Wed 140205 弥生の空が霞んでいる 神戸から大阪に移動 関西学院大学大講堂で熱演 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Wed 140205 弥生の空が霞んでいる 神戸から大阪に移動 関西学院大学大講堂で熱演

 早いもので今日からもう3月。昨日は兵庫県西宮の関西学院大学でお仕事があったが、大学近くの「甲東園」ではもう梅がキレイに咲いていた。東京・梅が丘の羽根木公園も梅が咲きそろったようだし、今日これから向かう福岡も、太宰府の梅は満開だろうと思う。
 ただしマコトに困ったことに、現在滞在中の大阪には、お隣の国から大量のPM2.5が飛んできている。注意報だか警報だかが発令され、午前9時の大阪の空はどんより重く曇ってみえる。
 午後からはさらに西に進んで福岡だから、イケナイPM君はもっと濃度を増しているはず。これに大量のスギ花粉や黄砂がセットになって飛散すれば、警報が「特別警戒警報」みたいなものに格上げされかねない。コドモの頃キツいぜんそくに悩まされた繊細なクマ蔵としては、さすがにそういう事態は避けてもらいたいのである。
 昨年のちょうど今ごろ、確か土曜か日曜のことだったが、午後の東京のお空が真っ黄色に染まったことがあった。春一番だか春二番だかの生暖かい風が吹き荒れた日で、今井君は上野の東京文化会館にバレエを見に行く予定だった。
 気象庁は「あれは大量の花粉が飛来したせい。黄砂ともPM2.5とも無関係です」と発表したが、分厚い黒雲と黄色い粉が入り混じった空は、腐敗した傷口に溜まった膿の色を思わせ、都民はみんな首をすくめてオウチの中に閉じこもったものだった。
西宮1
(西宮・関西学院大学の大講堂で熱演 1)

 さて、2月28日のお仕事であるが、先ほども書いた通り、関西学院大学の大講堂を借りて午後7時から。サト助は午後のうちに神戸から大阪に移動、梅田のインターコンチネンタルホテルにチェックインして、夕暮れまでホテルでゆっくり英気を養った。
 午後5時、阪急梅田駅から電車に乗って、会場近くの「甲東園」駅を目指した。阪急は、意地でもチョコレート色一色の車両を変えようとしない。車両の中の木目風デザインも、もう30年も40年もガンコに貫き通している。首都圏の電車がみんなアルミ製の頼りない車体になってしまっていくのと、マコトに対照的。クマどんはこういう頑固な姿勢が大好きだ。
 会場には6時前に到着。驚くなかれ、500名は入るだろうという大講堂である。スタッフが長い時間をかけて懸命に広告宣伝に努め、地道な努力を積み重ねて、今日は約310名の受講生が集まってくれる予定である。
 保護者の皆さんや、西宮の公立高校の先生方も参加してくれる。進路指導担当の先生3人と、英語の先生2人。高校の先生方に我々の授業のスンバラシサを体験していただき、先生方からも生徒諸君に「今井先生はよかったよ」と伝えてもらいたい。こういう機会は、マコトにありがたいのである。
西宮2
(西宮・関西学院大学の大講堂で熱演 2)

 使用したテキストは、全体で90分のうちに整序英作文の授業がキチンと60分含まれる「Dバージョン」。諸君、これはホントにウルトラ・オススメのバージョンだ。
 長く一番人気の続いている「Bバージョン」も、もちろん超オススメではあるけれども、今井君自身、この10年で同じ話を700回も繰り返して、少なからず「またか♨」な感じが拭えない。
 そこへいくと、新しいDバージョンはまだ累計5回にも満たない。講師自身がマコトにフレッシュな感覚で話を進めるから、話を聞いている生徒諸君や高校の先生方も、きっと楽しくてたまらないはずだ。
 授業は、序盤30分が「センター試験英語で90%の得点を目指す受験生のための戦略と戦術」。「基礎基本徹底」という戦略部分を、「ハニワ」だの「イトウワオ」だの「竹槍イッキ隊」だの、ナゾの用語を駆使しながら徹底的に詳説する。
 この部分がマコトに圧巻なので、生徒たちは完全に圧倒されてしまう。「今日はシッカリ授業するんだってさ」「整序英作文を16題もやるんだってさ」「ネミーかもな」と、あまり期待しないで出席していた生徒たちの目の色が変わる。
西宮3
(西宮・関西学院大学の大講堂で熱演 3)

 中でも一番乗り出してくるのが、高校の先生方である。最初のうちは「予備校の講師なんだから、さぞかし怪しいテクニックを振りかざして、パフォーマンスたっぷりに面白オカシイ授業を展開するんだろうな」と、固く腕組みをし、睨みつけるような表情をしていらっしゃる方も少なくない。ところが、「怪しい」はずの今井サト助の口から出るのは
「単語をチャンと記憶しようとしないのは、『兵士を集める地道な努力はしたくないが、戦場では武将としてヒーローになりたい』という、怠け者のタワゴトに過ぎない」
「文法をマスターしようとしないのは、兵士に武器を渡さずに戦場に送り出そうとするの暴挙に等しい。文法は、記憶した単語を自在に機能的に動かすための、不可欠の栄養素である」
「あとは音読、音読、ひたすら音読。まず高校の教科書をひたすら音読。次に予備校のテキストを徹底的に音読」
など、「これ以上マトモなことを激烈に語りまくるヒトは考えられない」というぐらい、あまりにもマトモな話ばかりである。
 高校の先生方にとっては、「こんな意外な経験は滅多にない」というオドロキの連続。しかももっとビックリするのは、これほどマトモきわまりない話を聞いて、300名を超える生徒たちが大爆笑を繰り返し、身を乗り出し、顔を紅潮させて真剣に聞き入っていることなのである。
西宮4
(最後に巨大な花束をもらう)

 こうして、「初めて今井というサトイモを見た」という生徒たちも先生方も、思わず無防備なほど身を乗り出してくる。その瞬間を見計らって、サト助は戦術編に入っていく。
 戦術編とは、「局地戦の戦い方」であって、それがセンター試験対策なら、「第2問Cの解き方」「第4問Bはどう解けばいいか」「第6問のスピーディーで正確な解き方」など、マコトにチマチマしたセコい話の連続になる。
 ところが諸君、クマ蔵はチマチマした生き方は大キライだから、「戦術編」に入っても、話の中身はこの上なく悠然としたものである。
「センター試験は『時間との勝負』『スピードが勝負』みたいに言われることが多いが、それは果たしてホントなのか」
「第6問は長文問題と呼ばれ、『速読が必要』とアドバイスするヒトが多いが、そもそも第6問を『長文読解問題』の範疇に入れることは適切なのか」
など、この種の問いから戦術編に入る。そして実際、第6問なんてのは、ちっとも長文問題じゃないし、いわゆる速読なるものも全く必要ないことを明らかにしていく。
 で、「Dパターン」の公開授業は、センター試験第2問Cの整序英作文にマトをしぼり、2010年ごろから2013年にいたる整序英作文問題を16問、50分ほどかけてビシッと解いていく。
 1問約3分で解説することになるが、サト助の戦術と手腕にかかれば、1問たった3分の解説でも、誰ひとり疑問をさしはさむ余地がない。というか「なるほどこの戦術で戦えば、自分でも1問30秒で解けそうだ」「いや、15秒もかからない」と、出席した全員の顔にどんどん充実感が漲っていく。
西宮5
(花束を受け取っても、まだ熱く語り続ける)

 授業終了後、生徒の書いたアンケートには「これまで受講したどんな授業より充実していた」などという嬉しい文字が踊っている。90分まるまるサト助に付き合ってくれた高校の先生方も「よかったですね」「本当によかったですね」とお互いどうし頷きあいながら、ニコヤカな表情で春の夜道を帰っていかれた。
 今夜のこの会を主催してくれた若いスタッフ諸君に、心から感謝する。そしてもちろんこの後は、大祝勝会が催された。大阪・土佐堀のベルギー料理店に8人が集まっての嬉しい祝勝会であったが、今日もまた長く書きすぎた。その詳細はまた明日の記事に披露したいと思う。

1E(Cd) Marvin Gaye:WHAT’S GOING ON
2E(Cd) Santana:EVOLUTION
3E(Cd) Sheila E. & The E-Train:HEAVEN
4E(Cd) Tower of Power:TOWER OF TOWER
5E(Cd) Karajan:BACH/MATTHÄUS PASSION①
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