Mon 160530 たまプラーザで仕事 そろそろ卒スマホ もっとミルフィーユ、もっと基礎徹底 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 160530 たまプラーザで仕事 そろそろ卒スマホ もっとミルフィーユ、もっと基礎徹底

 6月22日、神奈川県「たまプラーザ」という街でお仕事。午後5時、久しぶりに超満員の通勤電車に乗った。地下鉄千代田線を表参道で乗り換え、東急田園都市線の急行電車で30分あまりの道のりである。

 ま、首都圏でも指折りの高級住宅地を通る。二子玉川・宮崎台・鷺沼、東急財閥が昭和の中ごろに全力を注いで建設した街であって、明治大正期まではタヌキやウサギが飛び回ってリアル・カチカチ山をやっていたあたり。今やホントにハイソな世界である。

 夕方の電車の超満員ぶりも、何だかいかにも昭和っぽい。21世紀になって、首都圏の通勤通学電車の混雑はすっかり緩和され、小田急や京王線がこんなギュー詰めになることは少なくなった。久しぶりに田園都市線に乗って、身動きできないギュー詰めの苦しさが懐かしかった。

 ヒトビトは、それでもスマホをいじりまくる。座っている人もスマホ、立っているヒトもスマホ。ホンの10年昔なら、文庫本を読みふけるヒトが2割か3割はいたものだが、今や9割以上がスマホとニラメッコだ。

 残る1割は、居眠りか夕暮れのスポーツ紙。オヤジ向け記事満載「夕刊フジ」「日刊ゲンダイ」の売り上げも、これじゃ相当苦しいんじゃあるまいか。今井君はそういうものを購入した経験が皆無だから、別にどうでも構わないが、「文庫本」というものが風前のトモシビになったんじゃ、やっぱり困るのである。
駅
(たまプラーザ。東急線は平仮名とカタカナの洪水だ)

 諸君、仮にも東急田園都市線だ。日本の誇る昭和ハイソな街が数珠つなぎになってるんだ。もう少し「脱スマホ」「卒スマホ」であるべきなんじゃないか。

 文庫本どころか、学術雑誌を広げるとか、ペーパーバックスを耽読するとか、そういうヒトの割合がもっと高くていいように思う。ふと隣りのヒトの本を覗き見して、「おっ、フランス語の本だ」「うぉっ、アラビア語だ」「うげ、漢詩がズラッと並んでる」。そういう感激に満たされたいものである。

 しかしマコトに残念なことに、吊り革にぶら下がった今井君の前の席の高校生は、スマホでゲーム。左隣のOLらしき30歳代女子も、スマホでゲーム。右隣りのオバサマもまた、スマホで何やらご検索の様子。うにゃにゃ、日本の通勤電車から「読書」という行動は消滅しちゃった模様である。

 今や読書は絶滅危惧種。いや、むしろ今井君が警戒しているのは、パソコンの絶滅危惧種化である。ブログもすっかりSNSに押され、早くも絶滅を危惧されて然るべき状況だ。

 こうして毎日頑張って書き続けているブログも、PCでジックリ読んでくれるヒトより、スマホ派が圧倒的に多い。「スマホでサクサク」ということらしいが、サクサク高速処理される運命を感じれば、書く側としても誠実に真剣に執筆に励む元気がどんどん減退してくるんじゃないか。
ポスター
(たまプラーザ校舎で独自に作成してくれたポスター)

 表参道 ☞ 三軒茶屋 ☞ 二子玉川、ここで電車は多摩川をわたって神奈川県に入る。「溝の口」という駅で、別の路線からの通勤客がドヤドヤ車内を満たし、ホントに立錐の余地もなくなるが、誰一人スマホから目を離さない。ワタクシは、スマホが日本人の心を急速に蝕んでいる気がしてならない。

「たまプラーザ」の次は「あざみ野」である。昭和の昔は、漢字の代わりに平仮名を多用するのがオシャレだった。多摩じゃなくて「たま」、薊じゃなくて「あざみ」、土筆野は「つくし野」。日本全体でも、陸奥じゃなくて「むつ」、磐城じゃなくて「いわき」、今の平仮名洪水は、高度成長期に始まったのである。

 参議院選挙だって、やっぱり平仮名洪水だ。親からもらった大切な名前を、遠慮も会釈も躊躇もなしに平仮名に変えてポスターでニンマリ、こんなに軽薄な候補者諸君に、ホントに日本の政治を任せて委員会?である。

「たま」もそうだが、「プラーザ」もなかなか考えさせるものがある。もしもそれがPLAZAであるなら、「アクセントのある位置を長く伸ばして発音する」という日本人独特の誤解を、各地の地名に定着させてしまったことになる。
コンビニ
(ファミマの窓にも今井君のポスターがあった)

 どうだろう、諸君、そろそろ地名や駅名についてチャンと考え直そうじゃないか。埼玉県・東武線の「松原団地」は、「団地そのものが風前の灯なんだから」という意見に動かされ、「獨協大学前(草加松原)」と、勇気をもって駅名変更を決めたんだそうな。

 たまプラーザの皆さんも、ここは思い切って「多摩プラザ」でいいじゃないか。あざみ野も「薊野」へ、つくし野も「土筆野」へ。潔くいこうじゃないか。

 どうしても平仮名がいいなら、「あざみの」「つくしの」「たまぷらざ」。漢字と平仮名、平仮名とカタカナにフタマタかけるんじゃなくて、スカッと1本化したほうがカッコいい。

 ついでに電車の中でもスマホをヤメて、せっかく昭和からの高級住宅地なんだ、読書&ひたすら読書、しかも出来れば外国語で読書。そういうふうに頭の中身から高級感をアピールしたらいいじゃないか。

 以上、マコトに余計なことを考えつつ、梅雨の夕暮れの今井クマ助は「たまプラーザ」の駅に降り立った。2年ぶり、東進に移籍して以来おそらく4回目の「たまプラーザ」訪問である。
ケーキ
(たまプラーザ校舎でいただいたケーキ。メロンのグリーンが爽やかである)

 若い校舎長、同じく若い校舎次席を中心に、マコトによく頑張っている。こういう若い諸君のたゆまぬ努力こそ、我々のプライドの源泉である。独自のポスターなんかもたくさん掲示してくれた。校舎の隣りのファミマの窓でも、クマ助がニッコリ微笑んでいたのである。

 出席者は約75名、校舎の雰囲気は若干「静かすぎる」「大人しすぎる」という印象だが、ターミナル駅でもない雑居ビル1フロアの校舎に、高1高2だけでこれだけ受講生が集まれば、「まあOK」とするしかない。

 あとは今井君が全力を尽くして、75名中25名も集まってくれた「外部生」の入学を促すだけである。「公開授業」と銘打っているが、正直に告白すればもちろんこれは広告宣伝の一環であり、一般の企業で言えば「営業回り」と言ってもいい。今井君は、自分の営業力に絶対の自信をもっている。

「その青汁よりこっちの青汁」「そんな健康食品よりこっちの健康食品」と言うのとほぼ相似形。「たくましい肉体、アナタは憧れるだけですか?」と健康器具を宣伝する会社があるなら、「自由自在な英語力、アナタは憧れるだけですか?」と、今井君は徹底的な音読をオススメして回るのである。
たまプラーザ
(たまプラーザの大盛況)

 その真骨頂こそ、今年のTVCMや東進ポスターの「ミルフィーユ」。「ミルフィーユみたいに、単語・文法。音読」であって、ホントはもっともっとたくさんCMを放送してもらい、日本の全国民が「ミルフィーユみたいに、単語・文法。音読」と無意識に呟き始めるぐらいに定着させてほしいのだ。

 しかし、そんな贅沢は言っていられない。30秒バージョンでは「ミルフィーユみたいに、単語・文法。音読」だが、15秒バージョンでは別のセリフなっている。ならばワタクシは、こうして満員電車に揺られながら、地味に地味に全国行脚を続けるしかない。

 6月22日はたまプラーザ、23日は成増。地味なお仕事が続くけれども、これこそ今井君が全国の受験生に訴え続けている「基礎基本徹底」のお手本だ。参院選も地味にドブ板で基礎基本徹底。受験勉強も音読で基礎基本徹底。講師も当然のように基礎基本徹底。おお、全く素晴らしい。

 もしも「ニッポンを取り戻す」というなら、基礎基本徹底以外の道はない。雨が降ろうが雷が鳴ろうが、ワタクシは基礎基本徹底を貫き通す。気がついたらミルフィーユは富士山並みの分厚さになって、サクッと爽やかなその食感もまた前代未聞のスンバラシサになっていると信じている。

1E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.4
2E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.5
3E(Cd) Jandó:MOZART/COMPLETE PIANO CONCERTOS vol.6
6D(Pl) イングランド・ロイヤル・バレエ団:ロミオとジュリエット:東京文化会館
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