Mon 160104 箱そばスペシャル 今井先生ですか? 卒タクシー 愛媛県新居浜で仕事始め | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 160104 箱そばスペシャル 今井先生ですか? 卒タクシー 愛媛県新居浜で仕事始め

 1月26日、ちょっとした所用があって、小田急線の経堂駅で降りた。世田谷区のど真ん中、高級住宅地「赤堤」のヒトビトが利用する駅である。

 この辺は駅間距離がマコトに短くて、下北沢 ☞ 世田谷代田 ☞ 梅が丘 ☞ 豪徳寺 ☞ 経堂、各駅停車は、ほとんど路面のチンチン電車と変わらない。豪徳寺から梅が丘なんて、ホンの3~4ブロックしかない。

 そういうノドカな住宅地の駅前に立って、ふと見渡すと「箱根そば」の看板がある。別に珍しくも何ともない。小田急線のちょっと大きめの駅ならどこでも見かけるお蕎麦屋さんで、「立ち食い」よりちょっと高級、いちおう座ってお蕎麦をすすれる。

 あいにくこの日は別の場所でランチの予定があったから、「箱根そば」はどうしても「また今度」にしなきゃいけない。しかし諸君、店の前に大きなポスターが貼ってあって、見ると「箱そばスペシャル」と大書してある。
新居浜
(1月27日、愛媛県新居浜での仕事始め。ご覧のとおりの大盛況になった。感謝&感謝である)

 月曜日&火曜日限定、「箱そばスペシャル」。いわゆる「全部乗せ」であって、天ぷらだけでも ① かき揚げ ② エビ ③ ちくわ。さらにポスターの写真を眺めるに、④ コロッケ ⑤ 油揚げ ⑥ 温泉タマゴ ⑦ ワカメ ⑧ カマボコ ⑨ 牛肉。おお、さすが「スペシャル」を名乗るだけのことはある。

 こりゃ絶対チャレンジだ。明日でも明後日でもいい。ヒマに任せてクチコミを見ると、「お蕎麦の味が楽しめませんでした」とあるけれども、お蕎麦の味は然るべきお蕎麦屋さんでジックリ楽しめばいい。こういうビックリメニューは、ただ単にビックリしていればいいので、難しいことは言いっこなしだ。

 早く行かなきゃ。調べてみなきゃ分からないが、「期間限定スペシャル」の可能性もある。「週刊少年マガジン」433ページ以降に登場した今井君の勇姿が、週刊だけに今週オンリーのスペシャルであるのと同様、箱そばスペシャル君の勇姿もまた「今限定」なのかもしれないじゃないか。
河口湖
(ヒコーキから、河口湖がキレイに見えた)

 ホントなら、今日行きたい。しかし諸君、今日の今井君は四国の愛媛県新居浜でこれを書いている。新居浜は住友の企業城下町であって、住友のお偉方の出張用なのか、「リーガロイヤル」というブランドの豪華ホテルがある。その一室で、昨日の公開授業の余韻を味わっているところである。

 だから、「今すぐ『箱そばスペシャル』へ!!」という欲望は、今はひたすら抑えるしかない。これからJR特急「しおさい」で松山に移動。松山からバスで空港に移動。さらにヒコーキで羽田にビューン。おお、愛しい箱根そばにはなかなか到達できない。

 ワタクシの食欲はクマみたいにダラしないものであって、もう頭の中も心の中も「箱そばスペシャル」でいっぱいだ。他のことなんかちっとも考えられないが、今は愛媛県だ。「箱そばは遠くにありて思ふもの」「そして悲しく歌ふもの」。頭の中に、室生犀星♡箱そばバージョンの悲しい歌が反響する。

 とは言っても、うっかり忘れておった。「箱そばスペシャル」は確か月曜&火曜限定だ。今日は?ええっと…あれ悲しや木曜じゃないか。フランス語でjeudi、ドイツ語でDonnerstag、イタリア語でgiovedi、スペイン語でjueves。世界中どこもみんな木曜だ。やれ悲しや、ますます箱そばは遠くにありて、悲しいお歌を歌ふのであった。
青い山脈
(ヒコーキからの眺望。手前が南アルプス、向こうが中央アルプス。さらにその向こうに御岳山も見える)

 ま、そういう状況で世田谷区経堂「箱そば」の前でヨダレを垂らしておりましたところ、背後から「今井先生ですか?」の声。大学生と思われる男子がニコニコ嬉しそうに立っている。「サインしてください」とおっしゃるのである。

「早稲田大学、スポーツ科学部に通ってます」
「今井先生の授業、たくさんとってました」
とのこと。早稲田の学生手帳を広げてくれたので、遠慮なしに大きな文字で「宇宙征服」と書き込んだ。

 写真も一緒に撮ったから、きっといろいろネット空間に拡散したことと思うが、その直前のクマ助が「箱そばスペシャル♡……」とヨダレを垂らしていたことは、まさか誰も気づかなかっただろう。ここにキチンと補足しておく。

 さあ諸君、1月27日はいよいよ今井君の仕事始めである。1月7日に吉祥寺のスタジオで「受験生激励メッセージ」の収録をしたけれども、あれはたった1分だ。仕事始めというより、「年始の挨拶回り」に近い。だから本格的なクマ助始動は1月27日。おお、ずいぶん怠けたものだ。
肉
(新居浜での仕事始めの後は、お馴染み祝勝会。お肉タップリで、愛媛県の夜は楽しく更けていった)

 そして驚くなかれ、ワタクシは電車で羽田空港に向かった。「あれれ、タクシーじゃないの?」であるが、何を隠そう諸君、今年の目標の1つが「脱・タクシー」ないし「卒・タクシー」。何でもかんでもダラしなくマホーのジュータンに乗り込むクセを排除する決意である。

 ヒドかったのは、1997年から2005年までの代ゼミ時代。仕事への往復すべてにタクシーを使い、タクシー代は1年で100万円を超えた。ま、罰当たりな感じは拭えませんな。

 こういう種類の贅沢グセは入院でもしないと治らないので、「小松空港から金沢駅前」だの「広島空港から広島市内」だの「室蘭から洞爺湖」だの、1万円以上かかる長距離も躊躇しなくなってしまった。

 そこで今年は「卒タクシー」。楽しく歩こうじゃないか、マジメに電車に乗ろうじゃないか。「卒」の文字に、思わずモト滋賀県知事・嘉田由紀子サンの「日本未来の党」を思い出すのは、ワタクシだけでござろうか。

 2012年11月27日、日本は新党「日本未来の党」の旗揚げに沸いた。朝日新聞は、「天声人語」までが「未来の党」結党を讃えた。「卒・原発」「活・女性」「脱・増税」「誇・外交」「制・官僚」「守・暮らし」。ズラリと揃えた「びわこ宣言」も勇ましく、日本の政治の刷新に第一歩を踏み出した。

 英語名はTomorrow Party of Japan。しかし「勇ましい第一歩」ほど危ういものはない。一般市民のお正月の決意と同じことであって、たった1ヶ月で決定的に挫折、12月27日には解党を迎え、あんなに騒いだ新聞はホッカムリで知らん顔、今やすっかり「なかったこと」になったらしい。
彦根城
(びわこ宣言の琵琶湖のあたり、ヒコーキから雪の中の彦根城を確認。10000メートル上空から彦根城を発見するヤツもなかなかのものじゃないか)

 しかし諸君、この今井君はそうはいかない。何しろ「旧暦男」だ。めでたいお正月から1ヶ月たてばキチンと旧正月を迎え、「1ヶ月遅れ ☞ 旧正月の決心」を固め直すほどのシツコサである。「卒・タクシー」の決意は、「ブログを短くします」宣言と同様、繰り返し繰り返し確認するつもりでいる。

 1月27日、愛媛県新居浜でのお仕事は、宿泊している「リーガロイヤル」の結婚式場で19時から。出席者100名、写真1枚目の通りの満席になった。少年マガジンのマンガ家さんですら「すごかった」「涙が出るほど笑いました」とおっしゃってくれたほどの大熱演は、この夜もまた炸裂。素晴らしい仕事始めになった。

 ほらごらん、諸君、決意したからには、チャンと今日も短いじゃないか。A4版で2枚半。箱そばスペシャルでこんなに書ける人って、日本にもなかなかいないと思うが、さて、それではそろそろホテルをチェックアウトしますかな?


2016年1月27日(水)発売の第9号
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