Mon 160606 名古屋おもてなし弁当 シズ蟹・サワ蟹・オシズ蟹 梅雨の富士山の幽玄  | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 160606 名古屋おもてなし弁当 シズ蟹・サワ蟹・オシズ蟹 梅雨の富士山の幽玄 

 さて、ここから7月中旬まで、日々激しい移動の日々が続く。「オマエの趣味は、移動か?」と、白髪混じりの眉毛をギュッと上げて皮肉を言った友人もいたが、別に趣味でも何でもない。移動と仕事がピタッと接着して分離するのが困難なら、移動を出来るかぎりエンジョイするだけのことである。

 まあスケジュール表を見てくれたまえ。27日岐阜、30日福岡、7月3日鹿児島、5日福岡、6日熊本県宇土、8日東京都国立、9日山口県宇部、10日山口県下関、11日千葉県君津と、息つく暇もない移動の日々である。

 首都圏と九州の間を行ったり来たり、「これならいちいちオウチに帰らないで、新幹線で西に東にウロウロし続けた方がマシじゃないか」とも考える。しかし諸君、行ったり来たりすれば旅費がもらえるが、仕事もない日に宿泊しても、宿泊費はもらえない。ならば「行ったり来たり」を選択するしかない。

 というわけで、これを書いている段階で今井クマ助は福岡のホテルに宿泊中。28日に新幹線で名古屋から東京に帰り、翌日午後のヒコーキで福岡にやってきた。確かに、その移動の手間を考えれば、「むしろ名古屋から福岡に直接移動した方がマシ」というヒトもいるだろう。
幽玄の富士1
(6月29日、ヒコーキから眺める梅雨真っただ中の富士。うぉ、幽玄でござる 1)

 ま、そのへんは好き嫌いの問題なので、特にボクチンの場合は
「いったん東京のオウチに帰って、ニャゴロワどんの白い顔を見てから九州に向かいたい」
「ニャゴの点滴もやっておきたい」
「ニャゴと酒を酌みかわしたい」
など、ニャゴ関連の私用も少なくないのである。

 東京ゆきの新幹線に乗り込む前に、名古屋で駅弁を1つ購入した。「名古屋おもてなし弁当」、1100円。名古屋駅で購入できる御弁当のうち、高い方から2番目である。最高値は「巨大海老フリャー弁当」1300円、こちらも魅力的だが、うーん、いくら巨大でも、「海老フリャーのみ」じゃ、さすがに寂しいじゃないか。

 28日はお仕事もなし、ニャゴロワ関係の私用のみであるから、もちろん駅弁と一緒にお酒も購入する。新幹線内の1時間半、弁当をツマミながらお酒を満喫するのもまた「趣味は移動か?」と皮肉られる所以であるらしいが、ま、こんな楽しいことはなかなか考えにくい。
名古屋おもてなし
(名古屋おもてなし弁当、豪華パッケージ)

 しかし今日もまた、御弁当は「開けてビックリ玉手箱」。3日前に東京駅で購入してガッカリした「つまんでよし、食べてよし」に、劣るとも勝らない♨ビックリポン弁当なのであった。本来このブログでは、マイナス評価する時には店の名前を出さないのが基本。しかし今回はさすがにビシッと書かせていただく。

 まあ諸君、今日の写真の3枚目を眺めてみてくれたまえ。何だこりゃ、この貧弱さは何だこりゃ? これのどこが「おもてなし」なんだ? むしろ「なにもなし」じゃないか。中でもムカつくのが写真左端の「みかん」。昭和な缶詰ミカンが、21世紀の日本にいきなり復活しただけじゃないか。

 天むす1個・ごく少量のウナギめし、ごく少量の味噌カツに、ちっちぇー海老フリャー。あれれ、それでもう終わり、尾張名古屋の名物は、あっという間にオワリになっちゃった。残るはゴボーの煮付けとカマボコ1枚、1束丸くトグロを巻いたスパゲティに、憎っくきミカン3~4切れだけである。

 うーん、これだから新幹線の移動は大嫌いだ。御弁当はオソマツ♨ポン、近くに陣取ったサラリーマン集団は、最初から最後まで「けけけけ」「ひひひひ」「すすすす」、イヤな笑い声をたてて上司や部下の悪口を言いまくっている。目の前の御弁当は貧弱ポン、これじゃお酒でも飲まなきゃやってらんない。
おもてなし中身
(名古屋おもてなし弁当、1100円。左端が「みかん」である)

 あんまりサラリーマン集団がうるさいので、今井君は勇を鼓して「もう少しお静かに願えませんか?」と声をかけてみた。浜松を通過、静岡も通過、晴れていればD席左手の窓に大きな富士の姿が展開するあたりである。

「たらばがに」「ずわいがに」「けがに」。そういう立派なカニさんたちの親戚に、「しずかに」「おしずかに」なんてのがいたら、きっと今井君の大親友になってくれそうだ。

 ウルサイ集団が近くにいたら、威厳たっぷりに「しずかに」「おしずかに」、大っきなハサミをユラユラさせて驚かしてあげたい。「けがに、さわがに、おしずかに♡」なんてのはどうだ? 毛むくじゃらのの毛ガニや沢ガニと一緒に、「おしずカニ」が岩陰からワサワサ這い出してくる。

 そのとき「おしずかに」は、ハサミをどんなふうに動かすだろうか。カニのハサミは左右に揺れるものという先入観があるが、「しずかに」「おしずかに」のハサミは、きっと前後に優しくユラユラ揺れるんじゃあるまいか。

 京都あたりの厳しいオバサマみたいに、「静かに、基本どすえ♡」「お静かにお願いしますどすえ♡」と威厳たっぷりにニッコリ。ごく優雅にハサミも前後にゆっくり動かしてみせれば、どんなに横柄な集団でも、血の気がサッと引くような思いがするんじゃないだろうか。
ワイン
(福岡へ。ヒコーキでは御弁当をお断りして、ワインと読書に集中する。がお、今井君は上品なクマである)

 そういう妄想も束の間、新幹線はもう三島の駅を過ぎて、新丹那トンネルの暗闇に突入していた。「おもてなし弁当」はとっくにカラッポ。名古屋で購入したお酒もカラッポ。今井君の3つ後方の席でションボリ大人しくなってしまった集団は、もうとっくにみんな口を開けて居眠りを始めていた。

 うーん、さすがに今日の今井君は、サラリーマン集団に厳しく注意しすぎたかもしれない。浦島太郎は「帰ってみれば、こは如何に?」、玉手箱を開けてみるやいなや「太郎はたちまちオジーサン」であった。

 新幹線サラリーマン集団の場合、「こは如何に?」ではなくて、今井君が「コワいカニ」を演じたわけである。「帰ってみれば、こは如何に?」じゃなくて、「騒いでいたら、コワいカニ!!」。いきなり「ちょっと静カニしてくれませんかね?」であって、おおコワい。クマみたいなカニに注意されちゃった。

 でもまあ、よかったじゃないか。掛川駅付近であんなに厳しく叱られても、三島ではもう大きな口をあけてイビキをかいている。最近は「鼻チョーチン」と言ふものを見かけなくなったが、まさにいま目の前に暢気な鼻チョーチンが膨張 ☞ 破裂しようとしているところであった。
幽玄の富士2
(6月29日、ヒコーキから眺める梅雨真っただ中の富士。うぉ、幽玄でござる 2)

 こうして諸君、6月もまもなく終わる。今井君の全国行脚は、いよいよ九州シリーズに入る。4月から続く熊本大地震で勉強に集中できなかった諸君のために、90分で9時間分の効果が出るぐらい、今井のウルトラ熱弁をブルンブルンふるって来ようと張り切っている。

 6月29日、午後2時のヒコーキで福岡に向かった。鹿児島と熊本は強烈な雷雨であるらしい。「降りはじめからの雨量は500mlに近づいています」とのことであって、羽田☞ 鹿児島便には「欠航」も出ていた。

「鹿児島に着陸できない場合は、福岡空港や伊丹空港に着陸することもあります」「羽田に引き返す可能性もあります」など、ホントにホントに緊迫した雰囲気である。いやはや、福岡もきっと激しい雨だろう。

「豪雨でビショビショ」「豪雨でガラガラ」。そういう散々な目に遭うことも全てOK。さすが大ベテラン今井クマ之助、ちょっとやそっとのことではビクとも、ピクリともしない。「しずカニ君」や「おしずカニ君」とともにヒコーキに乗り込んでひたすら西進、福岡には16時に到着したのであった。

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