Wed 140305 山口でお仕事 春シリーズを締めくくる 窓からのビューが何だか寂しい | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 140305 山口でお仕事 春シリーズを締めくくる 窓からのビューが何だか寂しい

 3月21日、長かった2014年春シリーズをとうとう締めくくる時がきた。昨日の鴨鍋のカホリをまだスーツにプンプンさせながら、午前11時、クマ蔵はオウチを出て羽田空港に向かった。
 いやはや、この2月から3月にかけては、今井君としては前代未聞にヒコーキに乗った。思い出してみてもこの2ヶ月間、来る日も来る日も空港に向かい、来る日も来る日も同じ機内アナウンスを聞き、今やサト助はCAと全く同じアナウンスをメモも見ないで滑らかにこなす自信がある。
 15時に福岡に到着。ANAクラウンプラザホテルにチェックインして、「窓を開ければ予備校ビュー」を眺めて呆然とした後、今日のお仕事の新山口に向かうことにする。
 諸君、どのぐらい激しい「窓を開ければ予備校ビュー」かというに、本日4枚目の写真を見てくれたまえ。窓からの眺めの7割から8割を某予備校の博多校が占拠して、他に特別にコメントすべきビューは何ひとつない。
新山口1
(山口の大盛況。春シリーズを締めくくった 1)

 これがもし「窓を開ければサグラダ・ファミリア」とか「窓を開ければサンタマリア・デル・フィオーレ」とか「窓を開ければプラド美術館」であったりすれば、それぞれバルセロナやフィレンツェやマドリードの最高級ホテルと絶讃されることになるであろうが、「窓を開ければ予備校ビュー」というんじゃ、要するに暑苦しいだけである。
 「そんなに言うんなら、どうして福岡に泊まるんだ?」であるが、うーん、新山口駅前では、なかなかこれといった宿泊先が見つからない。博多駅前のホテルに宿泊して、そこから新幹線で新山口に往復するほうがいい。
 博多駅前には「ホテル日航」と「ANAクラウンプラザ」が競合しているが、今井君はワケあってJALグループがキライ。どういう「ワケ」なのかはここに書くことを遠慮するけれども、ま、ここまでの長い人生で「どうもJALとはソリが合わないな」という経験が度重なったのである。
 こうして諸君、あまりにも「窓を開ければ代ゼミビュー」であることに呆然としたサト助は、今日はもう窓なんか開けてやらないことにして、16時53分発の「のぞみ」で新山口に向かった。新山口到着、17時29分。途中には、小倉・新下関・厚狭の3駅があるが、それでも35分しかかからない。
 今日の会場は新山口駅から予想外に離れたところにあったので、スタッフとタクシーで駆けつけることになった。もちろんSLで有名な山口線の列車に乗って行ってもよかったのだが、ま、いつもいつもそんなに物見遊山気分でいるワケにもいかないのだ。途中タクシーの運転手さんが道を間違えたりして会場まで30分もかかり、メーターも4000円を超えてしまった。
新山口2
(山口の大盛況。春シリーズを締めくくった 2)

 19時半開始、21時終了、出席者222名。「湯田温泉」という温泉町のど真ん中の会場だったから、222名もの生徒が集まってくれたのはマコトに感激の限りである。
 春シリーズ合計で37回、1回平均160名の参加者があったとして、概算で6000名もの生徒たちと生授業で接したことになる。諸君、積み重ねとは恐ろしいものである。たった2ヶ月こんなにたいへんな数になった。
 もちろん、たった90分か100分の触れ合いに過ぎないことは確かだ。しかし、そんなに冷たいことを言ってないで、試しに6000人に100分を掛けてみたまえ。のべで60万分=10000時間になるじゃないか。一万時間。これは感動的な数字ではないだろうか。
 新山口でも多くの保護者や高校教師の皆さんが参加してくれた。こうやってオトナの人たちも一緒に話に耳を傾け、高校生たちとともに大爆笑し、あっという間に受験生たち以上に今井君のファンになって、会のラストで手放しの大喝采をしてくれるのは、心の底から嬉しいものである。
 まもなく夏シリーズの予定が出てくる頃であるが、高校生諸君もぜひパパやママ、科目に関わらず高校の先生方を、今井君の大熱演に誘ってみてくれたまえ。オトナの人たちだってきっと、誘ってもらいたいに決まっている。
 そして周囲のオトナたちも、受験や英語に関する認識を新たにして初めて、受験生と考えを共有できるというものだ。パパもママも先生も、今井君の大熱演に
「ああ思い出した。自分が受験生だったころも、確かにこんなに楽しかった」
「今日はホントに懐かしかったし、ビックリするほど面白かった」
と心の底からニコニコしてくれるに違いない。
獺祭
(山口での祝勝会は「獺祭」が次々と出てきた)

 終了後、新山口駅前まで戻って、オジサマ4人で祝勝会。春シリーズの締めくくりなんだから、ホントはもっとウルトラな大祝勝会でもよかったのかもしれないが、こうしてオジサマ4人でしみじみ語り合うのも悪くない。
 博多行き最終の新幹線まで約1時間半、人気の日本酒「獺祭」を急ピッチでぐいぐい飲みまくった。さすが山口、「獺祭」の本場である。米を残り2割3分まで磨き込んだ最高級のものも揃っていた。うーん、たった1時間半というのはマコトにもったいなかったでござる。
 翌朝、思い切って窓のカーテンを開けてみると、またまた巨大な代ゼミビュー。よくよく眺めてみると、ホントにホントに巨大な建物である。四半世紀以前の予備校バブル当時、全国どこの予備校の校舎でも、こんな巨大なビルに入りきれないほどの生徒が押し寄せたなんて、今では信じられないほどだ。
予備校ビュー
(ホテルの窓を開ければ、予備校の巨大校舎が立ちふさがる)

 バブルは遥かに遠く去って、今やその面影も感じられない。代ゼミでも駿台でも河合塾でも、3月20日前後は予備校にとっての「書き入れ時」。昔なら第一志望をゆずれない固い決意の受験生が校舎の前に長蛇の列を作り、浪人クラスはあっという間に締め切りになった。
 当時、この時期はすでに春期講習の真っ盛り。春期講習でさえ満員締め切りが続出し、教室は連日の入学試験でごった返した。少なくとも3月末までに予備校を決めなければ、「浪人したのに予備校にも入学できない」という恐るべきハメに陥ったものである。
 ところが今や、春期講習はガラガラ。ガラガラというより、ほぼ無人に近い教室もある。3月の巨大校舎で明かりのついている教室はほとんどなし。浪人生クラスは、3月どころか4月中旬を過ぎてもたっぷり空きがあって、4月下旬まで入学説明会をやっていたりする。
 どこの巨大校舎も、今やどうも「ツワモノどもが夢のあと」という感じ。「長蛇の列」ところか、人っ子一人見当たらない。九州大学の発表直後なんだから、福岡の予備校の門前は捲土重来を期す浪人生でごった返していなきゃいけないんじゃないのか?
イカ
(福岡空港で「ヤリイカ定食」に舌鼓をうつ)

 どうも、我々の所ばかりが一人勝ちしているみたいで、申し訳なくなってくる。と同時に、自分が講師として長年在籍した古巣がこんなに閑散としていることが、やっぱりふと寂しくなってしまう。
「そんなら一丁、この巨大校舎の中で『今井の特別公開授業』でもやってやるか!!」
「きっと500人も集まって、昔の元気が校舎に蘇るかもな!!」
と思ったりもするのだが、もちろんそんなバカバカしい妄想は、春の朝の霞とともに消えていった。
 福岡からの帰り、福岡空港で時間があったので、3階レストラン街の飲み屋に入った。注文したのは「ヤリイカ定食」。活イカの刺身を、函館でも長崎でも味わうことが出来なかったが、その熱い思いをこうして飲み屋のイカでゴマ化しちゃうのも、決して悪いことではない。

1E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DAS RHEINGOLD 2/2
2E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 1/4
3E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 2/4
4E(Cd) Solti & Vienna:WAGNER/DIE WALKÜRE 3/4
5E(Cd) Akiko Suwanai:DVOŘÁK VIOLIN CONCERTO & SARASATE
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