Fri 140117 大雪の中を右往左往の日々 私は後でいいです 浦和でお仕事 これから金沢 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 140117 大雪の中を右往左往の日々 私は後でいいです 浦和でお仕事 これから金沢

 2月10日12時半、サト助はこうして再び羽田空港にやってきた。思えばホンの一昨日、「飛ぶか飛ばないか、それが問題だ」と、ラウンジの窓から外の吹雪を眺めて蒼くなっていたのだった。
 10日の東京は快晴。早春のお日さまはウラウラと首都圏をあたため、羽田の海は青くのたりのたりと揺れて、マコトにおめでたい春の一日になった。海の向こうには、遠く千葉の街や工場の煙突が眺められる。
 こうなってみると、昨日&一昨日の大騒ぎがウソのように穏やかなのだが、若干の混乱は今日になっても続いている。東京から成田方面に向かう高速道はいまだに渋滞が解消していないし、大雪が去っても、住宅街の裏道にはまだたくさん雪の山が残っている。
 羽田に着いてみると、今日もまた払い戻しの長い列ができている。「大雪は去った」と言っても、それはあくまで東京周辺のことであって、東北&北海道ではまだまだ雪が続いている。
「使用機材の到着遅れのため、出発が遅れる見込みでございます」
「到着地が雪のため、着陸できない場合には、羽田に引き返す場合がございます」
など、切迫したアナウンスが繰り返されている。
浦和1
(2月9日、埼玉県浦和のお仕事もまた大盛況だった)

 とはいえ、「やれやれ」であることは間違いない。一昨年はほとんど奇跡的に羽田発最後のヒコーキに乗れた。あの直後、空港は閉鎖状態になった。昨日も、「朝から昼ごろまでのヒコーキは、きっと危ないな」と判断→午後2時の便に切り替えたのが功を奏した。福岡からの羽田ゆきは、12時ごろまでほとんど欠航だったのである。
 昨日の記事は「40分遅れだとさ」のヒトコトで終わっているが、実はあの後さらに遅れが拡大して、「45分遅れ」「60分遅れ」と、一寸刻みにジリジリと出発は先延ばしになった。
 19時から埼玉県浦和でお仕事があったので、さすがのサト助も気が気でない。「これ以上もし遅れが拡大したら、開始時刻を30分ぐらい遅らせてもらうしかない」と判断して、本部にその旨の連絡もした。
 15時近くなって、ようやく搭乗が始まった。しかし諸君、福岡の搭乗口は朝の山手線みたいな大混雑になって、ほとんど吊り革が必要なほど。あれはもうすでに「押し合いへし合い」「おしくらまんじゅう」のレベルであって、多くの乗客が赤い顔で大汗を流していた。
 それでも日本人は冷静沈着。マコトに整然として、罵声や絶叫を聞くことはない。たくさんの赤ちゃんが泣き叫び、幼児も泣き声を上げ、周囲の壁がビリビリ音をたてるほどだが、赤ちゃんやママ、幼児やパパを罵倒するヒトはいない。要するにみんなチャンとしたオトナなので、見苦しくホンネを吐露したりはしないのである。
うららかや
(うってかわって麗らかな春の陽気の羽田空港)

 この状況でも、①事前改札サービス→②優先搭乗サービス→③一般のヒトの搭乗というキビシイ秩序は厳守される。うーん、どうなんだろう。これほどのおしくらまんじゅうで、乗客みんながイライラしながら心の中のホンネを何とか抑制している時に、①は必要でも、②はいらないんじゃないだろうか。
 一昨日も書いたことであるが、ダイアモンドやプラチナメンバー、プレミアムクラスの乗客などは、普段からヒコーキに乗りなれた人たちだ。社会的ステータスの高いエリートも多いだろうし、「意地でも先にヒコーキに乗り込みたい」と言い張る幼児的精神は持ち合わせないはずだ。
 むしろ一種のノブレス・オブリージュを自覚して、「一般のお客様を先に乗せてあげたい」「ヒコーキに乗り慣れていない人たちが先でいいんじゃないか」「我々は、最後で構いませんよ」と、優しくニコニコしながら先を譲りたいと考える、そういう余裕のエリートのほうが多いと信じる。
オレンジゼリー
(浦和にて。千疋屋のオレンジゼリーが旨かった)

 大雪でヒコーキの運航が通常どおり行かなくなったり、おしくらまんじゅう的な大混雑が発生したり、そういう場面ではむしろ航空会社のほうから勇気を出して、
「エリートメンバーの皆さま、ご協力ください」
「申し訳ございませんが、ご搭乗はお待ちください。今回に限り、一般のお客様を優先させていただいてよろしいでしょうか」
と、そんなふうにアナウンスして欲しいぐらいである。
 もちろん、「それでもオレが先だ」「わかってんのか? 年間100回も乗ってやってんだぞ」「年間15万マイルも乗ってんだぞ」「赤ん坊がうるせえんだよ、黙らせろよ」と激高してホンネを絶叫する、そういう類いのお客様だけは、優先搭乗をしていただくしかない。 
 しかしサト助は、混乱時には「私は最後でいいです」「ヒコーキには慣れてますから」と、ニッコリゆずる優しいサトイモでありたい。実際にサト助は今や人生の半分を、羽田と成田とヒコーキと空港ラウンジで過ごしているみたいなもの。航空会社の人たちとは、すでに一心同体と言っていい。
浦和2
(浦和にて。態度の悪い今井君)

 さて、福岡からのヒコーキは最終的には45分遅れ。16時30分過ぎに羽田に到着した。さっそく「駅探」で調べてみるに、羽田→(モノレール)→浜松町→(山手線)→上野→(高崎線)→浦和のルートで、18時チョイにはもう浦和にたどり着けることが分かった。ひとまず安心である。
 浦和西口の校舎に入ると、遅れるはずのクマ蔵があんまり早く到着したので、安堵よりむしろ驚嘆のほうが大きかった様子。「バレンタインが近いので、浦和の女子スタッフからプレゼントです」と、ネコの形のチョコレートをいただいた。
 他にも千疋屋の美味しいオレンジゼリーが運ばれ、「ジュレがお好きと聞いたんですが、ジュレがなかなか見つからなかったので」と恐縮されてしまった。ケーキとかゼリーとか、ブログに写真を掲載しているせいで、校舎に余計な気を使わせてしまっているようだ。マコトに申し訳ない。
 控え室のテーブルには、さらに「スタッフ全員からです」というユンケル・ロイヤルもある。うにゃにゃ、感謝&感謝であって、こんなのを仕事の前にグビグビやったら、今井君の勢いが止まらなくなるのは当然である。
 出席してくれた100名の生徒諸君も、このクマ蔵の勢いがユンケル・ロイヤルなんかを燃料にしているとは、まさか気づかない。今夜は「センター英語の得点を1年で80点伸ばすための戦略と戦術」のオハナシ。戦略と戦術の違いから説きはじめる迫力の講義に、爆笑と爆笑の切れ目が分からなくなるほどであった。
ニャゴ
(耳だけピンと澄ましたニャゴロワと、久しぶりに会話する)

 オウチに帰ると、すでに22時近い。ニャゴロワと久しぶりに会話したり、ナデシコのシマシマなシッポを引っ張ったりしているうちに、いつのまにか日付が変わってしまった。
 というわけで、翌2月10日昼過ぎ、サト助はこうして羽田のダイアモンドラウンジに戻ってきた。一昨日と同じ席に座って、ウラウラ暖かい空港からたくさんのヒコーキが飛び立っていくのを眺めつつ、今日もまた長いブログを書いてしまった。
 サト助は、これから石川県小松に飛ぶ。明日は滋賀の近江八幡、明後日は埼玉の川口、その後2日連続で吉祥寺での授業収録。まだまだ忙しい日が続く。

1E(Cd) Marc Antoine:MADRID
2E(Cd) Billy Wooten:THE WOODEN GLASS Recorded live
3E(Cd) Michael Davis:MIDNIGHT CROSSING
4E(Cd) Michael Franks:THE ART OF TEA
5E(Cd) Shiff:BACH/GOLDBERG VARIATIONS
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