Thu 150716 佐賀県唐津で肉を貪る 名店「キャラバン」 500gステーキなら朝飯前だ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 150716 佐賀県唐津で肉を貪る 名店「キャラバン」 500gステーキなら朝飯前だ

 8月5日、夕暮れから福岡のど真ん中・天神でお仕事の予定であるが、とりあえず朝から午後遅くまで、公式な予定は何一つない。つまり「ヒーマ&ヒマ!!」「ヒーマ&ヒマ!!」と絶叫したくなるぐらいヒマなので、ならば佐賀県唐津まで出かけて、でっかいステーキをワシワシ平らげてこようと決めた。

 この場合、「明らかに常識破り」な点が2つある。
① 福岡からの観光名所なら、太宰府とか柳川とか下関とか、他に選ぶ場所がいくらでもあるだろう。何で唐津なの?
② せっかく唐津や呼子に行くなら、活イカを食べなきゃおかしいだろう。どうして唐津でステーキなの?
の2点である。

 まず第1点であるが、「もう行き尽くした」というのが正直なところ。小倉から門司を回って船で下関や巌流島を巡るコースは、去年も一昨年も行っている。夏のフグだって旨いけれども、3年連続となるとやっぱり食指が動かない。

 柳川や太宰府については、諸君、この常軌を逸した猛暑のことを考えてくれたまえ。こんな油照りの真っ最中に、どんこ船に乗って柳川のお堀めぐりなんかしたら、まさに「飛んで火にいる熱中症」だ。夕暮れからお仕事を控えた今井君としては、熱中症は何としても避けなければならない。
1ポンド
(唐津「キャラバン」のステーキ1ポンド分。これからこれをマスターに焼いてもらう)

 そもそもこんな猛暑続きでは、柳川のお堀にはワンサとジャンボタニシが発生しているだろう。不気味なヘビがお堀を泳いで横断し、ショッキングピンクがおぞましいジャンボタニシの卵を貪っている姿なんか、あんまり目にしたくない。

 しかも諸君、柳川を訪問すれば、どうしてもランチはうな重だ。名門・本吉屋のうな重は確かに旨いが、あれほどの分量のおコメを貪れば、この1ヶ月順調に続いた糖質カットダイエットの成果も一気に台無しだ。

 最後にクマ助が考えたのは、広島訪問である。博多から広島まで、新幹線で1時間。原爆ドームの近くから1時間に1本出ているお船に乗れば、厳島神社までまっしぐら、所要時間1時間。博多から合計2時間で、生牡蠣でも焼き牡蠣でも食べ放題の安芸の宮島に到着だ。

 しかし諸君、
① 片道2時間なら、往復は4時間。時間もかかれば交通費もかかる。ずいぶん贅沢な牡蠣ザンマイになっちゃうじゃないか。
② 翌日8月6日は、広島にとっても世界にとっても特別な1日だ。その前日に「牡蠣を貪りに広島訪問」と言うのは、やっぱり非常識すぎるだろう。
以上2点を考えて、最後の選択肢もアブクのように消滅した。
暴飲暴食
(唐津の海鮮屋「暴飲暴食」。この角を右に曲がれば、目指す「キャラバン」が見つかる)

 そこで、佐賀県唐津が浮上した。午前10時20分に天神バスセンターを出発する唐津行きに乗れば、11時半には唐津に到着できる。「虹の松原」の白砂青松、小笠原氏の元に栄えた唐津城下。見るべきところはたくさんあるし、活イカの旨さは北海道函館に勝るとも劣らない。

 ところがクマ蔵の豪快な食欲は、イカでは満足しないのである。というか、もしイカ君なら、5ハイでも10ハイでもいけそうだ。夏の真っ昼間、いきなり「活イカ姿づくり、とりあえず5ハイ下さい」とでも言おうもんなら、お店のヒトの目玉がまん丸くなったまま、モトに戻らなくなっちゃうだろう。

 そこで、昨年のクマ助は「唐津でウナギ」という離れワザを演じた。実は唐津はウナギの旨い街でもあって、路上でウナギを焼いて売っている。その香ばしいケムリが立ち込める中、昨年は長い歴史を誇る名店「竹屋」を訪ね、白焼きに蒲焼き、正式な「うなぎ御膳」をじっくり満喫したのだった。

 あれは夏の台風が九州沿岸に迫っていた1日で、玄界灘も茶色く濁って白波が立ち、バスの車窓からの眺めもなかなかワイルドであったが、古式ゆかしいうなぎ屋さんの2階の個室で2時間、旨いうなぎを満喫した。
マスター
(37歳、「キャラバン」マスターはたいへんな話し好きである)

 だから今年の唐津では、非常識とは思いながらもステーキを選択した。お店の名は「キャラバン」。「暴飲暴食」という看板を掲げた飲み屋さんの角を右に曲がると、その店はすぐに見つかった。

 カウンターが10席ほど。4人掛けのテーブルもたくさんあって、落ち着いた雰囲気である。すでにテーブルには2組か3組の常連さんが来ていて、なかなか繁盛している様子であった。

 ここでクマ助が選択したのが「1ポンド・ステーキ」。普通なら150グラムとか180グラムとか、控えめな注文をするところだが、今井君は肉を食うことかけては絶大な自信があって、アブラの少ない赤身の肉なら、ついこの間も700グラムを平らげたばかりだ。

 いきなりのこの注文にビックリしたのがお店のヒト。「ホントにそんなに召し上がれるんですか?」という疑いのマナコが向けられ、「そういう食歴がおありですか?」と尋ねられた。「ショクレキ」と発音されると「職歴」かと思うが、この場合は「食歴」であって、食べた経験があるのかという問いである。

 しかし何しろクマ君は、ブエノスアイレスで1週間連続500グラムのステーキを平らげた猛者である。アムステルダムでは、350グラム程度のステーキを連日連夜「オカワリ」して2枚目も平らげ、ステーキ屋のドギモを抜いてきた。500グラム程度では、ビクともしない。
1皿目
(1ポンドが焼き上がった。この鉄板には全部が乗り切らないので、まずは半分。残りは後からやってくる)

 ただしこの場合、どうしても「アブラの少ない赤身肉」でなければならない。赤身肉なら500どころか700でもOKだが、サシがたっぷり入ったアブラだらけの和牛なんかだと、たった100グラムでもウンザリして、眉の間がどんより重たくなる。

 だから当然、注文したのはオージービーフ。メニューには「佐賀牛」「伊万里牛」「シャトーブリアン」の文字が並んだが、今井君はそういう文字を見ただけで気持ちが悪くなる。「アブラが甘い!!」「融けちゃった!!」「何だ、こりゃぁ?」の類いのグルメ番組を眺めるたび、アホか?と吐き捨てるクマである。

 マスターが半信半疑でクマ助の前に運んできた1ポンドのステーキが、今日の写真の1枚目。うにゃにゃ、これならカンタンにペロリと行きそうだ。「何をみんなでそんなに疑ってんの?」である。

 ステーキ屋ではあるが、マスターが鉄板で焼き上げ、キレイに切り分けてくれる。正確には「鉄板焼き屋」なのである。マスター自身「えこひいきレストラン」と断言する通り、肉大好きでマスターとの会話が弾む客はカウンター、静かにランチを楽しみたい人はテーブル。棲み分けがキチンと出来ている。
2皿目
(1ポンドのうち、残った後続部隊。これもペロリとやって、クマ助はまだ「ハンバーグ360gも食べたい」とホザクのである)

 今井君は「肉好き」もいいところ、滅多な日本人が太刀打ちできる肉好きではないから、マスターの真ん前、肉の焼ける香ばしいカホリも目いっぱいエンジョイできる位置を与えられた。そして諸君、ここからマスターの激しい話し好きぶりが展開されるのである。

 どのぐらいの話し好きか、そしてその話がどれほど楽しいか、肉をじっくり味わうヒマも与えないほど、次から次へと機関銃のように繰り出される話題がどれほど豊富だったか。そのへんはまた明日&明後日の記事で詳細を語るつもりである。

 とにかく諸君、今日のところは肉や出来上がったステーキの写真を眺めて、その旨さを満喫してくれたまえ。結局1ポンドは軽く平らげ、メニューを見ながら「360グラムの『ダブルハンバーグ』を追加で注文しようかな♡」と迷いに迷ったのであった。

 しかしこの元気なマスターでさえ、「それは無理なんじゃないか?」と心配そうな表情を浮かべるのを見て、クマに似合わぬ「常識」と言ふものを思い出した。そして諸君、実はその翌日も再びこの店を訪問することになるのだが、その顛末も明日&明後日&シアサッテの記事を熟読してくれたまえ。

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