Sun 150712 V9戦士・高橋一三の思ひ出 熊谷で大熱演 炎熱 ☞ 一天ニワカにかき曇る | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 150712 V9戦士・高橋一三の思ひ出 熊谷で大熱演 炎熱 ☞ 一天ニワカにかき曇る

 6月 ☞ 7月にかけて、今井君が全国行脚と河口湖合宿に明け暮れしている間に、昭和を彩ったさまざまなヒトビトがあの世に旅立った。高橋一三、鶴見俊輔、上田昭夫、加藤武の4氏については、どうしても思ひ出の詳細を書かずにいられない。

 ホントなら、4氏の一人一人について1回まるまるを割いてジックリ思ひ出を述べたいところであるが、4人も相次いで亡くなったのでは、さすがのクマ助も「ホンのヒトコトずつ」にとどめざるを得ない。

 高橋一三と書いて「たかはしかずみ」。同時期のV9ジャイアンツの投手陣に、堀内・城之内・渡辺・菅原・倉田がいた。同姓の「高橋明」もいたから、通称「高橋カズ」であった。ハンガーみたいな広い肩幅で、真上から投げ下ろすフォームはまさに星飛雄馬。「巨人の星」のモデルと言われるゆえんである。

 1973年、「勝ったほうがリーグ優勝」だった巨人 vs 阪神最終戦で、見事に完封勝利をあげたのも高橋カズである。9-0で完勝したこの試合、投手・高橋カズは2回ウラに三塁打も記録。八面六臂の大活躍をしている。

 一方の阪神タイガースは、藤田平・遠井・田淵・カークランドと、歴史に残る大打者がズラリと並んだ強力打線であったが、高橋カズの気力溢れる投球の前に完全に沈黙。上田・古沢・若生など往年の名投手を惜しげもなく注ぎ込んだけれども、勢いづいたジャイアンツ打線を止めることはできなかった。
くまさん
(熱い熊谷のクマさん 1)

 あの日の今井君は、学校の「鍋っこ遠足」の真っ最中。鍋っこ遠足とは、おそらく秋田独特の呼び方であるが、適当な山の中の原っぱに大きな鍋を持ち込み、カレーだの豚汁だの、要するに何でもかんでもグツグツ煮こんでみんなで貪り食う、マコトに野蛮な遠足の真っ最中であった。

 しかし何しろ男子にとっては「今日は決戦の日」。秋田の男子はほぼ全員がジャイアンツファンであったから、「鍋っこ」も何も、誰もちっとも興味を示さない。鍋のほうは女子諸君とセンセに全部お任せして、友人たちが持参したラジオの前に集まった。

 ラジオを持ち込んだヤツがクラスに4人もいて、我々は4台のラジオを一辺10メートルほどの正方形の頂点にキレイに並べた。みんなでその正方形の中に寄り集まって、ジャイアンツの勝利を祈ったのである。

 熱い野球中継の音声に四方から包まれ、序盤から点をとりまくるV9戦士の大活躍と、高橋カズの好投ぶりを伝える実況アナの声に、クラスの男子全員が快哉を叫びつづけた。

 鍋っこ担当の女子諸君がみんな男子への怠惰に怒りでプンプンしているのを尻目に、幼いクマ君もウットリするほどうれしかった。確か高橋カズが最後まで投げて完封。試合が終わった後は、男子みんなで高橋カズの投球ポーズをマネしてキャッチボールが続いた。やっぱり「鍋っこ」なんか、どうでもよかったのである。
熊谷1
(熱い熊谷のクマさん 2)

 さて、残るお3方、鶴見俊介・上田昭夫・加藤武の各氏については、明日以降の記事に譲ることにする。8月2日の今井君は、大阪のホテルに滞在中。朝早く起きてブログを1本アップ。お昼のヒコーキで羽田に戻った。

 羽田から向かうのは、埼玉県熊谷である。何しろ「熱いぞ!! 熊谷」であって、NHKのニュースが「連日の猛烈な熱さ」を伝えるたび、画面は熊谷か群馬県館林である。

 まさにあの強烈な炎暑の真っただ中にこれから飛びこんでいく。飛んで火にいる夏のクマ。天気予報では、関東全域が真っ赤。というより、この日はもう紫に見えるほど危険に燃え上がっていた。

 羽田に到着、午後3時。すぐに京急線の特急に乗り継ぎ、3時半品川着。品川でJRに乗り換え、東海道線から高崎線に直通の「上野東京ライン」グリーン車で、一気に熊谷に向かう。

 東京駅で新幹線に乗り換えてもいいが、乗り換えなんかしていたらおそらく汗みどろのドーロドロになってしまう。汗をぬぐうたび、肉体の一部分もドロドロ融けていきそうで、汗をぬぐうのさえ恐ろしい。今年の夏の東京は、その類いの恐るべき炎暑なのである。

 まして、熊谷においておや。この日の東京が35℃。一方の熊谷は38.8℃。飛んで火にいる夏のクマも何も、重症インフルエンザの患者さんの体温をさらに凌ぐこの猛暑を、北国のクマが耐えられるのかどうか、正直なところちっとも自信がない。
ケーキ
(熊谷でもケーキをいただく)

 ところが諸君、夢ではないか。ひたすら北上するJR高崎線が埼玉県大宮を過ぎた頃、「一天ニワカにかき曇り」な状況になってきた。大宮から熊谷は遥かに遥かであるが、このままお空が変化しつづければ、ちょうどクマ助が熊谷に到着するころ、「関東平野に激しい雷雨」ということになりそうである。

 大宮・宮原・上尾・桶川。北本 ☞ 鴻巣 ☞ 北鴻巣。電車が北上するにつれて、関東平野の雷雲はますます不気味な黒さを増していき、どうやら雲の高さは10000メートルに達している様子。真夏の関東で悪名高き「ダウンバースト」とか「竜巻どん」が、どんどん現実味を増してきたのである。

 そういう不気味な雰囲気の中、わが高崎線はズンズン北上して、吹上 ☞ 行田 ☞ 熊谷あたりまで来ると、もう真っ暗な空にピカピカ恐ろしい稲妻が頻繁に走りはじめた。

 10秒に一回の稲妻は、やがて5秒に一回の頻度になって、まだ雨は降り出さないけれども、いやはや、いつバケツをひっくり返したみたいな集中豪雨が始まっても不思議はでない雰囲気になってきた。

 熊谷到着、18時。11年前の東進移籍以来、熊谷には1年につき2回は必ず来ているから、すでに熊谷訪問は30回近い。勝って知ったる土地だから、駅へのお出迎えも丁重にお断りして、キツい稲妻が縦横無尽に走る中、のんびりと今日の会場である熊谷筑波校に向かった。
熊谷2
(熱い熊谷のクマさん 3)

 スタッフの激烈な歓迎の挨拶を受けながら、いつもの控え室に入る。おっきなケーキを2つもいただき、公開授業開始時間を待つうち、1つ大きな雷鳴に驚かされた瞬間に、お外では激烈な夕立が始まった。

 いやはや困ったことになった。普通なら、ちょっと小雨が降っただけで、公開授業出席者は予定の×0.8に激減する。ましてや危険なほどのカミナリさまと集中豪雨であれば、予定×0.6とか0.5だって文句は言えない。今井君の最も苦手なシチュエーションである。

 しかし諸君、夢ではないか。19時15分、会場である校舎6階の大教室に入ってみると、教室は晴れの場合とちっとも変わらないパンパン。180人の出席で立錐の余地もない。

 教室はカタカナの「コ」の字型。マコトにフシギな大教室であって、「コ」の字の底辺の生徒諸君は、壁にさえぎられて今井君の姿を見ることができない。クマ助の例の肉声はすぐそこに聞こえているのに、姿は壁の前のスクリーンで見なければならない。「おお、すんまへんな」である。
チーズ
(祝勝会は、チーズの店「812」で。詳細は明日の記事に譲る)

 公開授業の盛り上がりについては、もういちいちコメントの必要はないだろう。途中、関東平野の雷鳴と集中豪雨はまさにクライマックスに達し、15秒に1回の激烈な雷鳴に、女子コーセーの悲鳴が混じるほどになった。

 しかし諸君、そうなればそうなったで、クマ助の闘志はますます燃え上がる。雷鳴が15秒に1回なら、コチラはコチラで大爆笑の頻度を12秒に1回、さらに10秒に1回の頻度にまで高めようと、野蛮な全力を尽くすばかりである。

 というわけで熊谷のクマ大熱演は、雷鳴と豪雨に助けられて強烈さをさらに増した。「初めて来てみました」という諸君へのインパクトも、こうなるともうタダゴトでは済まない。ほぼ全ての生徒が「今井先生のウルトラファンになっちゃいました」という結果になるのも、諸君、まさに「ムベなるかな」なのである。

1E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 1/18
2E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 2/18
3E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 3/18
4E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 4/18
5E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 5/18
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