笑って福を呼び込み、楽観的になって売り上げと得点の飛躍的向上を図り、「幸福 ☞ 成功」の図式を我々が身をもって証明しようじゃあーりませんか♡

 というワケで、今井君はとにかくよく笑う。昨日の記事の写真1枚目&2枚目、よくご覧あれ。公開授業の100分間、ワタクシはずっとこんな表情で笑い続けている。笑いは2分もかからずに生徒ほぼ全員に伝播し、教室の壁や天井や床までがたまらず笑い出す。

 1人の時でも、この激しい笑いを忘れない。昨日はスタジオでたった一人で収録に励んでいたのだが、それでも今井の爆笑は止まらない。何しろこのハーバード大教授の問題を解説していたわけだから、意地でもガハガハ笑わずにはいられない。

 笑った&笑った。これから河口湖の合宿に向かうけれども、どんなにキツい時でもワタクシは徹底的に笑いマスゾエ。ミケンにシワを寄せてツラそうな顔を披露する、そういう表情で勝負しようとしたら、どんなにエラい人だって、間違いなく苦労しマスゾエ。
ライオンビール
(さすが「ボンベイ」、東南アジアとインドのビールが並ぶ。スタウト系の「ライオン」を選んでみた。)

 ただし、いくら激烈&濃密に笑ったからといって、「ナンボ仕事に励んでも、疲労はゼロ」などということにはならない。激しく笑い続けたぶん、当然のように疲労は足し算どころか掛け算のペースで蓄積していく。

 そこで諸君、今井クマ助は「よーし、辛ーいカレーを貪ることで体内の疲労をボッと燃やしてしまおう」と考えた。疲労が真っ黒にドロドロ揺れる重油みたいなものであるならば、いっそ火をつけて燃やしてしまったほうが手っ取り早い。

 燃やしちゃうべ&燃やしちゃうべ。疲れきった今井君は新宿西口のカレーの老舗「ボンベイ」を訪ねた。「疲労がたまると新宿」、その行動パターンこそ、まさしく昭和人間の証拠であって、疲れた足が向く場所は、六本木でもなければ白金でもない。ゴールデン街や歌舞伎町の近くでなくちゃイヤなのだ。

 カレー屋の詳細は、また明日の記事で。さすが老舗であって、注文したカレーもナンも、写真でご覧の通りのウルトラ本格派だ。本格派好みのオジサマたちを裏切るカレーは絶対に出してこない。インドカレー大好き人間の諸君、新宿西口「ボンベイ」に集結したまえ。

1E(Cd) RUSSIAN MEDIEVAL CHANT
2E(Cd) Menuhin:BRAHMS/SEXTET FOR STRINGS No.1 & No.2
3E(Cd) Bernstein:HAYDN/PAUKENMESSE
4E(Cd) Solti:BEETHOVEN/SYMPHONY No.9
5E(Cd) CHOPIN:FAVORITE PIANO PIECES
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