Thu 140206 西宮・大祝勝会のこと なぜ彼は指をケガしたか 小柄だが、余裕で平らげる | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Thu 140206 西宮・大祝勝会のこと なぜ彼は指をケガしたか 小柄だが、余裕で平らげる

 2月28日夜、西宮・関西学院大学でのお仕事のウルトラ大成功を受け、大阪・土佐堀のベルギー料理店に移動して、いよいよ「大祝勝会」ということになった。出席したヒトビトはいずれ劣らぬ「一騎当千」という感じのツワモノぞろいである。
 とにかく男子の背が高い。今井君に向かって右のカタから順に、184cm、189cm、182cm、183cm。4人並んだその勇姿は「ジャンプ団体日本代表」というか「日の丸飛行隊」というか、マコトに頼もしい。もう1人加わったら、ちょっとしたバスケのチームぐらい出来そうな眺めである。
パトラッシュ
(西宮祝勝会の風景1 アントワープのビール・パトラッシュで2回目の乾杯。おいしゅーございました)

 今日の会を大成功に導いた立役者が、4人中でもMaxの189cmをたたきだしている人物。サト助の目の前の席である。左手の人差し指だったか中指だったかに、分厚くグルグル包帯を巻いた姿がちょっと痛々しい。包帯のわけを尋ねると、
① バレーボールの練習中にケガしたんだったか
② イジメられているイヌを助けようとして、そのイヌに噛みつかれたんだったか
③ 助けたイヌに連れられて竜宮城に行った帰り、乙姫様にもらった玉手箱を慌てて閉じた瞬間、箱のフタに指をはさんだんだったか
④ 玉手箱を突き返された乙姫様が激怒して、彼の指に噛みついたのだったか
以上4つの選択肢のうち、いったいどれが正しかったのかさえ、ケガの痛みのせいで忘れてしまったのだそうだ。
 確かにこの4者択一問題は、難問だらけのセンター試験国語よりもっと難しい。そこで、ケガの原因については忘却のカナタに放置したまま、記憶を取り戻すムダな努力を放棄することにした。
デザート
(西宮祝勝会の風景2 デザートと、チェリービール・ベルビュークリーク。おいしゅーございました)

 担当する高校生諸君に「その指はどうしたんですか?」と尋ねられるたびに、彼は自動的に②を選択することに決め、しかも「そのイヌに噛みつかれた」という部分をいろいろにアレンジして、恩知らずなイヌ君への憎しみをイタズラに刺激しないようにしているというのである。
 そういう原因不詳のケガの痛みにも関わらず、彼のテンションはあくまでも高い。「昨年の春以来365日、今井先生のブログを1日も欠かさずに読み続けています」とおっしゃる。ちょうど去年の今ごろ、同じ西宮の甲東園でサト助の大熱演があって、あれからずっと読み続けているというのだから、それはもうたいへんな読書量と言っていい。
 サト助の一番うれしいのが、こういう一言なのである。祝勝会の席でしばしばあることだが、「今井先生の大ファンです」というコトバの直後に
「今井先生は、お酒は飲まれるんですか?」
「海外に旅行に行かれることはあるんですか?」
「お肉は召し上がるんですか?」
「最近は公開授業でお忙しいんですか?」
の類いの質問が続くと、何しろクマ蔵は気が弱いので、何だかすっかり寂しくなってしまう。
 確か2年前のことだが、祝勝会に出席していた大学生のスタッフが「今井先生の担当している科目は何ですか?」と真顔で質問してきたことがあった。思わず噴き出してしまうと同時に、マコトにミジメな気持ちになったものである。それに比べて、今日の彼のテンションの高さと誠実さはこの上なく素晴らしい。
思ひ出
(関西学院大学でのお仕事の思ひ出)

 サト助から見て左側の男子スタッフからは「まもなく結婚する予定になってます」と、これまた嬉しい一言があった。結婚間近のスタッフからその報告があった場合、サト助は必ず式場あてに祝電を打つことにしている。教育産業には若いスタッフが圧倒的に多いから、祝電も頻繁に打つことになる。
 ところが、この夜はあんまり楽しかったので、式場名や正確な式の日時を尋ねるのを忘れてしまった。楽しすぎるのも考えものなので、これからスタッフに電話なりメールなりをして、「すいません。このあいだ尋ね忘れたもんで」と頭をかきながら尋ねなければならない。うーん、何となく押しつけがましいみたいな、恥ずかしい気もするでござるね。
お料理1
(西宮祝勝会の風景3 伊勢の魚・シビ。とてもおいしゅーございました)

 さてと、こういう長身男子4人の向かい側の席にズラリと並んだのが、(もちろん今井君を除くのであるが)妙齢の女子スタッフ諸君である。まず、今井君の右側が「伊勢の巫女です」とおっしゃるカタ。昨年春にも何度かお世話になったし、ついこの間も大阪・京橋での仕事を手伝っていただいたばかりである。
 伊勢の巫女の世界では、「日本酒がほとんど水代わりなんです」とおっしゃる。水がなければ日本酒を飲み、日本酒がなければヤムを得ず水を飲む。そのぐらい水と日本酒の互換性が高いので、自然にお酒も強くなる。お酒に強くなったついでに空手も強くなって、今や2段の腕前なのだそうだ。
 サト助の左側には、今日の司会を上手に務めてくれた小柄な女子スタッフが2人。祝勝会の席ではもっと大人しく縮んじゃうんじゃないかと思ったが、どうしてどうして、向かい側にズラリと並んだ長身男子4人組にちっとも負けていない。
 次々に運ばれてくるベルギー料理に、小食のサト助なんかは途中で音を上げてしまい、「もうお腹いっぱいです。これ以上食べられません」と、大きなソーセージ1本を目の前の189cm男子にあげることにした。ソーセージ1本で指の痛みが少しでも和らぐなら、優しいサト助はソーセージぐらいちっとも惜しくない。
 もし許されるなら5本でも6本でもプレゼントしたいところであるが、マコトに残念なことに、クマのお皿の上にソーセージは1本しか存在しなかった。ま、いいじゃないか。満腹の上にも満腹して破裂しそうなクマのポンポンは、この優しい行為によって体よく救われたことになる、
お料理2
(西宮祝勝会の風景4 ステーキと巨大ソーセージ。おいしゅーございました)

 ホッとして左の女子スタッフ2人の様子を見ると、諸君、オドロクじゃないか。クマ蔵さえ持てあまし気味だった肉のお皿を、2人とももうとっくに平らげてしまっている。2人でニッコリ悠然と微笑んで、
「まだいくらでも食べられますよ」
「もう1皿でもOKですよ」
とおっしゃる。
 おや、残念なことをした。せっかくソーセージをあげるなら、イヌを助けて竜宮城に乗り込んだり、玉手箱のフタを閉じ損ねたり、乙姫様を激怒させたり、ただでさえテンション高めの長身男子よりも、この元気な女子スタッフ2名に食べてもらえばよかった。
 こういうふうで、2月28日の祝勝会は日付が変わる頃まで大いに盛り上がった。女子2人は「昨日はほとんど徹夜でした」とおっしゃる。今日の会を意地でも成功させようと、夜が明けるまで作戦会議や準備に夢中になり、気がついたら午前10時。それからいったん自宅に帰ってシャワーだけ浴びてきたと、明るく打ち明けてくれた。
 うにゃにゃ、こういうスタッフの地道で激しい努力があってはじめて、今井君の大熱演が成り立つのである。感謝&感謝、大感謝の中で2月が過ぎていき、やがて3月が始まったのだった。

1E(Cd) Michael Davis:MIDNIGHT CROSSING
2E(Cd) Michael Franks:THE ART OF TEA
3E(Cd) Michael Franks:DRAGONFLY SUMMER
4E(Cd) Michael Franks:1988-INDISPENSABLE
5E(Cd) Karajan:BACH/MATTHÄUS PASSION②
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