Sat 160326 東大の奮闘 市電とともに日常へ(今日もあえてドイツ・クリスマス紀行25) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 160326 東大の奮闘 市電とともに日常へ(今日もあえてドイツ・クリスマス紀行25)

 東京6大学野球。今や世間の人はあまり興味がないかもしれないが、今年はぜひ注目していただきたい。あの東京大学が頑張っている。昨年の今頃までは「100連敗するんじゃないか?」と、悪いほうで注目されていたけれども、この春は絶好調である。

 昨年は、100連敗の寸前で何とか法政大学に勝利した。2016年春、久しぶりに明治大学を撃破。「あわや勝ち点奪うんじゃないか」と、オールドファンが神宮球場に押し寄せるほどの東大ブームになっている。

 もちろん「東大ブーム」「オールドファンが押し寄せた」と言っても、よくよく新聞記事を読んでみると「ファンが10人ほど列を作った」に過ぎないのだから、有楽町「西銀座デパート前」の宝くじ売り場には遠く及ばない。諸君、ここの宝くじは高額の当選金が当たるので有名なのである。

 しかしワタクシなんかは、宝くじで100万円あたるより、むしろ東大の勝ち点が見たい。勝ち点は、先に2勝したほうに与えられる。一昨日は明治が1勝。昨日は東大がサヨナラで1勝。今日の神宮決戦に、東大14年ぶりの勝ち点がかかっていた。
エジプト美女
(エジプト美女。ベルリン・ペルガモン博物館にて)

 明治大に勝ったのは12年ぶり。もしも勝ち点を奪えば、2002年秋のvs 立教大以来14年ぶり。諸君、2002年と言えば、サッカーワールドカップ日韓共催の年である。

「モー娘。」の全盛期は過ぎていたとしても、まだ「AKB」の影も形もなかったころだ。キミは生まれてたかい? 生まれてたとして、いくつだったかい? 諸君、我がニャゴロワはその2002年生まれ、現在13歳で、この12月に14歳の誕生日を迎える。いやはや東大の勝ち点は、ニャゴの赤ちゃん時代に溯る。

 ということは諸君、今や「日本のボスネコ」または「平成の猫又」みたいに成長したニャゴが、まだ手のひらの毛玉みたいにミーミー言っていた遥かな遥かな昔、東京大学は神宮で勝ち点を奪ったのである。

「AKB」の初代メンバーがまだ小3とか小4だった時代である。芦田愛菜どんも鈴木福クンもまだ生まれていない。Jリーグは、川口・秋田・森島・柳沢・福西・稲本・明神・戸田・宮本・中山の時代である。「あれから一度も勝ち点を奪っていなかったのか」と思えば、今日の神宮に注目するのは当たり前である。
ペルガモン博物館1
(ベルリン・ペルガモン博物館にて 1)

 マコトに残念なことに、結果は3-12の大敗。神奈川・湘南高校出身のエース宮台が力投したが、前半で3点を奪われて戦意を喪失したのかもしれない。しかしそれでも8回表には山田選手の3ランホームランが飛びだした。

 山田は桐朋高の出身。今年の東大メンバーを見るに、桐朋が4人も出ているし、1番セカンド・桐生選手は都立の名門・西高出身の4年生だ。

 さすが東大であって、出身校を眺めてみると、都立国立高校・学芸大付・岡崎・広島修道・城北・甲陽学院・西大和・金沢泉丘、まさに文武両道な諸君がズラリと並んでいる。

 黙っていても早稲田大に進めるのに、あえて苦難の受験勉強を経て東大で活躍している選手もいる。控え投手の出田クンは、早大本庄から東大にやってきた。今日も最終回に登板、明治の強打者4人に立ち向かい、ヒットを1本も許さなかった。

 熊本県の選手もいる。9番ライトの田中選手は、熊本高校出身の4年生。今日はどうしても勝たせてあげたかったが、ま、昨日のサヨナラ勝利だけでもちろん十分だ。

 6番キャッチャー・喜入クンは福岡の修猷館。被災地に近い選手たちの、今後の大活躍を祈りたい。東大に立ちふさがる早稲田のエース大竹も、熊本の超名門・済々黌高の出身。誰を応援していいか分からなくなるほどの多士済々である。

 もちろんワタクシとしては、早稲田の活躍が何よりも嬉しいし、ライバル慶応の強烈な闘志も見ていて爽快だ。しかしここに圧倒的な文武両道 ☞ 東大が絡んでくると、ぜひ一度でいいから東大の優勝争いを見てみたいと思うのである。
ペルガモン博物館2
(ベルリン・ペルガモン博物館にて 2)

 こういうふうで、とても「ドイツ・クリスマス紀行」どころではない。熊本の「本震」からすでに3日、震度7の「前震」からはもう5日。ヒコーキは飛びはじめ、市電も動き出したが、復旧というにはまだ程遠い。

 長引く避難生活に「エコノミー症候群」の犠牲者が出るほどになっている状況であるが、テレビの皆さんはいつの間にかバラエティのオンパレードを再開。「まだ早すぎないかい?」と感じるけれども、一方でゴトゴト動き出したチンチン電車の勇姿に、思わず涙するワタクシなのである。

 このブログにも何度も繰り返して書いているが、今井君はトラムやチンチン電車の大ファン。寂しくなった街に活気を取り戻し、「オレたちは大丈夫だ!!」「我々はここにいる!!」と実感させてくれるのは、全身を揺すりながら雄叫びをあげて前進する昔ながらのトラムなのである。

 マルセイユでもオルレアンでも、ドレスデンでもライプツィヒでも、市電がゴトゴト走る音こそが市民の誇りであり、レールをきしませて快走する市電の勇姿ほど人々を勇気づけてくれるものは考えられない。
DDR
(ドイツ国民は、何でも博物館にしてしまう。「DDR博物館」も出来ていた。DDRとは、Deutsche Demokratische Republikの略。どうして東ドイツは民主主義を名乗ったんだろう)

 熊本だって、あの市電が走り始めたのなら、もう大丈夫だ。通町筋の鶴屋デパートから眺める熊本城の惨状は激烈だろうけれども、市電さえ地道にゴトゴト質実剛健な快走を続けていれば、必ず近い将来に復活は現実になると信じる。

 そこで諸君、熱い涙に暮れていたワタクシも、ここはジッと心身を落ち着けて、明日のブログからは本来の「ドイツ・クリスマス紀行」に戻ろうと考える。

 もちろん6月から8月の「2016夏シリーズ」は、九州各地にたくさん出向かせてもらいたいが、それとこれとは別。たった12日のドイツ旅行の記録が、折返点の6日経過時点でピタッと停止しているんじゃ、動き始めた熊本市電にも申し訳ないじゃないか。

 ただし、今日はひとまず写真の掲載だけに留めておこう。12月26日、世界中のコドモたちがクリスマスプレゼントの大っきな箱を次々と開けて歓声をあげている頃、ワタクシはベルリンの誇る「博物館島」を訪れていた。
ラクレット
(ベルリンのクリスマス市にて。真剣に焼いてくれる「ラクレット」がホントにおいしゅーございました)

 博物館島は、ベルリンを流れるシュプレー川の中洲。ペルガモン博物館・ボーデ美術館・旧国立美術館・新国立美術館などがズラリと並ぶ。19世紀半ば、プロイセン王 ☞ フリードリヒ・ヴィルヘルム3世がここを「芸術と科学のための地域」に定めた。

 この日のクマ助が選んだのは「ペルガモン博物館」と「新国立美術館」。「博物館島」(ムゼウムス・インゼル)というチケットを購入すれば、複数のミュージアムを丸1日思う存分エンジョイすることが出来る。

 ペルガモン博物館は、古代バビロニアの「イシュタル門」をそのまんまここに移築したことで有名。紀元前560年頃、伝説の都バビロンの門を飾っていた装飾が、ペルガモン博物館内に再築されているわけである。

 チケット「ムゼウムス・インゼル」を購入したのが午前10時。博物館島の散策を終えたのが16時。6時間を美術館で費やしたクマ助は、もうヘトヘトだ。

 もちろん、エジプト史上最高の美魔女ネフェルティティに出会った感激は大きいが、何しろワタクシはクマ助だ。ネフェルティティの微笑よりもラム入りホットワインが恋しい。もう馴染みになった「1ユーロクリスマス市」に走ったのは、まだベルリンの夕陽が残る17時のことであった。

1E(Cd) Bobby Coldwell:CARRY ON
2E(Cd) Bobby Coldwell:COME RAIN OR COME SHINE
3E(Cd) Bobby Coldwell:BLUE CONDITION
4E(Cd) Boz Scaggs:BOZ THE BALLADE
5E(Cd) The Doobie Brothers:MINUTE BY MINUTE
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