Sat 160220 景気の良さを実感する 稲佐山・世界三大夜景 「宝来軒」の皿うどん | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 160220 景気の良さを実感する 稲佐山・世界三大夜景 「宝来軒」の皿うどん

 3月11日深夜、長崎県諫早の懇親会が無事に終了して、最終の特急列車で長崎のホテルに帰ってきた。諫早発23時42分、長崎着は23時59分。日付が変わる1分前に、行き止まりの終着駅に到着した。

 というか、最終列車「かもめ」君は諫早に到着の段階で2~3分遅れていたから、長崎に着いたのはもう日付が変わってからだったと思う。たくさんのヨッパライも混じり、真夜中の最終電車とは思えない盛況ぶりであった。

 ワタクシの記憶が確かならば、ホンの4~5年前までの鉄道はもっと閑散としていた。グリーン車はガラガラ、指定席もガラガラ。自由席でも十分に座席が確保できた。日本の景気は格段によくなったと実感する。

 マスメディアの世論調査なんかで、「景気がよくなったと実感しますか?」という質問をよく見かける。尋ねられたヒトビトは「いいえ」「ちっとも実感はありませんね」「末端までは届いていませんな」と、表情を歪めながらちょっと皮肉そうに苦笑することになっている。

 もちろん番組の編集サイドで、そういう表情なり態度なりのヒトを取捨選択するのだから仕方ないが、少なくともこの夜の最終電車を眺めるかぎり、「おお、景気いいな♡」と嬉しくなるワタクシであった。
夜景1
(稲佐山の中腹から長崎・1000万ドルの夜景を堪能する 1)

 真夜中着の特急がこんなにたくさんの乗客を満載しているなんて、いやはやマコトにおめでたい。しかも諸君、終着駅にどっとばかりに降りた乗客は、駆け足でタクシー乗り場に向かうのだ。おお、景気いいね。

 もちろん、真夜中過ぎの長崎駅に着いたんじゃ、もう市電もバスもないんだから、歩いて帰れる距離のヒト & 送迎のクルマが待っているヒト以外は、みんなタクシーに頼るしかない。

 しかし例えば降りたお客が200人、1人平均で1500円のタクシー代を使ったとすれば、この1本の特急「かもめ」だけで、タクシー業界に30万円も入ったことになるじゃないか。うぉ、景気がいいですな。

 さて、何だかホクホクしながら宿泊先の「ルークプラザホテル」に向かう。もちろんワタクシもタクシー。だってルークプラザは稲佐山の中腹である。稲佐山は標高333メートル。ナマハゲで有名な秋田県男鹿半島の「寒風山」とほぼ同じ標高であって、ロープウェイで登る立派なお山なのだ。

 こんな時刻に、酔っぱらったクマ助が登山なんか敢行したら、犬も吠えるだろう。クマ助を発見したヒトが、「不審人物が夜中の山を登っていきます」などと通報したら、お巡りさんに迷惑もかかるだろう。
夜景2
(稲佐山の中腹から長崎・1000万ドルの夜景を堪能する 2)

 稲佐山からの長崎の夜景は「1000万ドルの夜景」とされ、2012年には「世界3大夜景」に認定された。長崎・モナコ・ホンコンで「3大」であるが、とにかく「3大」の好きな日本人は、長崎・函館・神戸の夜景を「日本3大夜景」とも呼んでいる、

 神戸は摩耶山、函館は函館山。そして長崎が稲佐山。「世界3大」のほうにナポリが割って入ったり、「日本3大」のほうに奈良や北九州や札幌が参入したり、まあいろいろシノギを削っているようである。競争が激しいけれども、みんなで切磋琢磨するから、それもまた悪いことではない。

 何もヤタラに「3大」にこだわらなくても、4大でも5大でも6大でもいいようなもんであるが、まあ日本人は3大がお好き。3大七味唐辛子・3大くんち・3大ネギ・3大お家騒動・3大うちわ・3大水攻め・3大だるま市なんてのもある。

 昔「東北3大祭り」という言い方があって、仙台七夕・青森ねぶた・秋田の竿燈を3大としたけれども、いつの間にか「山形の花笠踊り」が参入して「4大」になった。何となくスワリが悪いのか、今もあんまり「4大」を口にするヒトは多くない。

 やっぱり長嶋茂雄の背番号「3」は偉大なのだ。「巨人軍は永久に不滅です」なのであって、賭博だの、「賭博ではないが賭博っぽい行為」だの、そういうことを叩かれるようじゃ、日本人の大好きな「3」が泣くというものだ。
皿うどん
(翌日、中華街「宝来軒」で大好物・皿うどんを堪能する)

 さて、宿泊先の「ルークプラザホテル」であるが、別に「超高級ホテル」という類いではない。修学旅行での利用も頻繁のようだし、チェックアウトの時刻も早い。しかし諸君、海側の部屋が予約できれば、一晩中「1000万ドルの夜景」を眺めていられる。

 昨年まで長崎の定宿は「ANAクラウンプラザホテル」にしていたが、うーん、こちらは山から眺められる夜景の真っただ中に埋没しているので、夜景なんかちっとも楽しめない。つまり「自ら輝きを発する者は、自らの輝きを堪能できない」のである。

 いやはや、素晴らしい名言じゃないか。「自ら輝きを発する者は、自らの輝きを堪能できない」とは、もちろんある有名な哲学者の名言である。屹立する天守閣の中に居座っていては、天守閣の美しさを認識できない。一度は輝きの外に立って、輝きを客観視したまえ。
看板
(超有名店「江山楼」は満員。その隣りの「宝来軒」を選んだ)

 かっかっか、諸君、クマ助に見事に一杯くわされましたな? 上の名言は、今井クマ助がインスタントに創作したオリジナルに過ぎない。ホント、すみませんな。ま、そう言うわけでワタクシは、3月11日の宿を稲佐山中腹「ルークプラザ」というホテルに変えてみた。

 「○○ドルの夜景」と、夜景の美しさをドルや金額で示す慣習は、いったいいつ誰が始めたんだろう。昔はもっぱら「百万ドルの夜景」と言ったものだが、ここでもインフレ・ターゲットが導入されたのか、いつの間にかゼロが1個増えて「1000万ドル」ということになってしまった。

 インフレ率の高さに驚くが、長崎・香港・モナコで「3大」なら、ドルとは何の関係もなくないか? 素朴なコドモなら「どうして日本円やユーロを使わないの?」と真顔で質問するところ。ただし今夜のクマ助はヨッパライだ。疑問はそのぐらいにして、午前2時、そろそろ寝ることにした。
かもめ
(博多ゆき「かもめ」。通勤電車なみの超満員であった)

 翌日は早めに起きて、せっかくの長崎だから「チャンポンを食べに行くべ♡」と決めた。ほとんどの店は11時30分からランチ営業。しかしそれでは博多への移動に間に合わない。3月12日は博多で17時から公開授業。12時20分の特急「かもめ」に乗らなければならない。

 中華街の有名店「江山楼」だけが11時ちょうどから営業しているのを発見、早速タクシーで中華街を目指した。ところがさすがに超有名店だ。11時05分に店にたどり着いてみると、もう「満席です」「お待ちいただきます」「何時になるかわかりません」と突慳貪。短気なクマ助はすぐに江山楼を諦めた。

 それなら別に有名店でなくてもいいじゃないか。お隣の「宝来軒」なら、まだ1人もお客がいない。おお、こっちでいい、こっちでいい。誰もいない店内に表六玉みたいにガシガシ闖入して、大好物の皿うどんを注文した。

 諸君、これが大ヒット。有名店ではないが、旨いじゃないか & 旨いじゃないか。ちょいとタマネギが多すぎるキライはあったが、カリカリの細麺がスンバラシイじゃないか。ワタクシはここを長崎の定番と定めることにした。

 こうしてめでたく今井君は「花月」に続いて皿うどんも制覇。快晴の1日、上機嫌で博多に向かう。博多まで2時間の特急「かもめ」は、長崎からすでに超満員であった。

 自由席を覗いてみたら、途中の佐賀からはほとんど朝の山手線並み、押すな押すなのギュー詰めに、ますます景気の良さを実感するクマ助なのであった。

1E(Cd) Incognito:FUTURE REMIXED
2E(Cd) Incognito:ADVENTURES IN BLACK SUNSHINE
3E(Cd) Incognito:WHO NEEDS LOVE
4E(Cd) Incognito:NO TIME LIKE THE FUTURE
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