Tue 140624 マレーシア機のニュース 特急券の流儀 隣の舌打ちオジサマ 長野でお仕事 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 140624 マレーシア機のニュース 特急券の流儀 隣の舌打ちオジサマ 長野でお仕事

 7月18日、朝起きてすぐに飛び込んできたのが「マレーシア航空機が撃墜されたか」のニュースである。おそらく多くの人が誤解して、「半年前に行方不明になった航空機が、実は撃墜されていた」というニュースなのだと考えただろう。全く別の航空機がウクライナ上空で何者かに撃墜された可能性など、普通の人が想像できることではない。
 今回のマレーシア機には、300人もの人が搭乗していた。誠に悲惨な出来事である。オランダの人が160人近くも含まれている。マレーシアのお隣、インドネシアは日本軍の侵攻までほぼオランダ植民地だったのだから、この方面に仕事や休暇で出かけるオランダ人は、今もなお少なくないのである。
 航空機は、クアラルンプールに向けてアムステルダムを飛び立った。ということは、スキポール空港である。ほんの3ヶ月前にそのスキポール空港にいて、アムステルダムにしみじみ別れを告げていたことを思い出す。人々の笑顔と男性の長身ぶりが印象的な、穏やかで平和な空港だった。犠牲者の冥福を祈りたい。
長野1
(7月17日、長野でお仕事)

 時間が前後するけれども、7月17日午後、今井君は東京駅から長野新幹線に乗り込んだ。連休直前のせいか、長野新幹線も大混雑。グリーン車だけれども、お隣の席にも態度のデカいオジサマが座って、結局そのまま長野まで一緒だった。おお、窮屈だった。
 各鉄道とも、チケットの売りかたに特徴があるようだ。先週書いたとおり、関西の近鉄電車は「ウルトラ几帳面タイプ」。先頭車の先頭から順番に、マコトに几帳面にお客を詰め込んでいく。
 2両目・3両目・4両目がカラッポでも、先頭車両だけがパンパンに満員だったり、その先頭車両も「前半分はパンパカパン、後ろ半分は無人」だったり、そういうシュールなシチュエーションは珍しくない。
 昔はどこの会社の特急もみんなこんなアリサマだったが、お客のほうでもやがて「そうか、こっちから要求を出さなきゃダメなんだ」と気がつきはじめる。東海道新幹線は、お客の要求が相当キツかったらしく、この4~5年シュールなシチュエーションは激減したようだ。
 昔の新幹線グリーン車は、「8号車がパンパカパンのパンパン、9号車はガラガラ」が定番だったが、このごろは8号車と9号車に上手にお客がバラけて、まずは快適な人口密度が保持できている。
 クマどんみたいなウルサイお客が、15年も20年も指摘し続けた成果かもしれない。空席の分布と静寂の確保を考え、かつ直射日光を避けるために「9号車、D席で」と窓口で要求する今井君の努力の継続は、どうやら実を結びつつようである。
 諸君、「点滴を穿つ」だ。どんなに無表情な対応をされても、「オカシイ」「納得できない」と思ったら、忍耐強く主張してみること。その様子を遠巻きにして「キレてんじゃね?」「オカシイんじゃね?」みたいに冷笑していても、物事は一向に改善しない。
長野風景
(ホテルメトロポリタン長野、10階からの風景。梅雨末期の大雨が続いている)

 一昨日、川越に向かうときに利用した西武新宿線の特急では、窓口に列をつくったお客さんが何故か次々に「5号車で」と要求していた。7号車まであるガラガラ特急の5号車付近に、いったいどんな利点があるのだろう。
 大阪のヒトふうに言えば「メッチャ興味があったでぇ」「ムチャクチャ知りたかったでぇ」であるが、その時はもうクマ蔵の手に先頭7号車3Aのチケットがあった。言わずとしれた、近鉄特急式「一番前からウルトラ几帳面に」の席である。
 「5号車って、どこがええんやろ?」。誰かに尋ねてもよかったのだが、さすがに今井君はチョー内気グマ。結局そのままにしてしまった。次に西武新宿特急を利用する時、ぜひ駅員さんに質問してみたい。川越とか所沢あたりの校舎の方が、秋冬シリーズに今井君を招待してくれるのを心待ちにしている。
長野2
(長野で、今日もまた大熱演)

 長野新幹線にも、お客様がたの側で自然に編み出した流儀があるようだ。「通路側から売れていく」という現象である。普通なら、まず売れるのは窓側。窓側が売り切れてしまってから、「仕方ないですね、通路側でもいいです」とタメイキをつくのが一般的なはずである。
 しかし諸君、7月17日の今井君は自動販売機の前で思わず「何だこりゃ?」と声を出してしまった。JR東日本の券売機には、「座席表から選ぶ」のメニューがあって、普通車でもグリーン車でも、乗客が自ら席を選べるようになっている。その画面で「通路側は完売、窓側はほぼ全席が空席」と表示されたのである。
 どうやらグリーン車のオジサマがたの判断は、
「通路側を占領してしまえば、窓側にわざわざ入り込んでくるお客はいないだろう。そうなれば窓側と通路側の2席を占領して、のんびり旅が出来そうだ」
と言うことらしい。
 確かに、疲れきってグリーン車に乗るんだから、隣りに誰も来ないことを心から祈る気持ちは分かる。でも、何だかそれって意地悪なんじゃないか。今井君はごく普通に窓側の席を買った。だって仕方がないじゃないか、窓側しか空いてなかったのだ。
長野駅
(夕暮れ、長野に到着)

 ところが諸君、すでに窓側の席に座っているクマ君を発見するや、お隣の席にやってきたオジサマはアカラサマに舌打ちをして、タメイキとともに「何だ」「何だよっ!!」と、小声で確かに2回もツブやいたのである。
 こりゃもう、JR東日本の人々にお願いしなきゃならんね。長野新幹線に、グリーン車をもう1両つけてあげてくんなまし。東海道なら3両もあるのに、長野だと1両しかない。しかも1両あたりの席の数も圧倒的に少ない。これじゃ、「通路側だけズラリと売れる」みたいな珍現象も、致し方ないのだ。
 長野の手前、軽井沢→佐久平→上田あたりで空は怪しい黒雲に覆われ、梅雨の終わりの豪雨が、新幹線の窓と屋根を激しくたたいた。「おやおや」と一瞬心配になったが、長野に到着する頃には雨はすっかり止んでいた。
 お隣のオジサマはまだ機嫌を損ねたまま。最後にもう1回クマどんに向かって「チッ」と舌打ちしてから、奮然と席を立った。おお、「なかなかいい度胸じゃないか」であるが、まあいいじゃないか。こういう困った御仁を減らすためにも、グリーン車をもう1台。北陸新幹線の開通に合わせて、ぜひ考慮していただきたい。
あさま
(翌18日は朝7時40分の新幹線に乗る。上田を出ると一気に大宮まで、1時間近く止まらないで突き進む)

 長野でのお仕事は、19時半スタート、21時終了。出席者約95名。「普段は大人しいコドモたちなんですが」とスタッフの皆さんはおっしゃっていたが、何のことはない、結局は最初から最後まで、いつもに勝るとも劣らない大爆笑が途切れることはなかった。
 「初めて東進に来てみた」という外部の一般生も、ほとんどが「こんなに楽しいなら、今からここで受験勉強に励んでみよう」と決意したに違いない。素晴らしい満足感とともに、クマどんは宿泊先の「ホテルメトロポリタン」に帰ったのであった。
「あのオジサマは、今ごろどうしてるかな」
「きっといろいろツラいことが続いたんだな」
「もし明日の朝また新幹線で隣り合うことがあったら、ちょっと慰めてあげようかな」
であるが、チョー内気グマの今井君に、もちろんそんなこと出来るはずがないのである。

1E(Cd) SPANISH MUSIC FROM THE 16th CENTURY
2E(Cd) The Scholars baroque Ensemble:PURCELL/THE FAIRY QUEEN 1/2
3E(Cd) The Scholars baroque Ensemble:PURCELL/THE FAIRY QUEEN 2/2
4E(Cd) Corboz & Lausanne:MONTEVERDI/ORFEO 1/2
5E(Cd) Corboz & Lausanne:MONTEVERDI/ORFEO 2/2
total m120 y1087 d14017