Wed 140730 世界中の大事件 予備校は大丈夫、むしろ絶好調だ ガリガリ天ぷらとプロ野球 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 140730 世界中の大事件 予備校は大丈夫、むしろ絶好調だ ガリガリ天ぷらとプロ野球

 日本中で、あるいは世界に目を向ければいっそうのこと、「とても暢気にしてはいられない」という悲惨な大事件が連続し、「自分はこんなに陽気にブログなんか書いてていいのか?」と、思わず首を傾げてしまう毎日である。
 9月中旬、広島を訪れる予定になっている。しかも20日&21日の2日連続である。21日の会場は今回の被災地域に極めて近い。広島大学至近の「広島高屋校」であるが、2年前にも公開授業をやったばかり。真剣に受験勉強に取り組む諸君の表情が印象的であった。
 その大好きな広島で、大規模な泥流が発生し、俄かには信じがたいほどの数の人々が犠牲になっている。泥流の犠牲になった方々の冥福を心からお祈りするとともに、西日本全域、豪雨の被害に遭った地域が、一日も早く、一刻も早く、復旧することを願っている。これ以上の被害拡大が絶対に起こらないよう、天に祈るばかりである。
大正15年
(8月21日、神宮球場に立ち寄った。この球場は大正15年生まれの88歳。様々な大事件に立ち会ってきた球場である)

 事件はごく身近なところでも起こるので、某予備校情報をめぐって、今井君はますます「居ても立ってもいられない」という気持ちである。しかしその「身近なところ」について、今の段階ではまだ軽々に詳しい言及をすべきではないと考えるので、この場での具体的な発言は差し控えておく。
 とは言っても、すでに地上波のテレビニュースや全国紙の1面でさえ、「代々木ゼミナール」と実名をハッキリ出して報道しているし、ヤフーニュースでもトップ記事扱い。今井君だって「元・代ゼミ講師」であり、一応「代ゼミ四天王」の1人だった過去もあるから、ある程度の見解を示さずに、完全に放置するわけにはいかないだろう。
 まず、何よりも心配なのは代ゼミの生徒諸君である。もちろん元同僚の若い先生方についても心配でならないが、彼ら彼女らはもう立派なオトナである。今井君なんかが口を出す必要はカケラほどもないと確信する。
 今の生徒諸君は、受験を控えて一番大切な時期である。今になってこの類いの情報が流れたら、ソワソワしてとても受験勉強どころじゃなくなっちゃうのが当たり前だ。どうしてあえてこの時期を選んでこんなたいへんな発表をしたのか、ゼミナール側の対応には大いに理解に苦しむところである。
 しかし受験生諸君、落ち着きたまえ、落ち着きたまえ。とにかく大事なのはキチンと毎日の勉強を進めること。さすがに「いきなり授業打ち切り」などというバカげたことにはならない。大好きになった先生の授業に最後まで食らいついて、着実に一歩一歩進んでいきたまえ。周囲の環境がどうあろうと、日々の努力さえ怠らなければ、チャンと合格に近づいていけるのだ。
神宮球場1
(夜の神宮球場、外観)

 マスコミの報道については、相変わらず平板で一面的。いやはや、「何でこんなに平凡なことしか言えないんだ?」と、思わず「苦笑&失笑」のレベルである。
「少子化の影響で浪人生が激減し、受験産業の経営に影がさし始めていた」
「かつて『3大予備校』と呼ばれた一角がついに崩壊した」
「いよいよ予備校経営は苦難の時代に入った」
というのであるが、そんなこと言ったって、それは崩壊してしまったその「一角」だけの特殊事情にすぎない。別に我々は「何ともない」「どこ吹く風」であって、むしろますます絶好調であると実感する。「We are still here!!」の雄叫びとともに、ますます攻めに攻め、教育の世界に攻撃&攻撃を続ける所存である。
 崩壊には崩壊の予兆と前兆があるので、敏感な今井君は今からすでに10年前に、微かな予兆をハッキリと捕らえた。うーん、組織が崩壊する予兆は
「雰囲気が妙に軽い」
「軽いワリには異様にトゲトゲしている」
の二本立てなんじゃないだろうか。熱い高揚感や達成感が消え去った空虚な雰囲気の中に、危険な無数のトゲトゲが浮遊している感覚。崩壊の予兆とは、そのようなものである。
 一見したところ、秋の空のように青く澄みきった空気がそこにあって「心も肉体も吸い込まれていきそう」と感じるような、マコトに爽快な軽々とした空気が社内を満たしている。ところが、そのいかにも爽快な空気を胸一杯に吸い込んでみると、その空気の中に微細な黒い鋲のようなものがウヨウヨ飛び回っていることに気づく。
 講師どうしの会話にも、講師と生徒たちとの会話にも、もちろん講師と職員との会話にも、微細であるぶん取り扱いが困難を極める類いのトゲトゲした粒子が含まれる。こういうのは説明がマコトに難しいので、だからこそ10年前に感じ取れたのは敏感な今井君だけだったのかもしれない。
神宮球場2
(8月21日、神宮球場「巨人vsヤクルト」の風景)

 若い受験生たちと長期に渡って密接に付き合っていくには、このトゲトゲした粒子はたいへん危険な存在である。見せかけの空気が軽ければ軽いほど、トゲトゲのトゲはますますトゲトゲしくなるので、2004年12月、今井君が「もう代ゼミにこれ以上いたいとは思えないな」と感じたころ、講師室内で交わされる会話の一言一言に、ザラザラしたトゲトゲが大量に含まれていたものである。
 ま、今日のところは、この程度の分かりにくい表現で勘弁してくれたまえ。いずれそのうち、今回のこの崩壊についてベテランらしくキチンとした説明がつけられると信じる。今のところは、自分自身の動揺が激しくて、とてもこれ以上詳細なコメントを書くことが出来ない。
 しかし、「3大予備校の一角が崩壊した」と朝日新聞が嬉しそうに表現したにも関わらず、受験の世界が今日も明日も明後日も生き生きと息づいていることは、このウルトラベテラン今井が保証する。受験生諸君、だから安心して、明日も明後日も、来月も再来月も、元気にどんどん我々の授業を受講してくれたまえ。
 むしろ危険な軽いトゲトゲは、マスメディアの世界のほうに激増しているんじゃないだろうか。勝ち誇ったように「少子化だ」「経営悪化だ」と一面的に歌い上げている新聞業界やテレビ業界のほうが、はるかに深刻な危険に直面しているように今井君には思えるのである。
 マコトに申し訳ないが、我々の世界は10年経っても20年経過しても、ガッツポーズで「We are still here!!」と叫ぶだろうし、若々しい「We are still here!!」の歓呼は、真剣な若者が世界中に存在する限り、決して絶えることはない。
花火
(午後8時、神宮球場上空に華やかに花火が打ち上げられた)

 8月21日、群馬県前橋から帰った今井君は、まず新宿駅南口にある天ぷら屋さんで「We are still here!!」の会合に参加。大好きな天ぷらであるが、残念なことに上記の予備校情報にすでに接していたクマどんのノドにはザラザラしたトゲがたくさん引っかかって、大好物の天ぷらもあんまり旨くない。
 というか、この店の天ぷら自体があまり上等なものではなかったのだ。いつもの店なら、カウンターに陣取って職人さんに目の前で揚げてもらい、熱い揚げたてをホーホー息を弾ませながらカリカリやるのである。
 ところがこの日の天ぷらは、「盛り合わせ」。どこでどんなふうに揚げたのか得体の知れない天ぷらが、アブラでデロデロした紙の上でどんどん冷めていき、冷めるに従ってますますデロデロ軟らかく劣化していく。諸君、天ぷらほど劣化のはやい食品は、世界に例を見ない。だからこそ、揚げたての旨さが群を抜くのだ。
 しかもこの「盛り合わせ」、お客の要求への融通もほとんどきかないのである。今井君は「穴子の天ぷら」が苦手。ボリューム感ばかり大きくて、穴子1つムシャムシャやっただけで他の天ぷらが入る余地がなくなってしまう。
 そこで「スミマセン、穴子をヤメにして、その分キスを1つ増やしてもらえませんか?」と頼んでみた。しかし返答は「否」。しかも、店員たちだけの判断での「否」であって、店長にも調理場にも話が通じていないのであった。
 出てきた天ぷらはどれもこれも「2度揚げ」「3度揚げ」があからさまなほどに分かるシロモノ。キスもエビもメゴチも、みんなセンベイみたいに固いコロモに覆われて、「これがホントに天ぷらかいな?」と目を白黒させるアリサマであった。
天麩羅
(目を白黒させることになったセンベイ状の天ぷら盛り合わせ)

 目を白黒させたまま、今井君はタクシーで神宮球場へ。プロ野球「ジャイアンツvsスワローズ」のチケットを4枚ももらったので、3度揚げのゴツゴツ天ぷらにどれほどビックリいても、せっかくのチケットをムダにしたらバチが当たる。
 席は、前から4列目。おやおや、ものすごい席である、ジャイアンツは沢村が先発。あいにく、我々が席についた直後にバレンティンと畠山に2ランホームランを浴びて逆転されてしまったが、これほど間近で有名選手の活躍を眺められるチャンスはなかなかない。
 前回の神宮球場では、早稲田4年の斉藤祐樹が、慶応大学を相手に大学生最後の力投を演じていた。今井君は何故か慶応大学サイドのレフトスタンドで応援していたが、早慶双方とも選手達はマメ粒程度にしか見えなかった。
 考えてみればマコトに懐かしいが、あれって、もう3年も4年も以前のことだ。一人一人の選手達の運命も、3年4年の間に信じられないほどに大きく変わるものなのである。
 球場の冷えたビールをグビグビやりながら、「天ぷらの出来映えなんかでツベコベ言っている場合じゃないな」と実感。同時に「予備校の有為転変も、然り。講師室のトゲトゲをフィルターでチャンと漉しとりさえすれば、まだまだ再生は可能なんじゃないか」、投じられる1球1球を眺めながら、そういうことをいつまでも考え込んでいた。

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