Mon 160307 大聖堂で筋トレの決意 毎日ハッカのお風呂(ドイツ・クリスマス紀行9) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 160307 大聖堂で筋トレの決意 毎日ハッカのお風呂(ドイツ・クリスマス紀行9)

 12月20日、切手市で買った几帳面な切手コレクションをブラブラさせながら、さらにベルリンの街を闊歩した。確認しておくが、この段階でもまだホテルにチェックインしていない。東京を出てからすでに20数時間、今井クマ蔵の体力&精神力にはマコトに驚くべきものがある。

 どうせだから、今日のうちにベルリン大聖堂にも入っておきたい。10年前のベルリン訪問でも、一番感激したのはこの大聖堂。ほとんど登山に近い奮闘努力の末に大聖堂のテッペンに出れば、ベルリンの街を360°グルッと見渡すことが出来る。

「10年ぶり」ということは、当然ワタクシも10歳ぶん年をとった。10年前に6歳の園児だったヒトは16歳の高校生に、12歳の小学6年生だった人は22歳の新入社員に、18歳の大学1年生だったヒトは28歳の新鋭社員に、それぞれグイッと成長したわけである。

 だから当然のことながら、今井君もすっかり年をとった。大聖堂のテッペンまで、ただひたすら階段を登りつづけるわけであるが、いやはや、途中からの螺旋階段がつらすぎる。息は切れ、足はもつれ、ついでに螺旋階段の天井にしたたかアタマをぶつけてクラクラ目が回った。
大聖堂1
(ベルリン大聖堂の勇姿)

「おお、少しカラダを鍛えなきゃな♨」
「くそぉ、腹筋やってやる、腕立て伏せもやってやる」
と決意したのは、暗く長い螺旋階段の途中であった。

 だって諸君、螺旋階段の入口には、
「テッペンまでは長い道のりです」
「体力のないヒトはヤメたほうが賢明です」
という趣旨の貼紙があったのだ。

 ということは、この長い螺旋階段の中途で「ハーハー」だの「ゴツン」だの、1人でスッタモンダを繰り返しているクマ蔵は、「体力のないヒト」に分類されたことになるじゃないか。

 ならば、意地っ張りなクマ助のことだ。「よーし、腕立て伏せ1日100回、腹筋も1日100回。ウォーキングも1時間」と、螺旋階段をグルグル回りながら強く決意したのである。

 有言実行、「不言でも実行」なワタクシは、ドイツから帰国して以来3ヶ月、上記の決意を実践し続けている。腹筋と腕立て伏せは、1月1日に「10回」から開始。以降1日に1回ずつ増やして、あれから3ヶ月で100回になった。うぉ、この堅実さと継続性、まさに受験生の鑑でござるよ。
内部
(ベルリン大聖堂、内部)

 ウォーキングだけは例外で、1回も実践していないが、それは「寒かったから」&「出張が続いたから」。出張先で、仕事用の革靴でウォーキングなんてのは、さすがにゾッとしないじゃないか。

 しかし3月31日、とりあえず東京のサクラはほぼ満開だ。「寒いから」という理由もなくなった。早春シリーズの出張ラッシュだって一段落してすでに10日。ウォーキング開始に、躊躇する理由はない。

 いやはや、満開のサクラの下でウォーキングを開始せにゃならん。心配なのは、お花見のヨッパライと、サクラの若葉に集まる毛虫くんたち。ケムンパスみたいな可愛いヤツが、ブラブラ枝からぶら下がってくるのに遭遇するのはイヤでござるね。

 まあそんな決意を固めながら、12月の今井君はベルリン大聖堂のテッペンに到達した。ここにもやっぱり第2次世界大戦の爪痕が深く残っている。青銅の天使像に深く食い込んだ銃弾は、もちろん連合国空軍の容赦ない空襲の跡である。

「連合国」と言うと、まるで正義の味方か悪魔からの救済者みたいな響きがあるけれども、その残虐性はちっとも変わらない。70年が経過して、戦争の当事者はもうヒイジーチャンの世代だけれども、だからこそそろそろ国連の仕組みとか、いろんなことをしっかり見直す時期が来ているんじゃなかろうか。
市庁舎
(ベルリン大聖堂のテッペンから「赤の市庁舎」を望む)

 こうして諸君、ブランデンブルグ門からウンター・デン・リンデン、フンボルト大学と国立歌劇場から博物館島、ペルガモン博物館からベルリン大聖堂と、ベルリンのMustはもう見てしまった。

 ホテルにチェックインもしていないうちに、こんなに勤勉にギュッと見て回ってしまうあたりが、「2度目のベルリン」の余裕なのであるが、まあいいや、さすがにそろそろお部屋の準備も出来たんじゃないか。

 午後3時、もう間もなく日が沈む。長い螺旋階段の上り下りで、中年クマ助の足の筋肉はプルプル痙攣を始めるほどに疲労した。石の天井にゴツンとぶつけた後頭部もズキズキ痛む。

 目指すはインターコンチネンタルホテル。マルセイユでもパリでも、シンガポールでもニューヨークでも、ボストンでもシカゴでも、とにかく今井君はインターコンチ。アムステルダムでホテルオークラにした以外は、何が何でもインターコンチにする。
大聖堂2
(シュプレー河とベルリン大聖堂)

 だって諸君、ワタクシは「スパイア・ロイヤル・アンバサダー」という恐るべきハイステータス・メンバーだ。信じがたいほどのサービスが受けられる。ベルリンでも、うひょ、「シニアスイート」にアップグレードしてもらえたよん。

 リビングスペースには、6人用の長いテーブルが1つと、椅子が6脚。要するに、ここで会議が出来るのだ。大っきなデスクも1つ。エスプレッソマシンが1つ。ドリンクが詰まった冷蔵庫も、これからは中身は全て無料になるらしい。ヒャッホー!!な世界じゃないか。

 バスルームのスペースには、な、なんと諸君、トレーニング用のバイクもある。バスローブを羽織ってハダシでバイクのペダルを踏んでみると、まさに「あやしうこそものぐるほしけれ」の感をまぬかれない。

「オレって何やってんの?」もいいところだが、まあいいじゃないか、ペダルを左右合わせて100回踏んだところでヤメにした。「よーし、腕立て100、腹筋100」の決意は、このバイクにまたがってからいっそう強固なものになったのである。
ホテルからの眺め
(インターコンチ・ベルリン、1017号室からの眺め。真下がツォーロギッシャーガルテン(動物園)。園内をシカたちが走る姿が見えた)

 もしもこのシニアスイートに文句があるとすれば、
① お風呂の水がちょっと黄色く濁ってないかしらん?
② 枕が低すぎないかしらん?
のダブル「かしらん」であって、②についてはこの部屋に宿泊した10泊中、ずっと感じ続けた欠点であった。

 ①は、これがベルリンの水事情ならどうしようもない。東京が恵まれ過ぎ、日本が恵まれ放題、要するにそういうことである。水の色が気になるなら、入浴剤を入れればいいだけのことである。

 ベルリンのワタクシは、新千歳空港で購入した「北見のハッカ風呂」を愛用。連日お風呂をハッカ色にして、スースー心地よく漂うハッカの香りで気持ちよい毎日を過ごしたのであった。

1E(Cd) John Coltrane:AFRICA/BRASS
2E(Cd) Bill Evans:GETTING SENTIMENTAL
3E(Cd) George Duke:COOL
4E(Cd) Joe Sample:RAINBOW SEEKER
5E(Cd) Joe Sample & Lalah Hathaway:THE SONG LIVES ON
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