Sat 150330 大阪・北浜「阿み彦」でうなぎを満喫 受験生からの手紙とお返事(2492回) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 150330 大阪・北浜「阿み彦」でうなぎを満喫 受験生からの手紙とお返事(2492回)

 4月21日朝、大阪は前日の雨がようやく上がって、冷たい風が吹きはじめていた。昨夜は文楽の後、恐竜時代から長いつきあいの友人と哺乳類を貪り、さらに福島あたりの一杯飲み屋を2軒ハシゴして、楽しい夜を過ごした。

 このまま大阪をあとにするのも何だか寂しいので、帰りのヒコーキが伊丹発14時であるのを幸い、大阪で旨い昼メシを食べていこうと決めた。最初に考えたのが、昨年秋に馴染みになった「与太呂」である。

 しかし諸君、11時半開店の店で、「天ぷらコース ☞ 鯛めしに突入」みたいなことをやっていたら、少なくとも午後1時までかかる。それではヒコーキに間に合わないし、購入したANAチケットは「変更できません」の「特割28」である。「与太呂」はまた次回に譲って、北浜のうなぎ「阿み彦」を選ぶことにした。

 「阿み彦」は、350年前の寛永年間の創業。江戸時代真っただ中の1660年頃から、創業以来のタレをツギタシ&ツギタシして21世紀に至る。近松門左衛門も緒方洪庵も、井原西鶴も伊藤仁斎も、みんな一度はこの店のうなぎを賞味したんじゃあるまいか。

 交差点を挟んで斜向いには、大阪証券取引所。クスリの神様♡スクナヒコナを祭った「少彦名神社」、緒方洪庵の「適塾」も近い。さすがに「塾」と聞いては、今井君だって黙ってはいられない。店に入る前に、適塾どんに挨拶だけはしてきたのである。
一疋
(大阪・北浜「阿み彦」で、「うなぎ一疋定食」を食す。蒲焼きはマコトに上品であった)

 かつては見るからに歴史を感じさせる店構えだったらしいが、さすがに21世紀、「阿み彦」は雑居ビルの地下で静かに営業している。「平和不動産ビル」、B1が「阿み彦」で、その下は京阪電車の北浜駅である。

 これほど歴史ある店でも、今はやっぱり中国サマ ☞ 爆買いの対象であるらしい。今井君がランチ一番乗りだったけれども、その後で訪れたのは中国サマのご家族。4人全員「松」を注文した後は、お店の中は中国語の響きに満たされた。

 諸君、こうなるとクマ助としても「負けてなるものか」というライバル心のトリコになる。注文したのは「一疋定食」。うなぎ1疋をまるまる蒲焼きにした定食であって、これをランチで注文する人はなかなか存在しそうにない。

 お仕事は休みなので、お昼ではあるがビア&日本酒も別に問題はない。阿み彦名物「一疋定食」にプラスして、ビア+日本酒熱燗3合を飲み干せば、昨夜の福島でのヨッパライが立ちどころに復活したのであった。

 うなぎは「たいへんおいしゅーございました」であったが、田舎出身の秋田クマゴローにとっては、少し上品すぎたかもしれない。タレのお味も控えめで、クマゴローとしてはもう少しだけデロデロでドロドロな濃ゆい感じでもよかった。
暖簾
(超老舗「阿み彦」であるが、今は雑居ビルの地下で営業中)

 さて、こんなことをやっているうちに、日本列島の受験生諸君はいよいよ本格的な受験生活を始めている。浪人生対象の予備校は今週あたりから「遅ればせながら」の授業開始、来週のウルトラ連休後はもう「夏期講習申し込み」で、早くボーボー燃え上がらなければならない。

 だから、今井君のモトにも質問のお手紙がいろいろ送られてくる。「今の成績では夏期講習のオカネを出すわけにはいかない」とママに言われてしまった女子受験生のお手紙には、さすがの今井君も困ってしまった。

 そりゃそうだろう。厳しいママにビシッと、
「今のアナタの成績では、夏期講習とか冬期講習とか、そんな贅沢なものは不必要」
「とりあえずオカネを払っちゃった授業だけでいいはず。『単科ゼミ』?『特別単科』? そんなもの、必要ないでしょ?」
と言われてしまったら、成績の上がらないコドモとしては、どんなにいい授業だと分かっていても、もうどうしようもない。

 そこで彼女は、ほとんど泣きそうになりながら、
「夏期講習や冬期講習は、受講しなくていいですか?」
「その代わりに何をやれば、講習を受けた人と同等の効果が得られますか」
と質問のお手紙を書いてきたわけだ。

 大阪から帰ったクマ助は、早速そのお手紙に返事を書いた。返事の概略をここに示せば、次のようになる。同じような悩みを抱える受験生諸君は、昔からたくさんいるはずだ。ぜひ参考にしてくれたまえ。
適塾
(北浜、緒方洪庵の「適塾」を発見)

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 まず最初に、どうしても厳しいことを書かなければなりません。
 普通の予備校講師なら、
「大丈夫だ!!」「心配するな!!」
「講習会なんか受講しなくても、アレとコレをやればOKだ」
みたいなことを書くんだろうと思いますし、そういうお気楽なことを平気で口にする講師がほとんどなんじゃないですかね。「アレ」と「コレ」の所には、自分の参考書の名前でも入ってくるんだと思います。

 しかし、ちょっと考えてみてください。もしいま私が「講習会なんか受講しなくても大丈夫だ!!」と書いたら、懸命に夏期講習のテキストに取り組んでいる人たち全員を、完全に裏切ることになっちゃうじゃありませんか。

 1学期が終わったら、夏期講習。2学期が終わったら、冬期講習と直前講習。その流れは、「予備校」「塾」というものの宿命で、35回、キチンと授業カリキュラムを作って授業をしている者として、「そんなの受ける必要はない」と無責任な発言することは不可能です。

 だからホントに厳しいことを言うようですが、講習会が存在する以上、どうしても受講していただきたい。35回あるものは35回分の効果があり、20回で終わるものには20回分の効果がある。サプリメントでも医薬品でも、スポーツの練習でも英語の授業でも、その比例関係は同じであるはずです。

 以上、マコトに厳しいことを申し上げましたが、一生懸命に講習を受講しグングン成績を伸ばしている生徒が大多数の状況で、「受講しなくても、参考書をやればそれで同じ」「カンタンにカバーできる」と考えるのは間違い。それは明らかでしょう。
史跡
(緒方洪庵「適塾」の石碑)

 では、「どうしようもないのか」「絶望するしかないのか」と言うと、そんなことはありません。まず、いま受けている授業にギュッと集中し、予習と復習をキチンと続けること。受講スピードをもっともっと高めて、「消化不良になる」みたいな消極的なことを言わずに、どんどん先に進むことです。

 学校の教科書の既習範囲でもいいから、日々の音読を欠かさない。1日30分、どんなに下手でもいいから「定期テスト対策」と考えて音読を続けることも不可欠。もし文系を志望するなら、音読は1日1時間だっていいぐらいです。

 とにかく至近の模擬試験か定期テストで、成績をグーンと上昇させてみせてほしい。「こんなに成績が上がったよ」とニコニコ明るい笑顔で成績表をママやパパに見せれば、親としてこんなに嬉しいことはない。

「どうやってこんなに成績を上げたんだ?」
「塾の授業と、予習&復習と、音読♡」
という会話が、2ヶ月後でも3ヶ月後にでも実現すれば、親としてもどんどん後押ししたくなります。
「こんなに効果的な授業なら、夏期講習も是非やってみなさい」
「やりたいことはどんどんやりなさい、冬期講習ももちろんOK」
という流れになるのは当然です。
大阪取引所
(北浜、大阪証券取引所の勇姿)

 成績がちっとも上がらない、数字として出てこないという状況が長く続けば、本人も親もお互い不機嫌を隠しきれません。家庭の中が何だかトゲトゲしていたんでは、「オカネを出してください」とも言いにくいし、その状況でホイホイ「いいよ」「いいよ」と親が甘やかすのも、かえって問題かも知れません。

 だから、いまやるべきことは、とにかく次のテストでグーンと成績を上昇させ、「今までのワタシとは全く違うんだ」とハッキリ見せてあげること。友達も先生もビックリ、親もビックリ、そういう結果をキチンと出すしかありません。

 音読を1日たりとも欠かさないこと。朝1時間早起きしてでも、「一生モノの英語力をつけるためなんだ」と自分に言い聞かせ、「修業」どころか「修行」のつもりで音読を続けること。定期テストでの満点はすぐそこにあるんだから、手を伸ばして、ギュッとつかんでしまえばいい。

 以上、ちょっとキツいことを書きましたが、実際に受験の世界では、勝負は最初の2~3ヶ月にあります。ギュッとつかめるものは、今すぐギュッとつかんでしまったらいい。健闘を祈っています。

1E(Cd) Sonny Clark:COOL STRUTTIN’
2E(Cd) Kenny Dorham:QUIET KENNY
3E(Cd) Shelly Manne & His Friends:MY FAIR LADY
4E(Cd) Sarah Vaughan:SARAH VAUGHAN
5E(Cd) José James:BLACKMAGIC
total m177 y500 d15824