Mon 150622 かき氷の思ひ出 向ケ丘遊園の大盛況 下北沢「禅べえ」で単独祝勝会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 150622 かき氷の思ひ出 向ケ丘遊園の大盛況 下北沢「禅べえ」で単独祝勝会

 7月15日、いくらか猛暑は収まったらしいが、それでも東京は34℃。若い諸君は知らないかもしれないが、この気温だって昭和世代からみれば十分に異常な高温である。

 昭和の小学館図鑑シリーズ「気象と天文の図鑑」によれば、「真夏の日盛り」でも33℃までが限度。1学期の終業式の日に担任の先生が配る「夏休みのしおり」には「朝の涼しいうちに勉強を済ませてしまいましょう」と書かれていたものだ。

 昔の夏休みの朝がどれほど涼しかったかと言えば、「扇風機ナシでも算数の勉強できた」というレベルである。クーラーなどという贅沢品は身の回りになかったし、「扇風機の風に30分以上あたりつづけると死んでしまう」という都市伝説も、まことしやかに語られていた。

 夏の朝は、25℃。それからジワジワ気温が上がって、28℃を超えるあたりで、どこの家庭でもウチワを使いながら「今日は暑いね。かき氷でも作ろうか?」ということになった。

 昭和の家庭の必需品は、クーラーよりもかき氷機であって、冷蔵庫で作っておいた円柱型の氷を手回しハンドルでクルクル回すと、鋼鉄の刃が氷をキレイに削ってくれた。それに明治屋か井村屋のシロップをかけて、みんなでニコニコ楽しく夏のオヤツを満喫した。

 かき氷のシロップも、まさに多種多様。たっぷりの人工甘味料と、同じぐらいタップリの人工着色料。イチゴは恐ろしくなるほど真っ赤、メロンはコワくなるほど緑、レモンは胃袋が染まるほどに毒々しい黄色だった。
ケーキ
(7月15日、向ケ丘遊園校でいただいたケーキ。おいしゅーございました。金属のボールに見えるのは、チョコレートである。)

 小学生の今井君は、すでにかなり繊細にできていたので、シロップの色を見るたびに嫌悪感が全身を貫く。そこで、友達がどんなに不思議そうにしても、「氷あずき」または「氷カルピス」を選択した。

 小学生の選択としてはマコトに珍しいので、そんな選択でさえ「今井君は変わっている」という定評をさらに揺るぎないものにした。ゆであずきとガムシロップをブレンドしてかき氷にかける今井君は、確かに無邪気な子供らしくないイヤなヤツだっただろう。

 そういう時刻でさえ、寒暖計の目盛りは30℃を超えるかどうか。昔の家庭には「寒暖計」というシロモノが必ず存在した。黄色い板に目盛りが刻まれ、その板の真ん中に赤いアルコール溶液が上下する形式の棒状の温度計がついていた。

 その寒暖計が30℃超えを示すと、「お、30℃を超えたぞ!!」と、何だか大記録でも打ち立てたような叫びが上がったものだった。21世紀みたいに、毎日35℃超えだの、37℃だの38℃だの39℃だの、そんなニュースが続いた記憶はない。

 もちろん「それは北国の秋田だからだろ?」と言われてしまえばヒトコトもないが、東京出身の人や、当たり前だが九州出身の九州男児に尋ねてみても、「東京もそうだった」「九州もそうだった」という答えが返ってくる。
向ケ丘遊園
(向ケ丘遊園の大盛況)

 さて、どんなに強烈に暑い日でも、ゆで玉子みたいに熱く茹で上がり、小籠包か豚まんみたいに熱い湯気を上げながら蒸し上がった状態で(スミマセン、昨日の記事を参照してください)、夕方のクマ助は今日も今日とてお仕事に向かわなければならない。

 15日のお仕事は、小田急線の向ケ丘遊園駅前である。小田急線沿線ということになれば、そりゃ実にノンビリしたものであって、オウチを18時に出ても、校舎には18時半に到着。今井君はどんなに遅くても公開授業開始1時間前には会場に到着していたいタイプなので、19時半開始なら、18時半到着を心がける。

 小田急線は、和泉多摩川—登戸の間で多摩川をわたる。テレビドラマの舞台として、数えきれないほど登場した風景である。向ケ丘遊園は、登戸の次。大きな私立大学がいくつか集中するあたりで、「生田キャンパス」と言えば、この向ケ丘遊園駅から歩いて丘の上を目指すのである。

 我々の校舎はその駅前、スーパー「ライフ」の陰にかくれた5階建ての雑居ビルの1フロア。5階には、神奈川に本部のある小中学生の塾の向ケ丘遊園校がある。
鴨ロースト
(終了後、下北沢「禅べえ」で単独祝勝会。鴨のロースト、おいしゅーございました)

 立地として良いんだか悪いんだかハッキリしないが、少なくとも「大健闘中」であることは間違いない。毎年1回はクマ助の公開授業を実施していて、そのたびにパンパンの超満員に驚かされる。

 「これ以上は無理です」という熱気あふれる状況は、ぜひ読者諸君にも一度体験してほしい。会場は「50人でも無理」というマコトに狭い会場であるが、ここから机を全て撤去して椅子だけを並べ、今日の参加者は、ぴったり90名である。

 昨日の新宿に比較すれば、確かにコジンマリした感じだけれども、新宿西口徒歩30秒の巨大ビルと、向ケ丘遊園駅から徒歩1分の雑居ビル1フロアとを、同等に比較してはならない。

 この駅、このビル、この立地。ここで90名を集めきり、しかも1人の欠席者も出さない粘り強さ。申し込みした諸君は、「初めて東進に来てみました」という外部生が50名も存在したにも関わらず、90名が90名、例外なく全員出席したのである。
鹿
(禅べえ「鹿肉の串焼き」。おいしゅーございました)

 使用したテキストは、完全授業バージョンの「C」。机なし・予習なし・小さなボード1枚だけという状況では、クマ助がオススメしているのは大爆笑が延々と続く「B」バージョンであるが、校舎長が熱い思いを込めて「一度『C』にチャレンジしてみたい」と語る姿に感激してしまった。

「よし、じゃあ『C』で行きましょう」と答えると、すぐに校舎スタッフ全員がキビキビ準備にかかる。こういう校舎では、生徒の熱さもキビキビぶりもスタッフに勝るとも劣らない。部活生・外部生も含めて、遅刻者はほとんどいない。

 完全授業バージョンは、テキストの量も難易度も当然ハードであって、机ナシ&隣りの生徒とヒジがぶつかりあう狭さでは、なかなかこなせるものではないが、生徒諸君はそれでも必死でノートをとり、大爆笑の頻度も「B」テキストの時を凌駕するほど。素晴らしい、全く素晴らしい。

 こうなると諸君、クマ助の盛り上がりもとどまるところを知らない。天井は手が届くほど低いし、頻繁に蛍光灯を殴りつけそうになるけれども、それでもコブシを固く握りしめて語りまくり、板書しまくった。
ワイン
(マスターが選んでくれた赤ワイン。おいしゅーございました)

 ボードが小さいから、書いた文字はスゴい勢いで消さなければならない。その作業にさえ熟練のワザを披露しながら、クマ助はビショビショの汗まみれであって、ワイシャツからもネクタイからも、50mプールを3往復した後の水着よろしく、水滴がポタポタ滴り落ちるほどになった。

 この激烈な一体感を、完全授業バージョンで達成できたことに、今井君の感激はきわめて大きいのである。もしこの10年の「公開授業ベスト30」を作成するとすれば、昨日の新宿と並んで今日の向ケ丘遊園も、間違いなくランクインするはずだ。

 終了後、すぐに下北沢に駆けつけて、単独祝勝会。昨日の新宿、今日の向ケ丘遊園、絶讃に値するほど素晴しかった公開授業の時には是非スタッフも誘ってみたいのだが、やっぱりルールはルールであって、安易な例外は許されない。

 台風11号の接近で、生温いシャワーみたいなイヤな雨が降り出したが、下北沢で入った店はお馴染みの「禅べえ」。鶏の塩唐揚げ、鹿肉の串焼き、鴨のロースト、どれもおいしゅーございました。ソムリエでもあるマスターが選んでくれた赤ワインも、マコトにおいしゅーございました。

1E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 1/4
2E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 2/4
3E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 3/4
4E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 4/4
5E(Cd) Anita Baker:RHYTHM OF LOVE
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