Thu 150219 世田谷の旨いお魚 ☞ 7匹平らげる アラ汁が抜群 大阪・伊丹空港で散髪する | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 150219 世田谷の旨いお魚 ☞ 7匹平らげる アラ汁が抜群 大阪・伊丹空港で散髪する

 3月9日、豪雨の鹿児島から、いったん東京に帰ることにした。翌10日は大阪で仕事だから、要領のいいオジサマなら、大阪に直接向かうところである。鹿児島から九州新幹線で大阪に移動 ☞ 大阪の自由な一晩をエンジョイするぐらい、オジサマ連に許されてもいいじゃないか。

 しかし諸君、今井君はウルトラ品行方正なオジサマ。「大阪での自由な一夜」などという怪しげな行動には、ちっとも興味がない。そんなことより、とにかくオウチ&オウチ。さすがのクマ助も1月下旬以来、連日連夜のお仕事&祝勝会に疲れきって、今はとにかく自分のネグラが懐かしい。

 鹿児島からのヒコーキは、最初から最後まで大きく揺れた。出発の直前、低気圧は鹿児島を抜けて東に向かい、鹿児島にはサアーッと明るい春の日が射したが、ということは、今井君の乗ったヒコーキはほぼ低気圧と同じルートを通り、ほぼ低気圧と同じスピードで、日本の太平洋岸を東に進んだことになる。
オキメバル
(オキメバル君。世田谷の魚料理屋で)

 14時半、荒天の東京に到着。ちょっと時期がズレてしまったが、おそらく何度目かの「春一番」であって、空は暗く黄色くどんより曇り、その空から何となく濁った感じのヌルい雨が降り注ぐ。

 いつもいつもタクシーなどという贅沢をしていると、「お天道さまが許しませぬぞ」と叱られそうだから、この日のクマ助は空港バスに乗って、懐かしいネグラを目指した。

 バスは、まだ中央環状線を通らない。昔ながらの湾岸線 ☞ 浜崎橋 ☞ 三宅坂 ☞ 新宿のルート。新宿に接近するにつれ、代ゼミのシンボル「太陽の塔」が大きく見えてくる。いやはや諸君、去りゆく時代のモニュメントとは、マコトに悲しいものである。

 「やっぱりネグラが恋しい」とは言っても、「そうは問屋が卸さない」というのが世の中のオキテ。ちょっと一杯ひっかけて、ブログも滞りなくアップ、すぐさまネグラに潜り込もうとしたちょうどその時、恐竜時代からの友人から電話がきて、「これからちょっと飲もうぜ」と、あっという間に衆議一決してしまった。
お魚
(世田谷の魚料理屋で。断末魔な表情が素晴らしい)

 世田谷区の片隅でのその「ちょっと飲もうぜ」については、あえて詳細を語らずにおく。ただ、その店はかの吉田類どんもエッセイで熱く語っている。隠れたウルトラ名店であるらしい。

 この店に、もう5回も6回も通っている。なかなかお客の前に顔を出さないシャイなマスターがスンバラシイ。店を一人で仕切っているキップのいいオバサマがまたスバラシイ。

 クーラーボックスの中に横たわる10匹ほど新鮮な魚から、自分で好きなヤツを選んで「これをサバいてください」とお願いすると、5分ほどでキレイなお刺身になってテーブルに出てくる。次から次へと出てくるお魚は、まさに感激の対象。あっという間に7匹のお魚を丸裸にした。

 最も旨かったのは、最初にお願いした「オキメバル」。次に「ウマヅラ」。ウマヅラのほうは、キモもタップリ添えられて、「お魚の通」を自ら名乗る人なら、おそらく「オキメバルなんかより、圧倒的にウマヅラが甘い」と断言するところだろう。
ウマヅラ
(ウマヅラ君。キモもタップリだ)

 水槽の中には、大きな「オニカサゴ」も難しいトゲトゲな顔をして、我々の注文を待ち受けていた。狭い水槽の中で余生にダラダラしがみついているよりより、いっそのことスッパリとクマに食われて天国に召されたい。彼(または彼女)のトゲトゲ顔が、そう訴えているように思われた。

 しかし諸君、店の優しいオバサマが、「あれじゃ2人で食べるには大きすぎます」「2人じゃ無理です」と待ったをかけてくれた。酔っぱらったオジサマ2名というものは、世にも困った存在であり、世にも手に負えないヤツらである。いったん「食いたい」となったら意地でも食おうとするのを、オバサマがビシッと止めに入ってくれたのである。

 しかし、だからと言って「合計7匹、2人でキレイに平らげた」というのは、世田谷の隠れた名店と言えども、十分に歴史に残る大記録ではあるまいか。気がつけば、午前0時半。空っぽにした2合徳利が8本。2合×8本=合計16合とは、要するに2人で3時間、2升近くをカラッポにしたわけだ。
粗汁
(お魚7匹分のアラ汁が絶品だ)

 しかしそれも、7匹のお魚があまりに旨かったせい。クマ助のせいではござんせん。お魚のほうは、7匹すべての骨や皮やシッポまで残らず入れて、絶品アラ汁にしてくれる。

 今井君の故郷=昭和の秋田では「ジャッパズンル」といい、この頃はちょっと気取って「ザッパ汁」と標準語発音で呼ぶようだけれども、要するに骨の髄までお魚を味わって、1グラムも無駄にしない。

 幼いころからクマ助の最も好きな一品であり、その食べ方もマコトに巧み。これでも「昭和・海の男」の代表選手のつもりであるが、海の男なら「魚をどれほどキレイに食べるかコンテスト」にだって優勝しなければならないはず。今井君には、十分にその自信があるのだ。

 タクシーでネグラに帰ったのは、午前1時過ぎ。ちっとも酔っぱらっていないのは、「さすがクマどん」の貫禄である。日本酒と並行して、チェイサーという位置づけのビアもジョッキ4~5杯カラッポにしたが、諸君、これからでも90分授業2本ぐらいヘイチャラという勢いだ。

 だから、翌日の目覚めも爽やかそのもの。あんなにたくさん飲んだのに、2日酔いも一切ナシ。午前7時にはビシッと目覚める。まさに「早起き鳥」である。3月10日は、午前11時のヒコーキで大阪へ。夕暮れから大阪・枚方でお仕事の予定である。
雑誌
(伊丹の床屋さんで、こんな雑誌を発見。なかなかカッコいい床屋さんである)

 東京も大阪も言語道断に寒い1日であった。東京は冷たい雨、大阪・伊丹空港に接近するにつれ、ヒコーキは分厚い雪雲の中を大きく揺れながら飛行。奈良・京都・兵庫県北部方面は、激しく雪が降っているらしいのが空からも分かった。

 何しろ諸君、これは昨日クマ助と一緒に鹿児島を去った低気圧君の影響。丸1日を経て「爆弾低気圧」に成長した彼(または彼女)は、今や北海道東部に暴風雪をもたらし、日本列島を強烈な冬型の気圧配置に巻き込んで、大阪のこの雪を降らせている。

 小雪の舞う伊丹空港で、クマ助は「床屋さんに寄ってくかな」と決めた。まだ13時半。今日のお仕事は19時から。いったん梅田のホテルにチェックインするにしても、時間の余裕はタップリだ。

 この3年、すっかりお馴染みになった伊丹空港「そがわ」。今回は「頭は6mmのバリカンで、ヒゲは4mmで」という難しい注文をしてみた。ヒゲの方が伸びが圧倒的に速いので、ヒゲは頭髪よりも少し短く刈ってしまった方が得策なのである。

 14時半、散髪は滞りなく終了。心を込めて丁寧に仕事をしてくれる床屋さんに、感謝&感謝。大阪出張のたびにここに立ち寄って散髪する習慣も、すっかり定着したようである。

1E(Cd) Ono Risa:BOSSA CARIOCA
2E(Cd) 村治佳織・山下一史&新日本フィル:アランフェス交響曲
3E(Cd) Kirk Whalum:IN THIS LIFE
4E(Cd) Kirk Whalum:CACHÉ
5E(Cd) Kirk Whalum:COLORS
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