Tue 151117 オマケはありがたい チャリン蓄積こそが人生の極意(また夏マルセイユ35) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 151117 オマケはありがたい チャリン蓄積こそが人生の極意(また夏マルセイユ35)

 昨夜遅くから今朝にかけて、首都圏はまるで梅雨時のようなベチャベチャした雨が降り続いた。風は湿って生ヌルく、とても12月の木枯らしとは思えない。飲み屋での会話もきっと、「異常気象ですね」「これも温暖化のせいですかね」というあたりに落ち着いたんじゃないか。

 神宮外苑のイチョウの葉には、まだ何となく緑色が沁みついていて、いつもの年の鮮やかな黄色に染まってくれそうにない。例年なら黄色からさらに赤味が増して、夕暮れ時なんかはほとんどオレンジ色になる頃だが、残念ながらまだ「黄みどり」としか言いようのない中途半端な色に留まっている。

 どうもこの温暖化、ヨーロッパよりも日本で特に顕著なんじゃないか。マルセイユあたりのプラタナスは、9月初旬にもう薄い褐色に色づいていたし、落ち葉が風に流されてカサカサ乾いた音をたてるアリサマは、昔ながらのヨーロッパの秋の雰囲気そのままなのであった。

 実はあと10日もすれば、クマ助はまたまたヨーロッパに旅立つ予定でいる。訪問先は、ベルリン・ドレスデン・ライプツィヒ。12月下旬のドイツの内陸だから、樹々の葉はもうすっかり落ちて、6角形の結晶がハッキリ見える白い雪が、凍りつくような北風に流されて行く頃である。
エクス1
(エクス・アン・プロバンス、初秋のカリソン祭の光景。まさにマネが描きそうな一瞬であった)

 今年もあと20日で終わりだ。2015年、クマ助は例年に劣らずたくさんの旅をした。春はナポリに2週間。夏はマルセイユに2週間、秋の初めはサンフランシスコに1週間、そして締めくくりがクリスマスのベルリンということになる。

 あくまでそういう1年のオマケなのであるが、積極的に旅を続けたグリコのオマケは、また来年に引き継がれる。主なオマケは以下の2種。
① 4年連続で「ANAダイアモンドメンバー」資格を確保。
② インターコンチネンタルホテルのグループで、新設された最高峰「スパイア・エリート」資格を確保。
いやはや、マコトにありがたい。

 ①については、「ダイアモンドでもプラチナでも、大して変わらないじゃないか」という意見もある。確かに国内線の「優先搭乗」はマコトにバカバカしい制度であって、一般の乗客より1分だか2分だか先に搭乗したって、得るところは何もない。

 というか、むしろエリートメンバーにあればなるほど最後に搭乗するほうがカッコいい。特に大阪 ⇔ 羽田便みたいに、エリートメンバーが50人も60人も長蛇の列を作っているサマは正直言って「バカみたい」としか言いようがない気もする。

 しかし諸君、それが国際便となるとマコトに大きな違いなので、世界中どこの空港でも最高級ラウンジに3時間も4時間も滞在できるのは、高級ホテル1泊分をまるまるタダでいただけるようなものである。
エクス2
(エクス、男たちも行進に加わった。これもまたマネの描きそうな一瞬である)

 ただし「プレミアムエコノミーへの無料アップグレード」については、若干の不満ナシとしない。普通のエコノミーで予約しても、エリートメンバーは搭乗24時間前から無料でアップグレードしてもらえるのであるが、その際にプラチナとダイアモンドとの間に何の区別もない。

 プラチナは年5万ポイント以上、ダイアモンドは年10万ポイント以上。搭乗回数は2倍である。諸君、ごく普通に国内で生活している人間にとって、「10万」というマイルがどれほど達成困難か、まあ一度トライしてみたまえ。

 ウルトラ困難な10万マイルを達成したのに、その半分しか乗っていないプラチナさんとほとんど同格というんでは、そりゃダイアモンドさんたちの不満は大きいだろう。国内線優先搭乗に群がるエラそうなダイアモンドさんたちの気持ちは、イヤというほどよく分かる。もっと差をつけてあげなきゃ。

「どこで差をつけるか」ということになれば、何と言ってもカンタンなのは「プレミアムエコノミーへのアップグレード」。プラチナさんが24時間前というなら、ダイアモンドさんたちには25時間前でもいい、26時間前でもいい、プラチナさんよりせめて1時間でも優先して、予約させてあげたいのである。
エクス3
(幼子キリストと聖母マリアが、いよいよ教会に入っていく)

 さてと、②インターコンチネンタルホテルのほうであるが、こっちもやっぱりこの1年間の積極性がモノを言った。こちらの特典はANAの特典を遥かに凌ぐものがある。特にマルセイユとサンフランシスコが効果的だった

 結果としてクマ助が手にしたのは
(1)午前8時のアーリーチェックイン、OK
(2)午後4時のレイトチェックアウト、OK
諸君、驚くべき長時間滞在が可能になったのである。

 午前8時にチェックインして、翌日の午後4時までいられるということになれば、合計32時間ステイが可能。要するに1泊分まるまるお得じゃないか。これがどれほど大きな特典かは、やっぱり外国旅行を積み重ねれば、イヤというほど実感することである。

 細かいオマケの特典は、他にもたくさんくっついてくるが、何より大きいのは、以上の特典のおかげでますますクマ助が積極的に行動するようになるということである。
ペリエ割り
(エクスで最も有名なカフェ「ドゥ・ギャルソン」で、マント・ア・ローを楽しむ。「ペリエで割ります」とキチンと言わないと、ヌルい水道水で割ることになる)

 読者諸君はあまり信じてくれないかもしれないが、もともとクマ助はマコトに控えめな性格であり、消極性を絵に描いたような用心深い行動様式が基本。やれることもしないし、できることもガマンして、大人しく20世紀後半を生きてきた。

 21世紀になると同時に、それまでの消極性を全て「なかったこと」にして、忘却の彼方に放擲した。それ以来すっかり好き放題に生きてきたが、その後押しをしてくれたのは、何を隠そう「ホテルやエアラインやカード会社のオマケを思う存分エンジョイしてやろう」という方針への転換なのであった。

 この場合の「オマケ」には、その他すべてのサービス券の使用も含むのである。パン屋、クリーニング屋、カフェ、酒屋、本屋。サービス券を勤勉に貯め込めば、人生は2割も3割も豊かに暮らせる。20年前の今井君は諸君、カンタンに言えば「サービス券長者」を目指したのである。

 サービス券やオマケのお得感を実感するために、得した分は全て現金に換算して貯金箱に貯め込んだ。最初は2リットルのペットボトルを貯金箱にしたが、すぐに足りなくなって、梅酒を漬ける大きな瓶にかえた。
泉
(エクスで最も有名な泉。「おそ松くん」のデカパン先生に似ている)

 要するに諸君、その程度のことで人生は変わるのである。受験生なら、1時間勉強したら10円玉1個をペットボトルに貯める。10ページ音読したら、10円を梅酒の瓶に入れる。ペットボトルが10円玉で一杯になるまで、1年もかからない。

 そういう努力を、昔から日本人は「コツコツ」と呼んだ。クマ助はむしろ「チャリンチャリン」と努力するのである。マイルがチャリン、ホテルでポイントがチャリン、カフェでも飲み屋でも本屋でもチャリン。小銭とオマケのチャリンを蓄積していくことこそ、人生の基本チャリンなのである。

 残念ながら初秋のエクス・アン・プロバンスではちっともチャリンな感じがしなかったけれども、それでも今井独特の方法でチャリンの実感を数字に変えることは可能である。

 それがどういう方法か、それは企業秘密であるが、まあ諸君、毎回毎回記事の下に現れる謎の数字を眺めてみたまえ。2008年6月のブログ開始以来、ゼロから始めた数字はすでに17000を超えている。

 この数字を冷笑する人はナンボでも存在するので、確かに自分でもクダランことを続けていると痛感してはいる。しかし諸君、こんなことをしているうちに、この7年で聴いたCDの枚数は延べ2万枚に迫りつつある。まあ諸君、チャリンの継続こそ、クマ助人生の極意なのである。

1E(Cd) Luther Vandross:NEVER LET ME GO
2E(Cd) Luther Vandross:THE ESSENTIAL
3E(Cd) Luther Vandross:NEVER LET ME GO
4E(Cd) Luther Vandross:THE ESSENTIAL
5E(Cd) Anita Baker:RAPTURE
total m94 y2040 d17351