2015年12月25日(金)

Tue 151201 厳格なクリスマス 靴下をぶら下げる ドーミエ(また夏マルセイユ40)

テーマ:ブログ
 クリスマスが今年もやってきた。今井君は今ドイツ滞在中の身として、はなはだ厳格なクリスマスを体験中である。あれほど賑わったクリスマス市は、教会の鐘の音と同時に一斉に閉鎖され、人々は後片付けに奔走することになる。

 世界最古を誇るライプツィヒやドレスデンのクリスマス市でも、事情は全く同じである。ライプツィヒは23日でおしまい。ドレスデンは24日でおしまい。いったん「おしまい」ということになれば、その1時間後にはもう撤去が済んで、クリスマス市は影も形もない。「ドイツ人、恐るべし」である。

 24日のクマ助は午後5時までドレスデンにいたけれども、午後2時、「フラウエン教会」の鐘が鳴り響く。グワラン&グワラン、グワラン&グワラン。その激烈なこと、鐘の音に慣れたドイツの人々でさえ、金色の夕陽の中で立ち尽くすほどである。

 まあ、あの鐘の音は、厳しい教会のお達しというよりも、むしろ神の声に近いのであって、グワラン&グワランの響きを今井君なりに翻訳すれば、次のようになる。
「いつまで浮かれておるのじゃ?」
「もう酒もソーセージもいい加減にして、教会に集合せんか!?」
「この愚かな罰当たり者めらが!! 教会だヨ、全員集合!!」
マコトに恐ろしい世界である。
15371 断捨離
(靴下にプレゼントはありましたか? 一方の今井君は、9月8日、この靴下を断捨離いたしました)

 ドイツ東部のクリスマスでは、人間の悪徳をこうしてビシッと追及される。悪徳は順番に「暴飲暴食、怠惰、吝嗇…」と続き、特に最初の2つの単語に、今井君は心の底からビクリとする。

 早く悔い改めて、暴飲暴食はヤメにしなきゃいけない。
「10分で生牡蠣30個×3日 @ マルセイユ」
「13日連続ムール貝60個 @ ベルギー」
「350gのステーキをオカワリ @ ブエノスアイレス」
「400gステーキの後に、300gハンバーグを追加 @ 佐賀県唐津」
諸君、このままでは地獄堕ちだ。来年はもう少し常識的にならなきゃ。

「怠惰」なんてのも、今井君の悪いクセだ。7年も本を書かなかったとなれば、そりゃ神様に叱られる。今年やっと7年ぶりに1冊書いたけれども、年の初めの予定では「今年は4冊書きます」だったはず。これもまた悔い改めて、来年は「暴飲暴食と怠惰からは卒業しました」と宣言できるようになろう。

 こうしてドイツ東部の人々は、12月24日の夕暮れにはもう一切の遊興を中止し、教会に全員集合する。教会の入口には善男善女の長蛇の列ができる。とっぷりと日が暮れたドイツの街をまだ歩き回っているのは、東アジア系・中東系の観光客と移民の人々だけである。
15372 ドーミエ1
(オノレ・ドーミエは、マルセイユ出身。19世紀の風刺画家である)

 午後5時、ハンガリーからチェコを通ってはるばるやってきた長距離列車に乗り込んだクマ助は、午後7時すぎにベルリンに戻ってきた。しかし諸君、首都ベルリンの真ん中でも、もうこの時間に開いている店はほとんどゼロである。

 アメリカ系のファストフードが細々と申し訳なさそうに営業しているほかは、みんなガッチリとシャッターを下ろして「早くオウチにお帰んなさい」と言わんばかり。中心街でさえ人影もまばら。暗く静まり返っている。

 だって諸君、まだクリスマスイブの午後7時だ。東京でもNYでも、パリでもローマでも、「さあこれから乱痴気騒ぎを始めるぞ」という時間帯。渋谷なんか、マコトにたいへんな騒ぎになりかけるころ、ベルリンはもう真っ暗。スーパーさえ開いていない。お酒を手に入れるのも困難をきわめる。

 だから諸君、きっとこういう敬虔な国にこそ、サンタクロースはやってくる。いくら靴下をぶら下げていても、乱痴気騒ぎの国の真っただ中になんか、いくら優しいサンタさんだって、下りてくるのを躊躇するだろう。ソリを引っ張るトナカイさんたちも、「ヤメときませんか?」とサンタさんを振り返るに違いない。

 それにしてもMac君、今年もまたしつこいねえ。「サンタさん」を「三田サン」と変換するのはもうヤメにしたまえ。去年もそうだったが、1年経過してもちっとも改善の跡がないのは、いったいどうしたものかねえ。
15373 ドーミエ2
(ドーミエ。後ろ姿まで堂々としている)

 さてクマ助は今日の写真の1枚目に、派手な靴下1足をぶら下げてみた。もしサンタさんがホントに優しいオジーサンなら、写真の靴下にだってプレゼントを放り込んでくれるかもしれないじゃないか。

 しかし諸君、実はこの靴下、9月8日のクマ助がマルセイユで断捨離した靴下なのである。もう断捨離した靴下なんだから、いくらブログにぶら下げても、プレゼントは入っていなかった。

 そもそも、クマ助自身がヒゲに白髪のたくさん混じる年齢であって、こんな中年オジサマに「プレゼント」も何もあったものではないだろう。そもそもこのオジサン、何をもらったら喜ぶのかさえ分からない。

 10年前に新宿伊勢丹の地下1階で購入。こんな派手な靴下を仕事には履いていけないから、専ら海外旅行用である。この10年、中南米から北米大陸、ヨーロッパから東南アジアまで、世界中いろんな国に付きあってくれた。カカトにポッカリ穴があいてしまったから、大好きなマルセイユで断捨離を決めた。
15374 船出1
(9月8日午後、エドモン・ダンテス号はマルセイユを船出してフリウリ島を目指した)

 9月8日、「もう明日は東京に帰る」という午後、昼食の生牡蠣30個とステーキ1枚ですっかり満腹したクマ助は、「今回の旅の締めくくりはフリウル島にしよう」と決意。ホテルの部屋を出て、マルセイユ旧港に向かった。

 マルセイユのインターコンチネンタルホテルは、もともと18世紀の施療院である。不治の病におかされた人々が、ここで美しい港の風景に癒され、港の向こうの山上に輝くマリアさまと幼児キリストの姿を拝み、心地よい海風に吹かれながら天国に導かれる日を静かに待ち受けた。

 その施療院の門に、オノレ・トーミエの像がある。フランス語で表記すればHonoré-Victorin Daumier。Mac君は「おのれ、どー見え」とマコトに情けない変換を続けてみせるが、ドーミエは19世紀に行きた風刺画家である。識字率の低かった時代に、新聞に掲載した戯画で政治経済の権力者たちを風刺し続けた。

 昭和前半の日本でも大人気。昭和の小説で「まるでドーミエの戯画のようであった」と書けば、読者は「要するにものすごく滑稽なシーンだったわけね」と了解することができるほどだった。
15375 船出2
(まもなく船は外海に出る)

「古館伊知郎どんがいよいよあと3ヶ月で降板」とのニュースが入って、「慣れない仕事で、さぞかしお疲れだっただろう」「放送局のスタンス的に、言えないことや言ってはいけないも多く、フラストレーションは分厚い地層をなすほどに蓄積しただろう」と、胸中お察しするに余りある。

 これからはぜひ本職に徹し、キャスター就任前のあのシャベリまくりを復活させて、我々を大いに楽しませていただきたい。と同時に、後任の方には是非、オノレ・ドーミエの戯画のように政治経済の世界を楽しく描いてくれる人を期待したい。

 さて、ドーミエの堂々としたヤンチャな表情を眺めながら過ごしたマルセイユの2週間は、明日でいよいよ終わりになる。バロン・デ・ゾフ、レスタック、「もしもじま」ことイフ島、リヨン、エクサンプロバンス、どこもみんな楽しかったが、最後にもう1度フリウル島を散策しておきたい。

 港まで下りてくると、北の空からいかにも険悪な黒雲が広がってくるのが見える。細かい雨滴さえ顔に感じるのであるが、それでもクマ助はフリウル島への連絡船に乗り込んだ。

 船の名はエドモン・ダンテス。バカンスは終わりに近づいて、船の同乗者は余り多くないが、まもなくエドモン・ダンテス号は波の荒い外海に乗り出していったのであった。

1E(Cd) Duke Ellington: THE ELLINGTON SUITES
2E(Cd) Bill Evans Trio:WALTZ FOR DEBBY
3E(Cd) Anastasia:SOUVENIR DE MOSCOW
4E(Cd) Nanae Mimura:UNIVERSE
5E(Cd) AFRICAN AMERICAN SPIRITUALS 1/2
total m5 y2110 d17421
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