Wed 150121 富山での祝勝会 金沢駅前で古文ウルトラ大先生と遭遇 石川県小松の大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 150121 富山での祝勝会 金沢駅前で古文ウルトラ大先生と遭遇 石川県小松の大盛況

 2月12日夜、富山での祝勝会は「空飛ぶうさぎ」。オジサマたち4人だけの小規模祝勝会はちょっと寂しいが、小テーブルにみんなで小さく縮こまって過ごすシットリした世界も、オジサマになればなるほど味わい深いものである。

 店には1970年代から80年代にかけての懐メロがかかり、日本酒の種類もマコトに豊富である。懐メロに合わせて話題は「中3トリオのレコード復活」。その話題で奇妙に盛り上がるオジサマが一人いて、他の3人で彼にツッコミをいれ、彼もまたツッこまれる立場を満喫し、こういう夜も悪くない。

 「中3トリオ」と言われて理解できるヒトは、少なくとも20歳代以下にはもうほとんど皆無だろう。だって諸君、かつて中3だった元祖女子アイドル3人は、すでに56歳。今井君の生徒たちから見れば、すでに「ママ」を通り越して「オバーチャン世代」に近づいている。
うさぎ
(富山「空飛ぶうさぎ」で祝勝会)

 富山のヒトが絶対の自信をもって「オススメ」とおっしゃる店だけあって、お酒も料理もなかなかのものである。イケメンのオニーチャン従業員が「日本でこの店だけです」とニコニコ運んできた「ブリ粕だいこん」は、これは間違いなく絶品。さすがにブリの本場である。

 普通なら澄んだダシの中にいるはずのブリ君と大根ちゃんが、白い酒粕をベースにした濃厚スープの中でホッコリ鎮座していらっしゃる。ブリにも大根にもトロトロなスープが染み込んで、ぜひ全国の料理人にも学んでほしい逸品であった。

 外は雪、次第に風が強まって、北陸は天気予報どおりの吹雪もよう。こういう夜に、疲れ気味のオジサマ4人が酒粕のブリ大根でお腹からポカポカ暖まっているなんて、これ以上羨ましいシーンは考えられない。

 話も幾何級数的に盛り上がって、中3トリオなどというレトロな話題はすぐに離れ、ぐんぐん現実的な生々しいトピックに移行したが、その辺は企業秘密というか何というか、ここでは極秘あつかいにせざるをえない。
鰤粕大根
(ブリ粕だいこん。おいしゅーございました)

 真夜中すぎに解散、宿泊先のANAクラウンプラザホテルまでクルマで送ってもらった。こっそりコンビニに入り、お酒とビールと「チータラ」とビーフジャーキーを購入。テレビをつけてニュースショーを眺めていると、おお、こりゃ絵に描いたほどカンペキな「出張先の中年オジサマ」の図である。

 天気予報によれば、いまクマ助がダラけ放題にダラけている北陸地方は、どうやら今たいへんなことになっているらしい。「暴風雪に注意」「雷と突風に注意」「交通機関のマヒに注意」。画面上の緊迫感は、まさに頂点に達している。

 しかし諸君、実際の北陸は、マコトに穏やかな冬の夜であった。グッスリ眠って迎えた翌朝も、確かに雪はチラチラ舞っているけれども、別に交通機関が「マヒ」だとか「暴風雪」だなどという恐ろしい事態にはなっていない。ごく普通の北国の雪の日常がそこにあった。

 午後1時、富山駅から名古屋ゆき特急「しらさぎ」で金沢に向かう。北陸新幹線開業まで1ヶ月、富山の街はますます活気づいているが、レトロ好きの今井君としては「あれももうすぐなくなるな」「これももうすぐなくなるな」と、寂しさの連鎖を禁じ得ない。
富山しらさぎ
(雪の富山駅に停車中の特急「しらさぎ」。何だか寂しそうだ)

 当分の間、新幹線は金沢止まりだろうから、特急「しらさぎ」や「サンダーバード」がなくなることはないだろうが、富山-金沢間の運転本数は大幅に減少するはず。この白い車両にも10年間ずいぶんお世話になったが、おそらく今回がラストになるのである。

 金沢での宿泊は、珍しく「ホテル日航」。普段は金沢でも「ANAクラウンプラザホテル」を利用するが、今回はJALマイルでもらったJALクーポンの使用期限が近づいていた。こういうのを絶対にムダにしないのが今井君である。

 しかも諸君、普段は敬遠しているJAL系のホテルであるが、久しぶりに宿泊してみると、そのサービスはANA系に勝るとも劣らない。福岡、熊本、金沢、新潟などは、これからはむしろJAL系を積極的に利用しようと考える冬のクマであった。

 17時半、ホテルを出て金沢駅へ。今日のお仕事は石川県小松である。金沢からJR特急で15分ほどの距離だが、何しろ天気予報はまだ執念深く「北陸は暴風雪」「交通機関の乱れ」を懸命に伝えている。早めに仕事場に到着しておくほうがいい。
小松1
(石川県小松の大盛況 1)

 オドロキの出会いがあったのは、まさにその時である。駅前を全速力で進んでいたクマ助の目のに、古文のウルトラ大先生の勇姿が飛び込んできた。何しろ日本海は蜃気楼の名所。ウルトラ大先生の蜃気楼ぐらい、いきなりモワッと出現しても何の不思議もないが、うーん、あのありがたいお姿は明らかにホンモノである。

 あまりのことにボーゼンとしていると、蜃気楼閣下のほうも、どうやらこちらに気づいた様子。ビックリ&ボーゼンは、ウルトラ大先生のほうも同じであるらしい。
「あれ、あれ、あれ、あれェ?」
「今井サン&今井サン、今井サン&今井サン」
「何で金沢にいるの? 何で&何で、何で&何で?」
と、至近距離での質問攻めになったが、ウルトラ大先生はこれから金沢市有松で、今井君は小松でお仕事。要するにニアミスである。

 本来なら、「どうすか、その辺で一杯?」とニタニタするところであるが、仕事を間近に控えているんじゃ、大人しく手を振っただけでバイバイするしかない。

 再び特急「しらさぎ」に乗って、小松まで16分。夕暮れの小松はうっすら雪が積もって、人の気配がほとんどない。この5年ほど、毎年1度ちょうどこの時期に小松に呼んでもらっているが、前回も雪、前々回も雪。何故かクマ助が訪れる日には必ず雪になる。
小松2
(石川県小松の大盛況 2)

 約150名が集まって、熱演の開始は19時半、終了21時。実際に雪が降ってきたし、天気予報ではほとんど「危険だからオウチの外には出ないほうが無難」みたいな言い方をしていたが、元気な高校生諸君はキチンと予定通り小松駅前の会場に集まってくれた。

 「今ごろは、ウルトラ大先生も金沢で盛りあがっているんだろうな♨」と思うと、クマ助も負けてはいられない。使用テキストはBタイプ。冒頭から一気に爆笑が頂点に達し、ダルマさんでも弘法大師でも三蔵法師でも、みんな笑いすぎて孫悟空みたいにお空をビューンと飛んでいく。そのぐらい激烈な笑いが90分、休む間もなく継続する。

 もしクマ助の笑いがボクシングのパンチだとすれば、こりゃ誰でも「第1ラウンドでKO」という状況。いっそKOされてしまったほうが楽なぐらいであって、最終ラウンドまで容赦のない爆笑に耐え続けなければならない諸君の、腹筋と背筋がちょっと可哀そうになる。

 しかもその90分が終われば、ほぼ100%の確率で「こんなに面白いんじゃ、これからもこの授業をウケつづけなきゃ♡」と、受講生たちは胸を熱くしている。真っ赤に燃え上がり、メラメラ燃え広がったその激しい炎は、江戸の火消しの「め組」の連中が束になってかかっても、容易に消せるシロモノではないのである。

1E(Cd) Ashkenazy:RACHMANINOV/PIANO CONCERTOS 1-4 2/2
2E(Cd) The State Moscow Chamber Choir:RACHMANINOV/VESPERS op.37
3E(Cd) Brendel(p) Previn & Wiener:MOUSSORGSKY/PICTURES AT AN EXHIBITION
4E(Cd) Sinopoli & New York:RESPIGHI/FONTANE・PINI・FESTE DI ROMA
5E(Cd) Dutoit & Montréal:RESPIGHI/LA BOUTIQUE FANTASQUE
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