Thu 140605 ちく玉うどん 池袋でお仕事 恵比寿「うの花」でブオン・コンプレアンノ | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 140605 ちく玉うどん 池袋でお仕事 恵比寿「うの花」でブオン・コンプレアンノ

 光陰矢の如し。書いている時点で6月30日であって、2014年は間もなくちょうど半分が経過しようとしている。この半年の間、「何をした」でもなし、逆に「何をしなかった」でもなし、口を開けて陶然としているうちに180日余りがビューンと過ぎ去った。
 では、ホントに何もせずに茫然と口を開けていただけかというに、もちろんそういうわけでもない。アムステルダム滞在の15日間はまさに圧巻の経験であったし、日本国内の全国行脚だってすでに50回を越えている(かもしれない)。まあそれなりに頑張ってはいるのである。
 しかし諸君、その「それなり感」が最も危険なのだ。別に受験生に限ったことではない。大学生でもオトナでも、「非難されるほど怠惰を重ねているわけではない」という中途半端な日々こそが、「光陰矢の如し」感を増幅させるのだ。
 考えてみれば、今日は日曜日である。といふことは、先週の今ごろは卑弥呼時代の友人立ち4名で山形の蕎麦屋に座っていた。おやおやホントに光陰は矢の如く飛び去っていき、「少年老い易く♡学成りがたし」の感を深くする。今井君は自分自身まだ少年のつもりであったが、すでに「学」なんてのはnearly不可能な年齢になってしまった。
ちく玉うどん
(高松空港、ちく玉うどん)

 さて6月25日、昼前まで高松のホテルで茫然と時間を過ごしたクマ之進は、12時にチェックアウト、タクシーに飛び乗って高松空港を目指した。「そんな時間まで何やってたの?」であるが、もちろん日本 vs コロンビア戦の余韻に浸っていたのだ。
 あれがもう5日も前のことだ。「光陰矢の如し」感は2乗にも3乗にもなってクマ蔵にのしかかる。だって諸君、この翌日26日は今井君のお誕生日。796歳という驚くべき高齢のクマになる日は、もう目前に迫っていた。
 しかしそれでもなお、豪快な食欲だけは一向に衰えることがない。梅雨の晴れ間の快晴の1日、高松空港にたどり着けば、さっそく胃袋君が激しい要求を繰り出してくる。「香川にきたのに、うどんを食べないで帰っちゃうの?」というのである。
 断っておくが、今井君は圧倒的な「お蕎麦派」であって、うどんというものに食指が動くことは1年に3回か4回しかない。香川県に来るのが平均して年2回。さすがに香川のうどん屋で「お蕎麦!!」と絶叫するほどの意地っ張りではないから、うどん県に来たら「まあ、うどん♨」と言ってみる。
 残る1~2回は大阪宿泊の夜である。道頓堀・法善寺横丁に「今井」という名の名店があって、別に今井君の親戚でも何でもないが、せっかく目の前に「今井」の赤ちょうちんが揺れているのに、「意地でも〆はラーメン」とムクれるほどのラーメン通でもないのである。
もも
(池袋でいただいたモモのケーキ。おいしゅーございました)

 しかし「空港でうどんを食べました」という発言もまたうどん県の皆さんを呆れさせる。「あんなのをうどんと思われたら困ります」「やっぱりセルフのうどん店。トッピングはあんまり載せないで、うどんそのものを味わってほしいです」とおっしゃるのである。
 名物になりすぎると、いろんなウンチクがうるさくなっていけない。うどんも蕎麦も、ラーメンもワインも、面倒なウンチクをいろいろ並べてないで、黙って自分の好きなように味わえばいいのである。
 空港のうどん、何が悪い? 今井君は数軒並んだ空港うどん店の中でも一番ダメそうな店をあえて選び、他に客のいないガランとしたお店のテーブルで「ちく玉うどん」を注文した。
 それが本日掲載の写真1枚目である。ホットなうどんの上に、天ぷらにした竹輪1本と煮タマゴ1個がまるまるのっかっている。うーん、写真を見るに、旨くなさそうなこと天下一品だ。
池袋
(夕方から池袋でお仕事)

 どうだい、この竹輪天ぷらの芸のなさは。せめてもう少しだけでも旨く見せる工夫ぐらいありそうなものなのに。スリコギか何かのように、エゲツなく暴力的にうどんを圧迫している。野球のボールにしか見えないタマゴも同じであって、おお、これじゃ完全にバットとボールじゃないか。
 で、今井君はハタと気づいたのだ。これは間違いなくバットとボールなのである。香川県は、数々の名選手を輩出し、甲子園でも多くの名勝負を演じてきた野球どころである。サッカー日本代表も敗退し、これからはいよいよ甲子園に向けて地方大会が燃え上がる。「ちく玉」は、熱戦の開幕を予告していたのだ。
 実は昨夜の祝勝会でも、名門・高松高校出身の松家卓弘投手について話が盛り上がった。東京大学のエースとして活躍、東大在籍時の成績は3勝17敗。おお、3勝もしてるじゃないか。ドラフトでプロ野球に入り、プロでの活躍も期待された異色の選手である。
 ああいう名投手が、また高松から現れないか。勉強も頑張って東大に進み、東京6大学リーグでの東大の連敗記録を早く止めてくれないか。大根オロシのせいでどんどんヌルくなっていく「ちく玉うどん」をかき混ぜながら、今井君はそういう名選手の出現を夢見ていたのである。
うの花
(恵比寿「うの花」で単独祝勝会)

 高松から羽田空港に着くと、15時半。バスで新宿へ、ちょっと早すぎたが、そのまま山手線で池袋に向かった。今夜は池袋でお仕事である。首都圏ではいつも校舎での開催で、「入りきらない」「机を撤去して椅子だけ並べる」「酸欠状態」がスタンダードになってしまっているが、さすがに今日は「いくら何でも」という判断から、別会場を借りての開催になった。
 19時開始、21時終了、出席者約130名。申し込みは高1&高2に限定したけれども、会場は写真の通りパンパンのパンであって、万が一高3生まで受け入れたら、間違いなく会場はパンクして「アンコが出ちゃうよ」というおしくらまんじゅう状態になっていたはずだ。
 こういうふうで、さすがの今井君も疲れてしまった。ここまで疲れて「祝勝会ナシ」というのでは余りに味気ないから、終了後はすぐに電車に飛び乗って恵比寿に向かう。何しろ翌日がお誕生日なんだから、ハッピーバースデーというか、ブオン・コンプレアンノというか(これはイタリア語)、まあそんな気分であった。
カレイ
(汚い写真で済みませんが、「うの花」カレイの一夜干し。キチンと成仏させてあげられたようい思う。おいしゅーございました)

 しかしマコトに残念なことに、馴染みの「えびす今井屋総本店」は超満員。「混雑しててもよろしければ」ということで予約もお願いあったのだが、お店を占拠したオジサマ軍団からは、今どき珍しい量のタバコのケムリが濛々と上がって、お店の空気がムラサキに見えるほどである。
 たいへん大らかな性格のクマ之進も、こんな濃密&濃厚なタバコのケムを我慢して、カウンターの隅っこで縮こまった祝勝会はイヤである。お店の人に丁重にお願いして、予約は「なかったこと」にしてもらった。いやはや、最近の飲み屋はどこもみんな混雑している。よほど景気が改善しているのでござるね。
 その代わりに選んだのが、今井屋の2軒先の小料理屋「うの花」。テーブル席4つの小さなお店であるが、女将さんの笑顔が醸し出すホノボノした雰囲気が、いかにもクマ之進向き。うの花、ヒジキの煮物、おいしゅーございました。カレイの一夜干し、ホントにおいしゅーございました。
 そういうものをゆったりと味わいながら、今夜もまたウーロン茶割り8杯を飲み干した。意気揚々とオウチに引き上げる頃には、日付も変わり、晴れて今井君は796歳の大長老になった。おめでたい、マコトにおめでたい。

1E(Rc) Rozhdestvensky&Moscow RSO:BARTOK/DER WUNDWEBARE MANDARIN
2E(Cd) Kremer:MOZART/VIOLINKONZERTE Nos.2&3
3E(Cd) Kremer:MOZART/VIOLINKONZERTE Nos.2&3
4E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 13/18
5E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 14/18
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