Tue 160621 ダークダックスのこと/レッドアローとフレッチャロッサ/川越の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 160621 ダークダックスのこと/レッドアローとフレッチャロッサ/川越の大盛況

 この1ヶ月、ホントにたくさんの人が亡くなった。ザ・ピーナッツの伊藤ユミさん、鳩山邦夫・元国務大臣、ダークダックスのマンガさんときて、今度は永六輔さんまで亡くなってしまった。

「近いうちにブログに思い出を書こう」と思い思いしているうちに、次から次へと訃報が入って、遠い昔の記憶を掘り起こしている余裕もないし、「冥福を祈ります」と書く暇さえない。誠に寂しい日々である。

 永六輔さんとは、いつだったか山形新幹線のグリーン車でご一緒したことがある。もうご病気になられた後で、電車の乗り降りにも複数の人が付き添っていた。それでも矍鑠として講演会に向かうご様子。頭の下がる思いだった。

 マスコミがあまり大きな話題にしなかったのが、ダークダックス・マンガさんの死去である。受験生世代のヒトビトに話してみたところ、「ダークダックスって、グループサウンズか何かですか?」という衝撃的な質問が返ってきた。
小江戸
(7月13日、西武新宿線の特急で本川越に向かった)

 ダークダックスは、メンバー4人全員が慶応義塾大学ワグネル・ソサエティの出身。昭和を彩った男性コーラスグループである。4人とも経済学部、かつては秀才&オボッチャマの4人組だったわけである。

 メンバー全員が早稲田大学グリークラブだった「ボニージャックス」とはライバル関係。ロシア民謡や世界中の唱歌&歌曲を4人のハーモニーでヒットさせ、ともに「一世を風靡した」と言っていい。常にダークダックスがボニージャックスを1歩リードする形で昭和の日本を癒してくれた。

 4人のメンバーのうち、トップテナー担当のパクさんが、2011年、最初に世を去った。2016年になって、まず3月下旬、バリトンのゲタさんも死去。名門・都立西高校の出身。いくつかのエッセイも残した。

 6月、マンガさんことセカンドテナーの佐々木行さんも逝去。愛知県立旭丘高校の出身。こうやって書いていると、ホントにみんなが憧れる日本の名門出身の人ばかりだったのだ。

 此岸に1人だけ残されたのが、「ゾウさん」こと遠山一さん。彼の寂しさと孤独は想像するにあまりある。泣き虫の今井クマ助なんかは、その孤独を思っただけで涙が湧き出してくる。彼は神奈川県立湘南高校の出身。東大野球部・宮台投手の、はるかなはるかな高校の先輩に当たるわけだ。
川越1
(埼玉県川越の大盛況 1)

 ダークダックスがこの世に残した名作は、まさに「枚挙にイトマがない」。ロシア民謡では、「カチューシャ」「カリンカ」「赤いサラファン」「ともしび」など。まさにこのジャンルで、ボニージャックスと熾烈なライバル関係が生じた。あの頃はまだソビエト連邦に憧れる人が少なくなかったのである。

「カチューシャ」は、2015年の甲子園でベスト8進出 ☞ 大いにスタンドを沸かせた秋田商の応援団&ブラスバンドが採用。いやはや懐かしすぎ&昭和すぎて、腰をヌカしそうだった。「21世紀にロシア民謡?」の驚きは大きかった。

 他に有名なところでは「クラリネットをこわしちゃった」「森のくまさん」「銀色の道」「山男の歌」「雪山讃歌」「シーハイルの歌」「白銀は招くよ」。昭和に育った今井君は、今も全てアカペラでも熱唱できる。

 山岳&スキー関係の歌が多いのは、当時は高校や大学の山岳部が全盛だったせいだろう。週末の新宿駅は信州の山に向かう汗臭い山男でごった返した。深夜急行「アルプス」は、いつでも満員だった。21世紀、今や山ガール全盛であって、ダークダックス人気もまた復活するんじゃあるまいか。
メロンババロア
(川越でいただいたケーキ。おいしゅーございました)

 7月13日、そういう懐かしい時代を思いながらワタクシは埼玉県川越に向かった。西武新宿駅から本川越まで、西武特急レッドアロー号を利用する。レッドアローには、新宿から本川越の「小江戸」と、池袋から秩父に向かう「ちちぶ」がある。

「ちちぶ」なら、秩父の山々に向かう山男や山ガールが、今ごろダークダックスを熱唱しているかもしれない。一方の「小江戸」は、「時の鐘と蔵の町」という長いサブタイトルのついた本川越駅まで約45分。帰りの通勤客でそれなりに混雑する、要するに通勤電車である。

「レッドアロー」という名称を見るたびに、イタリア国鉄の新幹線「フレッチャ・ロッサ」を思い出す。「のぞみ」に該当するのはフレッチャ・ロッサ。「ひかり」に当たるのがフレッチャ・アルジェント。Freccia Argentoは「銀の矢」、Freccia Rossaは「赤い矢」であって、まさにレッドアローと同名なのである。

 昔のイメージとは違って、フレッチャ・ロッサ導入後のイタリア国鉄はすっかり勤勉・緻密になった。「時刻にルーズ」「遅れることがむしろ当たり前」「予約していた席が存在しない」。そういう昔の状況は一気に改善した。イタリア国鉄のこの10年の進歩は刮目に値する。

 ただしマコトに残念なことに、南部プーリア州で30人近くの犠牲者が出る悼ましい列車事故が起こってしまった。イタリアのブーツのカカトのあたりである。原因をしっかり調査し、再発防止に最大限の努力をしてもらうしかない。
川越2
(埼玉県川越の大盛況 2)

 雨模様の川越に集まってくれた生徒諸君は、約160人。あくまで「高1&高2に限定」というガンコな方針を貫いて、よくこんなに集めてくれた。スタッフ諸君の奮闘努力に心から感謝する。

 集まった160名の生徒諸君にもまた大いに感謝。盛り上がりすぎてつい10分延長してしまった今井君の話に、最後まで熱烈な爆笑とともに集中して聞き入ってくれた。感謝&感謝、大感謝である。

 大好物、メロンのケーキもまたスンバラスイ。あれれ、これって超高級マスクメロンをつかってませんか? しかもワタクシが目がないババロアちゃんが、分厚く敷きつめられてるじゃあーりませんか。

 うぉ、今井君は嬉しすぎて泣きそうになっちゃうのである。スタッフの中にきっと今井ブログの大ファンがいるのだ。授業前に「先生のCMの『ミルフィーユ』、大人気ですよ。評判いいですよ」とわざわざ言いにきてくれたスタッフもいた。

「今井のケーキの『三種の神器』はフルーツ、ババロア、ジュレ」
「フルーツの中でも、特にメロンとマンゴー。贅沢でワガママなクマだけれども、公開授業のクオリティは保証付き。おいしいケーキをご馳走してあげましょう」
そりゃワタクシとしても、遠慮のカケラさえもないチョー熱い奮闘努力で応えるしかない。
きっぷ
(帰りの特急券。帰りはさすがにガラガラ、ガラガラポンだった)

 19時40分開始、21時20分終了。さてそれからが大変だ。帰りのレッドアロー「小江戸」は、本川越発21時30分。この蒸し暑い中を、駅まで疾走しなければ間に合わない。

 ただでさえ授業中に汗まみれになった肉体であるが、その肉体に鞭打つように、熱帯夜の川越を爆走するのである。頭からバケツで3杯も水をかぶったような汗まみれ。電車の座席までびしょびしょに濡れるほどの大汗をかいた。

 しかしさすがに今井君だ、発車時刻には余裕で間に合ったのである。西武新宿に到着、22時20分。東京の夜もまた「湿度100%」な感じの強烈な蒸し暑さであって、スーツはたちまちヨレヨレだ。でもまあいいじゃないか。話す側としても満足度100%。明日の仕事に向かって、万全を期すのみである。

1E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 1/3
2E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 2/3
3E(Cd) Karajan & Berliner:BACH/MATTHÄUS-PASSION 3/3
4E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 1/2
5E(Cd) Schreier:BACH/MASS IN B MINOR 2/2
total m113 y1045 d18750