Sun 140427 身辺雑記は続くよどこまでも 歌舞伎座と富士そば これからはお茶割り | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 140427 身辺雑記は続くよどこまでも 歌舞伎座と富士そば これからはお茶割り

 世界中を駆け巡るクマ蔵の旅行記が主体になっているこのブログも、「あれれ、そろそろ旅行記に飽きた人たちが増えてきたな」と判断すれば、たちまち身辺雑記の連続になる。
 そのへんのアンバイはマコトによく心得ているので、だからこそ今井の授業はいくら受けても飽きがこない。「お、飽きてきた生徒が2割を超えたな」と判断した瞬間、いくらでもあるクマどんの引き出しから、受験生の興味を惹きそうな話題が無尽蔵に飛び出すのである。
 ところが、それでもまだ文句のあるヒトはいて、どんなに面白い話を持ち出しても「けっ、雑談かよ」「けっ、人気とりかよ」「けっ、英語とカンケーねえじゃん」と、意地でもソッポを向いたフリをするのである。
 今井君みたいなウルトラ・ベテランからみると、その「カンケーねえじゃん」という姿勢がいかにも幼稚というか稚拙というか、教壇から見ていて可哀そうになるのだが、カンケーあるかないか、まだキミは判断できるほどに成熟してはいないのだ。
 「カンケーねえ」と思っていた話が、急転直下いきなり英語の核心と結びつくことも少なくないので、だからこそ優秀な生徒ほど、雑談と思えるような話にこそワクワクした表情で聞き入ってくれるのだ。ダメな生徒が「カンケーねえ」と判断する話こそ、その授業の核心に最も近いところにあったりする。
 「せっかく塾や予備校に高い授業料を払ったのに、思うように実力がつきません」という生徒諸君は、そのあたりについて自己反省が必要かもしれない。「カンケーねえ話が長すぎる」「雑談ばっかりだ」と、心の中で不平を漏らしているちょうどその時、実はその授業で一番大切な話題に切り込んでいるのである。
歌舞伎座1
(5月20日、新しい歌舞伎座を初めて訪れた 1)

 しかし、やっぱりそのへんのことを理解してもらうのは難しい。このブログだってやっぱり予備校講師のブログだから、
「きっと英語の成績の伸ばし方を書いているだろう」
「きっと受験生の悩みに真摯に向き合ってくれるだろう」
「きっと模試の復習の仕方や苦手科目の克服について、夏休みの過ごし方や夏期講習の選び方について書いてくれているだろう」
そういう先入観が先に立って、ヨーロッパだの南米だのの旅行記を発見すると、途端に「カンケーねえ」と呻いてソッポを向く。
 残念なことに、それが受験生の現状である。受験生ばかりではない。その周囲にいるオトナのヒトビト、例えば塾のチューターとか担任とかアドバイザーとか、受験生の周囲にいて受験生を手助けする人たちまで「今井先生のブログって、関係ない話題が多いですよね」とか、残念きわまりない反応をしたりする。
 しかし諸君、やっぱり筆者としては若い諸君に、ヨーロッパや南米やアメリカ東海岸を四苦八苦しながら闊歩する姿を読んでもらいたい。あまりに狭い受験の話ばかりで凝り固まってほしくない。受験の世界の身辺雑記をできるかぎり減らしているのは、そういう意味なのである。
 だから、2日も3日も身辺雑記が続くと、思わず自分に向かって「オメエは何を書いてんだよ?」と厳しく問いかけたくなる。若い諸君には、「予備校講師の誰と誰が仲がいいか」とか「誰と誰が一緒に飲みに行ってどんなお酒を飲んだのか」とか、そんなチマチマした話題より、アルゼンチンやブラジルやウルグアイで今どんなことが起こっているかのほうに、熱い関心を寄せていてほしいのである。
歌舞伎座2
(5月20日、新しい歌舞伎座を初めて訪れた 2)

 で、すみませんね、今日もまた昨日に続いてツマラン身辺雑記だが、5月20日のクマ蔵は、ホントに久しぶりに歌舞伎を観に出かけた。20歳代から30歳代の前半にかけて、歌舞伎座3階の「一幕見席」に入り浸って、いっぱしの歌舞伎通を気取ったこともあったが、このごろはすっかりご無沙汰していて、新しい歌舞伎座が完成してからは、今回が初めての訪問である。
 ただし、どうしてもその前に腹ごしらえが必要なので、だらしない今井君は歌舞伎座横の「富士そば」に入った。立ち食いそばもマコトに久しぶりであって、昨年夏に大阪・南海なんば駅の改札前で、かけそばとお稲荷さん2個を貪ったのがラスト。あれからほぼ1年ぶりの立ち食いそばであった。
 いやはや、立ち食いそばもすっかり進化したものであって、もはや「立ち食い」ですらないのである。今井君が買った食券は「イカ天そば」420円であったが、チャンと椅子が並んでいて、お客はみんな椅子に座って大人しくそばをすする。
 あんまりみんなが大人しすぎて、立ち食いそばらしい激しいエネルギーが感じられないが、ま、これも進化の1つだ。いちいち立ち食いそば屋にエネルギーなんか求めていても、仕方ないのかもしれない。
イカ天そば
(富士そば・歌舞伎座横店の「イカ天そば」420円)

 新しくなった歌舞伎座は、これまた同じように「キレイすぎて昔のエネルギーが感じられない」「歌舞伎って、こんなに上流階級的なもんじゃなかったはずだ」の感が強い。
 3階には「吉兆」みたいな高級和食屋も入り、旨そうな鯛焼き屋には長い列ができて、東京中の高級なオバサマたちがズラリと居並んだ感じ。かく言う今井君は、そういう高級さに抗うように缶ビールを2本も買って下品さで対抗してみたが、世の中の流れに1人で逆らってみても、しょせん空しいだけである。
 まだ歌舞伎座人気は続いているようで、1階席と3階席がパンパンの満席。ただし、中途半端な2階席は空席が目立った。勘三郎も団十郎も亡くなり、坂東八十助も病気からまだ回復していない。おっと八十助じゃないや、三津五郎だったけれども、重鎮がだーれもいないんじゃ、2階席に空席が目立っても仕方ないかもしれない。
歌舞伎座3
(新・歌舞伎座の客席風景)

 代わりに、市川海老蔵どんが大活躍中。昼の部では「勧進帳」の弁慶。夜の部では「幡随院長兵衛」の幡随院長兵衛、昼も夜も完全に主役を張って、八面六臂の大活躍中である。ついこの間まで西麻布や六本木で灰皿にテキーラを入れて大暴れしていたと思ったら、いきなりの成長ぶりでござるね。
 「幡随院長兵衛」は、いつ見ても後味の悪い話で、出来れば昼の部の「勧進帳」を見たかった。直参旗本の水野ナニガシが、手下がケンカで負けた恨みを晴らすために、幡随院長兵衛を風呂場でダマシ討ちにするのである。今井君はコドモの頃に同じストーリーをテレビドラマで見せられて以来、どうも「バンズイン」という響きを聞いただけでムカムカする。
 ま、いいか。ムカムカしたぶんは、恵比寿の焼き鳥屋で取り返すことにして、すっかり馴染みの恵比寿「今井屋本店」に入った。希少部位「セギモ」、おいしゅーございました。「鶏のモツ煮」、よく煮えていてたいへんおいしゅーございました。
焼き鳥
(芝居の後味が悪いときは、今井屋の焼き鳥でバックアップする)

 飲んだお酒を順番に示せば、ウコン茶ハイ☞ウーロン茶ハイ☞緑茶ハイ☞ウコン茶ハイ☞ウーロン茶ハイ☞黒ウーロン茶ハイ。もちろん生ビールも飲んだけれども、今夜は徹底的に「茶ハイづくし」にしてみた。
 今井君だって、やっぱり健康に気を使うのである。日本酒やワインをいくらでもガブガブ&グビグビ、そういうダラシナイ生活をヤメなきゃいけないと、殊勝にも考えることがあるのだ。この夜みたいにお茶をたくさん飲んだら、きっともっともっと元気になれるはずである。
 何でそんな殊勝な気持ちになったのかと言えば、6月から8月にかけてのお仕事のスケジュールが昨日明らかになったからである。読者諸君にも近いうちスケジュールを示すけれども、こりゃたいへんだ、6月7日以降、ほとんど休日というものがない。海老蔵どんとどっちが多忙か、軽々には判断がつきかねるほどである。
 ならば飲む酒も、お茶割りでちょっと大人しく。仕事のあとの祝勝会も、少し控えめに。クマどんだって不死身じゃないんだから、そのぐらいの配慮はやっぱり必要なのだ。

1E(Cd) Bernstein:HAYDN/PAUKENMESSE
2E(Cd) Bernstein:HAYDN/PAUKENMESSE
3E(Cd) Holliger:BACH/3 OBOENKONZERTE
6D(Pl) 劇団青年座210回公演:見よ、飛行機の高く飛べるを:本多劇場
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