Sat 141101 早朝の温泉、初冬の田園風景 新潟からの大移動 たまプラーザの大盛況 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 141101 早朝の温泉、初冬の田園風景 新潟からの大移動 たまプラーザの大盛況

 11月17日、新潟・月岡温泉で目覚めたのが午前5時。「おやおや、ずいぶん早いお目覚めですね」であって、4合徳利2本をペロリとやった翌朝としては、まさに破格の早いお目覚めである。

 普通なら2日酔いの苦痛と苦悩と苦渋にウンウン唸り、深い後悔と反省に真っ青な顔をして、8時か9時になってようやく不承不承のお目覚めとなるところである。

 しかし諸君、そこはそれ、ゴジラにメカゴジラを難なく一蹴した怪傑クマラである(昨日の記事参照)、苦痛にも苦悩にも後悔にも一切ひるむことがない。せっかく温泉に宿泊して、万が一お湯につかることなくこの宿を去るようなことになれば、末代までのツラ汚しと非難されかねない。

 そこで5時起床。11月半ばの午前5時はまだ夜明け前である。島崎藤村もビックリの夜明け前グマは、タオルをぶら下げて硫黄のカホリの中へまっしぐら、呼吸が苦しくなりそうな強烈なカホリの中、誰もいない早朝の浴場で黄緑色のお湯を満喫したのであった。
弥生時代
(越後平野、月岡の冬の田園風景)

 部屋に帰って窓を開ければ、諸君、驚きの田園風景が広がる。上の写真を見てくれたまえ。広々とした水田は刈り入れもすっかり終わり、大地は来夏の出番に向かって滋味&養分を着々と蓄えつつある。いくら見渡しても「花も紅葉もなかりけり」ではあるが、その代わりに豊かな山の辺から白い焚き火のケムリが上がっている。

 まさか仁徳天皇じゃあるまいし、かまどのケムリを見て「民草の暮らしは豊かなるらむ」と安堵の胸を撫で下ろしたわけではないが、初冬の風景に中に一筋ゆったりと立ち上るケムリののどかさは、花にも紅葉にも勝る豊かな風景を作り出しているのであった。

 あれは何のケムリだろうか。稲ワラを燃やしているのかもしれないし、ホントに「民のかまど」なのかもしれない。焚き火の中では焼き芋がちょうどいい塩梅にできあがって、居並んだコドモたちが「うわ!!」「あっちっち!!!」と絶叫しているかもしれない。

 10時に旅館のフロントでスタッフと待ち合わせ、新潟シリーズを主催してくれた塾のエラい先生も迎えに来て下さって、クルマで新潟駅に向かう。あいにくの雨模様で、新発田から新潟までの広大な田園風景は強い雨に包まれた。
たまプラーザ1
(神奈川県たまプラーザの大盛況 1)

 しかし田園地帯の雨もまた素晴らしく風情があって、雨に打たれた田んぼにはたくさんの白鳥の群れが佇んでいる。あんな田んぼの真ん中では、イヌやネコに襲われやしないかと心配になるが、白鳥というものはなかなか狼藉者なので、例のクチバシで指なんか挟まれようものなら、人間だって悲鳴をあげずにいられないほど痛い。

 だから、あんな大集団で油断なく構えていれば、イヌもネコも寄せ付けない強烈な軍団になるのである。ニャゴロワなんかがニャゴニャゴいいながら接近したら、あっという間に追い払われてしまうはずだ。

 新潟発11時の新幹線に乗って、東京駅には13時に到着。旭川から始まった今回のオデュッセイアは、旭川☞東京☞新潟☞東京というV字型移動の2連発。さすがに疲れたけれども、疲れた疲れたとばかりも言っていられないので、実はこの直後、夕方から「たまプラーザ」でお仕事が待っている。

 たまプラーザは、渋谷から東急田園都市線で30分ほど、長距離移動の連続の後に、通勤通学電車での短距離移動がオマケとしてくっつくわけだが、意外に疲労度はこっちのほうが高い。

 ヒコーキならプレミアムシート。長距離の鉄道移動ならグリーン車で大きな顔をしてふんぞり返っていれば済むけれども、短距離の首都圏内移動で通勤通学電車ということになれば、夕暮れの大混雑の中、痴漢に間違われないように細心の注意を払いつつ、吊り革にぶら下がって渋谷からの30分を耐えなえればならない。
たまプラーザ2
(神奈川県たまプラーザの大盛況 2)

 たまプラーザ到着、17時半。「プラーザ」という奇妙な引き伸ばし方についてクマ君としては若干の違和感を禁じ得ないが、ここは「あざみ野」「青葉台」「宮前平」など、郊外型の高級住宅地として知られているあたりである。

 我々の校舎は、あまり目立たない。20世紀独特の駅前巨大戦艦校舎とは違うのである。栄えているのは駅の北口なのに、校舎は反対側の静かな南口。街の灯りもほとんどなくて駅前の道は薄暗いし、クリスマス間近の賑わいからはほど遠い。

 南口の寂しい通りをしばらくトボトボ歩いていくと、交差点に信号機が所在なげに立ち尽くしている。信号なんか必要ないぐらいクルマの往来のまばらな所で、赤信号がグリーンに変わるまで大人しく待っていても、通過するクルマは1台か2台に過ぎない。

 その交差点で左に折れ、もう30秒ほど歩くうち、余りの静けさに「あれれ、道に迷ったかな?」と、そそっかしい今井君は駅のほうに引き返しかけるのだが、諸君、その暗がりにモサッと立っている雑居ビルの3階が我々の校舎、今夜のクマ君の仕事場はここだ。

 高学力の生徒層が厚い地域であるから、今日の出席者一覧表を眺めてみるに、「おお、優秀ですね」とタメイキが出る。10年前までウルトラ有名講師をやっていた某予備校では、なかなか考えられなかったような優秀な一覧表である。
ちゃんこ鍋
(三軒茶屋で単独祝勝会、ちゃんこ鍋、3人前)

 広報部のスタッフが取材に来て、インタビューに応えてあれやこれや語っているうちに、やがて午後7時がやってきた。今日も大盛況であって、出席者約90名。うーん、40人も入ればパンパンのパンであろう教室は、始めから酸欠状態に近かった。

 「おやま、100名に達しないのは久しぶりですね」とおっしゃるアナタ。そんなこと言ってないで、一度「たまプラーザ校」を訪ねてみていただきたい。こんな静かな住宅街の薄暗い雑居ビルに、よくぞこんなに優秀な生徒諸君ばかり90名も詰めかけたものである。スタッフの健闘を讃えたい。

 部活の都合で遅れちゃった諸君には、もはや椅子さえ準備できないほど。椅子が足りないのではない。椅子は校舎にたくさん存在するのだが、その椅子を入れるスペースが、教室の中に存在しないのだ。

 あえて残ったスペースを探せば、教壇の上ぐらい。しかも諸君、「教壇の上でも構いません。話を聞かせてください」というレベルの激しい熱意に、クマ君はすっかり心を打たれてしまうのである。

 酸欠状況の中での大熱演は、思わず10分以上延長してしまい、終了は20時45分。ホントならこんなギューギューの時には1分でも2分でも早く話を簡潔にまとめてあげたいのだが、「心を打たれた」☞要するに感激してしまったクマどんは、思わず普段話さないことまで話してしまったのだ。
〆
(〆はうどんと中華麺。左がうどん、右が中華麺。今井君はこういう場合でも几帳面が好きだ)

 21時、たまプラーザ駅まで走って、「南栗橋ゆき」の急行電車に乗る。南栗橋とは、埼玉県の北の端っこ。神奈川県からはるばる東京都を横断し、埼玉県東部をひた走って「もうほとんど栃木県」という長い長い旅をする。神奈川のヒトビトに埼玉県東部の病院や自動車学校の広告を提示しながら、電車は闇の中をひた走った。

 クマ君はさすがにそんな遠くまで電車どんにつきあってはいられない。途中、渋谷の手前の三軒茶屋で降りて、今夜の単独祝勝会の会場に向かった。東京もグッと冷えてきたので、どうしても祝勝会は鍋物がいい。個室に入って、少しも躊躇わず「ちゃんこ鍋、3人前」を注文。これに日本酒の熱燗を3合も4合も組み合わせれば、心も身体もすっかり落ち着いてくる。

 冬の鍋物は、何と言っても〆の麺類がお楽しみ。今夜の今井君は、「うどんも食べたいが、中華麺もはずせない」という心境である。「ええっ、ちゃんこ鍋に中華麺ですか?」と驚く諸君、「合うの?」とかメンドクサイことを言ってないで、一度試してみなはれ。人生は短いんだから、「ツベコベ言ってるより、生むが易し」であることは間違いないのだ。

1E(Cd) Enrico Pieranunzi Trio:THE CHANT OF TIME
2E(Cd) Quincy Jones:SOUNDS … AND STUFF LIKE THAT!!
3E(Cd) Courtney Pine:BACK IN THE DAY
4E(Cd) Dieter Reich:MANIC-“ORGANIC”
5E(Cd) Tuck & Patti:AS TIME GOES BY
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