Tue 140520 古老の予言は外れたか バレエを観に渋谷へ 絶滅危惧種のうなぎを満喫 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Tue 140520 古老の予言は外れたか バレエを観に渋谷へ 絶滅危惧種のうなぎを満喫

 1週間前の梅雨入りの日、日本の古老・クマ蔵どんは「カラ梅雨予想」をここに書いた。「激しい梅雨入りの年は、往々にしてカラ梅雨で苦しむことになるものじゃよ」と得意げに予言したわけである。
 今日までは、古老グマの予想は完全に外れている。首都圏ではすでに1週間ずっと、雨がやむことなく降り続けている。願わくば水源地にも同じように豊かな恵みの雨が降っていてほしいものだが、さすがに諸君、そろそろ雨が鬱陶しくなってきた。
 あんまり鬱陶しいので、ちょっと渋谷までバレエを観に行くことにした。「は? クマがバレエなんか観てどうすんの?」という諸君の不審げな表情はわかるが、今井君はバレエも頻繁に観に出かけるのである。
 例えばホンの1週間パリに滞在するとする。するとクマはオペラ座に入り浸る。旧オペラ座ガルニエは、今やオペラよりもバレエが主体だから、ガルニエのお隣のホテルが定宿のクマどんは、必然的にバレエを観まくることになる。偉そうにボックス席にふんぞり返って、「フォーサイス」「シンデレラ」、そういうのをじっくり眺めてくる。
 そんなふうだから、毎年パリから「オペラ座カード」が送付されてくるし、カードとともに「本年のスケジュール一覧」なんてのも送られてくる。スケジュール表は全部フランス語であるが、それでも頑張って予約して、バスティーユの新オペラ座で「ドン・キホーテ」も観た。かぶりつきのほぼ最前列であった。
 バレエ「ドン・キホーテ」のドン・キホーテどんは、冒頭10分ほどしか活躍しない。若い者たちがどんちゃん騒ぎで踊りまくるダシにつかわれるだけであるが、それでも一応ドン・キホーテとサンチョ・パンサにも活躍の余地はあって、まあ観ていて十分に楽しめる。
チケット
(本日のチケット。熊川哲也どんである)

 今日の渋谷のバレエは、熊川哲也の「Kバレエカンパニー」、主催はTBS、協賛がオンワードにANA、演目は「ロミオとジュリエット」。平日の午後2時からということもあって、圧倒的に女子率が高い。BUNKAMURAのオーチャードホールは、見渡す限りのオバサマ連である。
 オバサマ20人に対して、オジサマ1人の割合。オネーサマやオバーサマやジョシコーセーも入れて換算すると、女子25人に対して男子1人ぐらいの、マコトに驚くべき比率であった。
 男子禁制の女子校に入り込んじゃったみたいな禁断の違和感の中で2時間半、ちょっと年を食った熊川ロミオが、例のモッコリ♡モモヒキ姿で踊りまくる。いやはや、たいへん素晴らしい午後を過ごすことができた。
ど
(NHKどーも君のスキージャンプ。「ど」の字が楽しい)

 終了後、雨が上がっていたので、松濤からNHKのあたりをグルリと散歩してみた。しかし諸君、Mac君というのはマコトに驚くべき頭脳を持っていて、「雨上がり」の「あめあ」まで入力すると、それだけで変換候補に「雨上がり決死隊」というのを提示してくる。雨上がり決死隊って、それほどメジャーなんでござるかね。
 ついでに、NHK「スタジオパーク」の中も侵入してみたが、中には「どーも君」がいっぱいだ。サッカー中のどーも君、宇宙探険中のどーも君、スキージャンプのどーも君。どーも君のスキー板の裏に「ど」の文字を発見、あんまり楽しいので思わず写真に収めてきた。
 さて、こうなりゃついでに晩メシも、渋谷で片付けてしまいたい。クマ蔵の心が求めたのは、うなぎである。昨年の今ごろは名店「明神下 神田川」のお座敷を2度も3度も訪れたものだが、今年になってまだ旨いうなぎを賞味していない。
 そうこうするうちに、いきなり「ニホンウナギが絶滅危惧種に指定されるよん」ということになってしまった。今井君はおっちょこちょいだから、「絶滅危惧種になっちゃったら、もううなぎ君をワシワシやることはできなくなるんだ」と早合点。あんまり悲しいので、つい全身が「うなぎ&うなぎ」とひたすらうなぎを求め、鳥肌が立つほどうなぎへの欲望が燃え上がった。
白焼き
(まず白焼きから)

 そういうときに高級うなぎ屋に行くのはバカげている。このあいだ発見した赤坂のうなぎ屋は、「コースのみ、ディナー17000円」「ランチでも14000円」という恐るべきお値段をHPに出していた。もちろん「ドリンクは別料金」である。
 たとえ絶滅危惧種であっても、そういうのは間違っている。そもそもうなぎ君に「ランチ」「ディナー」「コース」「ドリンク」というカタカナ語は似合わない。「うなぎディナー」なんてのは、明治初期の横丁の旦那にタキシードを着せたようなものだ。「ドリンク」じゃなくて、あくまで「お飲み物」と言ってほしいでござる。
 しかも諸君、ディナー1万7千円で「お飲物は別料金」といふことになると、今井君のお財布がものすごく痛い思いをすることになる。スネを下駄で思い切り蹴り上げられたような激痛である。
 日本酒なら、一番高いのを5合は飲むだろうし、我慢して「ウーロン割り」にしたところで、軽く8杯はカラッポになる。おそらく1人で25000円はつかっちゃう。
う
(割り箸のうなぎ君が可愛い)

 といふわけで、バレエの後のうなぎ君は、慎ましくデパートの最上階のうなぎ屋さんということにした。渋谷駅前なら東急プラザ9階「松川」であるが、この日はBUNKAMURA周辺をうろついていたので、東急百貨店本店8階の「伊勢定」を選んだ。
 今井君みたいなオヤジになると、お店のヒトと仲良くなるのも速い。最初は狭いテーブルに通されたけれども、オバサマ従業員と軽口を2言3言交わしているうちに、「よかったら、もっと広いテーブルに移動されますか」とニコニコ声をかけられた。
 注文したのは、「白焼き」「蒲焼き」「肝焼き」の3種。これもまた中年オヤジ独特であるが、うなぎ屋に入っていきなり「うな重」とか「うな丼」などという注文をすると、ひたすらコメを胃袋にかき込むだけで終わってしまう。それじゃせっかくの晩メシが、あっけなく10分で終わっちゃうじゃないか。
肝焼き
(肝焼きも、たいへんおいしゅーございました)

 中年グマは、例えうなぎ屋さんであってもゆっくりお酒を楽しみながら、絶滅危惧種♨ニホンウナギを骨の髄まで楽しみたいのである。白焼き&蒲焼き、マコトにおいしゅーございました。肝焼きも、山椒のえも言われぬカホリの中で、たっぷり3本もいただきました。
 「思考停止言語」と非難されることなんか(昨日の記事参照)どうでもいい。旨いものを食べたら、今井君は吉田健一とともに「とにかく旨い」とニッコリするタイプなのだ。結局、蒲焼き1、白焼き3、肝焼き3、ついでに鶏の山椒焼きも1を満喫。午後7時半にお店を出るまでに、飲み干した日本酒は5合に及んだ。
 こういうふうだから、ついつい隣のテーブルのオバーサマともコトバを交わすことになる。おそらく松濤あたりの高級住宅地に住む高級オバーサマは、「酒粕も酒屋に特別注文して買うのよぉー」とおっしゃる。ついでに「でも『獺祭』は人気があって、酒粕もなかなか手に入らないのよぉー」とのことであった。

1E(Rc) Solti & Chicago:BRUCKNER/交響曲No.6
2E(Cd) Brendel:BACH/ITALIENISCHES KONZERT
3E(Cd) Brendel:BACH/ITALIENISCHES KONZERT
4E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 4/18
5E(Cd) Haydon Trio Eisenstadt:JOSEPH HAYDN:SCOTTISH SONGS 5/18
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