Thu 141211 羽田から白い富士 新年会②大阪版 人形浄瑠璃とラグビー ポンポン☞パンパン | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 141211 羽田から白い富士 新年会②大阪版 人形浄瑠璃とラグビー ポンポン☞パンパン

 1月3日、東京はたいへんな快晴で、羽田に向かうモノレールの窓から、真っ白な富士がキレイに見えた。

 「真っ白な富士がキレイ」ということになれば、日本列島は当然たいへんな寒気団に覆われているのであって、未明から夜明けにかけて、京都で大雪。「京都府内で積雪20cm」というニュースに震えながら、新年のクマ助は早朝から羽田空港に向かったのである。

 新年早々「おや♨、また海外ですか?」というわけではないので、羽田ゆきのモノレールにクマが乗っていたのは、
  ① この日パリに帰るある人物の見送り
  ② 新年会②、大阪バージョンに参加
という2つの目的があったのである。

 もう1月3日というのに、羽田の国際線ターミナルはたいへんな混雑。搭乗手続きの窓口には長蛇の列ができていた。どれがエコノミーの列でどれがビジネスクラスの列なのか、あんまり列が長くて区別がつかない。係員が大汗をかきながら案内につとめている様子も、お正月らしくて大いにおめでたい。

 ここで朝食にお茶漬けをかきこむ。「おせちもいいけど、茶漬けもね」であって、お茶漬け屋もまた大混雑。お茶漬けが出てくるまで15分もかかるのには違和感があるが、ま、難しいことは言いっこナシだ。なかなか旨かったから、今後この店を海外旅行出発時の定番にするかもしれない。
ラウンジ
(羽田国内線スイートラウンジ。今年もたっぷりお世話になる)

 お見送りが済んでから、クマ助はモノレールで国内線ターミナルに移動。昨年もまたANAダイアモンドメンバーの資格を見事クリア、11万ポイントを獲得して、堂々と「スイート・ラウンジ」を利用できる。ラウンジ入口に門松も飾られて、いやはやたいへんおめでたい。

 大阪までは、貯まったマイルでゼロ円飛行。しかもこのゼロ円飛行、プレミアムクラスである。この朝の大阪便は言語道断に空いていて、プレミアムクラスの乗客はたった3人であったが、それでも諸君、「お正月のお祝いに、おせち料理でございます」という御馳走が運ばれてきた。

 眼下には真っ白な富士。やがて南アルプス☞濃尾平野☞琵琶湖畔と続き、キラキラ輝く雪化粧の風景を眺めながら、おせち料理に舌鼓を打つ。ついでだから赤ワインもお願いして、おめでたさに大きな輪っかをかけてみた。

 大阪到着10時10分。ここからタクシーに乗って、国立文楽劇場を目指す。さすがにタクシーはどう頑張ってもゼロ円にはならないから、涙をこらえて現金で支払う。時間の関係で、どうしてもこういう贅沢をしなきゃダメなのだ。

 大阪のタクシーは、電子マネーどころかクレジットカードも使えない。どういうもんでしょうかね。「都」を名乗ろうとするほどのウルトラ大都市なんだから、タクシーももう少し便利にしたほうがいいんじゃないですかね。
チケット
(本日のチケット)

 文楽劇場に到着、10時40分。劇場の前に長蛇の列ができているのは、鏡開きのお神酒をもらうためである。早めに到着すれば、人形浄瑠璃ののお人形さんからお酒を注いでもらえる(2014年1月4日にアップした記事を参照)。

 しかし係のヒトが「今年の列は尋常じゃありません」というほどの人気で、10時40分の到着ではお神酒をもらうのがやっと。お人形さんはとっくに劇場の中に姿を消してしまっていた。見事な2匹の「にらみ鯛」を睨みながら、お神酒をグビッと飲み干して、いよいよ2ヶ月ぶりの人形浄瑠璃が始まった。

 演目は、①花競四季寿、②彦山権現誓助剣、③義経千本桜。舞台の上にも可愛い「にらみ鯛」と「羊」の凧が飾られ、劇場は超満員。昨年はウルトラ大物の引退が相次ぎ、文楽の今後が危ぶまれたものだったが、三味線でも人形でも超ベテランが健在、「まだまだ大丈夫」の実感があった。

 語りのほうも、咲甫大夫とか呂勢大夫とか、中堅&若手の台頭が著しい。今井君は文楽鑑賞歴すでに35年のツワモノであって、昭和の大物、竹本津大夫や竹本越路大夫の全盛期さえ目撃してきたが、平成の若手だって決して負けてはいないように思う。
にらみ鯛
(大阪、国立文楽劇場のにらみ鯛)

 観客も、スンバラスイ。東京の観客はマコトに大人しいが、大阪の観客は盛んに声をかけ、拍手も遠慮することが一切ない。超満員の大拍手は、その場に身を置くだけで鳥肌が立つ。「清治!!」「文雀さん!!」「待ってました、咲大夫!!」の声を聞いていると、ふと江戸中期の熱い大坂にやってきた錯覚を覚えるぐらいだ。

 特にこの日のクマ助が感激したのは、「大当たり!!」のヒト声。2つめの演目「彦山権現」が豊竹咲大夫の大熱演で幕になった瞬間であったが、最前列右側の男性客から「おおあたり!!」の声がかかったのである。

 一緒に見ていた太古の昔からの友人に尋ねると、「大阪では珍しくない」とのこと。おおそうか、こりゃいいや。2015年の今井君も、ぜひ会場全体から「おおあたり!!」の歓声をかけられるように、いっそう力を尽くして熱演につとめようじゃないか。
提灯
(2次会は心斎橋あたり。細道の奥、こんな提灯の店であった)

 こうして、新年会・大阪バージョンは午前☞午後の人形浄瑠璃から始まるのである。終演、15時。難波まで歩いて、南海難波駅近くのお蕎麦屋に入った。これも昨年と同じコース。何の変哲もない普通の蕎麦屋であるが、中年の店主の笑顔が、やっぱりたいへんおめでたい。

 この店で日本酒に焼酎そば湯割りをグビグビやって、新年会は一気に盛り上がる。何と言っても今年の話題は「不調だった早稲田ラグビー」。だって諸君、高校時代に大活躍した逸材を集めてなお、大学選手権の予選リーグ敗退だなんてのは、信じがたいというより、ファンとして受け入れがたい結果なのである、

 太古の友人とは、大昔の国立競技場や秩父宮ラグビー場でともに観戦した仲であって、「早稲田が準決勝に残っていない」となると、お正月のめでたさも半分ぐらいになっちゃうじゃないか。

 1時間にわたる激論とともに、トロトロした熱い蕎麦湯割りを痛飲。話は相当マニアックに走り、人形浄瑠璃からラグビーへ、テーブルの上は一気に「荒ぶる」な雰囲気に。すると諸君、驚くじゃないか、向こうのテーブルの中年男性がいきなり話しかけてきた。

 「実は」と、彼は笑顔でおっしゃった。「ボクは○○高校のチームドクターをやってましてね」というのである。○○のところは匿名にしておくが、たったいままで花園ラグビー場にいたとのこと。○○は、日本で1or2を争うほどの超強豪校である。いやはや、そういうヒトから声をかけられるほど、話がマニアックに熱していたらしい。
お好み焼き
(2次会は、お好み焼き&ワイン)

 この段階で、クマも太古の友人もすっかり酔っぱらっていて、同じ話を繰り返してどうどう巡りが始まっていたほどだったが、やっぱり新年会に2次会は必要だ。寒風の中を心斎橋まで歩いて、暗い細道の奥のお好み焼き屋で赤ワインを飲んだ。

 考えてみれば、さっきの蕎麦屋で大きな牡蠣が6個も入った「牡蠣そば」をすすったばかりであるが、「いいじゃないか♨新年会なんだから」ということで、一番大きな「ミックス玉」を焼いてもらった。

 立派なオヒゲが今井君と相似形の若い旦那であった。旦那と話もかなり弾んだが、いやはや、考えてみれば朝の羽田のお茶漬けから☞ヒコーキのおせち☞劇場前のお神酒☞蕎麦屋の焼酎と牡蠣、ポンポンの中はすっかりパンパンで、破裂寸前のアリサマである。

 地下鉄でうっかり居眠りをして、とんでもない所まで運ばれていきそうになったクマ助であったが、心斎橋から乗り込んだ地下鉄が、ちょうど梅田に到着したところでムックリと覚醒。今年もタップリお世話になりそうなインターコンチネンタルホテルにたどり着いた。今晩もポイントでゼロ円宿泊、大阪でも素晴らしい新年がスタートしたのであった。

1E(Cd) Grover Washington Jr.:WINELIGHT
2E(Cd) Kenny Wheeler:GNU HIGH
3E(Cd) Jan Garbarek:IN PRAISE OF DREAMS
4E(Cd) Joe Sample:RAINBOW SEEKER
5E(Cd) Joe Sample:SWING SWEET CAFE
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