Mon 150629 大汗デザートの顛末 河口湖合宿は続くよどこまでも クーラーと相性が悪い | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 150629 大汗デザートの顛末 河口湖合宿は続くよどこまでも クーラーと相性が悪い

 北国・秋田の出身だから、とにかく暑さが苦手。気温が25℃を超えるとグッタリし、30℃を超えるとドロドロに融解し始め、35℃を超えると、融解したクマ溶液から熱い湯気が立ちのぼる。いやはや、残酷物語もいいところであって、「群馬県館林で39℃」「熊谷で38℃」の類いの猛暑ニュースを見るだけで汗が滲む。

 それなのに今年はどうもクーラーとの相性が悪くて、クマ助の行くところ行くところ、クーラー君がチャンと働いてくれないみたいである。自宅の書斎は半地下であるが、ボクチンの書斎のクーラーなんか、もう10年もずっと調子が悪いままである。

 10年前、あんまり効きが悪いので、業者の人に一度詳しく調べてもらった。何だかグワグワ&ガラゴロ、たいへんな大騒ぎをして涼風を吹き出そうとして頑張ってはいるのだが、爽快な風なんかちっとも吹いてこないのだ。

 ところが業者の人は「おかしいですねぇ、どこも悪くないですねえ」と困った声を腹の底からしぼりだし、何度も何度も唸っただけで、結局何もしないで帰っていった。ちょっと特殊なクーラーで、買い替えると100万円もかかる。面倒なので10年そのまま放置してきた。
14589 扇風機1
(河口湖合宿2日目、大活躍の扇風機クンが頼もしい)

 河口湖畔の網焼きの店で、店の人がクーラーをつけてくれなくて汗みどろになった顛末も、もう少し詳しく書いておこう。店内にはゆったりとハワイアンが流れ、「爽やかなハワイの風を音楽で感じれば、クーラーなんかなくても十分に快適だろう」という店主のこだわりなのだと思う。

 だから今井君は逃げるように店を出ようとした。「一刻も早く」「事は1秒2秒を争う」という切迫した感覚。ところが諸君、ニッコリ優しい微笑みを浮かべた女子ウェイトレスが「まだデザートがあります」「デザートは3種類の中からお選びいただけます」とマコトに丁寧な説明を始めた。

 余りの衝撃に、またまた全身の毛穴から汗が噴き出した。「え、まだ出るんですか?」と尋ねるクマ助に、ウェイトレスは声には出さないが表情で驚きを表現し、
「当然じゃないですか?」
「メニューにも書いてあったはずですよ」
「それともメニューを読まずに注文したんですか?」
と、今井君のワガママを厳しく非難する様子である。

 ウソはいけないが、「ウソも方便」ということもある。万が一ホントにクマのどこかが融けはじめたら、お店の人にも迷惑がかかるだろう。「スミマセン、急ぎの仕事がありますんで、デザートは必要ありません」。汗で濡れたシャツが肉体にまとわりつくのを感じながら、今年の河口湖で初めてのウソをついた。
14590 シカゴ
(2日目は、シカゴ大学で買ってきたTシャツを選んだ)

 ところが、大急ぎでオカネを払って店を出ると、さっきのウェイトレスが「お客さん!!」「お客さん!!」と叫びながら激しく追いかけてくる。
「こりゃ無理矢理にデザートを食べさせられる運命か」
「アイスクリームと今井君と、どっちが先に融けだすか」
と、一瞬自分の運命を呪ってみたほどである。

 しかし諸君、ウェイトレスのオネーサマの手には、紙コップに入ったアイスコーヒー。おっきな氷が4個、コーヒーの上で涼しげにこちらを見つめている。
「デザートの代わりに、せめてアイスコーヒーでも召し上がってください。あんまり暑そうにしていらっしゃったんで」
とのこと。とっても優しいオネーサマだったのだ。

 こんな優しい人に平気でウソをついたことを深く後悔しながら、クマ助はお隣の「ホテル美富士園」に入っていく。その後ろ姿を見送りながら、オネーサマは何を思ったことだろう。何だか悪いことをした。

 よっしゃ、合宿最終日 ☞ 7月30日には、もう一度この店でランチにしようじゃないか。「もし最終日もクーラーがついていなかったら」とも思うが、合宿が終わってオウチに帰るだけなら、それこそ滝のように汗をかいたってかまわない。
14591 2日目も快晴
(2日目も快晴。富士山はますますクッキリ美しい)

 合宿1日目の夜、クマ助のクラスで使用する宴会場「宵待草」のクーラーの調子が悪いことが判明した。設定温度をどこまで下げても、室温は30℃のまま動かない。

 業を煮やしたスタッフが、とうとう設定温度を19℃まで下げてみたが、室温はあくまでガンコに30℃。「オレが30℃でいたいんだから、テメーらは黙ってろ」な感じ。強引に30℃、意地でも30℃、何が何でも30℃。一度決めたことは貫こう。そういう態度である。

 昨年までは、この部屋のクーラーはマコトに正常にお仕事に励んでいたのだ。25℃に設定すれば25℃。28℃に設定すれば28℃。ホントにいいヤツらだったのに、何かクーラー人生に挫折か絶望か憤怒でも感じる事件があったのだろうか。
14592 扇風機2
(古式ゆかしい扇風機クンたちが、一斉に回りはじめた)

 今井君は心優しいオジサマだから、特に教室内に女子の生徒が多い時は、クーラーの設定温度を若干高めにする。自分が汗まみれになっても、生徒たちが寒そうに震えているよりはいい。

 駿台のころも代ゼミ時代も、今井先生の教室は26℃設定。マンモス予備校の教室は「寒い」「寒い」と呻き声がもれるほど冷やすのが昔の常識だったから、「26℃設定」とは、昔から今井先生はモクモク湯気が沸くほど優しいのだ。

 特に合宿では、生徒諸君がお風呂に入った後にも90分の授業がある。お風呂に入った後に冷風をビュービュー吹きつければ、誰でも調子が悪くなる。まして合宿だ。風邪なんかひいたら、台無しじゃないか。
14593 2日目の夕食
(夕食の風景。今井君は2日目の夕食が一番好きである)

 ところが今年は様子が一転、「意地でも30℃」の蒸し蒸しした教室で、95名の生徒諸君が「暑い」「暑い」と手で顔をあおいでいるし、クマ助はまたまたシャワーを浴びたみたいになっている。Tシャツが肉体にまつわりついて、軽快なキレのある今井独特の動きがとれない。

 フザケている場合ではないので、クーラーの修理を直ちに依頼するとともに、館内の扇風機をありったけこの部屋に運んでくれるように、スタッフにお願いした。集まった扇風機は、7台。いやはや電気屋さんの扇風機売り場みたいなアリサマになったが、これで何とか修理完了まで猛暑をしのげるだろう。

 あえて問題が残るとすれば、今井君の調子が暑さでなかなか上がってこないことぐらい。そこは何とかガマンして、集中を心がけるしかない。ヌルい空気をかきまぜつつ、快調にブンブン唸り続けている扇風機の諸君を見習って、ひたすら心頭滅却を目指すのみである。

1E(Rc) Collegium Aureum:MOZART/EINE KLEINE NACHTMUSIK & SYMPHONY No.40
2E(Rc) Rubinstein:THE CHOPIN I LOVE
3E(Rc) Solti & Chicago:DEBUSSY/LA MER・PRÉLUDE A L’APRE MIDI D’UN FAUNE & RAVEL/BOLERO
4E(Rc) Bernstein & New York:/SHOSTAKOVITCH SYMPHONY No.5
5E(Rc) Rozhdestvensky & Moscow Radio:BARTOK/DER WUNDERBARE
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