Sat 140614 織り姫&彦星が可哀そう 雨の門司港レトロ 下関に渡る 夏のフグを満喫 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sat 140614 織り姫&彦星が可哀そう 雨の門司港レトロ 下関に渡る 夏のフグを満喫

 7月7日、コドモたちにとっては大切な大切な七夕の1日である。幼稚園も保育園も小学校も「たなばた♡さーらさらー」であり、「五色のタンザク」にはありとあらゆるデッカい希望が掲げられて、彼ら彼女らの未来の夢が、はかない笹の葉とともにユラユラ揺れていた。
 しかし世の中とか自然とか言ふものはマコトに厳しいのであって、コドモたちがどんなにデッカい希望や夢を掲げても、「巨大台風が接近中」というだけで、サラサラしていた笹の葉はサッサと屋内に片付けられてしまう。
 夢も希望も、みんな屋根の下。遥かな優しいお星さまが「空から見てる」はずだったのに、お星さまたちは分厚い雲に隠されてしまい、ホントにお空から見てくれているのかどうか、コドモたちはみんな不安でならない。
 織り姫どんも彦星どんも、2014年の7月7日には日本のお空に現れることはなかった。1年に1回しか逢えない2人なのに、何で台風8号はそんなに意地悪するの? 台風8号ばかりじゃない。梅雨前線クンもウルトラ♨イジワルをして、織り姫&彦星を逢わせまいと企んだようである。
門司港
(レトロ・門司港駅に行ってみた)

 諸君、7月7日の今井君は、福岡県博多駅前に滞在中。沖縄に迫る8号君は、7月としては前代未聞のシビアな台風であって、ABCもBBCもCNNも、普段のJAPANにどんな厳しい状況が訪れてもほとんど報道しないクセに、「在日米軍のヘリやヒコーキがグアムに撤退しました」と、ハイパー台風についての報道には例外的に熱心だ。
 こんな状況じゃ、織り姫♡彦星が可哀そう。梅雨末期の九州の豪雨は余りにも激しく、お星さまたちのランデブーなどというロマンティックな話は、むしろ失笑や冷笑や嘲笑の対象になってしまいそうである。
 今井君としては、美しいお星さまたちをそういうイヤらしい笑いの対象にしたくない。意地でも今年の7月7日を記憶に刻み、どうしても忘れられない記憶として定着させてあげたいのである。
渡船
(門司港☞下関への連絡船に乗ってみた)

 夕方からは大分県大分市でお仕事がある。しかし大分に到着するのは18時でいいから、今井クマ蔵は「ちょっと門司港を観光してくるべい」と決めた。確かに梅雨末期の雨は激しく、お空には重々しい雷鳴がたえず響いているが、だからといってプチ観光を控えなきゃいけないということにはならないじゃないか。
 今井君はまず、お仕事に向かう格好をカンペキに整えた。ワイシャツにネクタイ、スーツもキチンと着込んで、「そのまま大分に向かっても100%OK」と自ら鏡にうつして恥ずかしくないお姿に整えたわけである。
 あとは、博多駅から新幹線に乗り込むばかりである。本来なら博多から大分に向かうには、小倉回りの日豊本線特急「ソニック」に乗り込むのであるが、この日の今井君は新幹線で1駅の小倉に向かい、小倉で在来線に乗り換えた。
市場
(下関唐戸のフグ市場に行ってみた)

 小倉から門司港までは、JRの普通電車で15分ほど。門司港駅ばかりが「レトロ」「レトロ」ともてはやされているが、もしも「レトロな魅力」と言うことなら、すでに普通電車が小倉を出るところから始まる。明治から昭和にかけて、門司は九州経済の中心。当時の繁栄を物語る建物がどこまでも連なっている。
 進行方向左の車窓は、①源平の戦いで平家が滅亡した海であり、②巌流島の決闘で佐々木小次郎君が宮本武蔵どんに無念の敗戦を喫した海でもある。海峡の急流の中、たくさんの貨物船が走りすぎる光景は、まさに壇ノ浦の戦いの世界なのだ。
 今井君はマコトにオロカなツキノワグマであるから、宮本武蔵や佐々木小次郎が何でそんなにチヤホヤされるのかがよく分からないが、とにかく平家物語は大好き。門司の海を前にして対岸に下関が見えてくると、「おお」「おお」という感嘆の叫びを禁じ得ない。
 こういうことになれば、旅好きな今井クマ蔵としては「どうしても山口県側に渡航を試みたい♡」といふ欲望を禁じ得ない。明治&大正レトロな雰囲気にまとめた門司港駅を出ると、降りしきる梅雨の雨の中、「下関・唐戸まで5分」という連絡船の看板が目に入った。
看板
(下関・唐戸市場そばの「ふぐの関」に入ってみた)

 この状況で、世界を股にかけるクマ君ともあろうものが、「いやいや、雨だから自重しておきましょう」などという結論になるはずがない。「片道5分」なら「往復10分」であって、ホンの10分で源平の戦いから1000年の歴史が味わえるとすれば、どんな豪雨だろうと、意地でも山口県側にわたってきたいじゃないか。
 連絡船は、30人乗りぐらいの小型船。瀬戸内海の穏やかな波にも、船は大きく揺れる。九州側も雨、対岸の本州側も重苦しく雨に煙って、間近に迫る関門橋も、残念ながら遥か遠くに霞んで見えるばかりである。
 一緒に乗船したのは、中国人観光客が数名。マコトに廃れた雰囲気で瀬戸内海の対岸にわたると、目の前に「東進下関市役所駅前校」。船を降りた途端に、今井君を凝視している女子高生と目が合って、明らかに彼女は「あんれれれえ、何だか今井センセとソックリなクマが船から降りて来なすったよ」と、呆気にとられた様子。ビックリさせて、ホントに悪かった。
 梅雨の豪雨がますますひどくなる中、クマ蔵はまず近くに見つけた「唐戸水産市場」へ。全く調べもせずにやってきたが、どうやらここはフグの水揚げで有名な観光地であるらしい。こんな悪天候にもかかわらず、バスツアーでやってきた日本人や中国人の観光客で、時ならぬ大盛況になっていた。
ふぐ唐揚げ
(夏のフグをいろいろ食べてみた)

 フグで有名な市場があるなら、もちろん観光客目当てのレストラン街も存在する。激しい雨に濡れる港に沿って、「フグの季節はさぞかし繁盛するんだろうな♨」というお店がズラリと並んでいた。
 ならば諸君、完全に季節ハズレではあるけれども、旬とは真逆の初夏の下関で、フグを堪能していくのも悪くないじゃないか。イヤしいクマ蔵どんは長いヨダレの糸を垂らしながら、最初に目に入った「ふぐの関」という名の店に入った。
 注文したのは、「フグの唐揚げ」「フグの天ぷら」「フグの皮」など。冬のフグならクマ蔵はベテラン中のベテランであって、東京・赤坂の「日本で二番目においしいフグ・大友」の馴染みであるけれども、さすがに7月のフグは初めてだ。
 と言えば、実際にはウソになる。もう10年も昔、大阪・道頓堀「ずぼらや」に入って真夏のフグを食べたことがあるけれども、要するにあの時「夏のフグは遠慮しとこう」とシッカリ心に決めてしまった。
 しかし諸君、さすがに本場・下関のフグは、初夏だろうと真夏だろうと、台風だろうと梅雨前線だろうと、一切オカマイナシの旨さだった。目いっぱい貪っても、お値段は5000円もしない。いやはや、1人20000円もする東京のフグなんかで、満足してちゃいけないのであるね。

1E(Cd) Walt Dickerson Trio:SERENDIPITY
2E(Cd) Surface:SURFACE
3E(Cd) Surface:2nd WAVE
4E(Cd) Enrico Pieranunzi Trio:THE CHANT OF TIME
5E(Cd) Quincy Jones:SOUNDS … AND STUFF LIKE THAT!!
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