Sat 150613 タナバタよりタナボタ 奇跡よりまず1点 スタジオ収録 今井屋で祝勝会 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 150613 タナバタよりタナボタ 奇跡よりまず1点 スタジオ収録 今井屋で祝勝会

 7月7日は「七夕さま」であって、いまごろ若い諸君はさぞかし様々な願いごとを短冊に書いて、織り姫さま&彦星どんに思いのたけを語りかけていることと思う。「○○でありますように」「△△が叶いますように」と短冊に書いて、それが必ず実現すると想像できるのは、まさに若い世代の特権である。

 今井君ぐらいの年齢になると、もう「タナバタさま」なんかどうでもよくなるので、むしろ夢を託すのは「タナボタさま」である。笹の葉サラサラ軒端に揺れて、お星さまピッカリコ☆空から見てるなら、是非こんなに日々努力を続けているクマ助にもタナボタ君が訪れてほしい。

 そりゃ諸君、テレビにはずいぶん今井君のCMが流れていて、夕方のニュース番組や真夜中のバラエティを眺めながら「あ、オレだ!!」「お、オレだ!!」としばしば絶叫を繰り返すのであるが、その出演時間たるや、あまりにも短い。

 3秒?4秒? 気づいた時にはもう古文ウルトラ先生の映像に切り替わっていて、この生意気なクマ助が何と発言したのか、自分でも聞き取れないぐらいだ。と思ううちに、さらに続いて「何でもかんでもぉ、公式化しないでください」とくる。
スタジオ1
(吉祥寺スタジオにて)

 昨年のCMは、激烈だった。今井君は「奇跡なんか、起こさなくていいから。その代わりどんどん行きましょう、どんどん」と発言した。サッカーワールドカップ、日本vsコロンビア戦のハーフタイムに流れたクマCMは、シチュエーションがシチュエーションだっただけに、その激しさは格別であった。

 1点リードされた前半終了間際、岡崎のゴールで同点に追いついた。日本中が「奇跡が起きるかも」と湧き上がり、テレビの実況アナも
「日本、ミラクルを起こしてくれ!!」
「奇跡は必ず起こる!!」
「国民はミラクルを信じている!!」
と絶叫した。今井君が冷静沈着なサトイモ顔でテレビ画面に登場したのは、その次の瞬間であった。

「日本、奇跡を起こしてくれ!!」の絶叫から、3~4秒後の発言である。「奇跡なんか、起こさなくていいから」。あの時クマ助は、日本全国から抗議の電話が殺到することさえ予測したのだった。

 ま、きっとみんなあの瞬間にトイレに立ったのだろうと思う。マコトに幸いなことに、誰も相手にしてくれなかった。あんまり注目されていないことの幸福を、あんなに噛みしめた瞬間はなかったのである。
スタジオ2
(吉祥寺スタジオ風景。おお、半年ぶりかも)

 今年のCMの今井君は、「これから大学に行って、その英語、使えんのか? 世の中に出て、使えんのか?」と、またまた激烈な挑発的言辞を弄している。

 たかが受験英語の段階で「知の頂点」がどうとか、1つ1つの動詞のニュアンスがどうとか、そういう昔ながらの予備校英語への挑発的発言に聞こえるかもしれない。いやはや、今井君はやっぱり、20世紀独特の古くさい受験英語が大キライらしいのだ。

 こんな挑発的な発言を繰り返しているより、おとなしく「タナボタさま」をジッと待ち受ける方が賢明な生き方であるに違いない。「笹の葉サラサラ」なんかより「タナボタぼたぼた」の方が確かにガッポリ儲かりそうだ。

 もし替え歌を作るなら「タナボタぼーたぼた お皿も揺れる アンコさまネーリネリ ナンボでも儲かる」である。願い事を短冊に書いてお星に祈っているヒマに、諸君、今井君はタナボタを願い、若い諸君は目いっぱい地道な努力を重ねたまえ。

 つまり、若いうちはやっぱり「奇跡なんか起こさなくていい」なのである。短冊の願い事が叶うのはまさにミラクルそのものであるが、去年の日本コロンビア戦がそうであったように、1-1の同点の場面で「ミラクルを起こせ!!」と叫ぶのは間違い。夏休みを控えた諸君、「ミラクルより、まず1点」を合言葉にしてくれたまえ。
がっこ
(恵比寿今井屋総本店、「いぶりがっこ」の勇姿)

 場面が1-1なら、「着実に1点を取りに行こうぜ」が正しい姿勢のはずである。今年もまた今井君が全国行脚しながら語りつづけるのは、
「奇跡なんか起こさなくていいから、とにかく1点取りにいこう」
「1点取ることを『ミラクル』と言った瞬間、あなたが勝つ可能性は一気にほぼゼロになる」
という、あまりに分かりきった事実なのである。

 笹の葉とともに揺れる短冊に書いた「…しますように」の願い事は、確かに実現してほしい。しかしそんなタナボタに願いを託すなら、単語を30個覚え、数学の基本問題を10題でも20題でも解きまくり、目の前の些細な課題を2つでも3つでも解決して明日に備えるほうがいい。

 というわけで諸君、7月6日、タナバタ前日のクマ助は午後から吉祥寺のスタジオに出かけ、目の前の課題を1つ解決することに努めた。今井担当「過去問演習講座」のうち、2015年熊本大学の全設問の解説を1日で終了したのである。

 大きな夢を語って1日を過ごすのも素晴らしい。歴史に名の残るような大仕事をして、心をメラメラ燃え上がらせるのもケッコー。しかし今井君は、「日々の仕事をミルフィーユみたいに積み重ねて、気がついたら高い山になっていた」というタイプの生き方を愛するのである。
きりたんぽ
(恵比寿・今井屋総本店のきりたんぽ鍋。これがホンモノだ)

 13時から開始した収録は、17時前にツツガなく終了。吉祥寺からタクシーに乗り込んだクマ助は、今夜の祝勝会場・恵比寿「今井屋総本店」に向かった。最近のクマ助は、スタジオでの収録後にもいちいち祝勝会を企画するほど寂しがり屋なのである。

 「今井屋」は、首都圏にたくさんの支店を構える秋田料理のチェーン店。チェーン店の全てが「総本店」の看板を上げているのに違和感はあるが、ま、講師が残らずカリスマであるらしい予備校業界と比較して、まさに「どっちもどっち」と言っていい。

 「今井屋」で「今井です」と名乗ると、店のヒトビトは「お、もしかして社長の親戚か?」と色めき立つが、もちろんクマはクマに過ぎないので、なかなか社長の親族のフリで通すのはムリである。

 この1週間、実際の秋田の秋田料理屋でホンモノとは思えない秋田料理を食べ歩き、ちょっとおかしくなった味覚をこの店で整えようと思う。諸君、「今井屋」の比内地鶏料理はホンモノだ。「正調・秋田料理」であると、この秋田クマ助が認めてあげよう。
とり
(さかずきの底にも、比内地鶏大明神が鎮座する)

 秋田であれほど違和感を感じた「きりたんぽ鍋」も、今井屋のものなら太鼓判だ。鍋物を鍋物としてゆっくり味わうこともできるし、出汁が足りなくなればタップリ追加もできる。

 きりたんぽが足りなくなれば追加OK。野菜類が足りなくなれば野菜だけの追加もできるし、鶏肉が足りなくなれば鶏肉だけ追加もかまわない。出汁の中にサカズキ1杯の日本酒を投入すると、味わいもいっそう濃厚になって出汁のウマミが増すのだが、この店ならそんなことをやっても一向に咎められない。

 うぉ&うぉ、こりゃ楽しいや。もう誰にも暴走ツキノワさんを止めることはできない。
「わたしは正調♡秋田人です」
「地元民ですから、いくら放置されても大丈夫です」
と、ニコニコしながらきりたんぽ奉行と化した今井君を、お店の人も優しく笑顔で放置してくれる。

 これでもしデザートに「金萬」「丸〆鎌田の酒まんじゅう」なんかが出てきたら、今井君はもう狂喜乱舞、祝勝会は2次会にも3次会にもつながって、翌日の朝日がコンニチハ!!と真っ赤な顔で挨拶するまで続いちゃうに違いない。

 実を言えばクマ助としては、「タナからボタ餅」なんかより「タナから酒饅頭」のほうが十数倍も数十倍も嬉しいのだ。誰でもいいや、いつの間にか消滅してしまった「丸〆鎌田の酒まんじゅう」を、どこかで復活させてくれないものだろうか。

1E(Cd) Casals:BACH/THE 6 CELLO SUITES①
2E(Cd) Casals:BACH/THE 6 CELLO SUITES②
3E(Cd) Grindenko:RUSSIAN MEDIEVAL CHANT
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