Sun 140907 ナデシコの点滴 ペパーミントティー 芝居を見に行く 芝居の後は下北沢 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 140907 ナデシコの点滴 ペパーミントティー 芝居を見に行く 芝居の後は下北沢

 何も例外なく毎日、こんなに激しい生活をしているわけではない。何しろブログには激しい場面ばかり強調して書くから、読者の中には「今井先生って、ものすごく元気なんですね」と誤解してしまうヒトもいる。
 そりゃ諸君、毎日アムステルダム周辺を闊歩し、そうかと思えばマルセイユ上空を飛行、天ぷらカウンターを占領し、300グラムのステーキのオカワリを繰り返したかと思えば、赤ワインのボトルを毎日2本ずつカラッポにしてしまう。365日そんなことを続けていたら、クマの肉体がいくつあっても足りないじゃないか。
 だから、9月の終わりとか10月の初めぐらいは、今井君だってマコトに大人しく静かな秋の一日を過ごすのだ。東京で少し冷たい秋の雨が降った9月30日、落ち着いた今井君のいかにも渋いオトナな1日を、ここに記録しておきたい。
 午前、まずナデシコどんを捕まえて点滴しなくちゃいけない。点滴を怠ければ、5kgも体重のあるデカいニャゴはともかく、たった3kgのナデシコの場合は、腎臓病があっという間に悪化してとりかえしのつかないことになる。
ナデシコ
(ナデシコの点滴)

 空色のエリザベスカラーをつけたニャゴロワの写真がたいへん評判が良かったので(一昨日の写真参照)、ネコについても絶対にエコヒイキをしたくない今井君としては、ナデシコの点滴中の写真もどうしても公開したくなった。右手で点滴しながら、左手で撮影するのはなかなか難しいけれども、話がネコとなればどんな努力でも惜しまない。
 恐がりのナデシコを捕まえて点滴すること自体が至難のワザ。「点滴ですか? はいはい、どんどん行きましょう」と嬉しそうに走ってくるニャゴとは、難易度に大きな相違がある。この小さい肉体、しかもシマシマの保護色だ。いったんどこかに隠れてしまえば、日本人の狭いオウチの中でだって、発見するのは容易ではない。
 だから「今日の点滴はニャゴ」という1日と、「ナデシコ点滴の日」では、朝から緊張のレベルが違う。何としてでも1発でつかまえなければならないし、失敗すればナデシコの命に関わる。こうして余裕で撮影なんか出来るようになったのは、点滴開始1年半を過ぎてからのことである。
 点滴が終わると、大好きなペパーミントティーを楽しむ。どういうわけか、マルセイユから帰って2週間のうちに、今井君はすっかりハーブティーファンになった。カモミールもいいが、やっぱりペパーミントは別格。昨年の秋、北海道北見に出張してもらってきたペパーミントティーを、いまも大事に飲んでいる。
ペパーミント
(北海道北見のペパーミントティー)

 その凝り方がまたマコトに今井君的なので、前夜寝る前から準備を怠らない。ペパーミントのティーパックを入れたコップに冷水を注ぎ、冷蔵庫の中で水出しにする。午前2時に冷蔵庫に入れれば、翌朝8時にはコップの中身がちょうどいい色になっている。
 しかも諸君、そこでゴクゴク飲んでしまっては余りにもったいないので、朝グマどんはまずコーヒーを2杯飲む。朝食として、リヨンで買ってきた濃厚な巣蜜を味わい、「やっぱりオレはクマなのか」と自覚を新たにし、それからお風呂に1時間ゆっくり浸かる。
 「どうやったらお風呂に1時間もはいっていられるんですか?」という質問も受けるが、秘密は「文学全集」であって、数年前からお風呂の中での読書に夢中のクマどんは、1冊500ページもある3段組みの文学全集を、お風呂の中だけで30冊も読み上げた。
 こうしてお風呂から出てくる頃には、肉体はもう冷えたペパーミントティーだけを求めている。「ビール」でもいいが、爽やかな秋の朝はやっぱりペパーミントのカホリがいいじゃないか。
 しかも諸君、これほどキリッと冷えているお茶でも、さすがペパーミントだ、食道から胃にかけて、飲んだ瞬間にポカポカ温まってくる感覚がたまらない。「また北見に行きたいな」「北見に出張はないもんだろうか」と熱望する瞬間であるが、熱望の理由がペパーミントというんじゃ、なかなか問屋が卸してくれない。
巣蜜
(リヨンで購入した巣蜜。朝食にベストである)

 こういうふうで、今井君はますます健康である。マルセイユ滞在中に紅茶とハチミツが大好きになり、するとついでに緑茶とウーロン茶も好きになって、お酒を飲むにもウコン茶が傍らにあることが多くなった。そこへカモミールにペパーミントなんだから、ほとんど「健康のためなら命がけ」みたいな雰囲気が漂っている。
 夕方からは、芝居にも出かける。池袋サンシャインシティでキャラメルボックスの芝居があると聞けば、のこのこ池袋まで出かけて夕暮れのヒトトキを過ごすのにヤブサカではない。
 小田急線でも山手線でも「今井先生だ!!」「お、今井だ」の激しい視線にさらされつつ、一路サンシャイン劇場を目指す。代ゼミにつづいて秀英予備校も大規模な縮小を発表。河合塾トップ講師の不祥事も発覚。いやはや、業界はてんやわんやだが、今井君はあくまで暢気に生きていく。
 芝居が始まる前に「腹ごしらえ」は済ませたいので、古色蒼然としたサンシャインシティでトンカツを貪ることにする。コムズカシイ演劇の前に「特大ヒレカツ定食」となると、その後の睡魔が心配だが、睡魔に今井君が屈服するようなことになるなら、「それは芝居のほうが悪いのだ」と開き直る。
 そんなふうに開き直れば、トンカツの他に生ビール ☞ 日本酒も注文することになり、あっという間に芝居の開演時間が迫る。残った日本酒をグビグビ飲み干して、何とか開演には間に合った。
無伴奏ソナタ
(キャラメルボックス「無伴奏ソナタ」チケット)

 芝居のタイトルは「無伴奏ソナタ」。うーん、脚本に若干の不自然さがあって、「何もそこまで無理しなくても」と思わせるところがあったけれども、フィナーレはたいへんな喝采に包まれた。
 中でも今井君の後ろの席にいた女子は激烈。開幕1時間過ぎあたりから、激しく泣きじゃくりはじめ、鼻をすする轟音が1時間鳴り止まない。鼻ぐらいかんだって誰も文句は言わないのに、60分にわたってすすりあげられた洟水の体積を考えると、気弱な今井君は心臓が縮む思いがする。
 東京公演は今日が最後だが、このあとキャラメルボックスは名古屋☞大阪☞岐阜と全国ツアーを続けるんだそうだ。劇団を代表する女優さんがアタマを下げながら、「番宣戦隊バンセンジャーになってください」と言ったぐらいだから、今井君もここでキチンとバンセングマになっておこうと思う。
 名古屋にも大阪にも岐阜も、今井受講生がたくさん存在するなず。現受講生もモト受講生も、是非ともお小遣いをはたいてキャラメルボックス「無伴奏ソナタ」を目撃してほしい。喝采してもいいし、もちろん首を傾げたってかまわない。
赤提灯
(下北沢南口「十七番地」。小劇場「スズナリ」の1階である)

 さて、演劇の後はもちろん飲み会なので、その場所が下北沢であるのもいつもと同じことである。ただし、目指していた「禅べえ」が定休日。仕方なくすぐそばの「十七番地」に入ってみた。
 下北沢南口「ザ・スズナリ」至近、「鈴なり横丁」の一角である。路上にテーブルを出した焼鳥屋が4~5軒ズラリと並ぶ。欧米人の観光客も多いし、小劇場の老舗のお膝元だけあって、昭和な演劇青年が激論を交わしている姿も目につく。
 ただし、コウルサイ今井君のテイストにはどうもこの店の雰囲気は合わなかった。30分ほどで早々に退散を決意。演劇青年の激論は大好きだが、この日の「十七番地」を満たしていたのは、大声で騒ぐだけの単なる酔っぱらいばかりだったのである。
 こういう時は、馴染みのお店にサッサと移動したほうがいい。同じ下北沢南口でも、23時近い「博多とりを」なら、静かに落ち着いた雰囲気で芝居の感激を噛みしめることができる。
 注文しないうちからクマ大好物の「しらすおろし」が運ばれてくるのがいい。ウーロン茶割り、ウコン茶割り、緑茶割り、ありとあらゆるお茶割りをオカワリして、深夜の今井君はまたまた最高レベルの幸福に浸った。
 注文した「アゴの一夜干し」、たいへんおいしゅーございました。あんまり美味しいので、馴染みの店員さんに思わず「ここはシモキタで一番の店かもしれませんね」とお世辞を言ってしまったりする。そういう楽しい一晩が、すぐに戻ってきたのだった。

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