Wed 150304 仕事場からフィレンツェへ 20世紀男 ラウンジ祝勝会(イタリア冬紀行1) | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 150304 仕事場からフィレンツェへ 20世紀男 ラウンジ祝勝会(イタリア冬紀行1)

 2014年12月18日、練馬区石神井の公開授業は、首都圏の小規模校舎としては記録的な参加者があって、冒頭から感謝&感激♡雨アラレの状況。校舎長は今井ブログの愛読者であるらしく、大学一年春の今井君が毎日通った銭湯「富士の湯」の写真を数枚携えて出迎えてくれた。

 もちろん自分自身としてもマコトに懐かしい石神井公園駅であるが、街は再開発が言語道断に進んで、学部入学直後の風景とは丸っきり変わってしまっていた。

 高層マンションが立ち並び、日本中どこへ行っても同じ、ドラッグストアとチェーンの居酒屋が軒を並べる風景。これなら、別にわざわざ東京なんかにやって来なくても、生まれた街でノンビリ青年時代を謳歌した方がいいような気さえした。

 公開授業会場は、「税金をタップリつかいました」と言わんばかりの、これまたどこにでもある駅前の巨大なハコモノ。その大ホールに、250名もの生徒&保護者を集めて、秋冬シリーズ最後の大熱演を繰り広げた。
石神井
(フィレンツェ出発の直前、石神井での大盛況)

 しかしこの時の大熱演は、
「18時間後には、フランクフルトに到着している」
「22時間後には、フィレンツェにを闊歩している」
という、ホンの少しソワソワした気分。公開授業終了後、羽田空港に直接向かって、深夜1時過ぎのANA便に飛び乗るスケジュールであった。

 だからこの日の服装は、いつもの紺スーツではない。一応このクマ蔵にもポリシーがあって、「人前に出て話をする時には、必ず紺スーツで」と決めている。いくらか古びたスーツであっても、とにかく人の前に出る以上、20世紀男の礼儀として、紺スーツとネクタイを欠かすわけにはいかないのである。

 しかし諸君、この足で羽田空港 ☞ フランクフルト ☞ フィレンツェ ☞ ローマ ☞ パリと回るのに、まさか「紺スーツにネクタイに革靴」というわけにはいかないじゃないか。久しぶりに「準はとバスコース」をやるにしても、そのカッコじゃ余りにキツすぎる。
羽田国際線
(マコトに花やかな羽田国際線ターミナル)

 では、「いつもの旅行用の戦闘服で公開授業に臨むのか?」という問題になると、そんなのは前代未聞・言語道断・もってのほかの所業であって、他の先生方はいざ知らず、少なくとも今井君は駿台・奥井師に命じられた礼儀にもとるようなことはしたくない。

 21世紀になるかならぬかのうちに亡くなった奥井師は、東洋大学文学部長も歴任された知性あふれる20世紀紳士。「人前に出るならスーツとネクタイ」であるばかりでなく、若手の講師たちを前に、
「いいかね諸君、人前で上着を脱いでワイシャツ姿になるなど、紳士の風上にもおけぬ暴挙なので、ある!!」
「いいかね諸君、それだけではないのだ。人前でスーツの上着のボタンを開けるなど、礼儀の『れ』の字も知らぬヤカラの蛮行なので、ある!!」
と、厳命を下された。

 ということは、「旅行用戦闘服で授業」の暴挙は、まさに奥井師を裏切ることになる。というか、昭和そのものへの裏切り、20世紀への裏切りとさえ思えてくるじゃないか。
昭和
(20世紀男の昭和おじさまスタイル。鏡に映して自分撮りする)

 そこで諸君、12月18日の出で立ちは、上の写真で示すような、マコトに中途半端なものになった。人前で話すにもヨシ、フィレンツェやローマを闊歩するにもヨシというのだから、中途半端はどうしても免れなかった。

 今井君のポリシーには他にも頑固なところが多々あって、「物は大事に使う」もその1つ。ジャケットは25年前に埼玉県春日部市のデパートで購入したもの。「ロビンソン」という名のそのデパートは消滅したが、デパートが消滅しても、ジャケットは立派に生き残る。

 黒いズンボの方は、20年ほど前に世田谷区梅が丘の「コナカ」で購入。このセットが当時のお気に入りで、駿台での4月最初の授業は、毎年必ずこのセットでステージに立った。

 そういう歴史ある上下セットで、石神井の授業は大成功のうちに終了。21時、「秋冬シリーズを全て無事やり終えた」という深い感激の中、石神井公園駅から懐かしの西武池袋線に乗った。学部入学当時、毎朝これに乗って池袋を目指した。

 25kg入りの巨大スーツケースは、すでに宅配便で羽田空港に送ってある。ヤマト運輸「海外旅行・手ぶらサービス」というヤツであるが、これはホントに楽チンだ。1000円程度のお値段で、「仕事からまっすぐ空港へ」が可能になるなら、「こりゃいいや」のコンコンチキである。
カレー
(ラウンジ総合祝勝会は、もちろん「まずカレー」から)

 今井君はたいへん偉い。模範的に慎ましい。こういう場合には、思わず「空港までタクシー♡」をやりたくなるのだが、池袋まで西武線、浜松町まで山手線、浜松町からモノレール。おお、昭和男・20世紀男の模範として、こういう地道な移動もまた必須なのだ。

 羽田の国際線ターミナルは、モノレールから入るのが一番便利である。長い通路も階段もナシ。モノレールの改札を抜けると、もう目の前に航空会社のカウンターが並んでいる。

 しかも諸君、しつこく繰り返すようだが、クマ助はANAのダイアモンドメンバーであり、スターアライアンスのゴールドメンバーである。エコノミークラスのチケットでも、長い行列に並ぶ必要がない。

 誰もいないファーストクラスの窓口で、マコトに丁寧な応対を受けることが出来る。自称「モンド君」「なんちゃってファースト君」であって、年末年始の空港の大混雑も、クマ助には「どこ吹く風?」である。
おでん
(ヌードルコーナーには「おでん盛り合わせ」もある)

 羽田に到着したのが22時半。フランクフルトゆきの出発は、翌19日午前1時10分。2時間半のヒマを、モンド君たちの専用ラウンジで過ごす。デスクつきの個室も並び、無料で準・豪華ディナーを楽しめるレストランも併設されている。

 レストラン形式がイヤなら、ビュッフェスタイルの夕食もOK。お酒もフードも充実し、一番奥のヌードルコーナーでは、蕎麦&うどん、カレーにパスタ、10種類ものホットフードが楽しめる。

 この夜のクマ助は、ビュッフェのカウンターに腰を落ち着けた。何しろ2014年秋冬シリーズの総合祝勝会も兼ねた晩餐だ。モリモリ貪りたいし、グビグビ飲みたいじゃないか。

 やっぱり、まずビールとカレー。次に、まあるいハンバーガー。続いて、おでん。ビックリしたことに、ヌードルコーナーでは「おでん」だって選べるのだ。日本酒・ワイン・焼酎・ウィスキーも旨いのがズラリと並び、これなら総合・単独祝勝会も充実感タップリである。

 こういうふうで、午前0時40分、意気揚々とクマ助はANAのエコノミー席に乗り込んだ。いつものプレミアムエコノミーが満席で、無料アップグレード出来なかったのだ。マコトに狭苦しいけれども、たった12時間のことじゃないか。20世紀男代表はコチッと小さく固まって、窮屈な長旅に耐える決意をしたのだった。

1E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 14/18
2E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 15/18
3E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 16/18
4E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 17/18
5E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 18/18
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