Fri 140704 合宿2日目の詳細 シャープな夏富士 長文 ☞ 音読20回が目標 ネムネム君 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 140704 合宿2日目の詳細 シャープな夏富士 長文 ☞ 音読20回が目標 ネムネム君

 7月27日、合宿第2期は2日目に入って、朝の窓から眺める富士もすっかり夏本番である。25日あたりまでの富士にはまだボンヤリ靄がかかって、「夏本番」とは言うものの何となく梅雨の名残が残っていたが、今朝の富士はマコトにシャープな姿。靄や霞の一切感じられないクッキリ富士が、ホンモノの夏本番を実感させてくれた。

 すぐそばの大月の街では、気温が39℃近くまで上がって、全国トップクラス。ホンのひと昔までは、「熱い」「暑い」と言えば熊谷・館林・多治見の専売特許みたいな趣きがあったが、最近は全国から「四万十」とか「甲府」とか、様々なツワモノが現れて、大月もその1つ。さすがの熊谷&館林もタジタジである。

 朝の教室に向かうと、ここの熱さもまた別種のツワモノ。クーラーだけではどうしようもなくなって、扇風機3台がブルンブルン大活躍している様子がまた頼もしい。午前9時、第3講が始まる前に、すでに2回目のアクセントテストが行われ、クラス平均は50点満点中49点。要するにケアレスミス以外はほとんど満点なのである。

 ところがクラスの雰囲気としては「ケアレスミスさえも許さない」という熱さ。そう書くと、何だかイヤらしい感じも漂うけれども、クラスには医学部志望者もたくさん含まれる。「医者のケアレスミスは許されるのか?」という若いスタッフの言葉が強く響いたらしく、クラスが失った1点の重みに、「次は絶対満点」と決意を固める姿がマコトに頼もしい。
高山寺
(2日目は鳥獣戯画のウサギさんTシャツで始める。2012年、京都栂尾・高山寺で購入)

 第3講は、まず文法のテーマが「助動詞」。まあここは軽い。助動詞が出題されるとすれば、「助動詞+have p.p.」がほとんど。同種のものを7つか8つ記憶してしまえば、あとはちっとも難しくない。

 一方、長文読解のテーマは「恐竜の生態」。大学入試の読解問題って、何でこんなに恐竜が人気なんですかね。21世紀の世界には、18歳世代に読ませるのにもっとはるかに大事なテーマが存在すると思うのだが、解説する者の実感として、大学入試の読解問題はまさに恐竜時代。多種多様なダイナソーが跋扈して、他の大事なテーマをみんな踏みつぶしながら荒野を疾走している感がある。

 その文章があんまり面白いので、ついつい授業を延長してしまう。これが講師の悪いクセ。中身まで微に入り細を穿って説明していると、毎時間15分から20分の延長になる。

 もちろん「詳しいほうがいいじゃないか」ではあるのだが、「あくまで生徒が主役」であることを忘れてはならない。生徒はこれから60分でたったいま授業で扱った文法と長文をガッチリ復習し、確認テストで満点をとらなければならない。延長20分とは、その個別学習時間を20分奪うことになってしまう。
シャープ富士
(靄も霞もないシャープな夏富士)

 授業が終われば、早々にお部屋のネグラに退散して、ゆっくりお風呂につかる。休憩時間にお部屋のクマどんがどんな暢気な生活をしているかは、また明日の記事に書くとして、このお昼の時間帯にお風呂に入っちゃわないと、落ち着いて大好きなお風呂を楽しむこともできなくなる。

 ついでだから、この休憩時間を利用してブログもアップしてしまう。「アップしてしまう」と書けば、よくあるツイッター的ブログ、「合宿、みんなスゲーがんばってるぞー。おまえたちもがんばれよー。オレたち講師も全力を尽くしてるぞー」みたいなブログを想像するだろうが、今井君は誰が何と言おうと独自の道を行く。

 音楽を聞きながらカタカタ&カタカタやっているうちに、つい夢中になって、
「あらま、今日もA4版で3ページを超えちゃった」ということになる。むしろこのぐらいの長さにならないことのほうが不思議であって、日々「どうやって短くするか」の努力に苦しんでいる状況である。
拡大図
(シャープ夏富士、拡大図)

 午後の授業は13時45分からである。お風呂ですっかりリフレッシュしたスッキリグマは、午後から新しいTシャツで登場、爽やかなスッキリグマぶりを強調するのであるが、残念ながら生徒たちにとっては「睡魔クンに負けちゃいそう」というギリギリの時間帯であって、スッキリ君がいくらスッキリしても、コカコーラ1杯のスッキリ効果さえ期待できない。

 もちろんその分は、授業の中身で勝負する。ここに書くのもおこがましいが、さすがにウルトラ♡ベテラン講師の今井君だ。これを聞いて眠くなるなら、他の誰がやったって熟睡の渦になることは間違いないぐらいだ。

 早いものでもう第4講であるが、文法のテーマは「不定詞と分詞」、長文読解のテーマは「英語リスニング能力について」。不定詞はtough構文の難問まで入っていて、これを1問2~3分で解説しきるのは、ウルトラ♨ベテランのスッキリグマにも若干の困難が伴う。

 しかし諸君、そこは年を経た巨大グマのこと、パワーと知性♡で補ってしまう。ネムネムな生徒たち、ネンコロリン直前の諸君、そういう100人の集団を相手にtough構文を理解させるなんてのは、まさに名人芸でなければありえない。
板書
(板書もますます充実してくる)

 この時間帯は、読解のほうがもっとツラい。約40行の文章だが、40行とは、現在の国公立大学の読解問題の平均値に近いのである。それを12分で解かせ、20分で解説し、しかもその20分の中で設問も解かなければならない。

 設問は、タイトル選びが1つ、下線部問題が2つ、7つの選択肢から正しい3つを選ぶ内容一致問題が1つ。このボリュームで20分というペースは、今井君の長い予備校講師生活の中でも初めての経験だ。

 普通の予備校なら、速くても90分で100行がせいぜい、遅い場合には50分で10行なんてのもある。いやはや、合宿での生徒の鍛えられ方はハンパではない。しかも今井君の方針で、生徒はこの長文全てを「合宿の宿舎にいるうちに20回は音読するように」と指導される。

 第4講も結局また20分延長になってしまい、生徒も講師もヘトヘトだ。しかし生徒はすぐに今の授業の復習に入る。復習とはイコール音読であって、「キレイにノート整理」みたいな無意味な作業は一切ナシ。「合格生のノートは必ず美しい」などという暢気なことを言っていられるのは、実際の生徒指導や成績向上に責任のないノホホンとしたヒトビトだけである。

 いやはや「ノート整理」、ホノボノ暢気で結構でござるけれども、7色のサインペンでキレイなノートを作ってニンマリしているより、1ページでも2ページでも多く音読して、全身で英語を学ぶほうがはるかに効率的である。
雷雨
(午後4時から雷雨になった。よほど大きな雨粒だったのか、よく見ると写真にも白い粒々が写っている)

 こうして合宿2日目は夜の時間帯を迎える。夜は6時から大広間の食事で始まるが、生徒300人+スタッフ30人と、330人分の温かい食事がズラリと並んでみたまえ。「クーラーが効かない」という事態が生じるのは当然だ。

 あんまり暑いので確認したところ、何とクーラーは16℃に設定されている。16℃って、そんなのTシャツじゃ寒くてブルブル震えるほどの気温であるが、何しろ生徒もスタッフも、体脂肪さえ燃え尽きるほどにボーボー&ボンボン燃え盛っている最中だ。

 一人一人がオイルヒーター、一人一人が遠赤外線コタツ。もしもこれが昭和なら、一人一人が真っ赤に燃え上がって自ら溶解してしまいそうな石炭ストーブ。そういう状況である。クーラーなんかにデカい顔をされちゃ困るという暑さになるのも当然なのだ。

 それでもみんなチャンとメシを食う。我がクラスのお嬢さま軍団も、構わずどんどんオカワリをお願いしている。オカワリって諸君、メシは例外なく丼メシであるから、見事な健啖家ぶりを発揮しているわけであって、それもまたマコトに素晴らしい。

 夜の授業は21時から「会話体読解問題」を2問。このジャンルは40行だろうと60行だろうと楽勝だ。いろいろ面白い話も交えて、授業は予定通りの時間で終了。このへんのことは、明日の記事で詳述する予定である。

1E(Cd) J.S.BACH/SILVIA(Cantata Opera in 3 Acts)2/2
2E(Cd) Münchinger & Stuttgart Chamber:BACH/MUSICAL OFFERING
3E(Cd) Jochum & Concertgebouw:BACH/JOHANNES-PASSION 1/2
6D(DMv) ONE FLEW OVER THE CUCKOO’S NEST
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