Thu 160623 日本のEU入りを夢想する/メルカトルより地球儀を/東京都立川で大奮闘 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 160623 日本のEU入りを夢想する/メルカトルより地球儀を/東京都立川で大奮闘

 アホと罵られようが、何と言われようが構わない。今井君は「日本のEU入り」を夢見るのである。夢を見るのに「ホンキで夢見る」という言い方もおかしいだろうが、ホントにホンキで夢想するのだ。

 今や明け方の夢の中で、2040年のNHKアナウンサーが「かつて非常識と言われていた日本のEU入りが、ついに実現しました」と、ニコヤカに語りだすシーンが出てくるほどである。

 その朝のニュースキャスターは誰だろう。40歳、バリバリの中堅アナだとすれば、2000年生まれ。2016年の今、その彼女ないし彼は、まだちょうど16歳。今井君の授業に夢中になっている世代である。

 ということは、2040年の外務省を支えているヒトビトも完全に同世代だ。40歳の中堅幹部として、「日本のEU入り」というマコトに型ヤブリな夢の実現へ、例えば2030年あたりから着々と地道に進んできたヒトビトである。

 若い読者諸君、まさに諸君の世代である。どうだい、やってみないか。最2回東京オリンピックの大成功から20年後、日本はついにEUの一員となる。非常識も何も、マンネリ化した20世紀の固定観念を一気に覆すエポックであって、その後1000年語り継がれるチョー歴史的偉業になるに違いない。
猫耳
(絵としては地味だが、新宿「老辺餃子館」のこれが「猫耳・蒸しギョーザ」。おいしゅーございました。詳細は明日の記事で)

「だってヨーロッパなんか、地球の裏側じゃないですか」とおっしゃる皆サマ。アンタは古い。アンタは20世紀の亡霊みたいだ。これほど地球が小さくなった時代に、いまだに古くさい20世紀の地政学にこだわっていらっしゃいますね。

 というか、アナタはおそらく国際政治や国際経済を考える時、丸い地球を2次元空間に描いたメルカトル世界地図を思い浮かべていらっしゃるね? メルカトル、モルワイデ、そんなのみんな大航海時代の遺物に過ぎない。平面図なんかゴミ箱に捨てて、最低でも地球儀を手の平に載っけてみたまえ。

 地球儀を目の高さに捧げて、日本とヨーロッパがどれほど近いか、「地球の裏側」という表現がどんなにバカバカしい辺境主義か、一度でいいから確認してくれたまえ。北極海を真っ直ぐに超えて行けば、スウェーデン、フィンランド、バルト3国、「何だ、ホンのヒトッ飛びじゃないか」と気づくはずだ。

 そもそも、「人と人」「国と国」「コミュニティとコミュニティ」、その相互依存を物理的な距離で考えるのは間違いである。大切なのはあくまで価値観であって、価値観を共有する者どうしは、物理的距離がどんなに離れていても、精神的にギュッと結びついて当然なのだ。
焼き餃子
(新宿西口「老辺餃子本館」の「ミミつき焼き餃子。おいしゅーございました」)

 地球儀の上で、ヨーロッパと日本を結んでみたまえ。ついでだから太平洋をスッとそのまま南下してみたまえ。その先にはオーストラリアとニュージーランドが横たわる。せっかくなら、彼らもEU入りしませんか。地球を縦にリボンでキュッと結んだような、素晴らしいライン状の地球共同体が完成する。

 立体とか空間図形に弱い人のために、誰でもいい、そのアイディアを平面図にして示してくれてもいい。北極海を真ん中にしたメルカトル図法の地図を描いてみてくれたまえ。

 北極海を中心に、日本が下、ヨーロッパが上、アメリカが右、中国とロシアが左。そんな世界地図を想像してみたこともないのは、今までの発想が貧弱だっただけだ。

 今井君が中2の頃の英語の教科書に、南北を逆さにした地図が掲載されていた。「どうだ、南北を逆さにしたなんてスゴいだろ」と英語の先生は言ったが、右でも左でもいい、「90°回転」ということになったら、そういう地図を夢想して我を忘れた。

 大学生の頃、そんな発想を微塵ももたない貧弱な発想のヒトビトにたくさん出会った。彼らは日本の「極東ぶり」「辺境ぶり」を自虐的にニヤニヤ語るばかりだったのである。

「普通の日本のメルカトル図法では、日本は世界の真ん中に描かれる。でも知ってるか、外国の地図では日本は右の端っこ。アメリカは左の端っこ。真ん中はいつでもヨーロッパなんだ」
そんなふうに言い放って、さもスゴいことを指摘したように、自ら悦に入っていらっしゃった。
立川
(東京都立川駅前の大盛況。質実剛健で優秀な諸君がズラリ。マコトに楽しゅーございました)

 しかし諸君、そんな自虐はもう古すぎて、ほとんど「前近代的」「前世紀の遺物」と言っていい。球形の地球に生きる人間が、「どこが西の果て」「どこが東の果て」「真ん中はココ」と考えること自体、「いやはや愚かですな」と苦笑されるのは当たり前だ。

 だからボクチンは夢見るのである。縦にギュッと縛ったキレイなリボンのメンバーになり、価値観を共有する南半球の国々もメンバーに加わって、大国のワガママでバラバラに壊れてしまいそうな地球を、丈夫なリボンでしっかり束ねたらいいじゃないか。

 もちろんその頃には「EU」のうちの「E」は「G」に置き換えられている。GU、つまり「グローバル・ユニオン」であるが、もう100年近くも昔の第2次世界大戦の戦勝国が、力を背景に横暴を続けることを許さない。「第2国連」というか、国連にとってかわる平和組織に成長することを願うのである。

 うにゃにゃ、「アホか?」もいいところであるが、オジサマの夏の夢、クマさんのハカナイ夢、サトイモの葉っぱの上の小さな朝露のような夢、そういう夢として、誰か若い諸君の1人でもいい、ホンキにして奮闘努力してくれる若者がいたらいいなと、ふと涙ぐむのである。
ビア
(新宿駅前で単独祝勝会。この豪快なビールを見たまえ。「おいしゅーございました」は、言うまでもないのである)

 7月15日、今井クマ助は東京都立川に姿を現した。新宿から松本ゆきの特急「あずさ」に乗って、立川まで40分ほどの道のりであった。驚くなかれ諸君、夕暮れの中央線特急は指定席まで超満員。うひゃー、東京は景気がいいね。これでも「景気回復は実感できません♨」なんですかね。

 立川の会場は、校舎から徒歩2分ほどの「三多摩労働会館」。この5年、立川の公開授業は全てここで行っている。もちろん校舎でも講演はできるのだが、参加者が100人を超えると校舎には収容できない。

 いやはや、その建物の古色蒼然ぶりには、誰でも圧倒されるに違いない。おそらく、築40年。いや、築50年でも別に驚かない。立川駅北口駅前の雑踏を抜け、降り出した梅雨の雨の中、どこまでも続く飲屋街を行く。「餃子のニューヨーク」なんてのもあって、ワケの分からんいい雰囲気の飲屋街である。
紹興酒
(高級な紹興酒「天女」。詳細は明日の記事で)

 立川に集まった受講生は、総勢約105名。立川高校、国立高校、この地域で昭和の昔から「タチコー&クニコー」と並び称されてきた都立の名門から、たくさんの高校生が集結した。 

 最近はどうもタチコーの旗色がよくないらしいが、今井君はいつでも旗色の悪い側の味方。いわゆる判官ビイキであって、立川高校や私立の名門・桐朋高校からもっとバンバン東京大学に合格してほしいと願っている。

 今井君は素直だから、単に「願っている」だけではなくて、「遠慮することはない、どんどん東京大学を目指したまえ」と叱咤激励する。タチコーだのクニコーだのキリトモ(桐朋の別称)だの、そういう名門に通っている諸君が、遠慮とかエシャクとかするのは、オジサマにはもどかしいだけである。

 6月と7月、今井君は30回に近い公開授業に明け暮れる日々であったが、もしかしたらこの日の立川が「盛り上がり♡イチバン」の候補になるかもしれない。出席者数なら遥かに上回る会場もあったが、1人1人の大爆笑の質では、立川は間違いなく抜きん出ていたように思う。

 終了後、中央線快速で新宿へ、新宿西口駅前で単独祝勝会。今日の選択は中華の名店「老辺餃子館」である。「老辺」と書いて、とりあえず日本語では「ローベン」と呼ぶ。ギョーザを中心に、スタンダードな中華ならナンボでも揃っている。

 しかし諸君、今日もまた長く書きすぎた。「老辺」での顛末について、文章上の記述はまた明日、今日は写真だけ掲載して許してもらうことにする。

1E(Cd) Cluytens & Société des Concerts du Conservatoire:RAVEL/DAPHNIS ET CHLOÉ
2E(Cd) Gergiev & Kirov:TCHAIKOVSKY/SYMPHONY No.6
3E(Cd) Sinopoli & New York:RESPIGHI/FONTANE・PINI・FESTE DI ROMA
4E(Cd) Marc Antoine:MADRID
5E(Cd) Kremer:MOZART/VIOLINKONZERTE NOS.2&3
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