Wed 140528 ロンドン/マキ/よいふろ/ロングビーチ  INSとキャプテン 吉祥寺で収録 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 140528 ロンドン/マキ/よいふろ/ロングビーチ  INSとキャプテン 吉祥寺で収録

 神奈川県二宮から一番近いホテルは、どうしても大磯プリンスホテルである。平塚まで行けば安いビジネスホテルもたくさんあるけれども、仕事で疲れてせっかく宿泊するのだから、より快適なホテルを選びたいじゃないか。
 あえてビジネスホテルに泊まるぐらいなら、今井君は渋谷区の自宅に帰るほうがいい。二宮からでも、23時過ぎまで終電は残っている。ラストの東海道線で品川まで帰れれば、そこから先はタクシー利用でも構わない。
 一昨年の九州・大分で駅前の「グリーンリッチホテル」を体験して以来、ビジネスホテル恐怖症になっている。四角い狭小空間にギュッと閉じ込められ、クマ蔵の丸いカラダが部屋の形の直方体に変化しかけたほどである。
 しかし諸君、せっかく設定してくれた祝勝会の席にも出ないで「帰ります!!」と冷たく断るんじゃ、人生に面白味も温かみも何もない。主催してくれた塾サイドの皆様にも申し訳ない。どうしても祝勝会だけは参加したいので、迷いに迷ったあげく、クマどんは「大磯プリンスホテル」に予約を入れることに決めた。
大磯1
(大磯プリンスホテル6階から、「大磯ロングビーチ」を望む)

 40歳代以上の読者のみなさま、こんにちは。当ブログの読者の年齢層が比較的高くなってしまうことは、まさに「致し方ない」のであって、これほどの長文を毎日キチンと読みこなせる若者は、まあ滅多なことでは見つからない世相になってしまった。
 大磯プリンスホテルの記憶を今もキチンと焼きつけているのは、今井君の予想では40歳以上のヒトビトに限定される。1980年代のバブルの真っただ中、東京12チャンネルのCMのラインナップと言えば、「大磯ロングビーチ」「銀座じゅわいよクチュール・マキ」「ハトヤホテル」に「ロンドンロンドンロンドン、ロンドーン、ロンドン」の4つ。これに後から「武富士」のエアロビが加わった。
 「伊東に行くならハトヤ、電話はヨイフロ(4126)」であって、「魚も泳ぐ千石風呂!!」の決め台詞とともに、大っきなお魚が男の子の腕の中からブルブルブルッと威勢よく逃げていくシーンは、いまだにオヤジの宴会には欠かせないクライマックスである。
 「キャバレーのCM」は今では信じがたいし、そもそも21世紀の日本に「キャバレー」というものが生存しているんだろうか。「風前の灯火」または「絶滅危惧種」、その類いの存在になっているような気がするが、1980年台までは「ロンドン」という名のキャバレーチェーンが、頻繁にTVCMを流していた。
 もちろん、東京12チャンネル(現テレビ東京系)に限った話である。テレビ東京系列が東京と大阪と名古屋にしかなかった時代で、その3都市の頭文字を集めて「メガTONネットワーク」とか、負け惜しみみたいな見栄を張っていた。
大磯2
(大磯ロングビーチ、拡大図)

 そんなことを記憶しているのも今では今井君だけだと思うが、当時は「ニューメディア」といふフシギなコトバがもてはやされ、「日本電電公社」といふ恐るべき過去の遺物を中心に、「INS」とか「キャプテン」などの得体の知れないシロモノを、巨費を投じてあれこれ開発していた時代である。
 そういうバブルの頂点時代だから、キャバレーだってテレビCMを思い切ってうってくる。真夜中過ぎの12チャンネルは1960年代から70年代の時代劇ばかり。三船敏郎演ずる「荒野の素浪人」なんかが、火縄銃の鉄砲玉をかいくぐって大刀を振り回していたものだが、キャバレーCMもほぼ10分おきに「ブラウン管」に乱入してきた。
 それが有名な「楽しいロンドン♡愉快なロンドン、ロンドーン♨ロンドン」。15秒モノのCMが4本続くので、「ロンドン」の後は「銀座じゅわいよクチュール・マキ」、続いて「ハトヤ」、最後に「おーいそー、ロングビーチ!!」であった。若き今井君は、ちっともうまく行かない人生に半ばウンザリしながら、「大磯ロングビーチ」のCMを眺めて若き時代を浪費した。
相模湾
(大磯プリンスホテルから相模湾を望む。この日は波が高かった)

 そして諸君、ついに2014年6月18日、ホンモノの「おーいそー♡ロングビーチ!!」を直接この目で目撃することになったのである。まもなくオンシーズンではあるが、夏休み前はやっぱりまだシーズンオフ。広大な館内はガラガラのガーラガラで、館内をうろうろしているのは、某クルマ販売店の研修で訪れたオジサマ軍団のみであった。
 ボクチンが予想していたのは、大磯駅前の瀟洒なシティホテル。しかし実際にたどり着いてみると、駅からはクルマ以外ではアクセスできないシーズンオフのリゾートホテルである。この閑散ぶりでは、いつ「シャイニング」の世界が始まっても不思議ではない。
大磯駅
(大磯駅。ひなびた感じがスンバラスイ)

 大阪出張では50平米を優に超える豪華なお部屋に宿泊している身として、大磯プリンスの28㎡という数字は若干キツかったけれども、うーん、贅沢さえ言わなければ、この古色蒼然としたお部屋の雰囲気も決して捨てたものではない。
 祝勝会のあった「楽市楽座」も決して悪くはなかったが、クマ蔵の関心を引いたのは「楽市楽座」の向かい側にあったギョウザのお店。店の名は「媽媽厨房」。プリンスホテルから、歩いていけない距離ではない。いつも辛口の「食べログ」でも、3.54の高得点を獲得している。
 おお「媽媽厨房」、深夜からでも行ってみたかった。しかし気がつくと日付が変わって、とっくに閉店の時刻を過ぎている。うーん、致し方ない。売店で買った焼酎とウーロン茶で我慢して、真っ暗な海を深夜まで眺めて過ごすことにした。
江ノ島猫
(今回もたくさんのネコと出会った。写真は江ノ島の初対面ネコ)

 翌日は、15時から吉祥寺で授業収録が2本予定されていた。ということは、11時ごろの東海道線で大磯にバイバイしなきゃいけない。目覚めてすぐにカーテンを開けると、昨日とはうってかわって快晴。しかし湘南海岸に打ち寄せる波は荒く、浜は白く泡立っている。
 太陽の強烈な照り返しをうけながら、ヒトビトはオンシーズンに向けてプールの整備に余念がない。さすがに「ロングビーチ」を自称するだけあって、プールは東西に延々と伸びているが、飛び込みプールを含め、あんまり巨大すぎていつ水が満杯にたまるのか、見当もつかないほどである。
 ホテルからタクシーで大磯駅まで15分ほど。今回は吉田茂邸すら見ないで帰るが、ま、「怠惰なクマだな」などと批判しないでくれたまえ。「15時から授業収録なのに、昼前になってまだ大磯にいる」という状況は十分に危険であって、生きた心地もしない臆病グマなのであった。
 しかし諸君、これでもゆっくり間に合うから不思議である。しかも今井君は、東京駅からまっすぐ吉祥寺に向かったのではない。いったん渋谷区のオウチに帰り、着替えを済ませたばかりか、テキストをもう一度猛スピードでおさらいして、それから「満を持して」な感じで吉祥寺を目指したのである。
 こういうふうだから、この日の収録もまた自分で「非の打ち所がない」という絶好調ぶり。「難関大学志望者向け・特別招待講習」は7月中旬にリリース予定である。遠慮は一切いらないから、みんなバンバン受講するように受験生諸君にススメてくれたまえ。

1E(Cd) Wigglesworth & Netherland radio:SHOSTAKOVICH/SYMPHONY No.4
2E(Cd) Cluytens & Conservatoire:RAVEL/DAPHNIS ET CHLOÉ
3E(Rc) Rozhdestvensky&Moscow RSO:BARTOK/DER WUNDWEBARE MANDARIN
6D(DMv) THE ROAD TO PERDITION
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