Thu 150702 合宿1期最終授業 一気に午前5時まで 修了判定テスト クラス閉講式 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 150702 合宿1期最終授業 一気に午前5時まで 修了判定テスト クラス閉講式

 7月24日午後10時半、合宿第1期の最終授業が終わりに近づく頃から、教室内のムードは「異様」と言っても過言ではないものになってくる。すでに4日間のボディーブローが蓄積して、コップの水は縁の近くまで上昇してきている。

「あと一滴で水が溢れる」という緊迫感、95人の生徒諸君をコップに例えるなら、もう水は縁の高さを超え、表面張力でかろうじて「どっこい♨まだまだ」と持ちこたえている感覚である。授業終了10時45分。まず一斉にトイレに走って、これから午前5時までの長丁場に備える。

 今井君はここでいったんお部屋に戻る。教室内の空気がプルプル音を出して震えるほど緊張感に溢れている時に、もはや講師なんてものは「お呼びでない」というか「無用の長物」と言うか、放っておいても生徒は自分で勝手に夢中になってやってくれる。

 5日間の合宿を通じて作り上げたかったのは、要するにまさにこの状態なのである。「講師なんかお呼びでない」「自分たちで勝手にやる」。18歳のワコード諸君が一人一人自信をもって昂然とそう呟いてくれれば、合宿は大成功だったことになる。
TORO
(最終日はBAD TOROのTシャツで気合いを入れる)

 もちろん講師としては少々寂しくもある。いつまでも教室でデレデレ&だらだらウンチクを述べ、「何でも質問に来い」「分からないところがあったら遠慮なく言ってくれ」「ボクも教室に残ってキミたちのお手伝いをしよう」みたいな、余計な行動に出てしまう。

 しかし諸君、「分からないことがあったらすぐ質問」「教えてくださーい♡」なんてことをやってたら、18歳の諸君がちっとも自立できないし、自立のないところに成長はないのである。分からないところは自分たちで考え、知恵を出し合い、自分たちで解決すればいいので、それがオトナの基本である。

 そこで、「教室に残って何でも質問に答えます」という発言がノドまで出かかるのを懸命に抑えつけ、とっとと部屋に戻って文庫本などを手に取るクマ助なのだ。

 告白すれば、7~8年前まではまさにその「教室に残って質問対応」をやっていた。昔はこの今井先生も、生徒たちの自立を放っておけなかったのだ。しかし18歳の諸君の真ん中に今井先生がドッカと腰をおろせば、昔はやっぱり「学習法相談」やら「人生相談」やらの列ができた。

 もちろんあの頃も、前もって生徒たちに厳しく注意はしていたのだ。
「人生相談なんかしているヒマに、単語の5つも記憶するほうがいい」
「例文を1つでも2つでも『見ないで音読』ができるようになるほうが、学習法に悩んでいるよりずっと効率的だ」
とか、まあそんな警告口調で言い放つのである。
午前2時
(午前2時の教室に行ってみる)

 しかしそんなこと言ったって、普段は映像でしか見られない今井先生が目の前にドッカと腰をおろして「何でも質問コーナー」みたいな顔でニヤニヤしてれば、「質問なんか全然なくても、ちょっと話に行きたい」と思うのは、どうしようもない人情だ。

 だから、そっけないように見えようがどうしようが、この5年、クマ助どんは、恒例の「朝5時までの徹夜勉強」に参加したことはない。自立して、自分たちで全て解決。それを邪魔するような講師は、まだまだ青いんでござるよ。

 ただしそれでもやっぱり「どうだい、やってるかい?」という意味で、一夜のうちに1回、顔だけは出すことにしている。いつもは午前4時半。5時になって、全員が仮眠をとりに部屋に引き上げるまでを見届ける。

 そのスキをついて質問とか人生相談を持ちかける生徒も3~4年前までは存在した。その類いの相談に長々とつきあっているスタッフも、やっぱりその頃まではチラホラ見かけたものである。
音読1
(椅子の上に立って音読する男子たち)

 しかし諸君、我々は塾として予備校として、間違いなくどんどん成長してきている。今や、スキをついてくる生徒もいないし、人生相談にダラダラつきあうスタッフもいない。ここでもまた生徒たちは「もうここからは自分たちでやります」という態度を貫くのである。

 今年はちょっと趣向を変えて、顔を出すのは午前2時ということにした。もちろん、「どうしても意地でも分からないことがあって、このままでは苦しみぬいてカラダをこわしそうだという質問なら、ワタシに質問してもいい」という前提である。

 しかし案の定、質問にくる生徒はほとんど存在しない。むかしなら50人も60人も列をつくって、「列に並ぶ時間がムダになるから、列が3人以上にならないように交通整理してください」とスタッフにお願いしたりしたものだった。

 この予備校は、この10年で生徒もスタッフもすっかり優秀になり、もう「申しぶんない」と言ってあげていいほどに自立したようである。クマ助としてもこの10年、激しい全国行脚を重ねながら努力を続けたかいがあったというものである。
音読2
(みんなで励ましあいつつ音読する女子グループ)

 翌7月25日、午前8時45分から「修了判定テスト」。制限時間は45分しかないが、ズラッと100題も並んだ4者択一問題に、初見の長文読解問題が3問も加わって、普通なら「制限時間80分」としてもいいぐらいのボリュームである。

 これだけの難易度とボリュームのあるテストに立ち向かう生徒諸君は、睡眠時間わずか1時間。朝5時まで徹夜で激しい努力を続けた後、1時間半だけ仮眠をとり、6時半起床、部屋を片付け、帰宅するために荷物をまとめて、朝食をとってから教室に戻った。

 いやはや、優しいクマさんなんかは「可哀そうすぎないか」と思わず泣きそうになるが、しかし生徒は全員この厳しいスケジュールを知った上で合宿に申し込みをしたのである。文句ありげな顔は一つも見えないし、むしろワクワクしてテストの始まるのを待っている。
クラス閉講式
(感動と感激のクラス閉講式)

 そして諸君、奮闘努力の結果がまた驚くべきものである。クラス総勢95名のうち、200点満点中196点以上をとった者が13名もいる。ホントはこの場に試験問題を公開して、「どうだい、キミは何点とれそうかね?」と尋ねたいところであるが、さすがにこの試験は企業秘密。公開はできない。

 10時、クラス閉講式がやってくる。「ついにやりきった」という満足感が教室に溢れ、生徒もスタッフ諸君も、ホンのちょっとした刺激で熱い涙が溢れそうだ。で、実際にスタッフが前に立って話し始めると、教室内は涙&涙の嵐になる。

 その様子を詳細に描写することは、ここでは遠慮しておく。参加した人でなければ、いくら今井君が書きまくっても理解できないだろうし、下手をすれば「軍隊式ですかい?」と冷たく鼻を鳴らすような人だって出かねない。

 しかしとにかく、一番難しい年ごろの男子と女子が、マコトに素直に熱い涙にくれたことだけは事実であって、何かエゲツナイ演出があったわけでは決してないのである。

1E(Cd) Kirk Whalum:IN THIS LIFE
2E(Cd) Kirk Whalum:CACHÉ
3E(Cd) Kirk Whalum:COLORS
4E(Cd) Kirk Whalum:FOR YOU
5E(Cd) Kirk Whalum:HYMNS IN THE GARDEN
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